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第1章 今日、冒険者を始めました
第3話 まさかの
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「ここが俺達が泊まる宿なんか?」
「ああ……
宿の名は『ステイ・コガワ』。
この地図によると、一白の値段はそこそこで、食事と大浴場の入浴がセットになっている」
「大浴場も?
そりゃええわ」
「……お風呂や温泉が好きなのか?」
「ああ、めっちゃ好きやねん」
「……なら、泊まれば入浴は自由で無料になるからいつでも好きなタイミングで入るといい」
「そうさせてもらうわ」
「……それでは手続きを済ませよう」
宿の中に入ると、内装は綺麗で雰囲気があった。
「へぇ~、いい感じやんか」
「いらっしゃいませ」
接待してくれたのは四十代くらいの女性店員だった。
「……ここに泊まりたいのだが」
「お部屋はまだ空いてますので大丈夫ですよ」
「ほんならーー」
俺はサイレンとは別の部屋に泊まろうとした。
サイレンは綺麗な女性だし、男女別の部屋に泊まるのは普通の考えだ。
誰もが選ぶ当然の選択で変な噂やからかいもされない。
だがーー。
「……一緒の部屋で構わない」
「……はい?」
俺が言う前にサイレンが一才の躊躇もなく、表情も変えることもなく、淡々とそう言った。
当然、そう言うとは思ってもいなかった俺の頭はフリーズした。
「あらあら」
店員も少し驚いて、この反応である。
「……ん?
……できるだろ?」
サイレンは自分が何を言っているのかわかっているのだろうか。
気にもせず、できるか否かの確認をしている。
「……もちろん、できますよ」
「……そうか。
ならーー」
「いや、ちょ!
待て待て待って!
ちょっと待たんかい!」
話が勝手に進みそうだったから、急いで止める。
(いやいや!
これ、普通に立場逆やろ!?
何でや!?
何で男が慌てて止めなあかんねん!?)
普通、男が無神経に一緒の部屋に泊まろうとして、女性が慌てて止める、そんな場面が流れる筈だ。
何故、男である俺が慌てて止めているのだろうか。
「……?
……何か問題あるか?」
「問題しかあらへんやろ!?
俺は男で、サイレンは女性やで!
それに今から泊まるんやでな!?」
「……?
……関係あるのか?
パーティーなら男女一緒の部屋に泊まるのも連泊するのも普通だ」
「そうなんか!?」
「えっと……
確かにそちらのお客様の言う通り冒険者のお客様の中にはそういうお客様は珍しくはありません」
(あっ、こらぁ多分、否定したいんやけど、実例が多過ぎて完全に否定できない感じや!)
「……ちなみに一泊一部屋でいくらだ?」
「……十六デラルになります」
「……一緒の部屋で一泊するといくらになる?」
「……二十デラルになります」
「……連泊はできるか?」
「できます」
「……つまり、別々の部屋に泊まると三十二デラルになる。
対して一緒の部屋の場合は二十デラル。
それぞれ払えば十デラル。
……かなりの節約になると思うが」
「うっ……」
「……私は別に毎日十六デラルを払って連泊するのは平気だ。
しかし、それだと練人が困るのではないのか?」
確かにそう言われると悩む。
自分が冒険者としてどこまでやれるのかわからない。
そんな俺に毎日十六デラルを払い続けるのは不安が残る。
サイレンと一緒に泊まれば十デラル。
サイレンの言う通り節約になる。
デメリットとして、男性冒険者達から嫉妬され、揶揄われて恥ずかしい思いをするぐらいだ。
デメリットよりもメリットの方が多い気がする。
「ーーじゃんけんや!」
「……じゃんけん?」
「せや!
俺が勝ったら部屋は別々!
サイレンが勝ったら一緒の部屋!
それでどうなんや!?」
俺が必死でそう言うと、サイレンは顎を指で押さえて少し考えた。
「……いいだろう。
じゃんけんで決めるのも冒険者らしくて悪くない。
ただし、コガワにいる間、この宿で連泊するのが前提だ。
一泊する度に毎日じゃんけんで決めるのは面倒だ。
……それなら受けてやる」
「わかったわ!
ほんじゃ、行くで!」
「「……最初はグー!
