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自分達のために
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ココに手紙を出すとすぐに返事が来た。二人の条件をある程度満たせる物件をいくつか知っているから案内するという内容だった。
いつ戦争となるかはわからないため早めがいいだろうとやり取りに時間がかかるのを予想して先に自分の予定を書き込んでおいたココはヒュドールの近くに寄る用事があるため二人に用事がなければその日に案内させてもらうと書いておいた。そうすれば手紙が来るのを待たなくていいからと。
二人もいつも予定はないためココが来る日を待ち、案内してもらう事にした。
さすが世界中を回っているだけあって知っている不動産屋と物件の多さは段違い。まず二人が希望する“シャワーのある物件”は希望している地域には存在しないと言われ、少し離れてしまうが希望地からは馬車で三十分ほどの場所にあると聞いて物件を見に行った。
「私が知る限りではシャワーが備え付けられてる物件はそれぐらいかもしれませんね」
「意外とあったんですね」
「そうですね。ハイデンの発明には世界中が注目していますから、取り入れようと必死な国もあります。そういう事は大きな国から始めるのではないかと思っていたのですが、意外にも小国のほうが早く取り入れたりしていますね」
「規模が小さくて済むからでしょうか?」
「それはあると思います。あくまでも裕福な小国に限りますけどね。設備には莫大な資金が投入されるようですから」
小国でも裕福な国はある。小国だからこそ、とも言える。人が多ければ裕福というわけではないとラビは初めて知った。
「でも、僕のせいで何件か断られてしまってすみません」
「とんでもない。仕方のない事です。互いにある事情ですから」
不動産屋はココの顔を見ると表情を明るめたが、ラビの姿を確認すると一気に青ざめた。自分ではなくラビが新居を探していると言うだけで視線を逸らして『大変申し訳ないのですが……』と何件か言われてしまった。
ヒュドールの第七皇子には貸せない。そうハッキリ言われた所もあった。戦争に参加する人間はお断り。戦争の発起人ではないにしろ、戦争を良しとする野蛮な人間に貸す家はない。人が幸せに暮らす家を提供しているのに血みどろにされるのはごめんだと言う不動産屋まであった。
あまりにも失礼な言葉を連発する不動産屋にはアーデルがキレた。ルスの王女だと知ったところで相手はルスと親交のない国の人間。だからどうしたと鼻で笑い、逆に世間知らずさをバカにさえした。それにはラビが怒り、その怒りを不動産屋の男は『ほらな。さすがは死神と呼ばれる男なだけはある。人を殺す事をなんとも思ってないんだろ。だから正論を言われただけでキレるんだ。俺の事も殺すか?』と無礼が具現化したような男だった。それを宥めるココに背中を押されながら店を出た二人。互いに伴侶をバカにされた事に不愉快さを感じていたが、ココが言い放った言葉で怒りは一瞬で消えた。
『事実であれば何をどんな風に言ってもいいと考えている能無しが店主だとは知りませんでした。先月、紹介してもらった物件は解約します。後日、違約金と契約破棄の書類を送らせていただきますのでお納めください』
店主の顔が真っ青になり、慌てて縋り付くも時既に遅し。アーデルもラビも自分の大切な人であり、それをバカにする人間と取引するつもりはないと切り捨てて店を離れた。
「素晴らしい物件の管理は素晴らしい人間がしています。先月、私が契約した物件もこの地域の物価から考えても割高だと思っていたのですが、立地が良かったので契約しました。でも店主があれでは今後何か問題が起きたと思います。ですからこれでよかったんです」
「すみません」
「これで良い物件を探せそうです」
ココは良い人だとラビは思っている。馬車で迎えに来た際、ココはラビの姿を見るなり頭を下げた。それも大仰に。アーデルから話を聞いていないかもしれないのに自らの言動を全て正直に話した。『アーデルにはもう二度と触れない』とまで約束をして。
それに安堵はしたが、ラビがココに望むのは一つだけだった。
『もし、僕がいなくなったら、あなたがアーデルを守ってください。それまでは僕がアーデルを守りますから』と。
