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羞恥プレイ⁈
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「まあ。これはウィリアム王太子殿下。ご機嫌よう。わざわざアリスを連れて来てくださったのですか?」
「オストロー公爵夫人。ご無沙汰しています。早速ですみませんが、アリス嬢のお部屋を教えていただけませんか。アリス嬢を休ませてあげたいのです」
王家の馬車がオストロー公爵家の前に着いたかと思うと、中からアリスを横抱きにしたウィルが出てきたのを見て公爵家は一時騒然となった。
だが、オストロー公爵夫人であるクレアは、さすがの貫禄で、落ち着いた様子でウィルに微笑んだ。
ウィルもにっこり微笑むと、アリスの部屋の場所を確認する。
「まあまあ、王太子殿下にそのような」
口ではそう言いつつも、クレアは先頭に立って、ウィルを案内する。
「こちらですわ。ところで、アリスは一体どうしたのかしら。まさかいきなり眠ってしまったのではないですよね?」
ウィルが優しくアリスをベッドに下ろすのを見て、寝ているだけだと判断したクレアは優しい笑顔でウィルを問いただす。
「私がアリス嬢に求婚したんですが、少し驚かせ過ぎてしまったようです」
「あら、求婚ですって!素敵ですわ」
クレアが少女のように声を上げる。
「アリス嬢が高等部を卒業したらすぐに式をあげたいと伝えた所、驚きのあまり気を失ってしまいました。すみません、こんな風に驚かせるつもりはなかったんですが」
「ふふふ。いつもは冷静なあの子が。よほど驚いたのかしら」
「アリス嬢が目覚めたら改めて話をしたい所なのですが、私は明日からブートレット公国へ視察に行かねばならないのです」
言いながらウィルは残念そうにアリスを見つめた。
「お忙しいのですね。期間はどのぐらいのご予定かしら」
「まだはっきりとはわからないのですが、十日前後になるかと」
「かしこまりました。アリスには私から伝えておきますわ」
「オストロー公爵夫人、よろしくお願いします。戻り次第、公爵宛に正式な結婚の申し込みをいたします」
ウィルは眠るアリスの髪を一房取り、軽く口づけると公爵家を後にした。
(惜しかったな)
一人の車内で、ウィルはアリスの真っ赤な顔を思い出して微笑んだ。
本当ならあのお茶会の席では、明日からの隣国視察の件を話し、帰ってきたら伝えたいことがあると言うだけのつもりだった。
(だが、あんな風に触れ合ってしまったら抑えが効かなくなる)
アリスのしなやかな細い身体と柔らかく色づいた唇を思い出し、思わずため息をこぼす。
あそこでアリスが気を失わなかったなら、存分にあの唇を堪能することができたのに。
オストロー公爵家へ向かう馬車の中でも、無防備に眠るアリスに自身の欲望を抑えるのに苦労した。
(さすがに意識のない女性に無体を働くわけにはいかないからな。だが、あんな可愛い寝顔を見せるのは私だけにしておいてもらわないと)
ついこの間までお飾りの婚約者だったというのが信じられないくらい、ウィルはアリスを独り占めしたくてたまらなかった。
(今日の続きをするためにも、明日からの視察をさっさと切り上げて戻って来よう)
暮れゆく街を眺めながら、いつになく充実した気分を、ウィルは味わっていた。
「アリスお嬢様、そろそろ起きてくださいな。お夕食のお時間ですよ」
専属メイドのカイシャが、アリスの身体を軽く揺らした。
「ん……カイシャ?あれ?私、どうしたのかしら?」
「覚えていらっしゃらないんですか?ウィリアム王太子殿下がお嬢様を連れて来てくださったんですよ」
「え?ウィル様が?」
「ええ!いくらびっくりしたとは言え、王太子殿下とのお茶会の最中に気を失われるなんて。お嬢様らしくありませんよ」
