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召集4
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なぜ彼が皇族でありながらこんなにも卑屈であり、口癖のように謝罪をするのか──ずっと疑問だった事がここに来て解決されはしたが、不快感の大きさにアーデルは感じた事がない怒りが湧き上がっていた。
シャンディと対峙した時が自分の中にある怒りの頂点だと思っていたが、今日はそれとは比にならない程の怒りを感じている。
どちらがマシという話ではない。どちらも吐き気を覚えるほど嫌悪している。
こんな人間に彼がこれ以上、傷つけられるのは耐えられない。この一発を受けたら遠くに引っ越す。父親にだけ事情を知らせて、二人で静かに暮らそう。そう堅く決意したアーデルだが、その手が頬に当たる寸前にラビによって抱き寄せられた。
「ラビ皇──」
胸から顔を上げようとするアーデルをラビの腕が許さない。グッと抱え込むように力を込めるため、アーデルはそれに従って顔は上げないでいた。
速すぎる心臓の音。震えは今も続いており、小刻みの震えている。
「ラビッシュ……お前……なんのつもりだ? まさかこの俺に逆らうのか? お前のようなゴミクズが俺に逆らおうってか!?」
響き渡る怒声にラビの身体が大きく跳ね、抱きしめる腕に力が入る。
怖くないはずがない。長男への恐怖を乗り切ったわけでもない。アーデルだけは守る。その意思だけがラビが反射的に動かしたのだ。
カタカタ震え、呼吸は浅い。それでもラビはアーデルを離す事はせず、兄の腹部を見つめながら言葉を紡ぐ。
「に、兄さんの怒りは尤もです。ぼ、僕は役立たずで、出来損ないで、お、皇子としての仕事もしていないし──」
「してないんじゃなくて、できない、だろ?」
「で、できないし、ク、クズかもしれないけど──」
「かもしれないだ? お前は正真正銘のクズだろうが。ゴミクズなんだよ、お前は。それ以外の表現がお前にあると思ってんのか? 笑わせんなよ」
目を見開いて威圧するジュベールの顔は見ていなくとも低く小さくなる声色でどんな顔をしているのかはわかる。何十回では足りないぐらい聞いてきた声だから。
「ぼ、僕は、み、皆様が思うとおりの人間です。こ、公務を皆様に押し付けて逃げた、ひ、卑怯者です」
自らの宣言にアイリスとシャーレが漏らすクスクスとした笑い声がアーデルの怒りを増幅させる。
「だ、だけど……!」
謝罪と懇願以外で声を張ったラビにジュベールの表情が険しくなる。顔を上げて自分の目を見た事も気に入らない。
「なんだ? 言ってみろ」
あえて圧をかけた強い言い方をする兄に緊張から飲み込めない唾液を必死の思いで飲み込んでごくりと喉を鳴らした。
言えばきっと今以上の怒りを沸かせ、殴られるかもしれない。でも、この言葉だけは飲み込めなかった。
「アーデルは違います。彼女はクズじゃない」
見下している人間からの反論にジュベールからブチッと何かが切れた音がした。
「俺が間違ったことを言ってるって言いたいようだな? 出来損ないのクズを誰が面倒見てやったと思ってるんだ。謝罪するしか能がないゴミのくせに長男様に反論か。従う側である事を忘れてんじゃねぇぞ」
「ぼ、僕はずっと──」
「まずはお前の目の前でそいつを教育し直してやる。髪を切り落として、謝罪は土下座からって覚えるまで鞭打ちだ。反射的にできるようになったら次は自分がいかにゴミであるかを認識させる。それは性格ひん曲がったアイツらが丁寧にしてくれる」
アイリス達を親指で指したジュベールに二人は顔を見合わせて舌を出す。
「お姉様、ジュベールお兄様が私達の性格がひん曲がってるって言ったの聞いた?」
「ええ、聞いたわ。でも実際そうなんだから仕方ないでしょ。いいじゃない、真っ直ぐに生きるより悪い事も楽しめる人生を送ってる者が世の中勝つんだから」
「それもそうね。さすがアイリスお姉様、素敵だわ」
姉妹は上手く生きている。ジュベールに直接反論はせず、不満を会話にするだけ。ワーナー家ではこうした生き方でなければラビのようになってしまうのかもしれない。
ラビは男としては七番目だが、きょうだいとしては九番目。上の生き方を見ていれば学習しそうなものだが、なぜ彼だけがこんな目に遭ったのか、それが新たな疑問となる。
「ラビ、お前はそこで土下座して俺が教育するのを見ていろ」
ジュベールが伸ばした腕は先ほど振り下ろした手と同じで、アーデルに当たる直前に距離が取られ空振りを起こす。それがどんなに滑稽な事か、きょうだいが顔を逸らす姿でわかる。笑い声をこぼさないように顔を逸らすか、テーブルに伏せるかで隠す様子を見てジュベールの顔が怒りで赤くなる。
「ラビッシュッ!! 貴様──ッ!」
言葉での交渉など意味がないと腰に差している剣に手を伸ばしたジュベールはそこで止まる。まだ柄も握っていない。だが動けない。二人の関係上、絶対に見る事などなかったはずの鈍色の光。それがラビの手からジュベールの喉元へと向かって伸びている。
いつ抜いたのか見えなかった。それは向けられている本人だけでなく、きょうだいも同じなのだろう。驚いた顔で固まっている。
「ラビ──」
動くと同時にチクッと喉に痛みを感じ、それがラビの愛剣によるものであると視線を下げた事でようやく理解した。
ジュベールが剣を抜こうとしたのを察し、彼の手が柄に触れるよりも先に剣を抜いたその速さに今度はジュベールの喉が鳴る。
肩を上下させながら呼吸するラビの耳に届いたクスッとこぼれた笑い。それに反応したのはラビではなくジュベール。笑ったのはシャーレだ。笑われたのはラビではなく自分だと察したジュベールがワナワナと怒りで身体を震わせながらラビを睨みつける。
「俺と戦おうってか!? 自分みたいなゴミクズでも剣でなら長男に勝てますってか!? 何千人何万人と人を殺してきた自分なら兄を殺す事ぐらい簡単ですってかぁ!?」
ジュベールの中に蘇る嫌な記憶。抹消したいほど強烈で最悪な記憶。それによって加速する怒りがジュベールを動かす。テーブルにあったワイングラスにボトル、皿、ナイフ、など距離を取って投げ始める。近距離であろうとラビには当たらない。戦場で一瞬の判断の中で死への一線を超えないでいるラビにとって大きい投擲物は弾きやすい。
「女みたい」
ボソッと言った事だが、ジュベールの耳にはハッキリと聞こえた。
「今なんつった? あ? 言ってみろシャーレ!」
「いやぁぁあああああ! ごめんなさいお兄様! ごめんなさいぃぃいい!」
「謝罪は土下座だろうが! あのクソゴミに言った言葉聞いてなかったのかぁ!?」
「ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい!!」
髪を鷲掴みにされたシャーレの身体が宙に浮く。ブチブチと聞こえる髪がちぎれる音が聞こえてもジュベールは離さない。さっきまで楽しくお喋りしていたアイリスはその様子を見ているだけで止めようとはしない。
この家ではこれが普通なのだ。誰かが過剰な怒りをぶつけられても助けない。悪いのは怒らせた人間だと言わんばかりの態度。異常だ。
その光景を見ようにも少し身体を動かすとすぐにラビの腕に力が入って動けない。響き渡る謝罪と悲鳴のような泣き声にまた嫌悪する。
「キャアッ!!」
投げ飛ばされるように落とされたシャーレが床の上で丸まって「ごめんなさい」と言い続ける。言うべきではなかったという反省ではなく、怒った兄がこれ以上怒りを向けてこないようにするための防御だとアーデルは悟った。
「ラビッシュ……お前、俺より強くなったつもりか?」
静かな声で問いかけるジュベールにラビが乾いた口内でかき集めた唾液を飲み込む。
「ぼ、僕は、ア、アーデルの夫です。だ、だから、に、兄さんに傷つけさせるわけには、い、いかないんです……! ぼ、僕は、つ、妻を守るためなら、に、兄さんとだって、た、戦います!」
