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番外編
10.吉日(2)
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荷物だけ置いて、すぐにまた家を出た。随分と慌ただしいが今度は実家に向かうらしい。日が落ちかけているのを見て、もう夕方なのかーって時間経つのが早すぎて素で驚いた。
「今日はずっと驚かせられてんなー」
「まだまだ今からだよ。エイジ絶対ビックリするよ」
「それ先に言わない方が良いやつだろ」
俺なら確実に黙っとく。ここではもう終わりみたいな雰囲気出しといて、一旦気を抜かせといた方が驚きが増すだろうから。フィーはちっともサプライズの基本を分かってない。
まぁこいつ相手ならそんな小細工も要らなそうだけど。
「……フィーの誕生日が楽しみだな」
「えっ、怖! エイジ、悪役の笑い方になってる」
「いや何でお前嬉しそうなの?」
「騙されて身ぐるみ剥がされても良いくらい格好良いから」
それ悪役っつかただのゲス野郎じゃねーか。フィーは俺がゲスでもクズでも良いらしいので、俺は自分の良心しか頼れないみたいだ。薄々そんな気はしてた。
「ただいまー」
「こんちわー」
今日は閉店してても扉が開けっ放しだったので、馴染みの店に顔出す位の気軽さで中に入る。明かりを落としていたので、そのまま奥に進むと居住スペース全体がパーティー仕様になっていて、入った瞬間まず驚かされた。だけど、それより――。
「……兄ちゃんだ」
王都に居るはずの人が当たり前みたいに座ってた。
「おう、来たか。エイジ、誕生日おめでとう」
「びっくりしたでしょー! 祝いに来たのよ」
勿論リアさんも一緒に。こんな……俺の誕生日なんてしょうもない事の為にわざわざ呼び寄せたのかと思うと、すごく申し訳ないけれど……全く予想してなくて、上手いリアクションひとつとれないでいる。やば、何か泣きそうかも。
二人の顔見ると、王都であった色々まで思い出して、感情の整理がつかないままフィーの顔を見た。
「ね、びっくりしたでしょ?」
……ああ、本当に。
無邪気に笑う顔見たら何か堪らなくなって、ここが実家だとか頭から吹っ飛んでフィーを引き寄せ、潰す勢いで抱きしめた。
「そういうのは家でやれ。まだエイジもガキだな」
兄ちゃんが寄ってきて頭を小突かれたから、とりあえず兄ちゃんにも抱きついとく。驚いた時のフィーと同じ声で狼狽えてて、すげーウケた。全力で嫌がる兄ちゃんをこっちも全力で押さえ込むと、耳元でめちゃくちゃ罵られる。こういうノリも久々で、今日は本当に笑ってばっかだ。
どうも兄ちゃん達からは、俺らは目新しい食材が好きだと思われているらしく、王都や旅の途中で買った珍しい食材を山程プレゼントされてしまった。普通に嬉しいけど、ちょっと食べるの躊躇したくなる見た目のやつも混ざってる。
「リアさんがね、いっぱい聞き込みしてくれたんだよ。兄ちゃん全然疎いからさー」
「でも、張り切って買い込んで来たのはこの人なのよ。限度を知らないんだから」
フィーやリアさんがはしゃいでいる姿を見てると、今自分が王都に居るみたいな錯覚を起こしそうになる。珍妙な食材をしげしげ眺めていたら、わざとらしい咳払いとこっちを呼ぶ声がした。
「――え? なにこれ、すごっ!」
テーブルに並べられた料理を見て、また驚かされた。豪華な晩餐って訳じゃなくて、パッと見が……日本っぽい晩ごはんなのだ。肉じゃがとかトンカツとかグラタンとか。入ってる具材とか色々おかしかったりするけれど、ちぐはぐなのも面白い。
「居ない間にこんな事してたのか」
「作ったのは母ちゃんとリアさんだよ。俺は総監督ね」
「そっか……ありがとな」
座って料理に感動してたら、フィーの親父さんが何か言いたげに凝視してるのに気が付いた。何だ……ああ、まだちゃんと挨拶できてなかったからか。兄ちゃんの方に気を取られてすっかり忘れていた。食卓まで来て「お邪魔します」っていうのも変だが、とりあえず挨拶するとなぜか更に顔が険しくなってしまう。
