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戦場に待つは
しおりを挟む指定された会場は侯爵以上しか入れない特別な場所で、入り口には使用人が二人立っており、招待状がなければ入れないようになっている。
これほど厳重な警備でお茶会をすること自体がおかしいのだが、何か企んでいると思えばそれも自然に感じた。
「今日の主役の登場よ!」
主役という聞き慣れない、言われる事など一生ないと思っていた言葉と共に向けられる張り付けられた笑顔と拍手は何とも不気味なもので、まるで処刑台にでも立っているような気分になった。
この場に男爵も子爵もいない。いるのは自分より上の侯爵家と公爵家の令嬢だけ。そんな人達から送られる拍手を素直に受け取れる者が貴族の中に存在するはずがなく、ティファニーは笑顔一つ見せず、空いている席に座った。
「主役は遅れて登場するものよね」
「ええ、そうですわね。木の役は可哀相だと思ってあなたにその台詞を言う役を差し上げるために遅れてきてあげましたのよ」
クラリッサの嫌味に視線を向けないまま嫌味を返すと視界に入る鬼の形相。
「さすが、マレニスの王子と婚約した人は違いますわね。もう王女様にでもなったつもりかしら?」
「そのようなつもりはありませんけれど、わたくしが王女になった暁にはマーシャル家がいかに常識も礼儀も知らない愚かな一家であるかを吹聴して回りますわ」
「調子に乗るんじゃないわよ!」
「やめなさい、クラリッサ」
怒りで立ち上がったクラリッサをマリエットが抑える。これがマリエットとクラリッサの違いだとティファニーは思う。
「今日は言い合うためにお茶会を開いたんじゃないの。あなたとクリストファー王子の婚約をお祝いするために開いたのよ」
「ここにいらっしゃる方々がクリスに擦り寄っていたアバズレばかりというのは偶然ですの?」
「ティファニー、言葉が過ぎるわ。慎みなさい」
向けられている笑顔が怒りに変わるのは一瞬で、ティファニーはこの瞬間を待っていた。張り付けた上辺だけの関係すら望んでいない者達とニコニコ笑ってお茶会を楽しむつもりのないティファニーは周りが全員敵だろうとどうでもよかった。
逃げ場のない戦場に足を踏み入れた以上、潰れるまで戦うと覚悟は決まっていた。
「アバズレっていうのは男を囲って下品に股を開くことじゃないの?」
「それか教師を淫らに誘って、校内で淫行三昧することかしら?」
「それとも自国の王子と他国の王子に二股かけて手に入った方と婚約すること?」
本性を現した令嬢達の言葉にティファニーは表情を変えなかった。これぐらい言われるだろうと想定していた。ティファニーの想像ではもっとエグいものだっただけにこれが攻撃かと笑ってしまいそうになった。
パトリシアがリーヌスとどこまでの関係だったのかはわからないため弁護は出来ず、アビゲイルに関しては事実であるため弁護するつもりもない。しかし、あれが全てであるかのように言われるのは不愉快極まりない事で、その場で腕を組む。
小さなティファニーが腕を組んで見せたところで誰も怖がりはしない。それでもティファニーはその場で足も組んだ。
「姉が下品だと妹もそうなってしまうのね」
「あら、そんなに自分を卑下する必要はありませんのよ?」
「あなたのことを言ってるのよ!」
「わたくしのこと? てっきり自己紹介をしてるものだとばかり思ってましたわ」
「自分の事だと気付かないなんて哀れね!」
マリエットと違って攻撃され慣れていない令嬢を怒らせるなど赤子の手をひねるより簡単で、からかわれた子供のように顔を真っ赤にして睨み付けてくる。その顔に嫌味な笑みでも向けてやればもうその口は開かなくなる。
爵位でしか威張れない中身のない人間がどれだけ集まろうと壁にもならないと鼻で笑ってやる。
「アビゲイルは家にも男を連れ込んでるのかしら?」
「いいえ、相手の家に行きますのよ」
「未婚の女性が婚約者でもない男の家に上がり込むなんて恥知らずね」
