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読み切り
勇者パーティを追放されたので、斥侯がムシャクシャして書いた~暴露本でざまあ~
しおりを挟む風が吹き抜ける荒野で、勇者パーティの面々が斥侯ヒガシを前に立たせていた。
「ヒガシ、お前は戦闘にほとんど参加しない。それでいて報酬の配当を望むなど、私たちにとって重荷だ」
とイーペイは言い放った。その顔には、ギャンブルで失った金を取り戻そうとする焦りが見え隠れしていた。
ケンドーは肩を竦めた。
「お前がいなくても、俺たちは大丈夫だ。むしろ、その方が風俗遊びの金が増える」
リリは薄く笑った。
「ヒガシ、あなたの存在が、私たちの愛を妨げているのよ」
タツは何も言わず、ただ酒瓶を手にしていた。その目は、アルコールによって曇っているように見えた。
ヒガシは静かに頷いた。
「分かった。俺はもう、お前たちの足手まといにはならない。」
そして、彼らはヒガシを荒野に置き去りにし、去っていった。
しかし、ヒガシには計画があった。彼は、このパーティの汚れた秘密を全て知っていたのだ。ギャンブル依存症のイーペイ、風俗狂いのケンドー、恋愛詐欺師のリリ、アルコール依存症のタツ。彼らの秘密を暴露することで、復讐を果たすのだ。
ヒガシは最寄りの町に向かい、書き手としての才能を活かして、彼らの非合法な行為を暴露する本を執筆し始めた。
タイトルは
「裏切りの勇者たち:真実の物語」
本はあっという間にベストセラーとなり、勇者パーティの評判は地に落ちた。
イーペイはギャンブルの借金返済に追われ、ケンドーは風俗店から出入り禁止を言い渡され、リリは恋愛詐欺で逮捕され、タツはアルコール依存症の治療施設に入ることになった。
◇
ヒガシの本が出版されてから数ヶ月後、勇者パーティからの予想外の反撃が始まった。イーペイ、ケンドー、リリ、タツは彼に対し、名誉毀損で集団訴訟を起こす。ヒガシは突然の訴訟に驚きつつも、彼らの真実を世に知らしめた正義の行為だと信じていたため、決して後悔はしなかった。
彼は自身の主張を立証するため、彼らの非法行為の証拠を集め、弁護士と共に法廷で戦う準備を始める。しかし、彼が直面したのは、ただの法的な争いではなく、公の場での彼らの影響力と富を背景とした泥沼の戦いだった。
裁判は長引き、両者の主張が繰り広げられる中、ヒガシは自分が立ち向かっているのは単なる個人の欠点ではなく、権力と影響力を悪用する者たちへの戦いであるということを主張する。
それは勇者としての彼らの表の顔と、裏で行われていた非道徳的な行為との間の巨大なギャップを露呈するものだった。
「真実は時に重い代償を伴いますが、沈黙はそれを超える罪です。私はただ、隠された真実を明るみに出しただけです。それがたとえこのような泥沼の戦いになろうとも、私は真実のために立ち続けます」
そして、ヒガシは自らの信念を胸に、不公正な力に立ち向かう決意を新たにするのだった。
~泥沼法廷闘争は続く!!ヒガシの次回作を乞うご期待ください~
応援ありがとうございます!
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