「なんだ……その、座り心地はどうだ」
「え?」
意味が分からなくて首を傾げたら、フィーが小声で「それそれ」と俺が座っている椅子を指差していた。
フィーの家の椅子って全く同じ物がないなとは思っていた。言われてみれば、いつもの椅子とは違うような気がしたけれど、今日は人数が多いからと気に留めてなかったのだが――。
「座り心地……良いです。高さも丁度良い気がする」
「エイジはうちの家族と違って足長いもんね」
俺の返事に親父さんは満足そうに頷いていた。なんだこれ。
「うちの椅子は全部父ちゃんが作ってんの。それエイジ専用ね」
ネタばらしされて、ようやく合点がいった。親父さんからの贈り物ってことなんだろう。
木製の椅子にはぐらつきもなく、身体に当たる部分は丁寧にやすりがかけられていた。脚の高さも、背もたれの高さも、たぶん俺に合わせて作ってくれていた。その細やかな気遣いも嬉しかったし、家族の一員だと言ってもらえたような嬉しさもある。
「嬉しいです。本当にありがとうございます」
食事は美味しいし、話題はちっとも尽きなくて、心から楽しい時間だった。フィーの話ではローズもこっちに来たがっていたらしいが、今は聖女の仕事が大変らしく、王都を離れられないようだった。
世界に一人だけの職業だもんな、聖女。フィーの話では一周回って女神と女友達みたいになってるらしいので、まぁ楽しくやっているんだろう。
兄ちゃん達は三日ほど前から来ていて、もうしばらく実家に滞在するようなので、また会う約束をして、パーティーはお開きになった。
「――こんな楽しかったの初めてかも」
「来年はもっともっとすごいお祝いするから楽しみにしててね」
フィーはまだ上を目指すらしい。こんな調子で毎年規模を大きくしていったら、最終的にはどこに行き着くんだろう。ちょっと不安だ。
「エイジ……これ、俺からのプレゼント」
帰り道、はにかみながら小さな包みを渡された。もうフィーからは十分贈り物を貰った気がするけれど、形に残る物を贈りたいらしい。
照れくさいのかモジモジしてるフィーに頬を緩ませながら包みを開けると、中から二つのプレートがついたネックレスが出てきた。
一枚には「瑛士」と漢字で書かれ、懐かしい西暦で誕生日が刻まれていた。下に小さく「陽汰」と自分の名前も入れてある。フィーの……いや見覚えのある田中の字で。
もう一枚には少し歪な時計が描かれている。俺が持っていたあの腕時計に似ていた。時刻は四時。朝起きる時間でもあり、店を閉めてフィーと二人だけになる時間でもある。始まりの時間だ。
「……下手くそだけど。あの時計、エイジ気に入ってたのに、着けられなくなっちゃったから」
「大事にする。時計よりずっと……」
こんな宝物貰ってしまったら、死ぬまで身につけて絶対手放せない。端から端まで全部フィーの想いが詰まった、俺だけの大切な宝物。実はお揃いなんだって、首から下げた自分のを見せられると嬉しさは増した。
「マジでさ……フィーの頭ん中どうなってんの」
今日一日で何度幸せを感じただろう。俺のために楽しそうに準備してる姿だけでも嬉しかったのに、何から何まで人が喜ぶ事をよく思いつく。
「普通にほぼほぼエイジで埋まってるよね。今日は絶対夢までエイジだよ」
「は? 寝れると思うなよ」
「――え、それ……えっ、うわ、うわぁぁ」
口元を押さえて謎に周囲を窺うフィー。期待通りの反応に満足して、その手に指を絡ませて歩く。
あの懐かしい日本からは随分遠い所まで来てしまったけれど、この世界も悪くない。フィーに出会わなかったら、俺はきっとここに住む人々の優しさを素直に受け止められなかった。
フィーを通じて繋がる世界はいつも温かい。
「あの腕時計が特別なのはさ――」
昔、田中が「格好良い」って言ってくれたからだ……なんて恥ずかしい話をこっそり打ち明けた。手を繋ぐ事も出来なかった過去の俺に、頑張ったらこんなご褒美が待ってるぞって教えてやりたい。
フィーと一緒に居るかぎり、きっとこれからも宝物は増え続けていくんだろう。
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「今日はずっと驚かせられてんなー」
「まだまだ今からだよ。エイジ絶対ビックリするよ」
「それ先に言わない方が良いやつだろ」
俺なら確実に黙っとく。ここではもう終わりみたいな雰囲気出しといて、一旦気を抜かせといた方が驚きが増すだろうから。フィーはちっともサプライズの基本を分かってない。
まぁこいつ相手ならそんな小細工も要らなそうだけど。
「……フィーの誕生日が楽しみだな」
「えっ、怖! エイジ、悪役の笑い方になってる」
「いや何でお前嬉しそうなの?」
「騙されて身ぐるみ剥がされても良いくらい格好良いから」
それ悪役っつかただのゲス野郎じゃねーか。フィーは俺がゲスでもクズでも良いらしいので、俺は自分の良心しか頼れないみたいだ。薄々そんな気はしてた。
「ただいまー」
「こんちわー」
今日は閉店してても扉が開けっ放しだったので、馴染みの店に顔出す位の気軽さで中に入る。明かりを落としていたので、そのまま奥に進むと居住スペース全体がパーティー仕様になっていて、入った瞬間まず驚かされた。だけど、それより――。
「……兄ちゃんだ」
王都に居るはずの人が当たり前みたいに座ってた。
「おう、来たか。エイジ、誕生日おめでとう」
「びっくりしたでしょー! 祝いに来たのよ」
勿論リアさんも一緒に。こんな……俺の誕生日なんてしょうもない事の為にわざわざ呼び寄せたのかと思うと、すごく申し訳ないけれど……全く予想してなくて、上手いリアクションひとつとれないでいる。やば、何か泣きそうかも。
二人の顔見ると、王都であった色々まで思い出して、感情の整理がつかないままフィーの顔を見た。
「ね、びっくりしたでしょ?」
……ああ、本当に。
無邪気に笑う顔見たら何か堪らなくなって、ここが実家だとか頭から吹っ飛んでフィーを引き寄せ、潰す勢いで抱きしめた。
「そういうのは家でやれ。まだエイジもガキだな」
兄ちゃんが寄ってきて頭を小突かれたから、とりあえず兄ちゃんにも抱きついとく。驚いた時のフィーと同じ声で狼狽えてて、すげーウケた。全力で嫌がる兄ちゃんをこっちも全力で押さえ込むと、耳元でめちゃくちゃ罵られる。こういうノリも久々で、今日は本当に笑ってばっかだ。
どうも兄ちゃん達からは、俺らは目新しい食材が好きだと思われているらしく、王都や旅の途中で買った珍しい食材を山程プレゼントされてしまった。普通に嬉しいけど、ちょっと食べるの躊躇したくなる見た目のやつも混ざってる。
「リアさんがね、いっぱい聞き込みしてくれたんだよ。兄ちゃん全然疎いからさー」
「でも、張り切って買い込んで来たのはこの人なのよ。限度を知らないんだから」
フィーやリアさんがはしゃいでいる姿を見てると、今自分が王都に居るみたいな錯覚を起こしそうになる。珍妙な食材をしげしげ眺めていたら、わざとらしい咳払いとこっちを呼ぶ声がした。
「――え? なにこれ、すごっ!」
テーブルに並べられた料理を見て、また驚かされた。豪華な晩餐って訳じゃなくて、パッと見が……日本っぽい晩ごはんなのだ。肉じゃがとかトンカツとかグラタンとか。入ってる具材とか色々おかしかったりするけれど、ちぐはぐなのも面白い。
「居ない間にこんな事してたのか」
「作ったのは母ちゃんとリアさんだよ。俺は総監督ね」
「そっか……ありがとな」
座って料理に感動してたら、フィーの親父さんが何か言いたげに凝視してるのに気が付いた。何だ……ああ、まだちゃんと挨拶できてなかったからか。兄ちゃんの方に気を取られてすっかり忘れていた。食卓まで来て「お邪魔します」っていうのも変だが、とりあえず挨拶するとなぜか更に顔が険しくなってしまう。
「なんだ……その、座り心地はどうだ」
「え?」
意味が分からなくて首を傾げたら、フィーが小声で「それそれ」と俺が座っている椅子を指差していた。
フィーの家の椅子って全く同じ物がないなとは思っていた。言われてみれば、いつもの椅子とは違うような気がしたけれど、今日は人数が多いからと気に留めてなかったのだが――。
「座り心地……良いです。高さも丁度良い気がする」
「エイジはうちの家族と違って足長いもんね」
俺の返事に親父さんは満足そうに頷いていた。なんだこれ。
「うちの椅子は全部父ちゃんが作ってんの。それエイジ専用ね」
ネタばらしされて、ようやく合点がいった。親父さんからの贈り物ってことなんだろう。
木製の椅子にはぐらつきもなく、身体に当たる部分は丁寧にやすりがかけられていた。脚の高さも、背もたれの高さも、たぶん俺に合わせて作ってくれていた。その細やかな気遣いも嬉しかったし、家族の一員だと言ってもらえたような嬉しさもある。
「嬉しいです。本当にありがとうございます」
食事は美味しいし、話題はちっとも尽きなくて、心から楽しい時間だった。フィーの話ではローズもこっちに来たがっていたらしいが、今は聖女の仕事が大変らしく、王都を離れられないようだった。
世界に一人だけの職業だもんな、聖女。フィーの話では一周回って女神と女友達みたいになってるらしいので、まぁ楽しくやっているんだろう。
兄ちゃん達は三日ほど前から来ていて、もうしばらく実家に滞在するようなので、また会う約束をして、パーティーはお開きになった。
「――こんな楽しかったの初めてかも」
「来年はもっともっとすごいお祝いするから楽しみにしててね」
フィーはまだ上を目指すらしい。こんな調子で毎年規模を大きくしていったら、最終的にはどこに行き着くんだろう。ちょっと不安だ。
「エイジ……これ、俺からのプレゼント」
帰り道、はにかみながら小さな包みを渡された。もうフィーからは十分贈り物を貰った気がするけれど、形に残る物を贈りたいらしい。
照れくさいのかモジモジしてるフィーに頬を緩ませながら包みを開けると、中から二つのプレートがついたネックレスが出てきた。
一枚には「瑛士」と漢字で書かれ、懐かしい西暦で誕生日が刻まれていた。下に小さく「陽汰」と自分の名前も入れてある。フィーの……いや見覚えのある田中の字で。
もう一枚には少し歪な時計が描かれている。俺が持っていたあの腕時計に似ていた。時刻は四時。朝起きる時間でもあり、店を閉めてフィーと二人だけになる時間でもある。始まりの時間だ。
「……下手くそだけど。あの時計、エイジ気に入ってたのに、着けられなくなっちゃったから」
「大事にする。時計よりずっと……」
こんな宝物貰ってしまったら、死ぬまで身につけて絶対手放せない。端から端まで全部フィーの想いが詰まった、俺だけの大切な宝物。実はお揃いなんだって、首から下げた自分のを見せられると嬉しさは増した。
「マジでさ……フィーの頭ん中どうなってんの」
今日一日で何度幸せを感じただろう。俺のために楽しそうに準備してる姿だけでも嬉しかったのに、何から何まで人が喜ぶ事をよく思いつく。
「普通にほぼほぼエイジで埋まってるよね。今日は絶対夢までエイジだよ」
「は? 寝れると思うなよ」
「――え、それ……えっ、うわ、うわぁぁ」
口元を押さえて謎に周囲を窺うフィー。期待通りの反応に満足して、その手に指を絡ませて歩く。
あの懐かしい日本からは随分遠い所まで来てしまったけれど、この世界も悪くない。フィーに出会わなかったら、俺はきっとここに住む人々の優しさを素直に受け止められなかった。
フィーを通じて繋がる世界はいつも温かい。
「あの腕時計が特別なのはさ――」
昔、田中が「格好良い」って言ってくれたからだ……なんて恥ずかしい話をこっそり打ち明けた。手を繋ぐ事も出来なかった過去の俺に、頑張ったらこんなご褒美が待ってるぞって教えてやりたい。
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