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第1章 今日、冒険者を始めました
第4話 交流
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「……ここだ」
「おっ、サイレン。
すまんすまん、遅くなったわ」
「……練人には練人の用があったんだ。
そこまでうるさく言うつもりはない」
「ありがとうな。
ほんじゃ、選ぶか」
俺としては米が食いたいがあるのだろうか。
なくてもパンを食えばええがーー。
「おっ、ご飯定食があるやんけ。
六デラルか」
良かった。
食い慣れたお米がある。
それを選ばない手はない。
「……それにするのか?」
「まあな。
他の料理と比べると値段的には安いし、食い慣れとうねん」
「……そうか。
私はーー」
サイレンはメニューを確認して一瞬だけ迷った。
「……私もそれにしよう」
「他のと迷ったんか?」
「ああ……
だが、楽しみは後にとっておこうと思ってな」
「楽しみ?」
「……何、たわいのないこだわりのようなものだ。
気にするほどでもないさ」
「さよか」
聞いてみたいが、俺の方が内緒事が多い。
そんな俺がサイレンにあれこれ聞くのも気が引ける。
サイレンがそうと決めたのなら俺の方からは何も言わない。
「すんませーん!」
「はい」
「メニュー決まったわ。
ご飯定食二人前でお願いな」
「かしこまりました。
ご飯定食二人前でよろしいですか?」
「せやで」
「それでは少々お待ちください」
そして、店員さんは去っていった。
「よっ!」
料理を待っていると、後ろから男性冒険者が話しかけてきた。
その冒険者は茶髪でどこか陽気そうだった。
「えっと、こんばんは」
「お前達も冒険者登録した新人だろ?」
「せやけど」
「それじゃ、今日から俺達は同じ仕事仲間だな」
表情や言葉遣い的に敵意とかはなく、気の良い感じに見えるな。
多分、話すのが好きなんやろうな。
「そうなるな。
俺は練人と言うわ。
よろしゅうな」
「……サイレン・マジャンだ」
「オレは【カールイ・リサン】!
おーい、お前らも来いよ」
すると、他の二人の人がやってきた。
「紹介するぜ。
彼女は【ダイヤナ・ビルディ】」
「よろしく。
あたしも魔術師よ」
「……魔術師か」
「そっちの方はーー」
「【ルビィズ・ビルディ】だ」
そう無骨そうな男性が言った。
「名前的にダイヤナさんの親父さんか?」
「ああ、娘が冒険者になるからな。
先輩として一時的に復帰した感じだ」
「……そういう冒険者も多い。
私の故郷にも子供の親が指導として冒険者に復帰する人もいる」
「へぇ……
サイレンは?」
「……私の父は私の実力を知っているからな。
不要な心配だし、前にも言ったように両親も友も知り合いもいない場所で登録すると決めていたからついて行かせる筈はない」
「ああ、さよか。
サイレンの父ちゃん、強いん?」
「……強いな。
まだ一勝もしていないし簡単に勝たせてくれない」
「さ、さよか」
「凄いんですね、サイレンさんのお父さんは……
お父さん、こういう人もいるから私も別にーー」
「ダメだ。
お前はまだ半人前だからしばらくはお父さんがついていく。
ましてや、男と一緒に旅することはな」
「タハハ」
カールイは気まずそうに笑っていた。
どういう関係か聞いた方がいいのだろうか。
「まあ、これからもよろしゅうな」
「おう。
これから大変だろうけど頑張れよ」
とカールイはニヤニヤと笑っていた。
「察しそうやけど、どういう意味や?」
「明日になればわかるさ」
「あ、ああ、さよか」
その一言と表情で大体察した。
絶対に明日揶揄われる流れだ。
わかっていただけに、そういう覚悟するべきだろう。
「……どういうことだ?」
唯一わかっていないのはサイレンだ。
サイレンはこういうことに関しては鈍感で天然かも知れない。
「何でもあらへんから気にすんなや」
「……わかった」
「お待ちしました。
ご飯定食でございます」
「ああ、こっちや。
おおきに」
「じゃあ、オレ達はこの辺で。
じゃあな」
そうして、カールイ達は元の席に戻って行った。
ご飯定食はご飯の他に小さい魚、味噌汁、漬物であるたくあんが一緒だった。
はっきり言えば、値段相応に質素だ。
「いただきます」
「……いただきます」
馴染み深いご飯だから安心しつつ食べる。
「パーティー結成直前の飯はこれってのはどうなんや?」
イメージとしては肉料理とか頼んで乾杯して親睦を深めるが、実際はこうである。
まあ、自分としては期待して実際はこうだったという機会は何度もあったから慣れてはいる。
リアルは物語のような展開は起きない。
いや、起きるといえば起きるが、その確率は本当に稀だ。
「……いいんじゃないのか?