「お姉様が断っても相手の方が担いで連れて行ってしまいますの」
「嫌がってもないんでしょう? それって問題よね。私には理解できないことだわ」
「ええ、そうでしょうね。だって、立っているだけで男が群がってくる魅力も持たないあなたに理解出来るはずありませんもの」
侯爵令嬢だから美しいとは限っていない。周りにいる令嬢の中にアビゲイルより美人だと思う者は一人もいない。そんな人間がアビゲイルの男関係について言う言葉は全て嫉妬としか受け取れず、顎を少し上げて笑うだけでカッとなったように目を見開いてクッキーを投げつけられた。
「図星を突かれた時は相手にクッキーを投げつけなさいという英才教育を受けたようですわね」
顔についたクッキーのカスを指で払ってそのクッキーを頬張ると厳しさを増した周りの目に一度だけ視線を這わせる。
「アビゲイルには驚かなかったけど、パトリシアには驚きましたわ。男に興味ありませんって顔しながら教師に手を出してるんですもの」
「アバズレの名に相応しい行動ですわね」
「でもざまあみろって感じですわよ。クラリッサに寝取られ———」
「ちょっと!」
一人の令嬢が口を滑らせ、それを隣の令嬢が膝を叩いて止めるも口から出ていった言葉は時間を巻き戻さない限り、なかった事には出来ない。
ティファニーは自分の耳でしっかり聞いた。耳で聞き、脳で理解した。そしてそのままクラリッサを見るとティファニーと同じように腕組をして挑発的な笑みを浮かべていた。
「まさかバラされるとは思ってなかったけどまあいいわ。バラされたところでどうだっていい事だもの」
「アシェル先生を寝取った?」
「寝取っただなんて人聞きが悪いわね。彼がこっちに来ただけよ。パトリシアより私に魅力があったってことでしょうね」
クラリッサの名前を出した時のリーヌスの反応を思うに、二人が関係を持った事はリーヌスの望んだことではなかったはず。もし、リーヌスが本気でクラリッサに鞍替えしたのだとしたらわざわざティファニーを探してまで言い訳する必要などなかったはずだ。
今朝、手紙を渡した時の驚きと共にあった嬉しそうな顔は今もパトリシアを想っているのだと感じさせるもので、クラリッサに対して持っている感情は〝恐怖〟だと確信した。
「それは不思議ね」
「何が不思議なの?」
ふふっと笑いながら言葉を発するティファニーにクラリッサの眉が寄る。
「今朝、アシェル先生とお会いした時に偶然あなたの名前が出たのだけれど、とてもあなたに好意を持っているようには思えませんでしたの。お姉様は元気か?と聞く時の方がずっと笑顔が輝いていたような気が……わたくしの勘違いだったのかしら?」
「あなた、人の気持ちなんて考えられないじゃない。皆そうでしょう? エスパーではありませんもの」
「読む事は出来なくても考えるぐらいはできるはずよ」
「出来るのにしないという点ではあなた方と同じですわね。人の気持ちを考えられる人間は人の姉を馬鹿にしたりしませんもの。でもあなた方は人の気持ちを考えないから平気でそういう事を口にする。わたくしと同じですわね」
言いたい事を言い、やりたい事をするティファニー・ヘザリントンは〝底辺の人間〟と言われてきた。その言葉は当然ティファニーの耳にも届いていて、それを一度も否定せずに生きてきた。あえてそうして生きてきたのだから今更何を言われようとカッとなることもない。
話せば話すだけ悔しがるのは周りの令嬢達であって自分ではないと余裕だった。
「ねえ、皆どうか落ち着いて。まだおめでとうも言ってないじゃない」
「本気でおめでとうを言うつもりだったの?」
「だって婚約したのよ? ティファニーを心から愛してくれる人が現れた事は私にとってもすごく嬉しいことよ」
呆れたと言わんばかりの表情でマリエットを見るクラリッサが盛大に鼻を鳴らしてマリエットに身体を向ける。
