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7、やさしい世界
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その週の土曜日、俺はうちの高校の体育館でバスケ部の練習試合を見ていた。特に予定ないなら見に来る?って恭に誘われたから来たんだけど……。
体育館の中はネットで仕切られていて、バスケ部とバレー部が半々で使っている。バレー部には高島美穂もいるし、可愛い子もたくさんいたけど、俺の目にはバスケをやっている恭しか映らなかった。
コートを走り回ってボールを追いかけ、汗まで輝いている恭はめちゃくちゃかっこいい。制服を着ている恭もかっこいいし、デートをした時の恭もかっこよくて可愛かったけど、バスケをやってる時にはまた別の恭がいて。バスケをやってる恭って、こんなにかっこいいんだって初めて知った。
恭ばかり見ているうちにいつのまにか試合は終わっていたらしく、ユニフォームを着たままの恭が体育館の中央出入り口付近の外側にいた俺のところに近づいてくる。
「良典~! どうだった? 最後ギリギリで決めた牧野先輩のゴールすごかったよね!」
興奮したように話しかけてくる恭には悪いけど、その牧野先輩が誰かも分からないし、ゴールを決めたとこも見てない。
「あ~ごめん。見てなかった」
「ええっ、何見てたの?」
正直にありのままを答えると、恭は少しだけ目を丸くする。まあ、だよな。何しに来たんだって話だよな。でもさ、しょうがないじゃん。
「お前しか見てなかった」
「え?」
「俺の彼氏がかっこいいなって」
試合中からずっと伝えたくて我慢してたことを伝えると、恭の顔がみるみる赤くなっていく。可愛い。好き。今すぐキスしたい。
「へへ。良典、大好き」
照れ笑いを浮かべた恭に俺まで自然と笑顔になって、まったりほわほわハッピーな空気が流れる。
俺もって言おうとした瞬間、バレーボールがコロコロと外に転がってきて、恭がそれを手で止めた。恭はボールを拾うと、ボールを追いかけて走ってきた高島さんの方に放り投げる。
「ごめんごめん。ありがとう、恭。と、中野くん? 二人って友だちだったんだ?」
あ、やっぱ、そうなっちゃう? モブの俺と主役級イケメンの恭の組み合わせがよっぽど珍しかったのか、高島さんは不思議そうに俺たちを見ている。
「違うよ。良典は俺の彼氏なんだ」
お、おおい!! そんなあっさり言うのかよ! ここは無難に友だちって言っといた方がいいよな、と俺の方は守りに入っていたというのに、さらっと言ってのけた恭に心の中で全力ツッコミを入れてしまった。
「え? 彼氏? え、と……、付き合ってるの? 男の子同士で?」
目を見開き、信じられないものでも見るような目で俺たちを見る高島さんと目が合わせられない。やっぱり同性同士で付き合ってることを受け入れられない人もいるよな。でも、変な目で見られたとしても、俺は……。
「尊い……」
酷い言葉を覚悟してぐっと拳を握ったのに、両手を組み、うっとりとした表情で俺たちを見てくる高島さんに目が点になってしまった。
「二人ともありがとう。同じクラスの男の子たちが付き合ってるなんて、世の中捨てたものじゃないね。生きてて良かった……!」
何でありがとう? 生きてて良かったって何が? 何か拝まれてんだけど、何?
「美穂は腐女子なんだ」
ああ、なるほど。意味が分からなかったけど、恭からこっそり耳打ちされてようやく納得する。個人の趣味だから別に良いけど、みんな大好き高島さんは腐女子でいらっしゃったのか。
世間の目は厳しいと思ってたけど、高島さんからは拝まれるし、南は腐男子じゃないはずだけど男同士で付き合ってても全然気にしてないみたいだし、世界って優しい。
「これからもずっとらぶらぶでいてね。私、二人のこと応援してるから!」
「う、うん、ありがとう?」
高島さんから熱のこもった目で見られ、苦笑いを返す。
「二人の邪魔しちゃいけないから、私はそろそろ行くね。二人ともまた学校でね」
「うん、また~。部活がんばってね」
幸せそうな顔でバレーボールを持って駆けていく高島さんに恭はバイバイと手を振る。
高島さんがバレー部の女子に合流し、再び二人きりになると、こっちを見ていた恭と目が合った。
「あのさ、」
「うん」
「お前って、俺と付き合ってること普通に言うのな」
「誰にでも言うわけじゃないよ。美穂なら大丈夫だと思ったからだけど、良典は俺と付き合ってること隠したかった? 俺と付き合ってるの、恥ずかしい?」
悲しそうな笑顔を浮かべた恭にブンブンと首を横に振る。
「そうじゃなくて、中には変な目で見てくるやつもいるじゃん?」
「信頼出来る人にしか言ってないから、大丈夫だよ。大切な人には、良典が彼氏なんだって知ってほしいから。……良典が俺のこと恥ずかしくないって思っててよかったぁ」
何なんだよ、この可愛い生き物は。今すぐ抱きしめたい。好き。へへって笑った恭の笑顔が可愛すぎて、俺の心臓が過労死しそう。
もうダメかも俺。だって恥ずかしいどころか、俺の彼氏かっこよすぎない?