……私達の年齢的に酒は飲めない。
それに無理に高いものや量が多いものを頼んでも二人だとたかが知れている。
……練人はどうなのか知らないが、私は大食ではないしな」
「俺もそこまで食えるわけやないわ。
まあ、偶に好奇心で食べて後悔することはしょっちゅうあるけどな」
「……好奇心に任せてか」
「せや、結構あるで。
好奇心に任せて後悔すること。
興味湧いて遠くまで歩いたり一人で旅したり」
「……冒険者になる前に旅をしていたのか?」
「本格的やのうて、温泉地に旅行ってのが正解やな」
「……そうか
思ったよりも楽しそうだな。
……私は殆ど旅行をしてこなかったな」
「親が厳しかったとか?」
「……いや、私にその気がなかっただけだ。
今持っている杖やこの衣装を買った時も別の街に行ったが、そこを見回ることをしなかった」
「何でなん?」
「……どうせ私は冒険者になる。
一人で色々見て回って退屈になるよりも仲間と一緒に見回った方が楽しいだろうと思ってな」
「……ほんまに冒険者になりたかったんやな」
「ああ……
私の故郷の冒険者達は気のいい人が多くてな……
学校よりもそこに入り浸ることが多かった……
だから、同じ年の友人は少ないが、それでも気にすることもなかった」
「自分だけの居場所を持っとったから?」
「……そうだ。
私としては静かな場所の方が好きだ」
「せやな。
そっちの方がイメージとしてはピッタリ合うわ」
「……それでも冒険者ギルド特有の騒がしさは慣れていてな。
話しかけられていても苦じゃないんだ」
「充実しとるんやな。
……そこから独り立ちしたんやから、やっぱサイレン凄いわ」
「……ご馳走様」
「ご馳走様」
ご飯の内容が内容だからすぐに食べ終えた。
「……戻るか」
「せやな」
そして、俺達は自分達の部屋に戻って行った。
「……ふむ、私はそろそろお風呂に入るが練人はどうする?」
「ん?
せやな。
今日は色々疲れたし、俺も男湯に入ってからすぐに寝るわ」
「……そうか。
私としても久しぶりの入浴だ」
「そう言えば、四日間、馬車の中やったんやな」
「ああ……」
「サイレンって毎日風呂に入るん?」
「……入るな。
ギルドの大浴場にも入っていてそこで女性冒険者と話すこともある。
だから、他の冒険者との交流するのは楽しみでもある」
「なるほど」
時間としてはもうすぐに二十時。
確かにこの時間でさっさと寝るのなら朝起きるのは早くなりそうだ。
「サイレンっていつもこの時間帯に寝とるん?」
「……ああ、そうだな。
私はこの時間帯ではもう寝ていた」
「早起き早寝?」
「……昔からな」
「凄いわ~。
俺も努力しとるけど、布団が気持ちよくてな。
つい起きようと思う時間を過ぎても寝てまうねん」
「……なるほど
私よりも遅く寝ていたら起こしてやろう」
「……頼むわ」
「……それではな」
サイレンは着替えを持ってお風呂に向かった。
サイレンは見た目から冷静沈着で無口であまり喋らないと思っていたが、意外と喋るし表情も変える。
恐らく、イメージの魔術師が冷静というイメージを持っているからそれに倣っとるが本来はああいうタイプかも知れん。
てか、話を聞く限り実は割と友人が多いかも知れない。
「……俺も入るか」
普段なら親がいるから早くても二十一時半くらいに入るが、その両親もいない。
だから、これからはそれよりも早い時間帯に寝て、早く起きられるかも知れない。
元々は早寝早起きをするべきと思っていたから、ちょうどいい機会だ。
「……せやな。
他の人よりも早い独り立ちやと思えばええか」
そう呟いて、俺も着替えを持ってお風呂に向かった。
「おっ、サイレン。
すまんすまん、遅くなったわ」
「……練人には練人の用があったんだ。
そこまでうるさく言うつもりはない」
「ありがとうな。
ほんじゃ、選ぶか」
俺としては米が食いたいがあるのだろうか。
なくてもパンを食えばええがーー。
「おっ、ご飯定食があるやんけ。
六デラルか」
良かった。
食い慣れたお米がある。
それを選ばない手はない。