驚いた顔はしていたが、ココはそれを拒否せず再び頭を下げてから頷いた。
戦争に赴く以上はいつどうなるかわからない。いつまでも無敗でいられる保証はない。戦場で倒れてアーデルのもとへ帰れなかったとなる日がいつか訪れるかもしれない。そうなった時にアーデルを支える相手はココがいいとラビは思った。ココになら自分が亡き後の事は任せられるからと。
私欲ではない。私欲は捨てる事にした。アーデルは幼馴染だが、人の妻だ。幼馴染という肩書きを武器に触れるべきではないと父親にも叱られた。想いは二度と口にしない。二度と触れないと決めたココのその強さにラビはもしもの時はと決めたのだ。
「でも、どうしましょうか。どれもヒュドールから結構離れてしまいますが……」
「構いませんよ」
「何かあった際にすぐに駆けつけられるようにしていたほうがいいのでは?」
アーデルの心配にラビは苦笑しながらかぶりを振る。
「僕が駆けつけるのは戦場にだけですから問題ありません。戦場もどこか決まっているわけではないのでどこにいても同じです」
ヒュドールからも離れたいラビは今回の引っ越し先は心機一転にはもってこいだった。シャワーがあり、電気もある。小国ではあるものの、だからこそ人が多すぎず、住み心地が良いのではないかと考えたからだ。
「ですが、もう少し都市部寄りにしたほうがよかったのでは?」
「近所に市場がありますし、ありがたい事にあんな場所まで電気が通っているのですから充分です」
「わかりました。では、今日は二人で話し合って、最終結論が出次第ご連絡お願いします。契約完了時の鍵譲渡まで私も付き添いますので」
「何から何まですみません」
「頼っていただけて嬉しいですよ」
警戒されて嫌厭されてもおかしくないのにラビは一緒にと申し出てくれた上に信用までしてくれている。こんな人を裏切れるはずがないとようやく気持ちが整ったココは不手際がないように全て付き添って見守る事にした。
今日中に結論を出させる事は避け、後日と話してその日は別れた。
「いくつか候補地がありましたけど、アーデルはどこが一番印象に残っていますか?」
「一番最後に見た物件ですね」
「僕も同じです。あの物件だったらヒース国王も安心してくださるでしょう。少し……遠いですが……」
「苦笑するでしょうね」
「い、いいのでしょうか?」
「私達の人生ですよ。自由だからこそ私達で決めた家に住みましょう」
「そ、そうですね!」
遠すぎると言うかもしれないが、滅多に来ない父親に合わせて家を決めるわけにはいかない。何より、シャンディとワーナー家から物理的に距離を取るのは大事だと思ったから。
郵便受けを開けるのに緊張するラビを見ていると可哀想になる。自分が開けると言ってもラビは拒否する。今日もそう。家に入る前に郵便受けを開けるラビに緊張が見える。そーっと郵便受けを開けていつもならホッと安堵した表情を見せるのだが、今日は違った。顔が青ざめていく。
「ラビ皇子?」
ウェールズ家から手紙が来たのだろうかと一緒になって覗き込むとアーデルは目を見開いた。
手紙に施されてある封蝋はウェールズ家のものではない。見覚えがある。これはワーナー家の封蝋。
「戦争、ですか?」
ようやく家が決まるのにと眉を下げるアーデルにラビは小刻みにかぶりを振る。
戦争時に送られてくるのはカードが入った封筒。これは封筒に入っているのではなく便箋を封筒のように折って封蝋で留めているだけの物。
「開けても?」
「僕が……」
家の中に持って入らず、その場で開けるとそこに書かれていたのはとてもシンプルな内容だった。
【二十八日午後三時 召集。妻同行】
挨拶もなく用件だけが書かれた手紙。アーデルも同行するよう書いてあるのを見たラビはその場にしゃがみ込んで頭を抱える。
「大丈夫ですか?」
「……アーデルは来なくていいです」
「でも皇帝陛下は同行するようにと──……」
「家族全員集まるんです。あなたを同行させるわけにはいかない」
「だったら尚更一緒に行きます」
「アーデル……」
彼の家族がどういう人間か把握したところで変えることなどできるはずがない。彼も望んではいないし、余計なお世話だろう。だからアーデルは何かするつもりはない。ただ、彼が生まれ育った環境を知っておきたかった。彼のきょうだいがどういう人間なのかを。