何があろうとアーデルは差し出さない。真っ向からの拒否に剣を抜いたジュベールが床を蹴ろうとした瞬間、コンコンと音が鳴った。
とても静かな、テーブルを叩く音。
シャンディと対峙した時が自分の中にある怒りの頂点だと思っていたが、今日はそれとは比にならない程の怒りを感じている。
どちらがマシという話ではない。どちらも吐き気を覚えるほど嫌悪している。
こんな人間に彼がこれ以上、傷つけられるのは耐えられない。この一発を受けたら遠くに引っ越す。父親にだけ事情を知らせて、二人で静かに暮らそう。そう堅く決意したアーデルだが、その手が頬に当たる寸前にラビによって抱き寄せられた。
「ラビ皇──」
胸から顔を上げようとするアーデルをラビの腕が許さない。グッと抱え込むように力を込めるため、アーデルはそれに従って顔は上げないでいた。
速すぎる心臓の音。震えは今も続いており、小刻みの震えている。
「ラビッシュ……お前……なんのつもりだ? まさかこの俺に逆らうのか? お前のようなゴミクズが俺に逆らおうってか!?」
響き渡る怒声にラビの身体が大きく跳ね、抱きしめる腕に力が入る。
怖くないはずがない。長男への恐怖を乗り切ったわけでもない。アーデルだけは守る。その意思だけがラビが反射的に動かしたのだ。
カタカタ震え、呼吸は浅い。それでもラビはアーデルを離す事はせず、兄の腹部を見つめながら言葉を紡ぐ。
「に、兄さんの怒りは尤もです。ぼ、僕は役立たずで、出来損ないで、お、皇子としての仕事もしていないし──」
「してないんじゃなくて、できない、だろ?」
「で、できないし、ク、クズかもしれないけど──」
「かもしれないだ? お前は正真正銘のクズだろうが。ゴミクズなんだよ、お前は。それ以外の表現がお前にあると思ってんのか? 笑わせんなよ」
目を見開いて威圧するジュベールの顔は見ていなくとも低く小さくなる声色でどんな顔をしているのかはわかる。何十回では足りないぐらい聞いてきた声だから。
「ぼ、僕は、み、皆様が思うとおりの人間です。こ、公務を皆様に押し付けて逃げた、ひ、卑怯者です」
自らの宣言にアイリスとシャーレが漏らすクスクスとした笑い声がアーデルの怒りを増幅させる。
「だ、だけど……!」
謝罪と懇願以外で声を張ったラビにジュベールの表情が険しくなる。顔を上げて自分の目を見た事も気に入らない。
「なんだ? 言ってみろ」
あえて圧をかけた強い言い方をする兄に緊張から飲み込めない唾液を必死の思いで飲み込んでごくりと喉を鳴らした。
言えばきっと今以上の怒りを沸かせ、殴られるかもしれない。でも、この言葉だけは飲み込めなかった。
「アーデルは違います。彼女はクズじゃない」
見下している人間からの反論にジュベールからブチッと何かが切れた音がした。
「俺が間違ったことを言ってるって言いたいようだな? 出来損ないのクズを誰が面倒見てやったと思ってるんだ。謝罪するしか能がないゴミのくせに長男様に反論か。従う側である事を忘れてんじゃねぇぞ」
「ぼ、僕はずっと──」
「まずはお前の目の前でそいつを教育し直してやる。髪を切り落として、謝罪は土下座からって覚えるまで鞭打ちだ。反射的にできるようになったら次は自分がいかにゴミであるかを認識させる。それは性格ひん曲がったアイツらが丁寧にしてくれる」
アイリス達を親指で指したジュベールに二人は顔を見合わせて舌を出す。
「お姉様、ジュベールお兄様が私達の性格がひん曲がってるって言ったの聞いた?」
「ええ、聞いたわ。でも実際そうなんだから仕方ないでしょ。いいじゃない、真っ直ぐに生きるより悪い事も楽しめる人生を送ってる者が世の中勝つんだから」
「それもそうね。さすがアイリスお姉様、素敵だわ」
姉妹は上手く生きている。ジュベールに直接反論はせず、不満を会話にするだけ。ワーナー家ではこうした生き方でなければラビのようになってしまうのかもしれない。
ラビは男としては七番目だが、きょうだいとしては九番目。上の生き方を見ていれば学習しそうなものだが、なぜ彼だけがこんな目に遭ったのか、それが新たな疑問となる。
「ラビ、お前はそこで土下座して俺が教育するのを見ていろ」
ジュベールが伸ばした腕は先ほど振り下ろした手と同じで、アーデルに当たる直前に距離が取られ空振りを起こす。それがどんなに滑稽な事か、きょうだいが顔を逸らす姿でわかる。笑い声をこぼさないように顔を逸らすか、テーブルに伏せるかで隠す様子を見てジュベールの顔が怒りで赤くなる。
「ラビッシュッ!! 貴様──ッ!」
言葉での交渉など意味がないと腰に差している剣に手を伸ばしたジュベールはそこで止まる。まだ柄も握っていない。だが動けない。二人の関係上、絶対に見る事などなかったはずの鈍色の光。それがラビの手からジュベールの喉元へと向かって伸びている。
いつ抜いたのか見えなかった。それは向けられている本人だけでなく、きょうだいも同じなのだろう。驚いた顔で固まっている。
「ラビ──」
動くと同時にチクッと喉に痛みを感じ、それがラビの愛剣によるものであると視線を下げた事でようやく理解した。
ジュベールが剣を抜こうとしたのを察し、彼の手が柄に触れるよりも先に剣を抜いたその速さに今度はジュベールの喉が鳴る。
肩を上下させながら呼吸するラビの耳に届いたクスッとこぼれた笑い。それに反応したのはラビではなくジュベール。笑ったのはシャーレだ。笑われたのはラビではなく自分だと察したジュベールがワナワナと怒りで身体を震わせながらラビを睨みつける。
「俺と戦おうってか!? 自分みたいなゴミクズでも剣でなら長男に勝てますってか!? 何千人何万人と人を殺してきた自分なら兄を殺す事ぐらい簡単ですってかぁ!?」
ジュベールの中に蘇る嫌な記憶。抹消したいほど強烈で最悪な記憶。それによって加速する怒りがジュベールを動かす。テーブルにあったワイングラスにボトル、皿、ナイフ、など距離を取って投げ始める。近距離であろうとラビには当たらない。戦場で一瞬の判断の中で死への一線を超えないでいるラビにとって大きい投擲物は弾きやすい。
「女みたい」
ボソッと言った事だが、ジュベールの耳にはハッキリと聞こえた。
「今なんつった? あ? 言ってみろシャーレ!」
「いやぁぁあああああ! ごめんなさいお兄様! ごめんなさいぃぃいい!」
「謝罪は土下座だろうが! あのクソゴミに言った言葉聞いてなかったのかぁ!?」
「ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい!!」
髪を鷲掴みにされたシャーレの身体が宙に浮く。ブチブチと聞こえる髪がちぎれる音が聞こえてもジュベールは離さない。さっきまで楽しくお喋りしていたアイリスはその様子を見ているだけで止めようとはしない。
この家ではこれが普通なのだ。誰かが過剰な怒りをぶつけられても助けない。悪いのは怒らせた人間だと言わんばかりの態度。異常だ。
その光景を見ようにも少し身体を動かすとすぐにラビの腕に力が入って動けない。響き渡る謝罪と悲鳴のような泣き声にまた嫌悪する。
「キャアッ!!」
投げ飛ばされるように落とされたシャーレが床の上で丸まって「ごめんなさい」と言い続ける。言うべきではなかったという反省ではなく、怒った兄がこれ以上怒りを向けてこないようにするための防御だとアーデルは悟った。
「ラビッシュ……お前、俺より強くなったつもりか?」
静かな声で問いかけるジュベールにラビが乾いた口内でかき集めた唾液を飲み込む。
「ぼ、僕は、ア、アーデルの夫です。だ、だから、に、兄さんに傷つけさせるわけには、い、いかないんです……! ぼ、僕は、つ、妻を守るためなら、に、兄さんとだって、た、戦います!」
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