「……それにするのか?」
「まあな。
他の料理と比べると値段的には安いし、食い慣れとうねん」
「……そうか。
私はーー」
サイレンはメニューを確認して一瞬だけ迷った。
「……私もそれにしよう」
「他のと迷ったんか?」
「ああ……
だが、楽しみは後にとっておこうと思ってな」
「楽しみ?」
「……何、たわいのないこだわりのようなものだ。
気にするほどでもないさ」
「さよか」
聞いてみたいが、俺の方が内緒事が多い。
そんな俺がサイレンにあれこれ聞くのも気が引ける。
サイレンがそうと決めたのなら俺の方からは何も言わない。
「すんませーん!」
「はい」
「メニュー決まったわ。
ご飯定食二人前でお願いな」
「かしこまりました。
ご飯定食二人前でよろしいですか?」
「せやで」
「それでは少々お待ちください」
そして、店員さんは去っていった。
「よっ!」
料理を待っていると、後ろから男性冒険者が話しかけてきた。
その冒険者は茶髪でどこか陽気そうだった。
「えっと、こんばんは」
「お前達も冒険者登録した新人だろ?」
「せやけど」
「それじゃ、今日から俺達は同じ仕事仲間だな」
表情や言葉遣い的に敵意とかはなく、気の良い感じに見えるな。
多分、話すのが好きなんやろうな。
「そうなるな。
俺は練人と言うわ。
よろしゅうな」
「……サイレン・マジャンだ」
「オレは【カールイ・リサン】!
おーい、お前らも来いよ」
すると、他の二人の人がやってきた。
「紹介するぜ。
彼女は【ダイヤナ・ビルディ】」
「よろしく。
あたしも魔術師よ」
「……魔術師か」
「そっちの方はーー」
「【ルビィズ・ビルディ】だ」
そう無骨そうな男性が言った。
「名前的にダイヤナさんの親父さんか?」
「ああ、娘が冒険者になるからな。
先輩として一時的に復帰した感じだ」
「……そういう冒険者も多い。
私の故郷にも子供の親が指導として冒険者に復帰する人もいる」
「へぇ……
サイレンは?」
「……私の父は私の実力を知っているからな。
不要な心配だし、前にも言ったように両親も友も知り合いもいない場所で登録すると決めていたからついて行かせる筈はない」
「ああ、さよか。
サイレンの父ちゃん、強いん?」
「……強いな。
まだ一勝もしていないし簡単に勝たせてくれない」
「さ、さよか」
「凄いんですね、サイレンさんのお父さんは……
お父さん、こういう人もいるから私も別にーー」
「ダメだ。
お前はまだ半人前だからしばらくはお父さんがついていく。
ましてや、男と一緒に旅することはな」
「タハハ」
カールイは気まずそうに笑っていた。
どういう関係か聞いた方がいいのだろうか。
「まあ、これからもよろしゅうな」
「おう。
これから大変だろうけど頑張れよ」
とカールイはニヤニヤと笑っていた。
「察しそうやけど、どういう意味や?」
「明日になればわかるさ」
「あ、ああ、さよか」
その一言と表情で大体察した。
絶対に明日揶揄われる流れだ。
わかっていただけに、そういう覚悟するべきだろう。
「……どういうことだ?」
唯一わかっていないのはサイレンだ。
サイレンはこういうことに関しては鈍感で天然かも知れない。
「何でもあらへんから気にすんなや」
「……わかった」
「お待ちしました。
ご飯定食でございます」
「ああ、こっちや。
おおきに」
「じゃあ、オレ達はこの辺で。
じゃあな」
そうして、カールイ達は元の席に戻って行った。
ご飯定食はご飯の他に小さい魚、味噌汁、漬物であるたくあんが一緒だった。
はっきり言えば、値段相応に質素だ。
「いただきます」
「……いただきます」
馴染み深いご飯だから安心しつつ食べる。
「パーティー結成直前の飯はこれってのはどうなんや?」
イメージとしては肉料理とか頼んで乾杯して親睦を深めるが、実際はこうである。
まあ、自分としては期待して実際はこうだったという機会は何度もあったから慣れてはいる。
リアルは物語のような展開は起きない。
いや、起きるといえば起きるが、その確率は本当に稀だ。
「……いいんじゃないのか?