じゃんけんぽん!!」」
結果は俺はグー。
サイレンはパー。
「……私の勝ちだな」
「……くっ、負けた!」
「……それでは一緒の部屋で」
「かしこまりました。
八号室の鍵で二階になります」
負けて悔しがっている俺を余所に、サイレンは淡々とカギを受け取り、八号室へ向かう。
「……何をしている?
早く来ないと迷うぞ」
そう言うサイレンから恥ずかしいという感情が見られない。
「……もしかして、サイレンって羞恥心とかないタイプなんか?」
あるいはそう思っているのは俺だけで、サイレンの言うことが本当に一般的なのだろうか。
(……いや、周囲の様子を見る限りそうじゃないんか?)
どこか懐かしさを更けている人達もいるが、大半はコソコソと女性冒険者は恥ずかしがり、男性は嫉妬のような目で向けている。
「……はあ。
やれやれやわ」
そして、俺はサイレンの後を追った。
「……」
二階に上がったところで近くに流れている川を眺める。
「……大きい川が流れとるんか」
次に眺めたのは上空。
夜空になっており、星々が綺麗に輝いていた。
「……約百五十年……か。
……ほんま、こうなるとは思ってなかったわ。
人生何が起きるかわからんな」
そう考えると出入り口がまた開くのは絶望的で苦笑する。
持っているお金も所持金だけだ。
状況は結構悪いと思わざるを得ない。
自分の夢を叶えようとすると道具も紙も揃えないといけない。
「……ここだな。
……ん?
……どうした、練人?」
「いや、夜空を眺めていた」
「……夜空?
……確かに綺麗だな」
「そうやな」
「……取り敢えず入るぞ。
夜空なら八号室でも見れる」
「わかったわ」
サイレンがカギを開けて八号室に入り、俺も中に入る。
「へぇ~」
八号室には衣装棚とベッドが二つあり、机や椅子もある。
「結構ええ部屋やんか!」
「……そうだな」
俺は早速、衣装棚に今まで着ていた服を掛けて靴も置いた。
サイレンも別の衣装を開けて自分の服をしまう。
ついでに重かったカバンを下ろす。
「……依頼の時に必要な荷物以外をここに置けば八号室の部屋の鍵だけをギルドに預けることができる」
「ほんじゃ、今持っていくものは……」
「……財布だけで良いだろ。
もうすぐご飯だからな。
食堂は受付近くにあった」
「へぇ~どんなご飯があるんやろ」
「……楽しみか?」
「そりゃあな。
あっ、サイレン、先に行っといてくれ」
「……迷うなよ?」
「気をつけるわ」
そして、サイレンは先に部屋を出て食堂へ向かった。
「……さて」
俺はカバンを開き、中身を確認する。
「はぁ~……
やっぱり色々なくなってるわ。
年玉貯金を使って買った高いもの結構あったんやが……
……なくなったもんの代わりにあるのは」
見覚えのない青い箱があった。
開けると、中はオルゴールのようになっているが音を鳴らす仕組みがない。
「……何や?
このオルゴールは……
他にはーー」
壊さないようにベッドの上に置た。
「ポシェットの中身は……
箱になっているか。
これもめっちゃ高かったんやけどな~」
次に見つけたのは銀色の箱に変化していた。
これも何に使えるのか不明だ。
「……残っているもんがあるな」
四冊の本。
一つは変化しているが、雑学の本。
他は心理学の本と脳と論理的思考の本と自己啓発の本。
「……他にはこの双眼鏡」
これも色は銀色である程度遠くのものを見ることができる。
「冒険者としてなら使えるものやな」
一応書いておくが冒険者になるためにあらかじめ買った訳じゃない。
「他はマスクとティッシュ。
……荷物自体は軽くなっとるんやが、やっぱり困るわ」
これからのことについて頭を悩ませている。
悩ませながら荷物をカバンにしまう。
ただ、それ以上に夢を叶えるには書くための手段はやはり必要だ。
「……そろそろ行くか」
これ以上はサイレンに待たせることになるしそれは悪い。
「……はぁ。
多分、俺だけ揶揄われるやろうな……
ハハッ……」
サイレンのあの様子だと指摘されても当然のことだと言って慌てることすらしないのだろう。
だから、揶揄うのが好きで酒の肴にする人なら間違いなく俺を揶揄うだろうな。
そう考えていても反応するのは自分でもよくわかっているからな。
「ああ……
宿の名は『ステイ・コガワ』。
この地図によると、一白の値段はそこそこで、食事と大浴場の入浴がセットになっている」
「大浴場も?
