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姉妹の個性
しおりを挟む「わ、わたくし、欲しいものはありませんのよ?」
「なくてもいいの。たまには買い物してストレス発散しなきゃダメよ」
休日に姉妹三人で出掛けるのは子供の頃以来で、ティファニーは戸惑っていた。
「アビーはしすぎ」
「自分磨きは必要よ」
「支払いはお父様じゃない」
「お父様が娘のために出来る善い事なんてそれぐらいじゃない。私は親としての務めを果たさせてあげてるのよ。父親としてしてる事があるって言い訳できるようにね」
一緒に来ていた次女のパトリシアもそれについては否定しなかった。
父親は家を守るために一生懸命だが、子供のために一生懸命になった事はなかった。だからアビゲイルもパトリシアも父親と必要以上の会話はしていない。
「悪役令嬢はもっと散財するものよ?」
「でもお父様が何て言うか……」
「大丈夫。私が買ってあげるから。お父様のお財布からちょっとくすねてきたの」
「これ全部?」
「ええ」
ぎっしり入った札束は〝ちょっと〟と言える量ではなく、いくらなんでもこの量が減っていれば父親も気付くのではないかと思ったが、アビゲイルは父親に怒られようと赤ん坊が泣いているとしか思っておらず効果がない。そのため父親はアビゲイルのする事にはもう諦めていた。
「家族間でも窃盗は犯罪よ」
「ファミリーマネーよ。お父様のじゃないわ」
「あなた自分のお金は?」
「靴買ったらなくなっちゃった。見てよこの靴。私に履かれるためにあるとしか思えないじゃない」
派手な靴を恍惚とした表情で見つめる姉の言うことは確かで、パトリシアでもティファニーでも似合わない靴はアビゲイルのような色気のある人間でなければ履きこなせない。
パトリシアの呆れ顔にも笑顔を向けるアビゲイルの精神は鉄で出来ているように何も気にしないように出来ていた。
「わたくしは先日、パティお姉様から髪飾りをいただきましたの。ですからそれでじゅうぶんですわ」
「靴買いましょう! 制服に合う靴があるはずよ!」
「指定の靴がありますよ?」
「知ってる。でもアレ、ダサいから」
教師に何度注意されてもアビゲイルは好きな靴で学校に通うのをやめなかった。教師から父親に連絡が行き、父親からアビゲイルに注意があったが、結局三年間一度も指定の靴を履かなかった。
教師は所詮教師でしかなく、公子達を味方につけたアビゲイルに『言うことを聞かなければ停学』と言うことは出来なかった。
「悪役令嬢やってるなら大丈夫よ。それにティフィーは私の妹だもの。今更教師もうるさく言わないわよ」
恩恵とは呼べないものを残した姉に苦笑しながらもお気に入りの靴屋に向かう後をついていく。
「おや、奇遇だな」
「コンラッド王子?」
反応したのはアビゲイルで、ティファニーは気付かないフリをしながらパトリシアの後ろに隠れてショーウィンドウを見ていた。
「ティファニー・ヘザリントン」
「ティフィー知り合いなの!?」
「キスした仲だ」
「ええっ!?」
「ちょっと! 誤解を生むような言い方はやめてくださる!?」
慌てて前に出て口を塞ごうとするもコンラッドの腕に腕があるのを気付いて隣を見ると派手な女がいる事に気付き、パトリシアの後ろに戻った。
「今からどこへ行くんだ?」
「靴を買いに行きますの。邪魔しないでいただきたいですわ」
「ガラスの靴か?」
コンラッドを見ると必然的に隣で蛇のような目つきで睨んでくる女も視界に入るため視線を逸らしたまま、言いたい言葉を飲み込みながらパトリシアの手を引いて歩き出すもアビゲイルは動かない。
「そのサファイアのような青く美しい瞳で見つめられると吸い込まれてしまいそうだ」
「吸い込まれてみます?」
隣の女など存在していないかのように見つめ合う二人の距離がだんだんと近くなっていく。
アビゲイルが首に腕を回せばコンラッドの手はそれに合わせて自然と腰に回される。
「アビーお姉様!」
「あら、妹が呼んでるわ」
「ティフィーはヤキモチ妬きだからな」
「ティフィーって呼ばないでくださる!?」
遊び人同士が仲良くする姿は見たくなかった。ましてや姉とコンラッドのなど余計に。
「今からティーライムなんですけど、よろしければご一緒しませんか?」
「靴は!?」
「靴は逃げない」
「売り切れちゃうかもしれませんわよ!?」
