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第一部
★介添え【8】
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「何をするんですか!?」
「バスタオルをしたまま湯に浸かってはいけません。タオルに付着している塵が湯に入ってしまうからと……そう子供の頃に言われました」
「それは私の世界でも同じです! でもだからって、今日くらいは外さなくてもいいじゃないですか……!?」
腕で胸元を隠しながら、赤面したモニカは叫ぶが、マキウスはモニカから取り上げたバスタオルを絞っているだけだった。
「おや。貴女が言ったんですよ。私ならいくら触っても平気だと。触るにはバスタオルが邪魔だから取ったんです」
「だからって、今じゃなくても……」
モニカの訴えは聞いてもらえず、マキウスは湯に腕を突っ込むと、モニカの脇の下に指を這わせる。
「貴女はここが苦手でしたね」
胸元を押さえていることで無防備な状態になっていた脇の下をくすぐられて、モニカは声を上げてしまう。
「や、やめ……息ができなっ……!」
「それはいけませんね。では、ここはやめましょう」
そして、マキウスは胸元を押さえるモニカの両手首を掴むと、バスタブの側面に身体を押しつける。
剥き出しのモニカの裸体を一瞥したマキウスは、モニカの喉元に口づけると軽く吸ったのだった。
「ん……」
モニカが声を漏らすと、マキウスは口を離し
肩、鎖骨、デコルテと順に口づけては軽く吸っていき、小さな赤い痕を残していく。
モニカの白磁の肌に赤色の花びらのような痕をつけていくと、マキウスは掴んでいたモニカの手首に舌を這わせる。
ざらりとした舌が触れた感触に肩を揺らすと、マキウスと目が合ったのだった。
「私も身体が冷えてきました。温まってもいいですか?」
「それは大変です……! 風邪を引きますし、温まって下さい」
身体を温めると聞いたので、モニカはシャワーに視線を移すが、マキウスはバスタブの中に片足を入れると、そのまま勢いよく入ってきた。
その衝撃で、バスタブの中の湯が音を立てながら溢れたのだった。
「貴女の優しさは魅力的ではありますが、無防備過ぎます。ここははっきり断るところです」
「身体を温めると言ったので、シャワーを浴びるのかと思って……」
眉を顰めたマキウスに、モニカは両手首を掴まれたまま項垂れる。
「ですが、夫に対する回答としては及第点としましょうか」
ようやく手首を離したマキウスが、腰に巻いたタオルを外した隙に、モニカは立ち上がる。
「わ、私! もう出ます……」
バスタブに片足を掛けた時、後ろから腰を引き寄せられた。
後ろを見るまでもなく、それがマキウスの腕だと分かったモニカは、その場で固まってしまったのだった。
「待って下さい。まだ身体は温まっていません」
「もう充分、温まりました!」
「駄目です。貴女も子供の頃、言われませんでしたか? 肩まで湯に浸かって、数字の百を数えるまで入ると」
「言われましたが……でも……」
そっと後ろを向くと、そこにはタオルも何も身につけていないマキウスの姿があった。
素肌を晒したマキウスを直視出来なくて、モニカは正面に向き直ったのだった。
「バスタオルをしたまま湯に浸かってはいけません。タオルに付着している塵が湯に入ってしまうからと……そう子供の頃に言われました」
「それは私の世界でも同じです! でもだからって、今日くらいは外さなくてもいいじゃないですか……!?」
腕で胸元を隠しながら、赤面したモニカは叫ぶが、マキウスはモニカから取り上げたバスタオルを絞っているだけだった。
「おや。貴女が言ったんですよ。私ならいくら触っても平気だと。触るにはバスタオルが邪魔だから取ったんです」
「だからって、今じゃなくても……」
モニカの訴えは聞いてもらえず、マキウスは湯に腕を突っ込むと、モニカの脇の下に指を這わせる。
「貴女はここが苦手でしたね」
胸元を押さえていることで無防備な状態になっていた脇の下をくすぐられて、モニカは声を上げてしまう。
「や、やめ……息ができなっ……!」
「それはいけませんね。では、ここはやめましょう」
そして、マキウスは胸元を押さえるモニカの両手首を掴むと、バスタブの側面に身体を押しつける。
剥き出しのモニカの裸体を一瞥したマキウスは、モニカの喉元に口づけると軽く吸ったのだった。
「ん……」
モニカが声を漏らすと、マキウスは口を離し
肩、鎖骨、デコルテと順に口づけては軽く吸っていき、小さな赤い痕を残していく。
モニカの白磁の肌に赤色の花びらのような痕をつけていくと、マキウスは掴んでいたモニカの手首に舌を這わせる。
ざらりとした舌が触れた感触に肩を揺らすと、マキウスと目が合ったのだった。
「私も身体が冷えてきました。温まってもいいですか?」
「それは大変です……! 風邪を引きますし、温まって下さい」
身体を温めると聞いたので、モニカはシャワーに視線を移すが、マキウスはバスタブの中に片足を入れると、そのまま勢いよく入ってきた。
その衝撃で、バスタブの中の湯が音を立てながら溢れたのだった。
「貴女の優しさは魅力的ではありますが、無防備過ぎます。ここははっきり断るところです」
「身体を温めると言ったので、シャワーを浴びるのかと思って……」
眉を顰めたマキウスに、モニカは両手首を掴まれたまま項垂れる。
「ですが、夫に対する回答としては及第点としましょうか」
ようやく手首を離したマキウスが、腰に巻いたタオルを外した隙に、モニカは立ち上がる。
「わ、私! もう出ます……」
バスタブに片足を掛けた時、後ろから腰を引き寄せられた。
後ろを見るまでもなく、それがマキウスの腕だと分かったモニカは、その場で固まってしまったのだった。
「待って下さい。まだ身体は温まっていません」
「もう充分、温まりました!」
「駄目です。貴女も子供の頃、言われませんでしたか? 肩まで湯に浸かって、数字の百を数えるまで入ると」
「言われましたが……でも……」
そっと後ろを向くと、そこにはタオルも何も身につけていないマキウスの姿があった。
素肌を晒したマキウスを直視出来なくて、モニカは正面に向き直ったのだった。
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