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悟り
しおりを挟む豪君の家に戻ると、お母さんがすごく怒っていた。
「まったく、豪もあなたも何回同じことするの!!」
「はい、ごめんなさい」
「勝負してただけだろうが!」
「女の子と勝負して負けて病院なんて、情けない!!」
「それはなんも言えねぇ、、」
「いい加減にしなさいよね!」
お母さんはお父さんを引っ張ってどこかに行ってしまった。
「豪君!ごめんなさいって言わないと!」
「なんかそれが言えねぇんだよなぁ」
「ちゃんと言って損のない事は言うって決めたじゃないか!」
「わかってんだよ、もうちょっと時間くれ」
「頼むよ!ちなみに今日は両親の旅行について行くから僕いないからね!」
「お、おう。まあ休みは家で勉強するだけだから余裕だけどな!」
「街に出て人間観察もしてみるといいよ」
「なるほどな、まあ考えとく」
そして僕は家に帰って、お父さんとお母さんと一緒に海に行ったんだ。
とにかく夢みたいだった、とても綺麗でなにより両親と一緒に海に来てる、本当に最高の時間だった。死んでる事だけが辛いけど。
「母さん、英太は見てるかな?」
「あの子も一緒に楽しんだと思うわよ。」
「だったらいいなぁ、英太が楽しんでると思うと本当に嬉しい気持ちになれる、来てよかったな。」
「ありがとう、私と英太の為に色々考えてくれて。私も英太もあなたには本当に感謝してるわ。」
「2人は僕の宝物だからね、また次の旅行先も考えようか。」
「ええ」
2人の何気ない会話にはいつも僕がいた。
僕の中にもいつも2人がいる。
僕の家族は誰が見ても最高の家族なんだと胸を張って言えるよ。
「本当にごめんね、もうすぐだから待っててね!」
そして家に帰って次の日。
「行ってきます。」
そう言って僕は豪君の家に向かったんだ。
「おはよう!昨日は大丈夫だった?」
「おう、お前に言われて街に行った、
アホに絡まれて返り討ちにしたくらいだ。」
「ごめん言ってなかったね、暴力は禁止だよ!」
「向こうから絡んできたんだろうが!どうしろって言うんだよ!」
「豪君はサイボーグより強いだろうから手を出さなくても制圧できるでしょ?」
「まあ俺は神より強いからな当然だ。」
「じゃあこれからは手を出さずに終わらそう!」
「まあ最強の俺ならできるな!」
この時、豪君の扱い方を大体わかってきてる自分が怖かった、、
そして教室に着いてテストが返されるみたいだ。
「では、テストを返します。」
「前は負けたが、今回は確実に勝たせてもらう!」
「今回も魔島君は勝てないわよ?」
結果は2人とも満点だった。この2人本当にすごい!500問もあるテストを満点なんて、、
「さすが魔島君ね、一回目で勝てるとは思ってなかったから次勝てせてもらうわよ!」
「お、俺が同点だと、、、」
「なに?自分が無敵だと思った?全国模試の点数も私と1点差、すぐに抜いてあげる!」
「これじゃあ決着にならねぇ、おい担任!
お前が出せる1番の難題を出せ!」
「な、難題?」
「いいからだせ!」
「・・このクソガキが今に見てろ、昨日世界一の大学、バーバード大学の入試問題を覚えてきたんだ。地獄を見せてやる。」
先生は小さな声で復習を誓っていた。
僕も先生頑張れと心から思った。
「ではこれを解いてもらえるかな?」
豪君と怜さんは同時に立ち上がり同じ答えを書いて席についた。
先生はクラスからいなくなった、、
「さすがに認めるしかねぇ、、」
「これで私の実力も証明できたわね。」
いつもの自習も終わり昼休になった。
「お前はなんで親父に褒められてぇんだ?」
「なぜ魔島君にそれを言わないといけないの?」
「言いたくねぇなら言わなくてもいい、なにか抱えてるように見えるからよう、なにも抱えてないお前に勝ちてぇ!」
「まあ理由くらい話すけど、解決はできないわよ。」
「聞いてみねぇとわからねぇだろ!」
「私のお父様は昔から仕事ばかりで家に居なかった、寂しかったけどお母様が居た。
お母様の存在が私の唯一の居場所だった。
でも7年前にお母様は病気で亡くなったの、
私は失ったのよ居場所を。
お母様のお葬式でお父様が私と兄に言った。
お前たちは何か1つの事を極めなさい、誰にも負けないように強くなりなさい、母さんの誇りになりなさいって。
私はその言葉に寄りかかるしかなかった、無くした居場所を見つけるために。
兄はスポーツで1番になった、後は私が1番になって家族でお母様に報告しに行くの、私も兄も1番になったよって、安心してねって。
これが私のあなたを超えたい理由。」
僕は涙が止まらなかった。
怜さんは僕の父さん母さんと同じなんだ、残された人がどれだけ悲しんでるか僕は見てきた。怜さんの中にはお母さんがいるんだ。
こんなの解決なんてできるわけないよ、、
「なるほどな、お前今日俺の家にこい!」
「なに?今の話と魔島君の家に行くのがどう繋がるの?」
「とにかく来い!話は来てからだ!」
そう言って豪君は教室に戻って行った。
「・・豪君!どういうこと!?」
「・・あいつの抱えてる物は俺じゃ無理だ!」
「・・だからどういうこと!?」
「・・とにかく黙って見てろ!」
そして学校が終わった。
「来るのか?」
「魔島君がなにをしたいのかわからない、だからそれを知る為に行くわ。」
「予想通りの返答だな。行くか!」
そして2人で豪君の家に向かったんだ。
僕も何をしたいのかわからないとにかく見守るしかないな。
「ここが俺の家だ!!」
「おかえりなさい坊ちゃ、、ん!!」
「親父ー!親父ー!!」
「なんだうるさいのぉ!」
「坊ちゃんが、坊ちゃんが!」
「なんだ、豪がどうした!?」
「女の子を連れて帰られましたーー!」
「な、な、なにぃーーー!!」
これまたものすごい速さでお父さんがやってきた。
「ご、ご、豪ちゃん!どうしたんだ!!」
「どうしたも何も最近転校してきたやつを連れてきたんだよ!」
「ど、どうして連れてきたんだい?」
「気まぐれみたいなもんだ。」
「初めまして、柊怜です。お邪魔させていただきます。」
「あ、豪の親父です。こちらこそお邪魔していただきありがとうございます。」
軽い挨拶をして豪君の部屋に来た。
「魔島君が友達を連れてきたことがないのは十分わかったわ、考えてた結末はこれかしら?」
「違げぇよ、こうなるとは予想外だった、、」
「じゃああなたがしたいのはなに?」
「俺の家は帰ったらすぐ飯を食う!だから食ってから帰れ!」
「食事をしに来たってこと?」
「まあそう言うことだ!」
すると怖そうなおじさんが来た。
「お、親父が食事の時間だと言っていますが、お嬢さんも一緒にどうですかと!」
「じゃあ後一緒させていただきます。」
「あ、ありがたき幸せ!!」
「なにが幸せだ!行くぞ!」
そして2人で食事に向かった。
そこにはお父さんとお母さんが座っていた。
「お母様初めまして、クラスメイトの柊怜と言います。よろしくおねがいします。」
「あら、なんて可愛い子なの!!礼儀もしっかりで、こちらこそこんな息子をよろしくね。さぁ食べて!いっぱいあるからね!」
「いただきます。」
そこからは怖いおじさん達のものすごいローテーションで料理が運ばれてきた。怜さんはいつも通りものすごい量を食べていた。
「本当に気持ちよく食べてくれるわね、お母さん嬉しい。」
「なるほど、豪が勝てなかったのは怜ちゃんだね、情けない男だ!」
「うるせぇ!勝てるわけねぇだろ!」
「勝てないと思い込んでる時点でお前は負けてるんだぞ!」
「このやろぅ!」
そう言って2人は取っ組み合いをしだした。
「・・なにやってんのこのアホ達」
「ごめんなさいね、この2人最近仲が良くて。」
「いえ、とても楽しそうです。」
「怜ちゃんはあまりお父さんとお母さんとは話しないのかな?」
「父は仕事で忙しくて、母は亡くなっておりますので、、」
「あらごめんなさい、変な事聞いちゃって。」
「いえ、気を使わせてしまって申し訳ありません。」
「怜ちゃんいつでもご飯食べに来ていいからね!」
「えっ?」
「お父さんも仕事で忙しいならご飯もよく1人で食べてるでしょ?みんなで食べた方が楽しいし美味しいでしょ。」
「でも私いっぱい食べちゃうから、、」
「いっぱい食べてくれた方が私は嬉しいの。家がこういう家だから息子はいっぱいいるんだけど、娘がいなくて寂しかったの、怜ちゃんが来てくれたら私はとても嬉しいよ。」
「じゃあ、またお邪魔してもいいですか?」
「うん、いつでもいらっしゃい!」
「ありがとうございます。」
そして食事も終わり怜さんを送って行くことになった。
「豪!必ず無事に送り届けるんだぞ!!」
「わかってる!大袈裟なんだよ!」
「怜ちゃんまたね。」
「はい、ありがとうございました。」
僕は歩いてる2人を後ろで見てて思った。
この2人お似合いなのでは?
ドス黒い感情を抑えるのに必死だった。
「悪かったな、結局なにもできてねぇ」
「ちゃんと伝わったわよ、とても仲がいいのね。」
「まあ仲がいいと言うか、俺はあの2人を信頼してるって感じだな。」
「いいことよ、久しぶりに楽しい時間を過ごせたわ。ありがとう。」
「こ、これはちゃんと勝つ為にやったことだからな!」
「ふふふ、わかった。」
そして怜さんを送った帰り道。
「なあ!」
「なに?」
「俺がこれからどうなればいいのかわかった気がする!」
「ほんと!?やったじゃん!」
「お前って、恋ってやつをしたことあるか?」
「は?」
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