「取り寄せてあげる。ううん、取り寄せてくださるわ」
ウインクでコンラッドに問いかけるとコンラッドは笑顔を見せる。
「結構ですわ!」
「王子様から靴を贈られるなんて一生ないかもしれないのよ?」
「ええ、でも結構ですわ」
「遠慮するな。君が履いて駆け回れるガラスの靴を用意しよう」
冗談じゃないとパトリシアの手を引っ張って先に歩き出した。
口達者なコンラッドを言い負かすことは不可能に近く、相手をしていてはいつまで経ってもこの場を離れられない。
コンラッドはあくまでも協力者であって友人ではない。休日に会ったからといって立ち話をする必要はないのだ。
「俺達も行きましょうか」
「あら、来てくださるの?」
「麗しのレディの誘いを断るなど出来ませんから」
「ふふっ、じゃあエスコートしてくださる?」
「喜んで」
隣にレディがいるのにコンラッドはそれを無視してアビゲイルに腕を差し出し歩き出す。文句を言う女の声に一度立ち止まって振り返り「用事が出来た」と笑顔で告げ、背中に浴びせられる罵声に振り向くことなくティファニーの後をのんびり追いかけた。
————どうしてこうなりますの……
アビゲイル御用達の店に入る予定がコンラッド御用達の店に行く事になった。中央ではなく奥にある特別室は美しくも落ち着きのある雰囲気で、意外にも派手さはなかった。
「ヘザリントン姉妹の美貌は噂で聞いていたが、まさかここまで美しいとは……想像以上だ」
「口がお上手ですね」
「俺は事実しか口にしないんだ。美しいという言葉だけでは表現が足りないな。アビゲイル場がパーティーに来てくれればダンスに誘ったのに。ヘザリントン姉妹はパーティーへの出席を禁止されているのかな?」
アビゲイル、パトリシア、ティファニーはパーティーに出ない事で有名だった。
パトリシアは男達がパートナー権を争い始めるため、それを煩わしいと思うパトリシアは最初から出ないという選択をしている。
ティファニーはパーティーの存在に疑問を感じているため出るという選択肢が存在していない。
二人の反応は想像出来ても、派手好きのアビゲイルがパーティーに出ないのは疑問だった。
「私がパーティーに出たら他の令嬢のパートナーまで奪ってしまうものですから、行かないと決めてるんです」
「親切だな」
「ええ、そうなんです。私、親切ですから」
二人の会話に参加したくないためティファニーはもう注文されているにもかかわらずメニューを見続けた。
「パティお姉様、もう一冊本を持ってたりは……」
「いいえ」
アビゲイルに引きずり出されるように出てきたせいで本を鞄に入れることが出来なかった。
パトリシアはコンラッドに興味がないのか視線さえ向けず挨拶もしないまま本を読んでいる。
アビゲイルとコンラッドはどちらかが前に身体を動かせばキス出来そうなほど近い距離で見つめ合ったまま談笑している。
ティファニーは手持ち無沙汰で居心地の悪さを味わっているだけ。
「ところで、うちの妹とキスした仲っていうのはどういうことか教えていただけます?」
「お姉様そんな事はどうでもよろしくてよ!」
「王子とキスしたなんて聞いてないわよ?」
「言うほどの事じゃありませんの! あんなのは事故で!」
「事故とは酷いな。俺からしたんだ」
「まあ!」
「ちょっと! バカ! 何言ってますの! 信じられない! バカ!」
王子への暴言にアビゲイルが口を押さえると興味津々に王子を見つめ、先を促した。
「偶然通った所に彼女が眠っていたんだ。その寝顔の可愛さに俺は花の蜜に吸い寄せられる蜂のように近付き、キスをした」
「ロマンチック!」
「やめて!」
「彼女は俺がキスをすると目覚めるんだ」
「ティフィーそうなの!?」
「あ、紅茶が運ばれてきましたわ! 美味しそう!」
タイミングよく運ばれてきた紅茶に声を上げて、紅茶だけではなくしっかり食事まで楽しもうとナイフとフォークを持って距離を取った。
だがアビゲイルがそれを許さず、椅子を蹴ってくる。
「や、やめてくださいませ! 紅茶がこぼれてしまいますわ!」
「答えなさいよ。お姉様に隠し事するつもり?」
「こ、答える事なんて何もありませんわ!」
「恥ずかしがる必要はないぞ」
「お黙りあそばせ! スコーン突っ込みますわよ!」
王子に対する態度ではないとアビゲイルが注意するも今のアビゲイルはティファニーの敵側に回ったようなもので、犬が威嚇するように歯を見せて眉を寄せるも二人には子犬にしか見えておらず声を上げて笑う。