楽しい事があると必ず嫌な事が起きる。これが人生なのだろうか。自分達の人生を歩もうとしているのに必ず誰かが邪魔をする。嫌な理由での召集でなければいいがとアーデルも不安はあるが、家族を嫌っている彼を一人で行かせる決断はアーデルにはできなかった。
いつ戦争となるかはわからないため早めがいいだろうとやり取りに時間がかかるのを予想して先に自分の予定を書き込んでおいたココはヒュドールの近くに寄る用事があるため二人に用事がなければその日に案内させてもらうと書いておいた。そうすれば手紙が来るのを待たなくていいからと。
二人もいつも予定はないためココが来る日を待ち、案内してもらう事にした。
さすが世界中を回っているだけあって知っている不動産屋と物件の多さは段違い。まず二人が希望する“シャワーのある物件”は希望している地域には存在しないと言われ、少し離れてしまうが希望地からは馬車で三十分ほどの場所にあると聞いて物件を見に行った。
「私が知る限りではシャワーが備え付けられてる物件はそれぐらいかもしれませんね」
「意外とあったんですね」
「そうですね。ハイデンの発明には世界中が注目していますから、取り入れようと必死な国もあります。そういう事は大きな国から始めるのではないかと思っていたのですが、意外にも小国のほうが早く取り入れたりしていますね」
「規模が小さくて済むからでしょうか?」
「それはあると思います。あくまでも裕福な小国に限りますけどね。設備には莫大な資金が投入されるようですから」
小国でも裕福な国はある。小国だからこそ、とも言える。人が多ければ裕福というわけではないとラビは初めて知った。
「でも、僕のせいで何件か断られてしまってすみません」
「とんでもない。仕方のない事です。互いにある事情ですから」
不動産屋はココの顔を見ると表情を明るめたが、ラビの姿を確認すると一気に青ざめた。自分ではなくラビが新居を探していると言うだけで視線を逸らして『大変申し訳ないのですが……』と何件か言われてしまった。
ヒュドールの第七皇子には貸せない。そうハッキリ言われた所もあった。戦争に参加する人間はお断り。戦争の発起人ではないにしろ、戦争を良しとする野蛮な人間に貸す家はない。人が幸せに暮らす家を提供しているのに血みどろにされるのはごめんだと言う不動産屋まであった。
あまりにも失礼な言葉を連発する不動産屋にはアーデルがキレた。ルスの王女だと知ったところで相手はルスと親交のない国の人間。だからどうしたと鼻で笑い、逆に世間知らずさをバカにさえした。それにはラビが怒り、その怒りを不動産屋の男は『ほらな。さすがは死神と呼ばれる男なだけはある。人を殺す事をなんとも思ってないんだろ。だから正論を言われただけでキレるんだ。俺の事も殺すか?』と無礼が具現化したような男だった。それを宥めるココに背中を押されながら店を出た二人。互いに伴侶をバカにされた事に不愉快さを感じていたが、ココが言い放った言葉で怒りは一瞬で消えた。
『事実であれば何をどんな風に言ってもいいと考えている能無しが店主だとは知りませんでした。先月、紹介してもらった物件は解約します。後日、違約金と契約破棄の書類を送らせていただきますのでお納めください』
店主の顔が真っ青になり、慌てて縋り付くも時既に遅し。アーデルもラビも自分の大切な人であり、それをバカにする人間と取引するつもりはないと切り捨てて店を離れた。
「素晴らしい物件の管理は素晴らしい人間がしています。先月、私が契約した物件もこの地域の物価から考えても割高だと思っていたのですが、立地が良かったので契約しました。でも店主があれでは今後何か問題が起きたと思います。ですからこれでよかったんです」
「すみません」
「これで良い物件を探せそうです」
ココは良い人だとラビは思っている。馬車で迎えに来た際、ココはラビの姿を見るなり頭を下げた。それも大仰に。アーデルから話を聞いていないかもしれないのに自らの言動を全て正直に話した。『アーデルにはもう二度と触れない』とまで約束をして。
それに安堵はしたが、ラビがココに望むのは一つだけだった。
『もし、僕がいなくなったら、あなたがアーデルを守ってください。それまでは僕がアーデルを守りますから』と。
驚いた顔はしていたが、ココはそれを拒否せず再び頭を下げてから頷いた。
戦争に赴く以上はいつどうなるかわからない。いつまでも無敗でいられる保証はない。戦場で倒れてアーデルのもとへ帰れなかったとなる日がいつか訪れるかもしれない。そうなった時にアーデルを支える相手はココがいいとラビは思った。ココになら自分が亡き後の事は任せられるからと。
