11 / 57
10話 いざ、東の国ケルタイネンへ!!
しおりを挟む
僕達は王城近くの森に来ていた。
僕の姿を見て魔物たちが殺到する。
「ショウマ!下がっていろ!」
そう言ってアルスは剣を引き抜く。この剣は僕の部屋に飾ってあったモノを拝借してきたものだ。
「アルス。大丈夫だよ。」
そう言ってアルスを退かすと怯えている魔物に近寄る。
「ゴメン。彼は君達のことを知らないから警戒していただけなんだ。だから、そんなに怯えないで。」
『本当?』
「ああ、本当さ。今日はちょっとシルビアに用があるんだけど呼んでもらえるかな?」
『わかった。』
そう言って魔物の一匹が森の中に駆け込む。その様子を見ていたアルスが僕に聞く。
「お前ってもしかして「精霊の耳」を持っているのか?」
「精霊の耳?」
「動物や魔物と意思疎通できる特殊な力だ。俺の妹も同じ能力を持っている。」
「そうなんだね。」
そんな話をしていると森の奥からシルビアが現れる。
『こんな時間に来るなんて珍しいわね、ショウマ?』
「ゴメン。しばらくこの国を離れるから挨拶に来たんだ。」
『この国を離れる?』
シルビアは怪訝そうに聞いて来る。
僕はこれまでの経緯を説明する。
『なるほど・・・。貴方はお人好しね、ショウマ?』
そう言ってシルビアはアルスを見る。その目は何か疑うような目だ。
『彼が嘘をついてあなたを捕まえようとしているのかもしれないのに?』
「そんなことをしてメリットはないよ。」
『そんなことはないわ。貴方は破魔魔法の使い手なのだから・・・。』
「・・・知っていたの?」
シルビアには魔法のことは黙っていたのだがシルビアは気が付いていたようだ。
『私はシルバーウルフ。破魔魔法の使い手に仕える魔物よ?貴方の銀の魔力をいつも感じていたわ。』
「そうだったんだね・・・。」
僕はシルビアの発言に驚く。
『貴方はこの世界にとって大切な存在なのよ。だから、軽はずみな行動は起こさずに城に帰ってなさい。』
「・・・それは出来ない。」
僕は首を振る。
「軽はずみな行動だって言うことは僕が一番知っている。でも、助けを求められたのなら助けてあげたい。」
『例え裏切られたとしても?』
「その時は全力で抗うよ。利用されそうになったらその時は死ぬ覚悟も出来ている。」
『・・・本気なのね?』
そう言ってシルビアは僕に鼻先を近づける。
『そこまで言うのなら私は止めないわ。ただ、その旅には私もついていく。』
「えっ?」
次の瞬間シルビアの身体が光る。そして、その光が収まるとそこには銀髪の女性が立っていた。
「こんなモノかしら?」
「シルビアなの?」
「ええ。」
そう言ってシルビアは微笑む。肌は白く、僕よりも少しだけ背が高い。目は金色に輝いていてとても綺麗だった。
「さて、そこの獣人。」
「・・・ああ。」
シルビアはアルスを睨む。それをアルスはまっすぐ受け止めた。
「彼にもしものことがあったら私はお前を噛み殺す。覚えておけ。」
「わかっている。ショウマは俺の命に代えても守ってみせる。」
「努々忘れるなよ・・・。」
そして、シルビアは森の奥へ戻ってしまう。だがしばらくすると何かの袋を持って戻ってきた。
「ショウマは武器を持っていないからこれを身に付けなさい。」
そう言って渡されたのは盾だった。
「これは?」
「この森に落ちていたモノよ。貴方にはぴったりな武器だと思うわ。」
そう言ってシルビアは盾を二つに割る。
「この盾は戦闘時には両手に取り付けて武器として使うことも出来るわ。貴方は剣や槍を使う才能が無いからこれがあっているわね。」
「そっか・・・。有難く使わせてもらうよ。」
僕は盾を元に戻して背中に背負う。
「他には干し肉や木の実、薬草なんかも入っているわ。」
そう言ってその袋をシルビアは担ぐ。
「さあ、ショウマ。行きましょう。」
「うん。」
こうしてシルビアを入れた三人で旅に出るのだった。
その頃、王城では正真の置手紙を囲んで真田兄妹が集まっていた。
「ごめんなさい。私がしばらく目を離した隙にこんなことになってしまって・・・。」
「いや、お前だけの責任ではない。自分を責めるな。」
俺は美沙にそう告げる。
正真はあの奴隷の獣人を助けるために破魔魔法を使ってしまった。それでその獣人の口車に乗って王国を出てしまった。
手紙の内容は以下の通りだ。
『兄さん達へ
僕は東の国「ケルタイネン王国」へ向かいます。
色々迷惑をかけることになると思うけど困っている人を放っておけません。
やるべきことをやったら必ず戻って来るので心配しないでください。
では、行ってきます。
正真』
これを最初に見つけたのは美香だった。その後、兄妹全員が集まり今に至る。
