ひこうき雲

みどり

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円天④

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「あのさ、ちょっといいですか?」


食卓で白熱していた面々はユウキがそばに立っていることに

気づかなかった。


“さて、ユウキはどう出る?”

トミは湯呑みを置いてユウキを見た。


「レンさん、あいさん。あの、ボクはゆいと結婚を前提として

 お付き合いさせていただこうと思っています。」


「言った‼︎」

トミ、カイ、カエデ、みちよ、杏と拓は心から拍手した。


状況が飲み込めないレンとあいはキョロキョロした。


あい 「ちょっと待って。ゆいがかわいそうと思ってくれるのはありがたいのよ。

    でもね、だからって、ユウキがゆいと結婚することはないのよ。

    ユウキにはユウキの人生があるでしょ!」


カエデ「もう!何もわかってないのね。ユウキは小さい頃からず~っとゆいちゃんのことが好きなのよ!

    あの事故の時も、ゆいちゃんが目覚めなくても、寝たきりになっても

    ずっと面倒見る気でいたのよ!今この子の千載一遇のチャンスなのよ。」


“やっぱりカエデちゃんは我慢出来なかったか。ユウキに言って欲しかった。

まぁ、結果オーライね。あいちゃんにはあれくらいはっきり言わないとわからないわね。“

トミは心の中で思った。


あい 「みんな知ってたの?」


ユウキ以外の全員が頷く。


カエデ「気づいてないのは、オメェら家族だけだよ!」


あい 「みんな知ってるなら、どうして教えてくれなかったの何年も!

    知ってたならミチヒロなんか退かしたのに…」


レン 「あいちゃん」


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