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召集
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ヒュドールに入国するのはいつぶりか。戦争の報酬を受け取りに行った日以来だったか。
帝国と呼ばれるほど巨大な国。賑わう街。行き交う人々。静まらぬ喧騒。早朝から深夜まで人を見ない日はないだろうこの国がラビは嫌いだった。
だからラビはこの国で生まれ育った皇子でありながら国を出て、森に近い場所で暮らしている。家族だけではなく、この国から逃れるように。
「アステル大国もとても大きな国でしたが、ヒュドールはそれ以上ですね」
ヒュドールは変わった国。そう呼ぶ者もいた。それはアステル程ではないにしろ、独特のルールを設けているのが理由の一つでもあった。
巨大な国を皇帝一人でまとめるのは実質不可能だ。だからルールを設ける。これは最低限と呼べるものではなく、細かな法律がいくつも存在する。
道一つにしてもそうだ。広大な道には線が引いてあり、道の両端には斜め線、中央には横線が引いてある。
「この線はなんですか?」
「両端は歩道。中央は馬車の道という意味です。馬車の道を人が歩く事は禁止されています」
確かに中央の道を人が歩いているのは見かけない。人が人を避けながら両端を歩いている。
「こんなに人が多いのに……」
馬車にはベルが付いているのだから通る際にベルを鳴らして知らせればいいだけなのではないかとアーデルは考えるが、ラビは法律だからと言う。
「中央を歩けばどうなるのですか?」
「罰金です」
「罰金が払えない国民はどうなるのです?」
「強制労働が一日課されます」
アーデルには理解できなかった。ヒュドールの総人口は知らないが、人口に対して道幅が足りていない事は見ればわかる。二台の馬車が並走できるだけの道を確保しているため歩道は狭くなっているのだ。
ヒュドールには店も多い。店がある以上、歩道は広げられない。歩道を広げるためには馬車の道を狭めなければならない。ルーカスがそんな判断をするとも思えず、それはアーデルだけでなく国民も同じなのだろう。これが普通だと感じている歩行者の中に嫌な顔で歩道を歩いている者はいなかった。
「人が増えればそれだけ秩序が乱れる。様々な思想を持った人間がルールを守らず自分の考えを正当化し、適用させようと暴れる。嫌なら国を出るしかないのに、ここにしがみついて自分達だけの考えを押し通そうとするから、ルーカス皇帝は問題が起こる度にルールを追加するんです」
「移民を追い出しはしないのですね?」
「はい。ですが、移民には国民とは別のルールを設けています。よそ者が国に入っただけで我が物顔をするのを嫌う国民も多いので。まずは自国民を守る事を第一に考えると言っていました。この国の人間になりたければルールを守るのは最低条件であり、絶対条件でもある。守れない者は追放となる。実際に多くの移民を追放してきました。自分達を移民ではなく国民として受け入れろというデモも行われたぐらいです。守らないから守られない事がわからない移民が追放されるのはヒュドールでは珍しくありません」
ルスでは絶対に見かけない光景だ。実際、走っていると別の国の言葉が書かれたプラカードを持っている者もいた。怒っていると顔で伝えながら馬車に向かって何か叫んでいたが、やはり言葉は理解できなかった。
「彼らも移民です。移民にだけルールを課すな。ヒュドールの国民と認めろと訴えています」
彼らはどういう思いでそれを訴えているのだろう。ルールが厳しすぎるから? それとも移民にだけ課されたルールを守りたくないから? 詳細を知らないアーデルにはどちらも批判する事はできない。ただ、窓の外を見るラビの辛そうな顔が印象的だった。
「商人として入国し、そのまま不法滞在する者も多いんです。移住を認められた移民同士が協力して不法滞在者を匿い、そうして小さな国を作り上げる」
「小さな国……」
「この街の一角に移民だけが暮らす地域があります。そこにはレストラン、宿、市場、住宅が存在します。移民が建て、移民が働き、移民が暮らし、移民が儲ける。年々、そのテリトリーは広がりつつあると聞きます」
移民による移民のための国がヒュドールの中にあり、ラビの表情から察するにそれは良しとされていない物なのだろう。