カイシャの言葉に、アリスは王宮での出来事を思い出し、みるみるうちに顔を赤くした。
「カ、カイシャ、ウィル様は何かおっしゃっていたかしら?!」
「さあ。王太子殿下のお相手は奥様がなさっていましたから。これからお夕食の席でお話があるんじゃないですか。さ、アリスお嬢様、早くお支度なさってくださいな」
カイシャに急かされ、アリスは赤い顔のまま急いで着替えを済ませると、食堂へと向かった。
「遅くなりました」
一礼し、食卓に着くと、カイルが少し心配そうに声をかける。
「アリス、もう大丈夫なのかい?」
「はい、カイルお兄様。心配かけてごめんなさい」
「アリスが大丈夫ならいいんだよ。まあ、母上から話を聞いた時は驚いたけどね。アリスに何かあったら、ウィリアム殿下とはいえ許せないからね」
カイルが物騒な笑みを浮かべる。
「お、お母様、ウィル様は、その、何かおっしゃっていましたか?」
アリスが珍しくモジモジしながら聞くのを見て、クレアはにっこりと笑った。
「ええ。結婚の申し込みをしたらアリスがびっくりして気絶してしまったって。殿下が王宮から家まで運んでくださったのよ」
「わ、私の部屋にも入られたのですか?!」
「ええ、もちろん。殿下があなたを抱き抱えてきてくださったんですもの。そのままベッドに寝かせてくださったわ」
「それにしても、あなた、殿下に愛されているわねえ。殿下のあんなお顔は初めて見たわ」
「~~~!」
(よ、寄りによって、お母様の前で!何の羞恥プレイよ!)
アリスはあまりの気恥ずかしさに無言で食事を口に運ぶが、せっかくのご馳走も、味なんてわからなかった。
「あ、そうそう。殿下からご伝言よ。明日から殿下はブートレット公国に視察にいらっしゃるそうよ。十日ほどでお戻りになるとおっしゃっていたわ」
「ブートレット公国に、ですか?」
「ええ。帰ってこられたら正式に結婚の申し込みをされるとおっしゃっていたわよ」
「アリスには結婚はまだ早いんじゃないかなっ」
楽しそうに笑うクレアと、面白くなさそうなカイルに挟まれて、アリスはひたすら無言で食事を続けた。
「オストロー公爵夫人。ご無沙汰しています。早速ですみませんが、アリス嬢のお部屋を教えていただけませんか。アリス嬢を休ませてあげたいのです」
王家の馬車がオストロー公爵家の前に着いたかと思うと、中からアリスを横抱きにしたウィルが出てきたのを見て公爵家は一時騒然となった。
だが、オストロー公爵夫人であるクレアは、さすがの貫禄で、落ち着いた様子でウィルに微笑んだ。
ウィルもにっこり微笑むと、アリスの部屋の場所を確認する。
「まあまあ、王太子殿下にそのような」
口ではそう言いつつも、クレアは先頭に立って、ウィルを案内する。
「こちらですわ。ところで、アリスは一体どうしたのかしら。まさかいきなり眠ってしまったのではないですよね?」
ウィルが優しくアリスをベッドに下ろすのを見て、寝ているだけだと判断したクレアは優しい笑顔でウィルを問いただす。
「私がアリス嬢に求婚したんですが、少し驚かせ過ぎてしまったようです」
「あら、求婚ですって!素敵ですわ」
クレアが少女のように声を上げる。
「アリス嬢が高等部を卒業したらすぐに式をあげたいと伝えた所、驚きのあまり気を失ってしまいました。すみません、こんな風に驚かせるつもりはなかったんですが」
「ふふふ。いつもは冷静なあの子が。よほど驚いたのかしら」
「アリス嬢が目覚めたら改めて話をしたい所なのですが、私は明日からブートレット公国へ視察に行かねばならないのです」
言いながらウィルは残念そうにアリスを見つめた。
「お忙しいのですね。期間はどのぐらいのご予定かしら」
「まだはっきりとはわからないのですが、十日前後になるかと」
「かしこまりました。アリスには私から伝えておきますわ」