そりゃええわ」
「……お風呂や温泉が好きなのか?」
「ああ、めっちゃ好きやねん」
「……なら、泊まれば入浴は自由で無料になるからいつでも好きなタイミングで入るといい」
「そうさせてもらうわ」
「……それでは手続きを済ませよう」
宿の中に入ると、内装は綺麗で雰囲気があった。
「へぇ~、いい感じやんか」
「いらっしゃいませ」
接待してくれたのは四十代くらいの女性店員だった。
「……ここに泊まりたいのだが」
「お部屋はまだ空いてますので大丈夫ですよ」
「ほんならーー」
俺はサイレンとは別の部屋に泊まろうとした。
サイレンは綺麗な女性だし、男女別の部屋に泊まるのは普通の考えだ。
誰もが選ぶ当然の選択で変な噂やからかいもされない。
だがーー。
「……一緒の部屋で構わない」
「……はい?」
俺が言う前にサイレンが一才の躊躇もなく、表情も変えることもなく、淡々とそう言った。
当然、そう言うとは思ってもいなかった俺の頭はフリーズした。
「あらあら」
店員も少し驚いて、この反応である。
「……ん?
……できるだろ?」
サイレンは自分が何を言っているのかわかっているのだろうか。
気にもせず、できるか否かの確認をしている。
「……もちろん、できますよ」
「……そうか。
ならーー」
「いや、ちょ!
待て待て待って!
ちょっと待たんかい!」
話が勝手に進みそうだったから、急いで止める。
(いやいや!
これ、普通に立場逆やろ!?
何でや!?
何で男が慌てて止めなあかんねん!?)
普通、男が無神経に一緒の部屋に泊まろうとして、女性が慌てて止める、そんな場面が流れる筈だ。
何故、男である俺が慌てて止めているのだろうか。
「……?
……何か問題あるか?」
「問題しかあらへんやろ!?
俺は男で、サイレンは女性やで!
それに今から泊まるんやでな!?」
「……?
……関係あるのか?
パーティーなら男女一緒の部屋に泊まるのも連泊するのも普通だ」
「そうなんか!?」
「えっと……
確かにそちらのお客様の言う通り冒険者のお客様の中にはそういうお客様は珍しくはありません」
(あっ、こらぁ多分、否定したいんやけど、実例が多過ぎて完全に否定できない感じや!)
「……ちなみに一泊一部屋でいくらだ?」
「……十六デラルになります」
「……一緒の部屋で一泊するといくらになる?」
「……二十デラルになります」
「……連泊はできるか?」
「できます」
「……つまり、別々の部屋に泊まると三十二デラルになる。
対して一緒の部屋の場合は二十デラル。
それぞれ払えば十デラル。
……かなりの節約になると思うが」
「うっ……」
「……私は別に毎日十六デラルを払って連泊するのは平気だ。
しかし、それだと練人が困るのではないのか?」
確かにそう言われると悩む。
自分が冒険者としてどこまでやれるのかわからない。
そんな俺に毎日十六デラルを払い続けるのは不安が残る。
サイレンと一緒に泊まれば十デラル。
サイレンの言う通り節約になる。
デメリットとして、男性冒険者達から嫉妬され、揶揄われて恥ずかしい思いをするぐらいだ。
デメリットよりもメリットの方が多い気がする。
「ーーじゃんけんや!」
「……じゃんけん?」
「せや!
俺が勝ったら部屋は別々!
サイレンが勝ったら一緒の部屋!
それでどうなんや!?」
俺が必死でそう言うと、サイレンは顎を指で押さえて少し考えた。
「……いいだろう。
じゃんけんで決めるのも冒険者らしくて悪くない。
ただし、コガワにいる間、この宿で連泊するのが前提だ。
一泊する度に毎日じゃんけんで決めるのは面倒だ。
……それなら受けてやる」
「わかったわ!
ほんじゃ、行くで!」
「「……最初はグー!