「皇帝陛下は認めているのですか?」
「税を納め、ヒュドールの国民と問題を起こさないのであれば見守るつもりらしいのですが……」
「何か引っかかるのですか?」
言い淀むラビの表情が暗いものへと変わっていく。
「これは移民に課されたルールなのですが、問題を起こし、その問題起点が移民側にあった場合、テリトリーは更地にされます」
「追放ではなく、ですか?」
「問題児を追放したところで残った移民がまた動くだけ。ヒュドールは連帯責任という言葉を重んじていて、罪を犯した者だけでなく、その家族も罰を受ける法律が存在します」
「そんな……」
「子が犯した罪を親も償う。その逆も然りなのです」
「親が犯した罪を子も償うのはおかしいと思いますが……」
「ヒュドールにはそういったおかしな法律が多く存在します。ヒュドールはワーナー家が根絶やしにならない限りは変わらないでしょう」
七男三女のワーナー家。国が滅びるほどの甚大な被害──それこそ、命を脅かすほどの流行病でも発生しない限りは根絶やしなどありえない話だ。
もし、アイリス皇女のような人間が集まったのがワーナー家なのだとしたらヒュドールは一生変わらない。永遠にこのままだろう。少なくともルーカスが寿命を迎える四十年近くは変化がないと考えるのが妥当。
巨大な国だからこそ移民が暮らしやすいというのはあるのだろう。小国なら目立ちすぎるのも大国であれば人波に紛れる事ができるから。
訴えるほど嫌なら国を変えればいい。そんな簡単なはずの問題も彼らには簡単ではないのだろう。意地になっているのか、それとも移動する金も体力もないのか。どちらにせよ、この国で生きるつもりならこの国のやり方を受け入れるしかない。
アーデルは自分が置かれた環境がいかにありがたいものか、身に沁みて感じていた。
「アーデル」
深刻そうな声を出すラビを見ると表情もそれに同調していた。
「こういう言い方はしたくないのですが、あなたは何を言われても口を開かないようにしてください」
「え……?」
「ルーカス皇帝に直接問われた時以外はどうか無言を貫くようお願いします」
同行すると決めたのはアーデルだが、まさか喋るなと言われるとは思っていなかっただけにラビのお願いには驚いた。
黙っていろ。そう言われた事は一度もない。だが、これはアーデルにショックを与えたわけでなく、納得を与えた。
何か反論したくなるような事を言われるという事前通告のようなものだとアーデルは察する。アイリスのあの物言いを思い出して膝の上で拳を握るアーデルの手を見て苦笑しながらラビが握った。
「彼らは絶対に自分が正しいと思っているんです。だからきょうだいであろうと反論すると喧嘩になる。そこに血縁者ではないアーデルが反論すれば彼らは何をするかわかりません。ルーカス皇帝が何用で僕達に招集をかけたのかはわかりませんが、黙っていればすぐに終わりますから、アーデルもそうしてください」
アーデルはとても悲しくなった。彼の物言いは彼が生きてきた人生を物語っているように聞こえから。家族なのに話し合いも意見もできない。アーデルも喧嘩は嫌いだ。シャンディのように怒声を撒き散らす人間を相手にするとすぐに心臓が異様な速さで動き出す。呼吸が苦しくて心臓が締め付けられるような感覚に陥るため、できるだけ言い合いは避けてきた。
フォスと話す際も極力怒鳴り合いにならないように冷静に話す事を心がけていたが、フォスがヒートアップして怒声を撒き散らす事はあった。それでも家族だから話し合いは何度も重ねる事があったし、フォスも自分を説得するための話し合いだとわかっていながらもちゃんと参加していた。
家族でも気を遣うのは当然の事。でもラビのそれは気を遣う、ではなく、服従に近いのではないかと感じる。何を言われても黙ってさえいればすぐに終わるのだから黙っていろと言うラビは今までずっとそうしてきたという事。普通に聞けば黙っていられないような言葉をぶつけられてもラビは黙っていればすぐに終わるからと。
「僕が何を言われても黙っていると約束してください」
「わかりました……」
本当は嫌だと言いたかった。だけど、ワーナー家の七男として育った彼が言うのだからそれが正しい方法なのだとアーデルは悟った。
黙っていよう。反論を許さない彼らに反論して彼らと同じ空間にいる時間を延ばす必要はない。
