55 / 61
違う人
しおりを挟む雪積もる木々の中にポツンと建つログハウス。
婚約を承諾したカイルの別荘で暮らし始めて一週間、フローリアはヴィンセントを思い出さないようにするため積極的に外に出るようにしていた。
「あなた達は寒くないの?」
ヴィンセントが贈ってくれた白いコートではなく、レイラが選んでくれたコートを身にまとって外に出ると森に住む動物達が寄ってくる。
カイルとはほとんど会話がなく、不愛想で無口な相手とどう接していいのかわからず、この一週間の話し相手は動物だけ。といっても喋るのはフローリア一人。それでも黙り続けているとヴィンセントを思い出して恋しくなり会いたくなって涙が出るため一人で喋り続けている。
「あっ」
急に飛んでいってしまった鳥たちを追いかけるように手を伸ばすも捕まえられるはずもなく一人になってしまった。
「すまない……」
声に振り返るといつの間にかすぐ傍に立っていたカイルに驚いたフローリアは転びそうになった。
「気をつけろ」
腰を抱かれて起こされると「すみません」と謝るも、足音がいっさい聞こえなかった事に今も驚いている。
「軍人さんは雪の中を音も立てずに歩けるのですね」
「訓練を積んでいるからな」
「魔法みたい」
サクッサクッと雪を踏む音もなく歩ける技術は純粋にすごいと思ったが、それでもフローリアは音を立てて歩くのが好きだった。一歩ずつ噛みしめるように足を踏み出して歩く独特な音。そして振り返ると自分だけの足跡があって、前はまだ誰の足跡もない銀世界が広がっている。
このまま歩いていけばどこへ着くのだろう。
そんな事を考える。
「どうかなさいましたか?」
カイルが近付いてくるのは初めてで何用だろうかと顔を向けると目に入るのは黄色と青のオッドアイ。つい瞳の色を見てしまうフローリアは凝視するように見つめる。だがいつもすぐに逸らされてしまうためじっくり見た事がない。
「スープを作った」
「スープ……」
「肉は入っていない」
「すみません」
初めて会った日は母親が持たせてくれた食事を二人静かに食べた。
二日目、フローリアが料理を作ったが、科学実験で失敗したような料理が出来たためカイルが料理当番に決まった。
三日目、初めて出された料理はウサギの肉と知り、絶叫と脱走でウサギのように森の中を駆けていったフローリアを追いかけ宥めるのに時間を使い、食事はカイルだけ済ませた。
四日目、肉と魚は食べられないとカイルに伝えると怪訝な顔をされたため野菜を洗ってそのまま食べた。
五日目と六日目はカイルが仕事に行ったため一人だった。
そして七日目の今日、カイルが肉抜きのスープを作ったと呼びに来てくれた。
「肉は栄養源だ。タンパク質に脂質が豊富で食べられるだけでもありがたいんだ」
太陽が弱くなる冬は作物が緑豊かに育つというわけにはいかず、食べられる野菜も限られている。そのため冬眠しない動物の肉は貴重だと言うカイルの言っている意味はフローリアにもわかる。だが、それに同意する事は出来なかった。
「カイル様はどうぞお食べください。私は食べなくても平気ですから」
「食べられないという危機に陥ってもお前はそうするつもりか?」
「はい」
フローリアに迷いはなかった。
まだ飢餓に陥った事はないが、目の前にウサギがいようと鳥がいようと食べるという選択肢は浮かばない自信があったから。
「自分が生きるために動物を殺す。そんなのは間違っています」
「生きるか死ぬかだ」
「……そうですね」
言いたい事はあったが、前に命の議論をして人間の身勝手さを理解したためもう一度繰り返すのは無駄だと納得したように返事をした。
何故人間は動物を殺してまで肉を食べようとするのかがわからないフローリアには肉を食べる人間を理解する事は出来ない。
ヴィンセントはフローリアと会うまで肉を食べていたが、フローリアと出会ってから肉も魚も食べなくなった。
『食べなくても生きていけるって知ったんだ』
そう言って同じ食事にしてくれた。
「どうした?」
「あ、いえ、何でもありません」
ふとした瞬間に思い出してしまう。ダメだとわかっていてもあの愛を忘れる事など出来ない。目が、心が、身体が、全てを記憶している。
「ごめんなさいっ」
涙がこぼれてしまうフローリアは席を立って外に出た。
冷たい空気が全身を冷やしていく。
『あったかくしなきゃダメだよ』
いつもそう言ってコートを着せてくれた優しい人。
『でも冷えたら僕が暖めてあげるからね』
悪戯っこのように笑って抱きしめてくれた子供のような人。
「風邪をひくぞ」
ふわりとかけられた大きく暖かい上着にフローリアはまた涙が溢れた。
思い出すべきではない。思い出してはいけない。
そう思っているのに、どうして比べては思い出してしまう。
大きさも匂いも声も違って当たり前なのに、その当たり前が酷く心を痛めつける。
「泣いてもいい。中に入れ」
そっけない言い方に頷いて中に入ると部屋を暖める暖炉の前に座らされた。
カイルは口数が多い方ではない。オーランドもそうだった。だからフローリアは「軍人はこういう性格でなければなれないもの」と思っていた。だが、だからといって寂しくないわけではない。