「アンタはそうでしょうね。ティファニーはクリストファー王子と婚約したことでコンラッド王子を狙う者はいなくなったんだから。アンタにとって最大の敵はティファニーだったもんね? コンラッド王子はアンタじゃなくティファニーを見てたんだから」
「クラリッサ、落ち着いて。カッとならないで」
「私の気持ち知ってるくせによくおめでとうなんて言えるわね! アンタ、人の気持ち考えたことあんの!?」
「ティファニーを選んだのはクリストファー王子よ。ティファニーが自分を選んでって言ったわけじゃないわ」
急に擁護してくるマリエットが何を考えているのかがわからず、ティファニーは不気味さに眉を寄せていた。
クラリッサとは親友だ。それなのにマリエットは今、クラリッサを敵に回そうとしている。クラリッサがクリストファーを好きだった事は誰よりも知っているはずで、ティファニーとの婚約を喜べるはずがない事も知っている。それなのにマリエットはクラリッサではなくティファニーを擁護しようとしている。
親友よりも王子と結婚する者同士として仲良くしていくつもりなのか。それともコンラッドに何か言われたのか。どちらも可能性としては考えられるが、これが演技である可能性もあるとティファニーは気を許さなかった。
「お祝いなんてどうでもいいですわ。あなた方からの祝福なんて興味もありませんし、気味が悪いだけですもの。わたくしが今日ここにわざわざ足を運んであげたのは何故あなた方がわたくしではなく姉の過去をばらまいたのか知るためですわ」
「私は関係ないわ。彼女がクラリッサと共謀してした事だもの」
「ちょっと! あなたも姉から写真借りてきたでしょ!」
「姉が自慢したからよ!」
「じゃあ持ってこなきゃよかったじゃない!」
「見せただけなのにあなたが勝手にクラリッサに渡したんじゃない!」
女同士の友情がいかに脆いかよくわかるとティファニーは感心していた。
悪役令嬢という役を背負わされたおかげで友と呼べる者は一人も出来なかった。だがこうして見ているとそれで正しかったのだと思えた。
ティファニーが問い詰めずとも勝手に自爆し合ってくれるのだから後は耳障りな暴露大会を聞きながら情報をまとめようと紅茶に口をつけて静かに息を吐き出した。
「私はあなたの姉二人がアバズレだった事より、クリストファー王子がブス専だった事の方が驚きだわ」
「何ですって?」
優雅に紅茶を飲んでいた令嬢が発した言葉に言い合いが嘘のように止まった。
拍手もせず、一言も発さず、ずっとティファニーを見つめていたこの中で一番顔の整った令嬢。
「クリストファー王子ほどの美形なら女性は選び放題のはず。事実、彼女達はクリストファー王子に気に入ってもらおうと積極的にアタックをかけてた。誰が見てもあなたより彼女たちの方が美人だわ」
急に髪を掻き上げたり後ろに払ったりして女をアピールする令嬢達。
「でもクリストファー王子はこの中からあなたを選んだ」
「それだけで彼がブス専だと?」
「だってそうじゃなきゃ彼があなたを選ぶ理由なんてないじゃない。私達の方が爵位は上だし、美貌だってそう。ちんちくりんのくせに化粧だけが濃くて、口も性格も顔も悪いあなたを選ぶ理由が他にある?」
ティファニーはすぐに返事をしなかった。
実際その通りで、ティファニーはお世辞にも美人とは言えない容姿だ。化粧を濃くして自分を強く見せているだけで、化粧を落としてしまえば顔は地味そのもの。口が悪いのも性格が悪いのも自覚があり、この中で最も女らしくないという自覚さえある。だからこそ自分でも何故クリストファーに選ばれたのか今でも謎。しかし、それを認めてしまうのはクリストファーを侮辱するも同然で。
「あなたが好みのブスだったから選んだ。そう思えば納得でしょ?」
追い打ちをかけるように嘲笑う令嬢にティファニーは肩を揺らして笑い出した。
「どう思おうと勝手ですけど、あなたが何を言ってもわたくしには選ばれなかった者の嫉妬にしか聞こえませんわ」
「……嫉妬ですって?」
「だってそうでしょう? 何もかも勝っているはずのあなたが選ばれず、何もかも劣っているわたくしが選ばれた。自分が惨めにならないための理由がそれしか思いつかないなんて、あなたはなんて可哀相な人ですの。同情してさしあげますわ」