停車して馬車の中で深呼吸するアーデルに申し訳ないと苦い表情を浮かべるラビと共に馬車を降り、目の前に聳え立つ城へと入っていった。
帝国と呼ばれるほど巨大な国。賑わう街。行き交う人々。静まらぬ喧騒。早朝から深夜まで人を見ない日はないだろうこの国がラビは嫌いだった。
だからラビはこの国で生まれ育った皇子でありながら国を出て、森に近い場所で暮らしている。家族だけではなく、この国から逃れるように。
「アステル大国もとても大きな国でしたが、ヒュドールはそれ以上ですね」
ヒュドールは変わった国。そう呼ぶ者もいた。それはアステル程ではないにしろ、独特のルールを設けているのが理由の一つでもあった。
巨大な国を皇帝一人でまとめるのは実質不可能だ。だからルールを設ける。これは最低限と呼べるものではなく、細かな法律がいくつも存在する。
道一つにしてもそうだ。広大な道には線が引いてあり、道の両端には斜め線、中央には横線が引いてある。
「この線はなんですか?」
「両端は歩道。中央は馬車の道という意味です。馬車の道を人が歩く事は禁止されています」
確かに中央の道を人が歩いているのは見かけない。人が人を避けながら両端を歩いている。
「こんなに人が多いのに……」
馬車にはベルが付いているのだから通る際にベルを鳴らして知らせればいいだけなのではないかとアーデルは考えるが、ラビは法律だからと言う。
「中央を歩けばどうなるのですか?」
「罰金です」
「罰金が払えない国民はどうなるのです?」
「強制労働が一日課されます」
アーデルには理解できなかった。ヒュドールの総人口は知らないが、人口に対して道幅が足りていない事は見ればわかる。二台の馬車が並走できるだけの道を確保しているため歩道は狭くなっているのだ。
ヒュドールには店も多い。店がある以上、歩道は広げられない。歩道を広げるためには馬車の道を狭めなければならない。ルーカスがそんな判断をするとも思えず、それはアーデルだけでなく国民も同じなのだろう。これが普通だと感じている歩行者の中に嫌な顔で歩道を歩いている者はいなかった。
「人が増えればそれだけ秩序が乱れる。様々な思想を持った人間がルールを守らず自分の考えを正当化し、適用させようと暴れる。嫌なら国を出るしかないのに、ここにしがみついて自分達だけの考えを押し通そうとするから、ルーカス皇帝は問題が起こる度にルールを追加するんです」
「移民を追い出しはしないのですね?」
「はい。ですが、移民には国民とは別のルールを設けています。よそ者が国に入っただけで我が物顔をするのを嫌う国民も多いので。まずは自国民を守る事を第一に考えると言っていました。この国の人間になりたければルールを守るのは最低条件であり、絶対条件でもある。守れない者は追放となる。実際に多くの移民を追放してきました。自分達を移民ではなく国民として受け入れろというデモも行われたぐらいです。守らないから守られない事がわからない移民が追放されるのはヒュドールでは珍しくありません」
ルスでは絶対に見かけない光景だ。実際、走っていると別の国の言葉が書かれたプラカードを持っている者もいた。怒っていると顔で伝えながら馬車に向かって何か叫んでいたが、やはり言葉は理解できなかった。
「彼らも移民です。移民にだけルールを課すな。ヒュドールの国民と認めろと訴えています」
彼らはどういう思いでそれを訴えているのだろう。ルールが厳しすぎるから? それとも移民にだけ課されたルールを守りたくないから? 詳細を知らないアーデルにはどちらも批判する事はできない。ただ、窓の外を見るラビの辛そうな顔が印象的だった。
「商人として入国し、そのまま不法滞在する者も多いんです。移住を認められた移民同士が協力して不法滞在者を匿い、そうして小さな国を作り上げる」
「小さな国……」
「この街の一角に移民だけが暮らす地域があります。そこにはレストラン、宿、市場、住宅が存在します。移民が建て、移民が働き、移民が暮らし、移民が儲ける。年々、そのテリトリーは広がりつつあると聞きます」
移民による移民のための国がヒュドールの中にあり、ラビの表情から察するにそれは良しとされていない物なのだろう。
「皇帝陛下は認めているのですか?」
「税を納め、ヒュドールの国民と問題を起こさないのであれば見守るつもりらしいのですが……」
「何か引っかかるのですか?」
言い淀むラビの表情が暗いものへと変わっていく。
