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第309話 町内会から苦情が来る
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セキュリティーシステムと柵を設置した二日後、建設会社へ苦情の電話が来た。
柵の外側に、管理会社の名前と電話番号を記した看板を取り付けていたからだ。
電話の主は、古山建設跡地近隣の、町内会の会長である。
くだんの建物の件で、自分も含め、あちこちから苦情が来ているので代表して連絡したという。
その内容とは、夜間、古山建設の敷地内へ数人の男女が侵入し、何時間も騒いでいるということであった。
また、乗り付けてきた数台の車のエンジンのカラぶかしもひどく、うるさくて眠れないとも。
建物のドアは施錠してあり、全ての窓には合板を打ち付けてあるうえに、セキュリティー機器を設置しているので中には入れない。
だから建物の裏の駐車場でたむろし、けたたましい音楽をかけながら、わあわあぎゃあぎゃあと声をはりあげているという。
ちなみに、敷地を囲むように建てた柵は、約二メートルの高さであり、太い鉄パイプを組み合わせたものだ。彼らはそれを乗り越えて侵入したのである。
町内会の会長は、このようなことが続けば、住民を巻き込んでの犯罪が起こりかねないので早急に対処してくれと、困り果てた声で言う。
そこで会社は、その日のうちに手を打った。鉄パイプの柵を全て撤去し、建設現場の仮囲いで使用する、高さ三メートルの鋼板で敷地全域を囲ったのだ。
これでどうにかなるだろう――と、会社は胸をなでおろす。
しかし、その三日後、今度は警察から連絡が来たのである。
柵の外側に、管理会社の名前と電話番号を記した看板を取り付けていたからだ。
電話の主は、古山建設跡地近隣の、町内会の会長である。
くだんの建物の件で、自分も含め、あちこちから苦情が来ているので代表して連絡したという。
その内容とは、夜間、古山建設の敷地内へ数人の男女が侵入し、何時間も騒いでいるということであった。
また、乗り付けてきた数台の車のエンジンのカラぶかしもひどく、うるさくて眠れないとも。
建物のドアは施錠してあり、全ての窓には合板を打ち付けてあるうえに、セキュリティー機器を設置しているので中には入れない。
だから建物の裏の駐車場でたむろし、けたたましい音楽をかけながら、わあわあぎゃあぎゃあと声をはりあげているという。
ちなみに、敷地を囲むように建てた柵は、約二メートルの高さであり、太い鉄パイプを組み合わせたものだ。彼らはそれを乗り越えて侵入したのである。
町内会の会長は、このようなことが続けば、住民を巻き込んでの犯罪が起こりかねないので早急に対処してくれと、困り果てた声で言う。
そこで会社は、その日のうちに手を打った。鉄パイプの柵を全て撤去し、建設現場の仮囲いで使用する、高さ三メートルの鋼板で敷地全域を囲ったのだ。
これでどうにかなるだろう――と、会社は胸をなでおろす。
しかし、その三日後、今度は警察から連絡が来たのである。
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