余裕たっぷりだった女の顔がみるみる鬼の形相に変わっていく。
「住所を教えてくださる? 結婚式に招待してさしあげますわ。ああ、その時はハンカチをお忘れなく。自分がそこにいるはずだったのにとハンカチを噛むことになるでしょうから。あ……っと、お名前も教えていただけますこと? わたくし、あなたがどこの誰なのかも知りませんの」
目を見開いた女が立ちあがり、カップに残っていた紅茶をティファニーにかけた。
幸い時間が経って冷めていたため火傷はしなかったが、顔が濡れたのは不愉快だった。それでもティファニーは怒らずニヤついた表情を相手に向け続ける。
「一流の英才教育は違いますわね。気に入らない相手にはクッキーに紅茶。お茶会は会話を楽しむ場所ではなく鬱憤を晴らす場所だとでも教わりましたの?」
ハンカチを取り出して顔や制服を拭きながら自分より上の人間の教育を馬鹿にするティファニーに皆揃って同じ表情を向けている。
「わたくしがあなた方より容姿が劣っている事については反論のしようがありませんわ」
「でしょうね」
「でも……」
クッキーを手に取ったティファニーが手の中でそれを握りつぶし
「キャアッ!」
目の前の令嬢の顔にそれを思いきり投げつけた。
「彼をバカにした事は許せませんわ」
「何するのよ!」
「化けの皮が剥がれそうだったので粉を追加してあげましたの。あなたにお似合いの粉ですわ」
顔にかかった粉を慌てて払う令嬢は目にも入ったのか顔を押さえながら走って会場を後にした。
「今のアンタの姿をクリストファー王子が見たら婚約破棄されるわね」
「でもあなたは選ばれない」
「ッ! ふざけんじゃないわよ!」
バンッとテーブルを叩いて立ち上がった事でテーブルの上のカップが倒れてクロスを汚す。令嬢達が小さな悲鳴を上げながら立ち上がって制服が汚れないよう逃げた。
「人の過去をばらまくような女を彼が好きになるとでも思ってますの? この際だから教えといて上げますわね。彼はあなたの本性知ってますのよ」
「なんっ……」
「マリエットが侮辱した彼の友人から聞いたそうですの。それなのにあなたってば純粋なフリして媚びるものだからわたくしおかしくて笑って……しまっ……」
高笑いをしてやろうと考えていたティファニーの顔から笑みが消え、眉が寄る。
目の前が歪み、景色が回る。胃からこみ上げる違和感に口を押さえ、フラつくティファニーにマリエットが手を伸ばす。
「ティファニー? どうしたの? 大丈夫?」
「ええ、だいじょ……ッ!」
「ティファニー!?」
咳き込む音と共に外へと吐き出された鮮血が辺りに飛び散る。ティファニーの小さな手では受け止めきれないほどの吐血にマリエットが目を見開き悲鳴を上げる。
口周りを血で染めながら地面に倒れたティファニーの名を悲鳴同然で呼び続けるマリエット。
「医者を呼んで! 早く! 医者を連れてきて!」
大粒の涙をこぼしながら学校中に響き渡る声で誰でもいいから医者をと呼ぶマリエットに入り口に立っていた使用人が慌てて駆けだした。
「何があった!?」
聞こえた男の声は医者ではなくコンラッドだった。
「ティファニーが急に血を吐いて倒れて、今お医者様を待って……コンラッド様!」
マリエットが声を震わせながら説明するもコンラッドには聞こえていなかった。地面に倒れるティファニーに駆け寄り、抱きあげると震える手で縋りつこうとするマリエットを無視してそのまま駆けだした。
「ティファニーしっかりしろ!」
演技であってくれと願わずにはいられなかった。今すぐにでも目を覚まして『ちょっと、これからが良い所ですのに邪魔しないで!』と言ってくれる事を願うのに、ティファニーから漂う匂いは赤い果実の甘くも酸っぱくもないもので、間違いなく血の匂いだった。
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