「これは移民に課されたルールなのですが、問題を起こし、その問題起点が移民側にあった場合、テリトリーは更地にされます」
「追放ではなく、ですか?」
「問題児を追放したところで残った移民がまた動くだけ。ヒュドールは連帯責任という言葉を重んじていて、罪を犯した者だけでなく、その家族も罰を受ける法律が存在します」
「そんな……」
「子が犯した罪を親も償う。その逆も然りなのです」
「親が犯した罪を子も償うのはおかしいと思いますが……」
「ヒュドールにはそういったおかしな法律が多く存在します。ヒュドールはワーナー家が根絶やしにならない限りは変わらないでしょう」
七男三女のワーナー家。国が滅びるほどの甚大な被害──それこそ、命を脅かすほどの流行病でも発生しない限りは根絶やしなどありえない話だ。
もし、アイリス皇女のような人間が集まったのがワーナー家なのだとしたらヒュドールは一生変わらない。永遠にこのままだろう。少なくともルーカスが寿命を迎える四十年近くは変化がないと考えるのが妥当。
巨大な国だからこそ移民が暮らしやすいというのはあるのだろう。小国なら目立ちすぎるのも大国であれば人波に紛れる事ができるから。
訴えるほど嫌なら国を変えればいい。そんな簡単なはずの問題も彼らには簡単ではないのだろう。意地になっているのか、それとも移動する金も体力もないのか。どちらにせよ、この国で生きるつもりならこの国のやり方を受け入れるしかない。
アーデルは自分が置かれた環境がいかにありがたいものか、身に沁みて感じていた。
「アーデル」
深刻そうな声を出すラビを見ると表情もそれに同調していた。
「こういう言い方はしたくないのですが、あなたは何を言われても口を開かないようにしてください」
「え……?」
「ルーカス皇帝に直接問われた時以外はどうか無言を貫くようお願いします」
同行すると決めたのはアーデルだが、まさか喋るなと言われるとは思っていなかっただけにラビのお願いには驚いた。
黙っていろ。そう言われた事は一度もない。だが、これはアーデルにショックを与えたわけでなく、納得を与えた。
何か反論したくなるような事を言われるという事前通告のようなものだとアーデルは察する。アイリスのあの物言いを思い出して膝の上で拳を握るアーデルの手を見て苦笑しながらラビが握った。
「彼らは絶対に自分が正しいと思っているんです。だからきょうだいであろうと反論すると喧嘩になる。そこに血縁者ではないアーデルが反論すれば彼らは何をするかわかりません。ルーカス皇帝が何用で僕達に招集をかけたのかはわかりませんが、黙っていればすぐに終わりますから、アーデルもそうしてください」
アーデルはとても悲しくなった。彼の物言いは彼が生きてきた人生を物語っているように聞こえから。家族なのに話し合いも意見もできない。アーデルも喧嘩は嫌いだ。シャンディのように怒声を撒き散らす人間を相手にするとすぐに心臓が異様な速さで動き出す。呼吸が苦しくて心臓が締め付けられるような感覚に陥るため、できるだけ言い合いは避けてきた。
フォスと話す際も極力怒鳴り合いにならないように冷静に話す事を心がけていたが、フォスがヒートアップして怒声を撒き散らす事はあった。それでも家族だから話し合いは何度も重ねる事があったし、フォスも自分を説得するための話し合いだとわかっていながらもちゃんと参加していた。
家族でも気を遣うのは当然の事。でもラビのそれは気を遣う、ではなく、服従に近いのではないかと感じる。何を言われても黙ってさえいればすぐに終わるのだから黙っていろと言うラビは今までずっとそうしてきたという事。普通に聞けば黙っていられないような言葉をぶつけられてもラビは黙っていればすぐに終わるからと。
「僕が何を言われても黙っていると約束してください」
「わかりました……」
本当は嫌だと言いたかった。だけど、ワーナー家の七男として育った彼が言うのだからそれが正しい方法なのだとアーデルは悟った。
黙っていよう。反論を許さない彼らに反論して彼らと同じ空間にいる時間を延ばす必要はない。
停車して馬車の中で深呼吸するアーデルに申し訳ないと苦い表情を浮かべるラビと共に馬車を降り、目の前に聳え立つ城へと入っていった。
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