「オストロー公爵夫人、よろしくお願いします。戻り次第、公爵宛に正式な結婚の申し込みをいたします」
ウィルは眠るアリスの髪を一房取り、軽く口づけると公爵家を後にした。
(惜しかったな)
一人の車内で、ウィルはアリスの真っ赤な顔を思い出して微笑んだ。
本当ならあのお茶会の席では、明日からの隣国視察の件を話し、帰ってきたら伝えたいことがあると言うだけのつもりだった。
(だが、あんな風に触れ合ってしまったら抑えが効かなくなる)
アリスのしなやかな細い身体と柔らかく色づいた唇を思い出し、思わずため息をこぼす。
あそこでアリスが気を失わなかったなら、存分にあの唇を堪能することができたのに。
オストロー公爵家へ向かう馬車の中でも、無防備に眠るアリスに自身の欲望を抑えるのに苦労した。
(さすがに意識のない女性に無体を働くわけにはいかないからな。だが、あんな可愛い寝顔を見せるのは私だけにしておいてもらわないと)
ついこの間までお飾りの婚約者だったというのが信じられないくらい、ウィルはアリスを独り占めしたくてたまらなかった。
(今日の続きをするためにも、明日からの視察をさっさと切り上げて戻って来よう)
暮れゆく街を眺めながら、いつになく充実した気分を、ウィルは味わっていた。
「アリスお嬢様、そろそろ起きてくださいな。お夕食のお時間ですよ」
専属メイドのカイシャが、アリスの身体を軽く揺らした。
「ん……カイシャ?あれ?私、どうしたのかしら?」
「覚えていらっしゃらないんですか?ウィリアム王太子殿下がお嬢様を連れて来てくださったんですよ」
「え?ウィル様が?」
「ええ!いくらびっくりしたとは言え、王太子殿下とのお茶会の最中に気を失われるなんて。お嬢様らしくありませんよ」
カイシャの言葉に、アリスは王宮での出来事を思い出し、みるみるうちに顔を赤くした。
「カ、カイシャ、ウィル様は何かおっしゃっていたかしら?!」
「さあ。王太子殿下のお相手は奥様がなさっていましたから。これからお夕食の席でお話があるんじゃないですか。さ、アリスお嬢様、早くお支度なさってくださいな」
カイシャに急かされ、アリスは赤い顔のまま急いで着替えを済ませると、食堂へと向かった。
「遅くなりました」
一礼し、食卓に着くと、カイルが少し心配そうに声をかける。
「アリス、もう大丈夫なのかい?」
「はい、カイルお兄様。心配かけてごめんなさい」
「アリスが大丈夫ならいいんだよ。まあ、母上から話を聞いた時は驚いたけどね。アリスに何かあったら、ウィリアム殿下とはいえ許せないからね」
カイルが物騒な笑みを浮かべる。
「お、お母様、ウィル様は、その、何かおっしゃっていましたか?」
アリスが珍しくモジモジしながら聞くのを見て、クレアはにっこりと笑った。
「ええ。結婚の申し込みをしたらアリスがびっくりして気絶してしまったって。殿下が王宮から家まで運んでくださったのよ」
「わ、私の部屋にも入られたのですか?!」
「ええ、もちろん。殿下があなたを抱き抱えてきてくださったんですもの。そのままベッドに寝かせてくださったわ」
「それにしても、あなた、殿下に愛されているわねえ。殿下のあんなお顔は初めて見たわ」
「~~~!」
(よ、寄りによって、お母様の前で!何の羞恥プレイよ!)
アリスはあまりの気恥ずかしさに無言で食事を口に運ぶが、せっかくのご馳走も、味なんてわからなかった。
「あ、そうそう。殿下からご伝言よ。明日から殿下はブートレット公国に視察にいらっしゃるそうよ。十日ほどでお戻りになるとおっしゃっていたわ」
「ブートレット公国に、ですか?」
「ええ。帰ってこられたら正式に結婚の申し込みをされるとおっしゃっていたわよ」
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