僕はどうやら神様の手違いにより飛ばされたみたいです。 旧バージョン

わっしー

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17話 ケルタイネン脱出

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僕達は王城の廊下を走っている。
「出口までもう少しです!頑張って下さい!」
先頭を走っているダグラスさんが声を掛ける。
「ダグラスさん!アルスはどうしたんですか?」
「もう、城から脱出しています。今は馬を用意して私たちを待ってくれています。」
「私はとんでもないミスを・・・まさかグラルドが裏切るなんて・・・。」
「後悔はあとです!それよりも急いでください!この城の貴族連中や上級騎士たちは全員グラルド王子に同調している人間!早くしないと退路をふさがれてしまいます!」
「ええ・・・。」
ミーシャ女王は前を見て走る。まだ戸惑いは残しているモノのとりあえずはこの局面からの脱出に集中してくれるようだ。
「マリア王女、疲れていませんか?」
「お気遣いありがとうございます、ショウマ様。ですが、心配は御無用です。」
そうは言うがマリア王女は見るからに疲れている様子だった。
「辛いでしょうがもう少しの辛抱です!頑張りましょう!」
「居たぞ!女王と王女はつかまえろ!他は殺しても構わない!」
そう言って現れたのは上質な鎧を着こんだ騎士たちだった。
「ちっ・・・近衛騎士の連中も出張ってきたか!?」
ダグラスさんは舌打ちをする。
「ダグラス・・・残念だよ。お前がこちら側に付かないとは・・・。」
「俺は女王の剣だ。反逆者共に従う通りはない!」
そう言ってダグラスさんは剣を抜く。
「死ね!」
近衛兵の隊長格がダグラスさんに切りかかる。ダグラスさんはそれを受け止めた。
「ダグラス!」
「ミーシャ様は早く逃げてください!ここは私が!!」
「嫌です!ダグラスも一緒に・・・。」
「貴方は死んではいけないお方!どんな手段を用いても生き残ってください!」
ダグラスさんはミーシャ女王に強い口調で言う。
「・・・ダグラス。」
ミーシャ女王は悔しそうに唇を噛む。
「居たぞ!早くつかまえろ!」
「行ってください、ミーシャ様!」
その時だった。銀色の物体が騎士に突進を掛ける。
『があぁ!!』
「ジラルド!?」
それはジラルドだった。
『俺が道を切り開く!行くぞ!』
そう言ってジラルドは遠吠えを上げる。すると、前に居た騎士や後ろから迫ってきた兵士たちが膝をつく。
「くっ・・・。身体が・・・。」
「動かない・・・。」
『今だ!』
こうして僕たちは王城を脱出することに成功した。

「姉上!ご無事でしたか!?」
その後、僕たちは王城の裏の森に向かうとそこには鎧を着こんだアルスが待ち構えていた。
「ええ・・・。ごめんなさい、アルス。私が至らないばかりに・・・。」
「お気になさらないでください、姉上。それよりもこれからのことを考えなければなりません。」
「そうね・・。」
「その前にこの国を出ないと・・・。すぐに追手が来ます。」
「わかったわ。でも、一体どこに向かえばよいのか・・・。」
「そうですね・・・。他の大国に身を寄せるのはどうでしょうか?」
「・・・それは避けたほうが良いんじゃないか?この国の内乱についての情報は伏せておきたい。」
ダグラスさんの提案にアルスが首を振る。
「だからと言って国内のどこかに潜伏するというのもリスクが大きいわ。誰が味方かもわからない状態なのですから・・・。」
皆の間に沈痛な空気が流れる。
「あの・・・。もしだったらヴァルコイネン王国に来ませんか?」
僕が提案するとミーシャ女王は渋い顔をする。
「・・・ヴァルコイネンは私を受け入れてくれるかしら?」
「でも、他に行くところがないのでしたら向かうしかないと思います。ヴァルコイネンなら僕も伝手がありますから・・・。」
「そうか・・・ショウマは勇者達とは実の兄妹。もしかしたら、協力を仰げるかも・・・。」
「うん。だから、向かってみませんか?」
「・・・どちらにしてももうこの国にはいられないのだからその提案に乗るしかないわね・・・。」
ミーシャ女王も僕の提案に乗ってくれたので僕たちはヴァルコイネン王国に向かうことにした。
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