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第一部
甘く輝く・下【3】
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「これは……?」
「ペリドットの指輪です。ペリドットには、『夫婦の幸福』という石言葉があります」
「石言葉ですか?」
「宝石にはそれぞれ意味があります。花言葉と同じですね。それを石言葉といいます」
店員から説明を受けると、マキウスはペリドットの指輪を受け取った。
店内の照明にかざしながら、じっくり眺め出したので、モニカも一緒に眺めたのだった。
「綺麗ですね」
「そうですね。でも、あの……。マキウス様、お値段が……」
モニカは値札を指差した。
マキウスは値札が読めなかったが、値札に書かれた数字の桁数から高価なものだとわかったのだろう。
「そうですね……。これは、さすがに」
二人が揃って言葉を濁したからだろうか、店員は「それなら」と、別のアクセサリーを棚から取ると、勧めてきたのだった。
「こちらはいかがでしょうか? ペリドットのネックレスになります」
女性店員が見せてくれたのは、先程の指輪よりも幾分も小さいペリドットのネックレスだった。
マーガレットの様な花をモチーフにした金色のペンダントトップの中央に新緑色のペリドットが飾られ、ペンダントトップについたバチカンの中を、小豆チェーンと呼ばれる小さな金属の輪を繋げた銀色のネックレスチェーンが通されていた。
(わあ……)
「モニカ、どうですか?」
モニカが目を輝かせたからだろうか。マキウスが訊ねてきたのだった。
「そうですね。いいと思います。でも、ニコラが間違って飲み込みそうで……」
これも普段身につけていたら、何らかの拍子にチェーンが切れた際、愛娘のニコラが誤飲しそうだと思った。
それを聞いたマキウスは、小さくため息をついたのだった。
「今だけは、ニコラのことは置いておきましょう。モニカ自身はどう思ったんですか?」
「どうって……?」
「欲しいか、欲しくないか。どちらか教えて下さい」
傍らのマキウスだけではなく、少し離れたところから二人を見守っている店員からも、期待に満ちた眼差しを向けられて、モニカは自身の顔が赤く染まっていくのを感じていた。
「そ、それは……」
チラリと視線を向けると、いつもとは違い、黒曜石の様に黒々としたマキウスの瞳と目が合う。
吸い込まれそうな黒い輝きを放つマキウスの瞳に、胸が激しく高鳴り出す。
やがて、マキウスの艶やかな唇が薄く開かれそうになった頃、モニカはポツリと呟いたのだった。
「……欲しいです」
「ペリドットの指輪です。ペリドットには、『夫婦の幸福』という石言葉があります」
「石言葉ですか?」
「宝石にはそれぞれ意味があります。花言葉と同じですね。それを石言葉といいます」
店員から説明を受けると、マキウスはペリドットの指輪を受け取った。
店内の照明にかざしながら、じっくり眺め出したので、モニカも一緒に眺めたのだった。
「綺麗ですね」
「そうですね。でも、あの……。マキウス様、お値段が……」
モニカは値札を指差した。
マキウスは値札が読めなかったが、値札に書かれた数字の桁数から高価なものだとわかったのだろう。
「そうですね……。これは、さすがに」
二人が揃って言葉を濁したからだろうか、店員は「それなら」と、別のアクセサリーを棚から取ると、勧めてきたのだった。
「こちらはいかがでしょうか? ペリドットのネックレスになります」
女性店員が見せてくれたのは、先程の指輪よりも幾分も小さいペリドットのネックレスだった。
マーガレットの様な花をモチーフにした金色のペンダントトップの中央に新緑色のペリドットが飾られ、ペンダントトップについたバチカンの中を、小豆チェーンと呼ばれる小さな金属の輪を繋げた銀色のネックレスチェーンが通されていた。
(わあ……)
「モニカ、どうですか?」
モニカが目を輝かせたからだろうか。マキウスが訊ねてきたのだった。
「そうですね。いいと思います。でも、ニコラが間違って飲み込みそうで……」
これも普段身につけていたら、何らかの拍子にチェーンが切れた際、愛娘のニコラが誤飲しそうだと思った。
それを聞いたマキウスは、小さくため息をついたのだった。
「今だけは、ニコラのことは置いておきましょう。モニカ自身はどう思ったんですか?」
「どうって……?」
「欲しいか、欲しくないか。どちらか教えて下さい」
傍らのマキウスだけではなく、少し離れたところから二人を見守っている店員からも、期待に満ちた眼差しを向けられて、モニカは自身の顔が赤く染まっていくのを感じていた。
「そ、それは……」
チラリと視線を向けると、いつもとは違い、黒曜石の様に黒々としたマキウスの瞳と目が合う。
吸い込まれそうな黒い輝きを放つマキウスの瞳に、胸が激しく高鳴り出す。
やがて、マキウスの艶やかな唇が薄く開かれそうになった頃、モニカはポツリと呟いたのだった。
「……欲しいです」
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