フローリア・ベルになってからフローリアはずっと賑やかな世界にいたから。いや、天使であった頃からフローリアはずっと一人でも賑やかだったのだから。
「飲め」
マグカップに入れられた柔らかいミルクの匂い。ふーっと息を吹きかけると熱い湯気を感じる。
「火傷するなよ」
ぶっきらぼうな言い方だが、オーランドと同じで優しさはちゃんとある。ただ不器用なだけなのだと理解している。
リガルドもそうだった。ふとした瞬間に笑う事はあっても基本的には表情を崩さない男だった。へらへらしていては騎士は務まらないと言っていたが、ウィルとは楽しそうに喋っていた。
軍人と騎士は違う。オーランドはそう言って見下していたが、フローリアから見ればどちらも同じに見えた。
「……俺は……」
フローリアの小さな背中を見つめていたカイルがポツリと言葉をこぼした事にフローリアは涙を拭いて振り返る。
「家が出たかったからこの結婚話に乗っただけで結婚したいわけではない。だからお前が誰を想って泣こうと気にしない。泣きたいなら好きなだけ泣けばいい」
母親はカイルと結婚させるのに不服があるようだった。体裁を気にするレイラが引っ掛かっていたのはたぶんカイルが家と問題を抱えているからだろうとフローリアはこのとき初めて知った。
「何故、家を出たかったのか聞いてもいいですか?」
家を出たいと思っていたのはフローリアも同じ。
「……バーナード家は五人の子に恵まれたが、真ん中の俺だけがこの肌で生まれた」
この大陸では珍しい褐色肌。フローリアも見るのは初めてだが、何もおかしいとは思わなかった。
忌々しそうに自分の手を見つめるカイルは不思議そうな顔をするフローリアから視線を逸らしてまた口を開く。
「兄も弟も色が白く、髪は黒く、目は緑だというのに俺だけ違った。故に俺は悪魔の子だと……疎まれた。周りだけではなく、親兄弟までが俺を異端者と呼んだ」
差別を受けた事のないフローリアにとってカイルが受けてきた差別は想像もつかない。
いつだって親兄達は優しかったし愛してくれた。受け止めてくれるはずの身内から差別を受けてきたカイルの心境を考えると辛かった。
「お前も災難だな。俺のような人間の所に島送りにされたわけだ」
否定は出来なかった。自分で望んできたわけではないのだから。だが、ヴィンセントの時もそうだった。クローディアの代わりにと受けた結婚で最愛の人と出会った。
ヴィンセントが解放を望んでいる以上は思い出して恋しがってはいけない。忘れてしまわなければならないのだ。なら、この人に向き合おう。向き合えば自分の中で何かが変わるかもしれない。
「私は、カイル様を美しいと思います」
「……美しい? 俺が?」
「はい」
みるみる顔を歪ませるカイルからは怒りを感じた。獣のような強い瞳がフローリアに向けられる。
「俺をからかっているのか?」
「からかう?」
「からかっていないのならば同情か?」
「同情など……」
「なら何故美しいなどと言った!」
急に放たれた怒声にフローリアの肩が跳ねた。
怒りを露わにするカイルの目を見ているだけで心臓が止まりそうで身体が凍り付いたように指一本も動かせない。
「美しいと、思ったからです」
「嘘をつくな! この肌! この目を見ながら美しいなどという言葉が出てくるはずがないだろう!」
「でも……本当に美しいと……」
「嘘だ! 同情しているんだろう! お前まで俺を蔑むのか!」
「キャッ!」
怒鳴り散らしながらテーブルの上にあったスープの器が壁に投げつけられ辺りに散乱する。大きな声と大きな音に身体が震えるフローリアは動かない足を必死に動かして家から飛び出した。
怒鳴られるとヘレナを思い出してしまう。フローリアが持つ記憶の中で【恐怖】に分類される怒声。
「はあっ、はっ…はっ……はあっ……」
足が上手く動かないまま雪の中を走ると簡単に転んでしまう。それでもフローリアはカイルに恐怖を覚えて逃げようとした。
「早くっ、早く!」
出来るだけ遠くへと思うのに足は動かず、雪の中でもがくだけ。
惨めだった。
何が天使だ。どこが天使だ。
祝福どころか傷つけ、雪の中で一人倒れて泣いている。
生まれて初めて感じる情けなさに涙が溢れた。
「ヴィンセント様っ」
会いたくてたまらない。
愛しているのに離れなければならないのは自分が犯した罪への罰。もう二度と会う事の出来ない相手への愛が消える事はない。離れれば離れるほど愛は深くなる。
彼がどれほど愛してくれていたか。
彼をどれほど愛していたか。
ただただ思い知るだけ。
「ヨナス様……私はもう一度……天国へ行けますか?」
このまま雪の中で抵抗もせずに死を受け入れたら自殺になるだろうかと考えながらヨナスに問いかけても声は聞こえない。
天国に行けるならいい。ヴィンセントに会えない世界で生きる辛さを生き地獄として感じ続けるのならいっそこの身に終わりを告げてしまいたいと思った。
またあの場所に帰れるのなら……
「フローリア!」
大声に目を開けると目の前に宝石のような目があった。
「森の奥へは行くな。どこに穴があるかわからないんだぞ」
冷静な声だが、フローリアの耳にはあの怒声が残っている。起こそうと伸びてきた手に反射的に身体を跳ねさせるフローリアにカイルの手が止まる。
「……起きろ。俺は今から仕事だ。家に戻れ」
ゆっくりと起き上がり、震える足を抓って歩いた。
家に戻るとカイルは何も言わないままフローリアが鍵を閉めるのを待ってから馬に乗って軍の基地へと向かった。
「人の命を奪う人間は動物の命だって奪う……」
『そんな事を言ってはいけない』という天使と『本当の事だ。軍人は短気で自分勝手な生き物だ』という悪魔がいる。
『人間の中には天使と悪魔が住んでるんだよ』
いつだったかそんな話をしてくれた。だが、ヴィンセントが言ったのはもっと素敵な意味だった。心と身体で愛を教えてくれる天使と悪魔。
だがフローリアの中に住まうのは心を醜くする悪魔とそれを防ごうとする天使で、自分が汚い生き物のように思えた。
「ふう……」
部屋の中はキレイになっており、散乱した汁や具も見当たらない。
「何故……平等にお与えになられなかったのですか?」
皆が平等であれば差別もなく、苦しみや辛さを感じる事なく生きられたのにとフローリアは思う。容姿、身分、性格……たった三つの違いで世界は変わる。
フローリアは幸運にも美しく生まれた。ヨナスがそうなるよう組み立てた。だが、天使の世界で美しさは評価に値しない。仕事が出来るか出来ないかのみ。
感情を最小限に、文句も言わず仕事をこなす。それが天使に与えられた使命でありながらフローリアはイレギュラーとして逸脱していた。
それでもカイルのように差別を受けなかったのはレオがいたから。レオが守ってくれていたから差別を受けずに済んだ。
だがカイルは違う。感情が荒れるほど容姿にコンプレックスを抱えている。
同情ではないにしてもフローリアの言葉が気に障ったのは確かだった。
「……ああ……」
誰かに助けを求めたかった。
ヨナス、アーウィン、レオ、ウルマリア、オズワルド、エミリア、ウィル、ヴィンセント……思いつく名前はあれど誰の名を呼ぶ事も出来なかった。
あの場でデアが黙っていてくれればこんな事はならなかったが、それ以前に自分があんな事をしなければ良かったんだと後悔しているから。
「ウィルが言ってた意味が今やっとわかったわ……」
自業自得。
授業でそんな言葉を聞いた事はあったが、当時は説明されても意味がわからなかった。それが今、自分の身に降りかかってようやく理解出来た皮肉さにフローリアは苦笑しながら伝えられない言葉をウィルの顔を思い出しながら呟いた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
英雄の可愛い幼馴染は、彼の真っ黒な本性を知らない
百門一新
恋愛
男の子の恰好で走り回る元気な平民の少女、ティーゼには、見目麗しい完璧な幼馴染がいる。彼は幼少の頃、ティーゼが女の子だと知らず、怪我をしてしまった事で責任を感じている優しすぎる少し年上の幼馴染だ――と、ティーゼ自身はずっと思っていた。
幼馴染が半魔族の王を倒して、英雄として戻って来た。彼が旅に出て戻って来た目的も知らぬまま、ティーゼは心配症な幼馴染離れをしようと考えていたのだが、……ついでとばかりに引き受けた仕事の先で、彼女は、恋に悩む優しい魔王と、ちっとも優しくないその宰相に巻き込まれました。
※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ!」「カクヨム」にも掲載しています。
【完結】タジタジ騎士公爵様は妖精を溺愛する
雨香
恋愛
【完結済】美醜の感覚のズレた異世界に落ちたリリがスパダリイケメン達に溺愛されていく。
ヒーロー大好きな主人公と、どう受け止めていいかわからないヒーローのもだもだ話です。
「シェイド様、大好き!!」
「〜〜〜〜っっっ!!???」
逆ハーレム風の過保護な溺愛を楽しんで頂ければ。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
男装獣師と妖獣ノエル ~騎士団で紅一点!? 幼馴染の副隊長が過保護です~
百門一新
恋愛
幼い頃に両親を失ったラビィは、男装の獣師だ。実は、動物と話せる能力を持っている。この能力と、他の人間には見えない『黒大狼のノエル』という友達がいることは秘密だ。
放っておかないしむしろ意識してもらいたいのに幼馴染枠、の彼女を守りたいし溺愛したい副団長のセドリックに頼まれて、彼の想いに気付かないまま、ラビは渋々「少年」として獣師の仕事で騎士団に協力することに。そうしたところ『依頼』は予想外な存在に結び付き――えっ、ノエルは妖獣と呼ばれるモノだった!?
大切にしたすぎてどう手を出していいか分からない幼馴染の副団長とチビ獣師のラブ。
※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ」「カクヨム」にも掲載しています。
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる