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気になる塀の外
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お寺に住み着いた白いお母さんネコの雪は
オバケのソラのことも自分の子どもたちと同じように
かわいがってくれました。
真っ白な雪と同じく三匹の子どもたちも
真っ白な毛色でした。
変身するのが得意なソラは
真っ白で小さな赤ちゃんネコに変身して
過ごすことが多くなりました。
哲宗や和歌と話すときは人間の言葉で
ネコといる時はネコの言葉で会話しました。
赤ちゃんネコが少し大きくなって
走り回るようになると
ソラも走り回るのです。
「コラー!部屋の中がグチャグチャじゃないのー!」
和歌もつい大きな声を出してしまいます。
先に住み着いていたネズミたちは
雪がやって来てからは落ち着かない日が続いていたので
しばらくすると
みんなお寺から出て行きました。
お寺に来るお客さんたちも
ネコに変身したソラを見ても
誰もおどろかなくなりました。
「四匹ともお母さんによく似た真っ白で綺麗な毛をしてますね。
そう言われるお客さんもいました。
そのうち、ソラも本当の兄弟ができたような
気持ちになりました。
赤ちゃんネコたちも生まれた時からずっと一緒にいるので
ソラのことをお母さんの子どもだと思っているに違いありません。
夏になると
お寺の庭でセミが鳴き始めます。
今まで気にならなかったセミのことも
兄弟たちが木の上を気にするので
ソラも木の上に登ってみました。
すると
お寺の前の道を楽しそうに話しながら
歩いて行く
小学生たちが目にとまりました。
「あの子たちは誰だろう?なんだかうらやましいな。」
ソラはふとそんなことを思ってしまいました。
「お母さん、怖いよ。助けて。」
兄弟が泣き始めて雪が助けにやって来ました。
哲宗と和歌もかけつけます。
「ソラ、おいで。」
和歌が手を差し伸べますが
ソラは木から下りようとしませんでした。
「もう少しここにいたいから。」
兄弟たちがセミに飽きてしまい
木登りをしなくなっても
ソラだけは毎朝同じ時間になると
塀のそばにある木に登って
外を眺めるようになりました。
「てつさん、ソラも学校に通いたいのかしらね?」
和歌が哲宗(てっしゅう)に言いました。
「ソラも本当はあの子たちと同じ年頃なのかもしれないね。」
哲宗と和歌はソラの背中を見ていました。
オバケのソラのことも自分の子どもたちと同じように
かわいがってくれました。
真っ白な雪と同じく三匹の子どもたちも
真っ白な毛色でした。
変身するのが得意なソラは
真っ白で小さな赤ちゃんネコに変身して
過ごすことが多くなりました。
哲宗や和歌と話すときは人間の言葉で
ネコといる時はネコの言葉で会話しました。
赤ちゃんネコが少し大きくなって
走り回るようになると
ソラも走り回るのです。
「コラー!部屋の中がグチャグチャじゃないのー!」
和歌もつい大きな声を出してしまいます。
先に住み着いていたネズミたちは
雪がやって来てからは落ち着かない日が続いていたので
しばらくすると
みんなお寺から出て行きました。
お寺に来るお客さんたちも
ネコに変身したソラを見ても
誰もおどろかなくなりました。
「四匹ともお母さんによく似た真っ白で綺麗な毛をしてますね。
そう言われるお客さんもいました。
そのうち、ソラも本当の兄弟ができたような
気持ちになりました。
赤ちゃんネコたちも生まれた時からずっと一緒にいるので
ソラのことをお母さんの子どもだと思っているに違いありません。
夏になると
お寺の庭でセミが鳴き始めます。
今まで気にならなかったセミのことも
兄弟たちが木の上を気にするので
ソラも木の上に登ってみました。
すると
お寺の前の道を楽しそうに話しながら
歩いて行く
小学生たちが目にとまりました。
「あの子たちは誰だろう?なんだかうらやましいな。」
ソラはふとそんなことを思ってしまいました。
「お母さん、怖いよ。助けて。」
兄弟が泣き始めて雪が助けにやって来ました。
哲宗と和歌もかけつけます。
「ソラ、おいで。」
和歌が手を差し伸べますが
ソラは木から下りようとしませんでした。
「もう少しここにいたいから。」
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「てつさん、ソラも学校に通いたいのかしらね?」
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哲宗と和歌はソラの背中を見ていました。
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