私欲ではない。私欲は捨てる事にした。アーデルは幼馴染だが、人の妻だ。幼馴染という肩書きを武器に触れるべきではないと父親にも叱られた。想いは二度と口にしない。二度と触れないと決めたココのその強さにラビはもしもの時はと決めたのだ。
「でも、どうしましょうか。どれもヒュドールから結構離れてしまいますが……」
「構いませんよ」
「何かあった際にすぐに駆けつけられるようにしていたほうがいいのでは?」
アーデルの心配にラビは苦笑しながらかぶりを振る。
「僕が駆けつけるのは戦場にだけですから問題ありません。戦場もどこか決まっているわけではないのでどこにいても同じです」
ヒュドールからも離れたいラビは今回の引っ越し先は心機一転にはもってこいだった。シャワーがあり、電気もある。小国ではあるものの、だからこそ人が多すぎず、住み心地が良いのではないかと考えたからだ。
「ですが、もう少し都市部寄りにしたほうがよかったのでは?」
「近所に市場がありますし、ありがたい事にあんな場所まで電気が通っているのですから充分です」
「わかりました。では、今日は二人で話し合って、最終結論が出次第ご連絡お願いします。契約完了時の鍵譲渡まで私も付き添いますので」
「何から何まですみません」
「頼っていただけて嬉しいですよ」
警戒されて嫌厭されてもおかしくないのにラビは一緒にと申し出てくれた上に信用までしてくれている。こんな人を裏切れるはずがないとようやく気持ちが整ったココは不手際がないように全て付き添って見守る事にした。
今日中に結論を出させる事は避け、後日と話してその日は別れた。
「いくつか候補地がありましたけど、アーデルはどこが一番印象に残っていますか?」
「一番最後に見た物件ですね」
「僕も同じです。あの物件だったらヒース国王も安心してくださるでしょう。少し……遠いですが……」
「苦笑するでしょうね」
「い、いいのでしょうか?」
「私達の人生ですよ。自由だからこそ私達で決めた家に住みましょう」
「そ、そうですね!」
遠すぎると言うかもしれないが、滅多に来ない父親に合わせて家を決めるわけにはいかない。何より、シャンディとワーナー家から物理的に距離を取るのは大事だと思ったから。
郵便受けを開けるのに緊張するラビを見ていると可哀想になる。自分が開けると言ってもラビは拒否する。今日もそう。家に入る前に郵便受けを開けるラビに緊張が見える。そーっと郵便受けを開けていつもならホッと安堵した表情を見せるのだが、今日は違った。顔が青ざめていく。
「ラビ皇子?」
ウェールズ家から手紙が来たのだろうかと一緒になって覗き込むとアーデルは目を見開いた。
手紙に施されてある封蝋はウェールズ家のものではない。見覚えがある。これはワーナー家の封蝋。
「戦争、ですか?」
ようやく家が決まるのにと眉を下げるアーデルにラビは小刻みにかぶりを振る。
戦争時に送られてくるのはカードが入った封筒。これは封筒に入っているのではなく便箋を封筒のように折って封蝋で留めているだけの物。
「開けても?」
「僕が……」
家の中に持って入らず、その場で開けるとそこに書かれていたのはとてもシンプルな内容だった。
【二十八日午後三時 召集。妻同行】
挨拶もなく用件だけが書かれた手紙。アーデルも同行するよう書いてあるのを見たラビはその場にしゃがみ込んで頭を抱える。
「大丈夫ですか?」
「……アーデルは来なくていいです」
「でも皇帝陛下は同行するようにと──……」
「家族全員集まるんです。あなたを同行させるわけにはいかない」
「だったら尚更一緒に行きます」
「アーデル……」
彼の家族がどういう人間か把握したところで変えることなどできるはずがない。彼も望んではいないし、余計なお世話だろう。だからアーデルは何かするつもりはない。ただ、彼が生まれ育った環境を知っておきたかった。彼のきょうだいがどういう人間なのかを。
楽しい事があると必ず嫌な事が起きる。これが人生なのだろうか。自分達の人生を歩もうとしているのに必ず誰かが邪魔をする。嫌な理由での召集でなければいいがとアーデルも不安はあるが、家族を嫌っている彼を一人で行かせる決断はアーデルにはできなかった。
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