じゃんけんぽん!!」」
結果は俺はグー。
サイレンはパー。
「……私の勝ちだな」
「……くっ、負けた!」
「……それでは一緒の部屋で」
「かしこまりました。
八号室の鍵で二階になります」
負けて悔しがっている俺を余所に、サイレンは淡々とカギを受け取り、八号室へ向かう。
「……何をしている?
早く来ないと迷うぞ」
そう言うサイレンから恥ずかしいという感情が見られない。
「……もしかして、サイレンって羞恥心とかないタイプなんか?」
あるいはそう思っているのは俺だけで、サイレンの言うことが本当に一般的なのだろうか。
(……いや、周囲の様子を見る限りそうじゃないんか?)
どこか懐かしさを更けている人達もいるが、大半はコソコソと女性冒険者は恥ずかしがり、男性は嫉妬のような目で向けている。
「……はあ。
やれやれやわ」
そして、俺はサイレンの後を追った。
「……」
二階に上がったところで近くに流れている川を眺める。
「……大きい川が流れとるんか」
次に眺めたのは上空。
夜空になっており、星々が綺麗に輝いていた。
「……約百五十年……か。
……ほんま、こうなるとは思ってなかったわ。
人生何が起きるかわからんな」
そう考えると出入り口がまた開くのは絶望的で苦笑する。
持っているお金も所持金だけだ。
状況は結構悪いと思わざるを得ない。
自分の夢を叶えようとすると道具も紙も揃えないといけない。
「……ここだな。
……ん?
……どうした、練人?」
「いや、夜空を眺めていた」
「……夜空?
……確かに綺麗だな」
「そうやな」
「……取り敢えず入るぞ。
夜空なら八号室でも見れる」
「わかったわ」
サイレンがカギを開けて八号室に入り、俺も中に入る。
「へぇ~」
八号室には衣装棚とベッドが二つあり、机や椅子もある。
「結構ええ部屋やんか!」
「……そうだな」
俺は早速、衣装棚に今まで着ていた服を掛けて靴も置いた。
サイレンも別の衣装を開けて自分の服をしまう。
ついでに重かったカバンを下ろす。
「……依頼の時に必要な荷物以外をここに置けば八号室の部屋の鍵だけをギルドに預けることができる」
「ほんじゃ、今持っていくものは……」
「……財布だけで良いだろ。
もうすぐご飯だからな。
食堂は受付近くにあった」
「へぇ~どんなご飯があるんやろ」
「……楽しみか?」
「そりゃあな。
あっ、サイレン、先に行っといてくれ」
「……迷うなよ?」
「気をつけるわ」
そして、サイレンは先に部屋を出て食堂へ向かった。
「……さて」
俺はカバンを開き、中身を確認する。
「はぁ~……
やっぱり色々なくなってるわ。
年玉貯金を使って買った高いもの結構あったんやが……
……なくなったもんの代わりにあるのは」
見覚えのない青い箱があった。
開けると、中はオルゴールのようになっているが音を鳴らす仕組みがない。
「……何や?
このオルゴールは……
他にはーー」
壊さないようにベッドの上に置た。
「ポシェットの中身は……
箱になっているか。
これもめっちゃ高かったんやけどな~」
次に見つけたのは銀色の箱に変化していた。
これも何に使えるのか不明だ。
「……残っているもんがあるな」
四冊の本。
一つは変化しているが、雑学の本。
他は心理学の本と脳と論理的思考の本と自己啓発の本。
「……他にはこの双眼鏡」
これも色は銀色である程度遠くのものを見ることができる。
「冒険者としてなら使えるものやな」
一応書いておくが冒険者になるためにあらかじめ買った訳じゃない。
「他はマスクとティッシュ。
……荷物自体は軽くなっとるんやが、やっぱり困るわ」
これからのことについて頭を悩ませている。
悩ませながら荷物をカバンにしまう。
ただ、それ以上に夢を叶えるには書くための手段はやはり必要だ。
「……そろそろ行くか」
これ以上はサイレンに待たせることになるしそれは悪い。
「……はぁ。
多分、俺だけ揶揄われるやろうな……
ハハッ……」
サイレンのあの様子だと指摘されても当然のことだと言って慌てることすらしないのだろう。
だから、揶揄うのが好きで酒の肴にする人なら間違いなく俺を揶揄うだろうな。
そう考えていても反応するのは自分でもよくわかっているからな。
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