……私達の年齢的に酒は飲めない。
それに無理に高いものや量が多いものを頼んでも二人だとたかが知れている。
……練人はどうなのか知らないが、私は大食ではないしな」
「俺もそこまで食えるわけやないわ。
まあ、偶に好奇心で食べて後悔することはしょっちゅうあるけどな」
「……好奇心に任せてか」
「せや、結構あるで。
好奇心に任せて後悔すること。
興味湧いて遠くまで歩いたり一人で旅したり」
「……冒険者になる前に旅をしていたのか?」
「本格的やのうて、温泉地に旅行ってのが正解やな」
「……そうか
思ったよりも楽しそうだな。
……私は殆ど旅行をしてこなかったな」
「親が厳しかったとか?」
「……いや、私にその気がなかっただけだ。
今持っている杖やこの衣装を買った時も別の街に行ったが、そこを見回ることをしなかった」
「何でなん?」
「……どうせ私は冒険者になる。
一人で色々見て回って退屈になるよりも仲間と一緒に見回った方が楽しいだろうと思ってな」
「……ほんまに冒険者になりたかったんやな」
「ああ……
私の故郷の冒険者達は気のいい人が多くてな……
学校よりもそこに入り浸ることが多かった……
だから、同じ年の友人は少ないが、それでも気にすることもなかった」
「自分だけの居場所を持っとったから?」
「……そうだ。
私としては静かな場所の方が好きだ」
「せやな。
そっちの方がイメージとしてはピッタリ合うわ」
「……それでも冒険者ギルド特有の騒がしさは慣れていてな。
話しかけられていても苦じゃないんだ」
「充実しとるんやな。
……そこから独り立ちしたんやから、やっぱサイレン凄いわ」
「……ご馳走様」
「ご馳走様」
ご飯の内容が内容だからすぐに食べ終えた。
「……戻るか」
「せやな」
そして、俺達は自分達の部屋に戻って行った。
「……ふむ、私はそろそろお風呂に入るが練人はどうする?」
「ん?
せやな。
今日は色々疲れたし、俺も男湯に入ってからすぐに寝るわ」
「……そうか。
私としても久しぶりの入浴だ」
「そう言えば、四日間、馬車の中やったんやな」
「ああ……」
「サイレンって毎日風呂に入るん?」
「……入るな。
ギルドの大浴場にも入っていてそこで女性冒険者と話すこともある。
だから、他の冒険者との交流するのは楽しみでもある」
「なるほど」
時間としてはもうすぐに二十時。
確かにこの時間でさっさと寝るのなら朝起きるのは早くなりそうだ。
「サイレンっていつもこの時間帯に寝とるん?」
「……ああ、そうだな。
私はこの時間帯ではもう寝ていた」
「早起き早寝?」
「……昔からな」
「凄いわ~。
俺も努力しとるけど、布団が気持ちよくてな。
つい起きようと思う時間を過ぎても寝てまうねん」
「……なるほど
私よりも遅く寝ていたら起こしてやろう」
「……頼むわ」
「……それではな」
サイレンは着替えを持ってお風呂に向かった。
サイレンは見た目から冷静沈着で無口であまり喋らないと思っていたが、意外と喋るし表情も変える。
恐らく、イメージの魔術師が冷静というイメージを持っているからそれに倣っとるが本来はああいうタイプかも知れん。
てか、話を聞く限り実は割と友人が多いかも知れない。
「……俺も入るか」
普段なら親がいるから早くても二十一時半くらいに入るが、その両親もいない。
だから、これからはそれよりも早い時間帯に寝て、早く起きられるかも知れない。
元々は早寝早起きをするべきと思っていたから、ちょうどいい機会だ。
「……せやな。
他の人よりも早い独り立ちやと思えばええか」
そう呟いて、俺も着替えを持ってお風呂に向かった。
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