食堂のおばあちゃん物語

みどり

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ナミのちょっといい話

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休みの日は寝坊しようと思っても

早く目覚めてしまうもの。


どうしてかしら?


休日の今日が楽しみだからかしら?


今日の私は朝一番の映画を観に行くの。


映画館まではトシコさんのタクシーで行くの。


タクシーで行くなんて贅沢な一日の始まりね。


映画館が入っているショッピングモールは


朝一番は映画館しか開いていない。


人も少なくてエレベーターしか動いていない。


そして私は映画館に直行するの。


席に着いてから


映画が始まるまでの周りが明るいうちに


ホットドッグを食べる。


温かくてとっても美味しい。


早起きして働いている店員さんが淹れてくれた


コーヒーを飲みながら映画を観る。


私も映画の世界に入り込む。


2時間も座っていたらおばあちゃんは歩き出した時にちょっと笑う。


階段降りる時、膝がちょっと痛いから。


それから、エレベーターで降りる。


開店前のアナウンスが流れている。


大きなシャッターの前でお客さんが待っている。


私も並んでみる。


開店と同時に私も店内に流れ込む。


せっかく来たんだから


家族に甘いお土産を買う。


帰りは電車で帰る。


今日、トシコさんは休みらしいから彼女の家へ行く。


なんだかんだ仲良くなってました。


彼女の部屋には赤ちゃんがいる。


それも今日の楽しみ。


彼女は同僚の赤ちゃんを今日だけ預かるらしいから。


癒されに行く。


彼女は私が到着すると少し眠る。


赤ちゃんと遊ぶのは楽しくて私も元気になれる。


トシコさんが起きたら一緒に食事をして


また赤ちゃんと遊ぶ。


「トシコさんのお腹もずいぶんと大きくなったわね。
 昔はぺちゃんこだったのにね。」


「誰も住んでないのよ。空家なのに豪邸なの。」


「私も豪邸なのよ。」


「嘘言わないで。私の方が豪邸よ。」


赤ちゃんは私たちの豪邸自慢を笑って見てる。


夕方、赤ちゃんは保育園へ行くのでお母さんが迎えに来る。


そうしたら、私たちもお開き。


ナミ 「ただいま。」


マツとはな 「おかえり。」


ナミ 「今日ね、映画観た後スーパーに寄ったら
    お姉さんの好きなお饅頭があったの。
    食べましょう。」


はな 「お茶淹れますね。」


ナミ 「じゃじゃ~ん。割引シール。」


マツ 「やるじゃない。ナミ。」


また明日があるのは嬉しいことですね。


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