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『――義妹が自称ヒロインとやらに取り憑かれているようです。いったいどうしたら良いのでしょう?
唐突に何を言い出すのだとお思いでしょうが、事実なのです。
もちろんわたくしも最初からこのような馬鹿馬鹿しい考えを頭に描いていたわけではありません。
ええ、まったく、馬鹿馬鹿しいですよね?
愚かで稚拙な思春期の妄想と思われるのも致し方ないとわたくしも理解も自覚もしております。
ですが、事実なのです。
ある時から、義妹は人が変わったとしか思われない言動をとるようになりました。
義妹は一度、死にかけたのです。
あれは義妹が8才、わたくしはすでに9才になっておりました。
わたくしと義妹は同じ年ですが、わたくしの方が二月ほど早く誕生日を迎えます。ですから年は同じでもわたくしが姉で義妹は妹なのですよね。
と、そんなことはどうでもいいことでした。
大変失礼いたしましたわ。
とにかく、義妹は8才の折に一度死にかけました。
というか……心臓が止まっておりましたので死んだというべきかもしれません。
事故で、テラスから転落したのです。
一度は息が止まり、心臓も確かに止まりました。
ただその後すぐに人工呼吸やら心臓マッサージやらで息を吹き返したのです。
それからです。
義妹――セフィーリアの様子がおかしくなったのは 』
唐突に何を言い出すのだとお思いでしょうが、事実なのです。
もちろんわたくしも最初からこのような馬鹿馬鹿しい考えを頭に描いていたわけではありません。
ええ、まったく、馬鹿馬鹿しいですよね?
愚かで稚拙な思春期の妄想と思われるのも致し方ないとわたくしも理解も自覚もしております。
ですが、事実なのです。
ある時から、義妹は人が変わったとしか思われない言動をとるようになりました。
義妹は一度、死にかけたのです。
あれは義妹が8才、わたくしはすでに9才になっておりました。
わたくしと義妹は同じ年ですが、わたくしの方が二月ほど早く誕生日を迎えます。ですから年は同じでもわたくしが姉で義妹は妹なのですよね。
と、そんなことはどうでもいいことでした。
大変失礼いたしましたわ。
とにかく、義妹は8才の折に一度死にかけました。
というか……心臓が止まっておりましたので死んだというべきかもしれません。
事故で、テラスから転落したのです。
一度は息が止まり、心臓も確かに止まりました。
ただその後すぐに人工呼吸やら心臓マッサージやらで息を吹き返したのです。
それからです。
義妹――セフィーリアの様子がおかしくなったのは 』
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