「可愛いでしょ?」
「ああ、今まで見てきた中でダントツだ」
「ティフィー、結婚してもらいなさい」
小声でとんでもない事を言うアビゲイルに紅茶を吹き出し、咽込みながら何を言っているんだと顔を上げれば冗談を言っているわけではない事を証明する笑顔が向けられている。
コンラッドとの結婚など考えただけで吐き気がするし、破綻は目に見えている。ティファニーの性格を知っている者なら容易に想像がつく事だろうにアビゲイルは王子と結婚できる可能性が1%でもあるならと期待していた。
「ファーストキスを奪った責任を取ると言ってるのに拒否されるんだ」
「ティフィー、王子様からの誘いを断ったらプリンセスにはなれないのよ?」
「悪役令嬢ですもの」
「そんなのトイレに流せばいいの」
そういう問題ではないと口元にしか浮かべられない笑みを見せて首を振ればスコーンを取ってクリームとジャムをこれでもかというほど塗りたくって大口でかぶりついた。
「俺は良い夫になると思うんだが何がダメなんだ?」
「申し訳ありませんけど、ここでそういう話をするつもりはありませんわ」
「なら明日するか?」
「しません」
「俺と結婚したら毎日幸せだと言わせてみせる」
馬に羽根が生えているのを想像するより難しいと首を振るティファニーの隣で読書に集中していたパトリシアが大きな音を立てて本を閉じた。
皆の視線がパトリシアに集中すると表情こそ変わっていないものの苛立っているのは感じ取れた。
「結婚の話をするなとは言いませんけど、結婚には反対します」
「パティ?」
珍しく人に意見するパトリシアに驚いたアビゲイルがどうしたのかと隣に席を移動して密着するように座った。
「軽口のつもりかもしれませんが、ティファニーは真面目で責任感の強い子です。遊び人と呼ばれる男性の妻にはさせません」
「おっと……まさか姉上に反対されるとは思ってなかったな」
まるで母親のような口調に苦笑しながら頬を掻くとどうしたものかと一度視線を落とした。
「さっきもそうでしたが、女性を軽く見すぎなのではありませんか?」
「俺が?」
「先に約束されていた方を放り出して来ましたよね?」
「ああ、あれは約束していたわけではなく散歩をしていたら会っただけで……」
「それでも一緒に歩くことを許可されたのならばご自宅まで送ってさしあげるのが責任というものなのでは?」
パトリシアは口数が多い方ではない。美しさを兼ね備えた静かな淑女だから〝高嶺の花〟と呼ばれている。
他人に興味のないパトリシアが姉としてこれほど反対を見せるとはアビゲイルもティファニーも想像さえしていなかったため驚きに固まっていた。
「休日に彼女を誘っても乗ってくれなかったから会えたのが嬉しくてあのレディをぞんざいに扱ってしまったのは認める。だが、彼女に対してはそういう扱いをした事はない」
「当たり前です」
「まあまあ。パトリシアはティファニーを心配してるのよね? コンラッド王子はモテる方だからティファニーがファンに絡まれるんじゃないかって心配なのよね?」
「アビーは黙ってて」
言い方に強さはなかったが、アビゲイルはそれ以上口を挟むことが出来ず「はい」と返事をして黙ることを選んだ。
「寝ている女性にキスするなんて非常識ですし、自分がキスをしたら起きるなんて人に軽々しく話すべきではないとおわかりではないのですか? 貴方がこの子を見かけた時、この子はのんきに昼寝をしていたわけではない事はご理解いただけているはずです。それでありながら優越感を表に責任だ夫だと口走るのは姉として不愉快です」
ハッキリ言いきったパトリシアにアビゲイルもティファニーも口を開けたまま固まっていた。
考え込むように顎に手を当てながら視線を落とすコンラッドは機嫌を害した様子もなく、どう反応するのか想像がつかないだけにティファニーは不安だった。
「そんな男性にティファニーを任せることは出来ません」
「そうだな」
「ちょっとパトリシア!」
アビゲイルがパトリシアの耳元で「縁談取り付けられるかもしれないのに!」と小声で怒るもパトリシアはそれを無視して立ち上がる。
「興味半分で近付かれているのならおやめください」
「興味半分のつもりはない」
絶対嘘だとティファニーは心の中で抗議したが、口に出せばパトリシアがどう出るかわからず黙っていた。