可愛くてかっこよくて素直で、めちゃくちゃいいやつで……。
このままじゃ俺、恭のことマジで好きになりそう。……恭は俺の彼氏だから、別に好きになってもいいのか。いや、いいのか? それでいいの?俺。
恭を好きになっていいのか自問自答するけど、目の前にいる恭はかっこよくてかわいくてマジ天使で、なんかもう好きになってもいいかなって気がしてきた。
体育館の中はネットで仕切られていて、バスケ部とバレー部が半々で使っている。バレー部には高島美穂もいるし、可愛い子もたくさんいたけど、俺の目にはバスケをやっている恭しか映らなかった。
コートを走り回ってボールを追いかけ、汗まで輝いている恭はめちゃくちゃかっこいい。制服を着ている恭もかっこいいし、デートをした時の恭もかっこよくて可愛かったけど、バスケをやってる時にはまた別の恭がいて。バスケをやってる恭って、こんなにかっこいいんだって初めて知った。
恭ばかり見ているうちにいつのまにか試合は終わっていたらしく、ユニフォームを着たままの恭が体育館の中央出入り口付近の外側にいた俺のところに近づいてくる。
「良典~! どうだった? 最後ギリギリで決めた牧野先輩のゴールすごかったよね!」
興奮したように話しかけてくる恭には悪いけど、その牧野先輩が誰かも分からないし、ゴールを決めたとこも見てない。
「あ~ごめん。見てなかった」
「ええっ、何見てたの?」
正直にありのままを答えると、恭は少しだけ目を丸くする。まあ、だよな。何しに来たんだって話だよな。でもさ、しょうがないじゃん。
「お前しか見てなかった」
「え?」
「俺の彼氏がかっこいいなって」
試合中からずっと伝えたくて我慢してたことを伝えると、恭の顔がみるみる赤くなっていく。可愛い。好き。今すぐキスしたい。
「へへ。良典、大好き」
照れ笑いを浮かべた恭に俺まで自然と笑顔になって、まったりほわほわハッピーな空気が流れる。
俺もって言おうとした瞬間、バレーボールがコロコロと外に転がってきて、恭がそれを手で止めた。恭はボールを拾うと、ボールを追いかけて走ってきた高島さんの方に放り投げる。
「ごめんごめん。ありがとう、恭。と、中野くん? 二人って友だちだったんだ?」
あ、やっぱ、そうなっちゃう? モブの俺と主役級イケメンの恭の組み合わせがよっぽど珍しかったのか、高島さんは不思議そうに俺たちを見ている。
「違うよ。良典は俺の彼氏なんだ」
お、おおい!! そんなあっさり言うのかよ! ここは無難に友だちって言っといた方がいいよな、と俺の方は守りに入っていたというのに、さらっと言ってのけた恭に心の中で全力ツッコミを入れてしまった。
「え? 彼氏? え、と……、付き合ってるの? 男の子同士で?」
目を見開き、信じられないものでも見るような目で俺たちを見る高島さんと目が合わせられない。やっぱり同性同士で付き合ってることを受け入れられない人もいるよな。でも、変な目で見られたとしても、俺は……。
「尊い……」
酷い言葉を覚悟してぐっと拳を握ったのに、両手を組み、うっとりとした表情で俺たちを見てくる高島さんに目が点になってしまった。
「二人ともありがとう。同じクラスの男の子たちが付き合ってるなんて、世の中捨てたものじゃないね。生きてて良かった……!」
何でありがとう? 生きてて良かったって何が? 何か拝まれてんだけど、何?
「美穂は腐女子なんだ」
ああ、なるほど。意味が分からなかったけど、恭からこっそり耳打ちされてようやく納得する。個人の趣味だから別に良いけど、みんな大好き高島さんは腐女子でいらっしゃったのか。
世間の目は厳しいと思ってたけど、高島さんからは拝まれるし、南は腐男子じゃないはずだけど男同士で付き合ってても全然気にしてないみたいだし、世界って優しい。
「これからもずっとらぶらぶでいてね。私、二人のこと応援してるから!」
「う、うん、ありがとう?」
高島さんから熱のこもった目で見られ、苦笑いを返す。
「二人の邪魔しちゃいけないから、私はそろそろ行くね。二人ともまた学校でね」
「うん、また~。部活がんばってね」
幸せそうな顔でバレーボールを持って駆けていく高島さんに恭はバイバイと手を振る。
高島さんがバレー部の女子に合流し、再び二人きりになると、こっちを見ていた恭と目が合った。
「あのさ、」
「うん」
「お前って、俺と付き合ってること普通に言うのな」
「誰にでも言うわけじゃないよ。美穂なら大丈夫だと思ったからだけど、良典は俺と付き合ってること隠したかった? 俺と付き合ってるの、恥ずかしい?」
悲しそうな笑顔を浮かべた恭にブンブンと首を横に振る。
「そうじゃなくて、中には変な目で見てくるやつもいるじゃん?」
「信頼出来る人にしか言ってないから、大丈夫だよ。大切な人には、良典が彼氏なんだって知ってほしいから。……良典が俺のこと恥ずかしくないって思っててよかったぁ」
何なんだよ、この可愛い生き物は。今すぐ抱きしめたい。好き。へへって笑った恭の笑顔が可愛すぎて、俺の心臓が過労死しそう。
もうダメかも俺。だって恥ずかしいどころか、俺の彼氏かっこよすぎない?
可愛くてかっこよくて素直で、めちゃくちゃいいやつで……。
このままじゃ俺、恭のことマジで好きになりそう。……恭は俺の彼氏だから、別に好きになってもいいのか。いや、いいのか? それでいいの?俺。
恭を好きになっていいのか自問自答するけど、目の前にいる恭はかっこよくてかわいくてマジ天使で、なんかもう好きになってもいいかなって気がしてきた。
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