「俺はすぐに正真を追うべきだと思う。アイツは考えが甘いからな・・・。」
正文がそう言うと美香も頷く。
「そうよ。正真にもしものことがあったら・・・兄さん!すぐに迎えに行きましょう!?」
「私は反対。もう少し慎重に動くべきだと思う。」
そう言ったのは美玖だった。
「どうしてだ、美玖?」
「私たちは勇者。もしも、他の国に何の連絡も無しに行ったら揉め事になると思う。」
「そうだよね・・・。それにどう事情を説明するの?私たちの兄妹が貴方の王国に向かったから保護してくださいって言うの?それこそ、危険だと思わない?」
美紀が続ける。
「じゃあ、どうすればいいの!?正真を見捨てるつもり!?」
「そんなことは言ってないよ。でも、下手に動くと正真が危険だって言うこと・・・。」
美香が食って掛かるがそんな美香を冷静に受け流す美紀であった。
「でも・・・。」
「落ち着け、美香。美紀の言う通り俺たちは下手に動けない。何か良い方法を考えなくてはいけないな・・・。」
そして、俺たちは意見を出し合うのだった。
僕の姿を見て魔物たちが殺到する。
「ショウマ!下がっていろ!」
そう言ってアルスは剣を引き抜く。この剣は僕の部屋に飾ってあったモノを拝借してきたものだ。
「アルス。大丈夫だよ。」
そう言ってアルスを退かすと怯えている魔物に近寄る。
「ゴメン。彼は君達のことを知らないから警戒していただけなんだ。だから、そんなに怯えないで。」
『本当?』
「ああ、本当さ。今日はちょっとシルビアに用があるんだけど呼んでもらえるかな?」
『わかった。』
そう言って魔物の一匹が森の中に駆け込む。その様子を見ていたアルスが僕に聞く。
「お前ってもしかして「精霊の耳」を持っているのか?」
「精霊の耳?」
「動物や魔物と意思疎通できる特殊な力だ。俺の妹も同じ能力を持っている。」
「そうなんだね。」
そんな話をしていると森の奥からシルビアが現れる。
『こんな時間に来るなんて珍しいわね、ショウマ?』
「ゴメン。しばらくこの国を離れるから挨拶に来たんだ。」
『この国を離れる?』
シルビアは怪訝そうに聞いて来る。
僕はこれまでの経緯を説明する。
『なるほど・・・。貴方はお人好しね、ショウマ?』
そう言ってシルビアはアルスを見る。その目は何か疑うような目だ。
『彼が嘘をついてあなたを捕まえようとしているのかもしれないのに?』
「そんなことをしてメリットはないよ。」
『そんなことはないわ。貴方は破魔魔法の使い手なのだから・・・。』
「・・・知っていたの?」
シルビアには魔法のことは黙っていたのだがシルビアは気が付いていたようだ。
『私はシルバーウルフ。破魔魔法の使い手に仕える魔物よ?貴方の銀の魔力をいつも感じていたわ。』
「そうだったんだね・・・。」
僕はシルビアの発言に驚く。
『貴方はこの世界にとって大切な存在なのよ。だから、軽はずみな行動は起こさずに城に帰ってなさい。』
「・・・それは出来ない。」
僕は首を振る。
「軽はずみな行動だって言うことは僕が一番知っている。でも、助けを求められたのなら助けてあげたい。」
『例え裏切られたとしても?』
「その時は全力で抗うよ。利用されそうになったらその時は死ぬ覚悟も出来ている。」
『・・・本気なのね?』
そう言ってシルビアは僕に鼻先を近づける。
『そこまで言うのなら私は止めないわ。ただ、その旅には私もついていく。』
「えっ?」
次の瞬間シルビアの身体が光る。そして、その光が収まるとそこには銀髪の女性が立っていた。
「こんなモノかしら?」
「シルビアなの?」
「ええ。」
そう言ってシルビアは微笑む。肌は白く、僕よりも少しだけ背が高い。目は金色に輝いていてとても綺麗だった。
「さて、そこの獣人。」
「・・・ああ。」
シルビアはアルスを睨む。それをアルスはまっすぐ受け止めた。
「彼にもしものことがあったら私はお前を噛み殺す。覚えておけ。」
「わかっている。ショウマは俺の命に代えても守ってみせる。」
「努々忘れるなよ・・・。」
そして、シルビアは森の奥へ戻ってしまう。だがしばらくすると何かの袋を持って戻ってきた。
「ショウマは武器を持っていないからこれを身に付けなさい。」
そう言って渡されたのは盾だった。
「これは?」
「この森に落ちていたモノよ。貴方にはぴったりな武器だと思うわ。」
そう言ってシルビアは盾を二つに割る。
「この盾は戦闘時には両手に取り付けて武器として使うことも出来るわ。貴方は剣や槍を使う才能が無いからこれがあっているわね。」
「そっか・・・。有難く使わせてもらうよ。」
僕は盾を元に戻して背中に背負う。