「この子を傷つけたら王子であろうと許しませんから」
「パトリシア!? ちょっと待ちなさい!」
頭を下げて部屋から出ていったパトリシアを追いかけてアビゲイルも出ていった。
なぜこうなってしまうのか……本日二度目の疑問にぶち当たっているティファニーはとりあえず平常心を保とうと残りのスコーンを頬張った。
「姉上には嫌われてしまったな」
まだ頬張っている途中で声をかけられるとすぐに答えられないため手のひらを向けながら待ったをかけて紅茶で流し込んだ。
「はあっ。ゴホン……遊び人を歓迎するのはアビーお姉様だけですわ」
「君の父上もだろう。昨日はどうだった?」
「渋々といったところですわね。でも殴られずに済みましたわ」
「言った通りだったな」
言う通りになったと自慢気な笑みを向けられるのは癪だが、叩かれずに済み、何より父親を黙らせたことは今までの人生の中で最も幸せを感じた瞬間だった。
「ヘザリントン姉妹は個性があっていいな」
「姉二人は美人ですし」
「君だって可愛いじゃないか」
「化粧をすれば女は化けますもの」
「俺はすっぴんを見てる」
「……物好きですわね」
今更コンラッドに物好きというのもおかしいが、改めてそう感じる。
すっぴんでは姉と並びたくないほど地味な顔は自分でも嫌だと、嫌いだと思っている。そんな顔を見ておきながらコンラッドは可愛いと褒めた。
「パティお姉様はわたくしを心配してくださってますの。どうか怒らないであげてくださいませ」
「言っている事は正論だ。怒る事など何もない」
「ありがとうございます」
コンラッドは自分にも弟がいるため守るべき存在を心配する気持ちはわかる。ましてやその存在が誰かによって傷つけられるかもしれないとわかったら黙ってはいないだろう。
故にパトリシアを怒る気はなかった。
「愛されてるな」
「ええ、優しい方達ですもの」
「君もな」
「わたくしは……悪役令嬢ですわ。優しさなどありませんのよ」
人に酷い事を言い、酷い事をしておきながら罪悪感を持っていない自分が優しいはずがないと首を振るティファニーにコンラッドは手を伸ばした。
「悪役は所詮悪役で本性じゃない。役割というだけだ。ヒロインになりたいというワガママ女のために悪役を演じている君が優しくないわけないだろ」
頬を撫でる優しい手に涙が滲みそうになり、目を見開いて瞬きを我慢する事でそれを堪えた。
「クリームついてるぞ」
「あ、あとで食べようと思っていたのですわ! 勝手に取らないでくださいます!?」
「それは知らなかった。悪い事をしたな」
「まったくですわ」
一口目からずっとついていたのだとしたら恥ずかしすぎると苦しい言い訳をするティファニーに笑いながら親指についたクリームを舐めてコンラッドが立ち上がる。
帰るのかと鞄を持って立ち上がると隣に来たコンラッドに肩を抱かれる。
「……何ですの?」
「靴屋に行くんだろ?」
「帰りますわ。靴に興味ありませんの」
嫌だと押しのけて部屋を出ると笑顔でついてくるコンラッドから逃げるように早歩きをするもコンラッドはそれに合わせてついてくる。
「ガラスの靴を見に行こうじゃないか」
「その靴を頭の頭を叩き割っていいのなら行きますわ」
「ああいいとも」
「覚悟出来てるようですわね」
「……手加減はしてくれ……」
ティファニーの笑顔に実行する気だと感じたコンラッドの苦笑に更に笑みを深めながら進むも外に出た瞬間にまた肩を抱かれて不愉快を顔に出す。
「歩き辛いですわ!」
「エスコートだ」
「誰かに見られでもしたらどうしますの!」
「君を壁に押し付けてキスをして隠す」
「ぶっ飛ばしますわよ」
離れろと何度も抵抗を見せながら歩くティファニーと上機嫌に肩を抱き続けるコンラッドは誰が見てもイチャついているようにしか見えなかった。
「ねえ、アレ」
「……ホント、いい度胸よね……」
友人に引っ張られたマリエットは二人の姿に休日まで一緒にいるのなら噂は事実かと眉を寄せながら赤い口紅が塗られた唇を噛みしめる。
「ちょっと叩いてやらなきゃわからないんじゃない?」
「ええ、そうするつもり」
強気に出ているティファニーをこのまま優位でいさせるわけがないと歪んだ笑みを浮かべるマリエットの視線に気付かないティファニーは王子に肩を抱かれたまま靴屋へと歩いて行った。
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