「他には干し肉や木の実、薬草なんかも入っているわ。」
そう言ってその袋をシルビアは担ぐ。
「さあ、ショウマ。行きましょう。」
「うん。」
こうしてシルビアを入れた三人で旅に出るのだった。
その頃、王城では正真の置手紙を囲んで真田兄妹が集まっていた。
「ごめんなさい。私がしばらく目を離した隙にこんなことになってしまって・・・。」
「いや、お前だけの責任ではない。自分を責めるな。」
俺は美沙にそう告げる。
正真はあの奴隷の獣人を助けるために破魔魔法を使ってしまった。それでその獣人の口車に乗って王国を出てしまった。
手紙の内容は以下の通りだ。
『兄さん達へ
僕は東の国「ケルタイネン王国」へ向かいます。
色々迷惑をかけることになると思うけど困っている人を放っておけません。
やるべきことをやったら必ず戻って来るので心配しないでください。
では、行ってきます。
正真』
これを最初に見つけたのは美香だった。その後、兄妹全員が集まり今に至る。
「俺はすぐに正真を追うべきだと思う。アイツは考えが甘いからな・・・。」
正文がそう言うと美香も頷く。
「そうよ。正真にもしものことがあったら・・・兄さん!すぐに迎えに行きましょう!?」
「私は反対。もう少し慎重に動くべきだと思う。」
そう言ったのは美玖だった。
「どうしてだ、美玖?」
「私たちは勇者。もしも、他の国に何の連絡も無しに行ったら揉め事になると思う。」
「そうだよね・・・。それにどう事情を説明するの?私たちの兄妹が貴方の王国に向かったから保護してくださいって言うの?それこそ、危険だと思わない?」
美紀が続ける。
「じゃあ、どうすればいいの!?正真を見捨てるつもり!?」
「そんなことは言ってないよ。でも、下手に動くと正真が危険だって言うこと・・・。」
美香が食って掛かるがそんな美香を冷静に受け流す美紀であった。
「でも・・・。」
「落ち着け、美香。美紀の言う通り俺たちは下手に動けない。何か良い方法を考えなくてはいけないな・・・。」
そして、俺たちは意見を出し合うのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪
naturalsoft
ファンタジー
シオン・アクエリアス公爵令嬢は転生者であった。そして、同じく転生者であるヒロインに負けて、北方にある辺境の国内で1番厳しいと呼ばれる修道院へ送られる事となった。
「きぃーーーー!!!!!私は負けておりませんわ!イベントの強制力に負けたのですわ!覚えてらっしゃいーーーー!!!!!」
そして、目的地まで運ばれて着いてみると………
「はて?修道院がありませんわ?」
why!?
えっ、領主が修道院や孤児院が無いのにあると言って、不正に補助金を着服しているって?
どこの現代社会でもある不正をしてんのよーーーーー!!!!!!
※ジャンルをファンタジーに変更しました。
掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく
タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。
最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【完結】モンスターに好かれるテイマーの僕は、チュトラリーになる!
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
15歳になった男子は、冒険者になる。それが当たり前の世界。だがクテュールは、冒険者になるつもりはなかった。男だけど裁縫が好きで、道具屋とかに勤めたいと思っていた。
クテュールは、15歳になる前日に、幼馴染のエジンに稽古すると連れ出され殺されかけた!いや、偶然魔物の上に落ち助かったのだ!それが『レッドアイの森』のボス、キュイだった!
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
異世界異話 天使降臨
yahimoti
ファンタジー
空から天使が降って来た。
落ちたんだよ。転生かと思ったらいきなりゲームの世界「ロストヒストリーワールド」の設定をもとにしたような剣と魔法の世界にね。
それも面白がってちょっとだけ設定してみたキャラメイクのせいで天使族って。こんなのどうすんの?なんの目的もなければ何をしていいかわからないまま、巻き込まれるままにストーリーは進んでいく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる