5 / 51
生活
しおりを挟む
三日が経っても何も事態は変わらない。
二十四時間という一日の時間の中で、一秒でも楽しいと思える時間があればまだ違ったのだろうが、相変わらず何もない。
エリンシアの生活は、ヴァレンと朝食をとることから始まり、そしてヴァレンが仕事をしている間、ずっと同じ部屋にいること。
不自由ではない。本を読んでもいいし、手紙を書いてもいいし、ヴァレンに話しかけて仕事の邪魔をしても怒られはしない。自分から話しかけることは一切なかったが、本を読んでも集中はできず、彼の前で手紙を書く気にもなれず、苦痛に近い時間が流れ続けてきた。
「顔色が良くないな、エリンシア」
「寝不足がついているだけですので」
疲れ果てて朝までぐっすり眠れればいいのだろうが、両親が、アルトゥールがどうしているのか気になって眠れないのだ。
手紙は既に届いているだろうが、彼らから返事が来たという話はない。返事があったとしても彼の性格なら言わない気もするし、見せつけて目の前で破りそうな気もする。
「どうした?」
チラッと見た際に目が合うと慌てて視線を逸らすが、もう一度視線を向けるとまた目が合った。
「言いたいことがあるなら言えばいい。何でも答えてやろう」
どうするべきかと迷っているとヴァレンがペンを置いて机の上で頬杖をついた。
「手紙の返事が来ているのか気になっているのか?」
「陛下はエスパーですか?」
「超能力など持たずともお前のことならわかる」
わかっていてこんなことをしているのだとすれば最低だと目で訴えるも返事はない。
表情が一切変わらない彼が何を考えているのかを読むのは難しい。こちらの考えばかり読まれていることにエリンシアは不満を露わにする。
「手紙は来ている」
「いつ届いていたのですか?」
「昨夜だ。兵士が持ち帰ってきた」
部下に届けさせたため、父親はきっとそのまま手紙を書いて渡したのだろう。郵便屋に出すより当たり前に速いのだから。
「読ませていただけますか?」
「僕が読みあげてやろう」
「いえ、結構です」
悪意たっぷりに読み上げられてはたまらないとソファーから立ち上がり、相手の机に寄って手を差し出すと右手で握られた。
「陛下、私が求めていますのは手紙であって、陛下のお手ではありません」
「僕はお前と手を繋ぎたい」
こういうところもまた、首を傾げたくなる部分ではあった。
淡々と素直に言葉で伝えてくる相手の感情はもちろんわかっているが、こちらの気持ちを考えないままの行動を問題視している。
「ようやく繋げた」
「手紙が来ているというのは嘘なのでしょうか?」
「いや、事実だ。僕はお前に嘘はつかない。一度もついたことはないし、これからもつくことはない」
右手を離すと今度は左手を差し出される。それがどういう意図か汲み取ったエリンシアは渋々ながらに手を握った。すると、机の引き出しを開けたヴァレンが手紙を机の上に出した。
乱れてはいるが、父親の字だ。焦って書いたのがよくわかる。
「読んでもよろしいですか?」
「ああ」
「手を離してもよろしいですか?」
「ダメだ」
一度目を閉じて感情を押し殺したあと、手を離さないまま目を開けて手紙を取った。
書いてある内容としては予想できていたものだった。
相手が国王となったことで言葉を選ばなければならないのはわかっているだろうが、焦りもあって、父親の言葉には尖が見える。
『娘は結婚が決まっているのです。勝手なことはおやめください』
『娘の人生を壊すおつもりですか?』
『娘は王妃にはなりません!』
『今すぐ娘を解放してください! 今すぐ返していただきたい!』
間違ってはいない。これは同意なきものであり、ヴァレンの独断。エリンシア自身、何度も帰してくれと訴えたが効果はなかった。
ましてや彼はエリンシアの父親を罪人と呼ぶほどの悪だと考えている以上、彼が言い放つ言葉はエリンシアには容易に想像ができている。
「お前の父親らしい言葉の数々だ」
エリンシアは少し驚きを露わにした。エリンシアの中で、ヴァレンは「戯言」という言葉を使う想像をしていたから。
『私を妻だとおっしゃるのであれば、妻の両親を侮辱する言動は正しいこととは言えません』
『私は、私が愛しているものを同じように大切にしてくださらない方を愛することはできません』
その言葉に対し、ヴァレンは『わかった』と言った。控えると自ら約束した。それを守っているのだろうことに驚きを隠せなかった。
「僕はお前との約束は守るし、嘘もつかない」
「心を読むのをやめてください」
「僕はエスパーではない。お前が顔に出やすいだけだ」
思わず自分の頬を触る。
「陛下は、これにどう返事をなさるおつもりですか?」
「返事はしない」
「え?」
「何故僕が返事をしなければならないのだ? 僕はお前の両親に義理で報告してやっただけのこと。それにお前の父親が勝手に手紙を寄越した。僕が返事をする義理はない」
彼らしいと言えば彼らしく、それに呆れて何も言わないことはできたが、そのままにはできなかった。
「返事をしなければ父はここまでやってくると思います」
「心配しているのなら無駄足はやめておけと手紙を書いてやればいい」
「アルトゥールも一緒に来るかと」
「何を心配しているのだ? たかが伯爵如きが僕の城に入れるとでも?」
エリンシアの心配はヴァレンには理解できなかった。
ヴァレンはエリンシアをシアレス公国に帰すつもりはなく、一生を自分の傍で過ごさせるつもりである。だからこそ、エリンシアの父親からの訴えも、まだ見ぬ彼女の婚約者の存在も脅威には感じていない。
他国の王に歯向かうことがどういうことか、貴族として生まれた者であればわからないはずがないのをわかっているから。
「無駄なラリーを好む者はいないだろう」
「両親の訴えが無駄だと?」
「僕はお前を帰すつもりはない」
「どうしてそこまで……」
「僕に言わせるな、エリンシア」
言えと促せば愚か者と言うのだろう相手に口を閉じたエリンシアは八方塞がりの状況に静かにかぶりを振ることしかできない。
相手が王という強いカードを持っている以上はどんな策を練ろうとも愚策に終わるのは想像に難くない。
「お前がそうしていつまでも気にし続けるなら、謁見してやっても構わない」
意外な言葉に顔を上げるが、すぐに表情が戻る。
(彼は確かに気をつけてはくれている。だけど、お父様が感情的になって歯向かうような言い方をしたら……彼は容赦しない気がする。お父様が感情的になることはないと信じたいけれど、アルトゥールはわからない。もし、二人が彼に拝謁して無礼があれば……)
タダでは済まない。
呼ばずに自分が我慢するべきだろうかと考えるが、どうしたって顔には出てしまう。この感情を抱えたまま、この理不尽な仕打ちの中で彼を愛せるはずもない。
「エリンシア、お前が決めるといい。日時を決め、手紙を書け」
「私が決めてもよろしいのですか?」
「お前の問題を解決するためだろう」
「陛下が解放してくだされば丸く収まる問題です」
「僕はお前を守っているんだ、エリンシア。僕の傍にいればお前は幸せになれる。僕が幸せにしてやるのだからな」
とんでもない自信だと呆れながらも返事はせず、そっと手を離す。離れないように掴もうとしたヴァレンの手をすり抜け、エリンシアは身体の前で手を組んだ。
「手紙を書きます」
「お前は聡明な人間だから僕がわざわざ言う必要はないだろうが、注意事項を書いておくといい」
「注意事項?」
「感情的になるな、とな」
本当にエスパーではないのだろうかと疑いながらもエリンシアはソファーに戻った。
「陛下のご都合の良い日はいつでしょうか?」
「僕の都合を聞く必要はない」
「ですが、陛下にはお仕事が……」
「長くは話さないだろうからな」
話す必要がないと言われたほうがまだマシだと言いたげな表情をヴァレンに向ける。
「わかった。夜に時間を取る。それならいいだろう」
「ありがとうございます」
彼を愛してしまえばこの場所でも生きやすいとエリンシアはわかっている。彼の愛情を一身に受けて、自分も愛して、そして愛する子供を作る。
だが、それは簡単ではない。恋をするよりも難しいことである今、どうすれば彼をコントロールできるかわかっていても、エリンシアは多く動きすぎないようにしていた。
二十四時間という一日の時間の中で、一秒でも楽しいと思える時間があればまだ違ったのだろうが、相変わらず何もない。
エリンシアの生活は、ヴァレンと朝食をとることから始まり、そしてヴァレンが仕事をしている間、ずっと同じ部屋にいること。
不自由ではない。本を読んでもいいし、手紙を書いてもいいし、ヴァレンに話しかけて仕事の邪魔をしても怒られはしない。自分から話しかけることは一切なかったが、本を読んでも集中はできず、彼の前で手紙を書く気にもなれず、苦痛に近い時間が流れ続けてきた。
「顔色が良くないな、エリンシア」
「寝不足がついているだけですので」
疲れ果てて朝までぐっすり眠れればいいのだろうが、両親が、アルトゥールがどうしているのか気になって眠れないのだ。
手紙は既に届いているだろうが、彼らから返事が来たという話はない。返事があったとしても彼の性格なら言わない気もするし、見せつけて目の前で破りそうな気もする。
「どうした?」
チラッと見た際に目が合うと慌てて視線を逸らすが、もう一度視線を向けるとまた目が合った。
「言いたいことがあるなら言えばいい。何でも答えてやろう」
どうするべきかと迷っているとヴァレンがペンを置いて机の上で頬杖をついた。
「手紙の返事が来ているのか気になっているのか?」
「陛下はエスパーですか?」
「超能力など持たずともお前のことならわかる」
わかっていてこんなことをしているのだとすれば最低だと目で訴えるも返事はない。
表情が一切変わらない彼が何を考えているのかを読むのは難しい。こちらの考えばかり読まれていることにエリンシアは不満を露わにする。
「手紙は来ている」
「いつ届いていたのですか?」
「昨夜だ。兵士が持ち帰ってきた」
部下に届けさせたため、父親はきっとそのまま手紙を書いて渡したのだろう。郵便屋に出すより当たり前に速いのだから。
「読ませていただけますか?」
「僕が読みあげてやろう」
「いえ、結構です」
悪意たっぷりに読み上げられてはたまらないとソファーから立ち上がり、相手の机に寄って手を差し出すと右手で握られた。
「陛下、私が求めていますのは手紙であって、陛下のお手ではありません」
「僕はお前と手を繋ぎたい」
こういうところもまた、首を傾げたくなる部分ではあった。
淡々と素直に言葉で伝えてくる相手の感情はもちろんわかっているが、こちらの気持ちを考えないままの行動を問題視している。
「ようやく繋げた」
「手紙が来ているというのは嘘なのでしょうか?」
「いや、事実だ。僕はお前に嘘はつかない。一度もついたことはないし、これからもつくことはない」
右手を離すと今度は左手を差し出される。それがどういう意図か汲み取ったエリンシアは渋々ながらに手を握った。すると、机の引き出しを開けたヴァレンが手紙を机の上に出した。
乱れてはいるが、父親の字だ。焦って書いたのがよくわかる。
「読んでもよろしいですか?」
「ああ」
「手を離してもよろしいですか?」
「ダメだ」
一度目を閉じて感情を押し殺したあと、手を離さないまま目を開けて手紙を取った。
書いてある内容としては予想できていたものだった。
相手が国王となったことで言葉を選ばなければならないのはわかっているだろうが、焦りもあって、父親の言葉には尖が見える。
『娘は結婚が決まっているのです。勝手なことはおやめください』
『娘の人生を壊すおつもりですか?』
『娘は王妃にはなりません!』
『今すぐ娘を解放してください! 今すぐ返していただきたい!』
間違ってはいない。これは同意なきものであり、ヴァレンの独断。エリンシア自身、何度も帰してくれと訴えたが効果はなかった。
ましてや彼はエリンシアの父親を罪人と呼ぶほどの悪だと考えている以上、彼が言い放つ言葉はエリンシアには容易に想像ができている。
「お前の父親らしい言葉の数々だ」
エリンシアは少し驚きを露わにした。エリンシアの中で、ヴァレンは「戯言」という言葉を使う想像をしていたから。
『私を妻だとおっしゃるのであれば、妻の両親を侮辱する言動は正しいこととは言えません』
『私は、私が愛しているものを同じように大切にしてくださらない方を愛することはできません』
その言葉に対し、ヴァレンは『わかった』と言った。控えると自ら約束した。それを守っているのだろうことに驚きを隠せなかった。
「僕はお前との約束は守るし、嘘もつかない」
「心を読むのをやめてください」
「僕はエスパーではない。お前が顔に出やすいだけだ」
思わず自分の頬を触る。
「陛下は、これにどう返事をなさるおつもりですか?」
「返事はしない」
「え?」
「何故僕が返事をしなければならないのだ? 僕はお前の両親に義理で報告してやっただけのこと。それにお前の父親が勝手に手紙を寄越した。僕が返事をする義理はない」
彼らしいと言えば彼らしく、それに呆れて何も言わないことはできたが、そのままにはできなかった。
「返事をしなければ父はここまでやってくると思います」
「心配しているのなら無駄足はやめておけと手紙を書いてやればいい」
「アルトゥールも一緒に来るかと」
「何を心配しているのだ? たかが伯爵如きが僕の城に入れるとでも?」
エリンシアの心配はヴァレンには理解できなかった。
ヴァレンはエリンシアをシアレス公国に帰すつもりはなく、一生を自分の傍で過ごさせるつもりである。だからこそ、エリンシアの父親からの訴えも、まだ見ぬ彼女の婚約者の存在も脅威には感じていない。
他国の王に歯向かうことがどういうことか、貴族として生まれた者であればわからないはずがないのをわかっているから。
「無駄なラリーを好む者はいないだろう」
「両親の訴えが無駄だと?」
「僕はお前を帰すつもりはない」
「どうしてそこまで……」
「僕に言わせるな、エリンシア」
言えと促せば愚か者と言うのだろう相手に口を閉じたエリンシアは八方塞がりの状況に静かにかぶりを振ることしかできない。
相手が王という強いカードを持っている以上はどんな策を練ろうとも愚策に終わるのは想像に難くない。
「お前がそうしていつまでも気にし続けるなら、謁見してやっても構わない」
意外な言葉に顔を上げるが、すぐに表情が戻る。
(彼は確かに気をつけてはくれている。だけど、お父様が感情的になって歯向かうような言い方をしたら……彼は容赦しない気がする。お父様が感情的になることはないと信じたいけれど、アルトゥールはわからない。もし、二人が彼に拝謁して無礼があれば……)
タダでは済まない。
呼ばずに自分が我慢するべきだろうかと考えるが、どうしたって顔には出てしまう。この感情を抱えたまま、この理不尽な仕打ちの中で彼を愛せるはずもない。
「エリンシア、お前が決めるといい。日時を決め、手紙を書け」
「私が決めてもよろしいのですか?」
「お前の問題を解決するためだろう」
「陛下が解放してくだされば丸く収まる問題です」
「僕はお前を守っているんだ、エリンシア。僕の傍にいればお前は幸せになれる。僕が幸せにしてやるのだからな」
とんでもない自信だと呆れながらも返事はせず、そっと手を離す。離れないように掴もうとしたヴァレンの手をすり抜け、エリンシアは身体の前で手を組んだ。
「手紙を書きます」
「お前は聡明な人間だから僕がわざわざ言う必要はないだろうが、注意事項を書いておくといい」
「注意事項?」
「感情的になるな、とな」
本当にエスパーではないのだろうかと疑いながらもエリンシアはソファーに戻った。
「陛下のご都合の良い日はいつでしょうか?」
「僕の都合を聞く必要はない」
「ですが、陛下にはお仕事が……」
「長くは話さないだろうからな」
話す必要がないと言われたほうがまだマシだと言いたげな表情をヴァレンに向ける。
「わかった。夜に時間を取る。それならいいだろう」
「ありがとうございます」
彼を愛してしまえばこの場所でも生きやすいとエリンシアはわかっている。彼の愛情を一身に受けて、自分も愛して、そして愛する子供を作る。
だが、それは簡単ではない。恋をするよりも難しいことである今、どうすれば彼をコントロールできるかわかっていても、エリンシアは多く動きすぎないようにしていた。
14
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
【完結】この胸に抱えたものは
Mimi
恋愛
『この胸が痛むのは』の登場人物達、それぞれの物語。
時系列は前後します
元話の『この胸が痛むのは』を未読の方には、ネタバレになります。
申し訳ありません🙇♀️
どうぞよろしくお願い致します。
【完結】後宮、路傍の石物語
新月蕾
恋愛
凜凜は、幼い頃から仕えていたお嬢様のお付きとして、後宮に上がる。
後宮では皇帝の動きがなく、お嬢様・央雪英は次第に心を病み、人にキツく当たるようになる。
そんなある日、凜凜は偶然皇帝と出逢う。
思いがけない寵愛を受けることになった凜凜に、悲しい運命が待ち受ける。
【完結】一番腹黒いのはだあれ?
やまぐちこはる
恋愛
■□■
貧しいコイント子爵家のソンドールは、貴族学院には進学せず、騎士学校に通って若くして正騎士となった有望株である。
三歳でコイント家に養子に来たソンドールの生家はパートルム公爵家。
しかし、関わりを持たずに生きてきたため、自分が公爵家生まれだったことなどすっかり忘れていた。
ある日、実の父がソンドールに会いに来て、自分の出自を改めて知り、勝手なことを言う実父に憤りながらも、生家の騒動に巻き込まれていく。
王女を好きだと思ったら
夏笆(なつは)
恋愛
「王子より王子らしい」と言われる公爵家嫡男、エヴァリスト・デュルフェを婚約者にもつバルゲリー伯爵家長女のピエレット。
デビュタントの折に突撃するようにダンスを申し込まれ、望まれて婚約をしたピエレットだが、ある日ふと気づく。
「エヴァリスト様って、ルシール王女殿下のお話ししかなさらないのでは?」
エヴァリストとルシールはいとこ同士であり、幼い頃より親交があることはピエレットも知っている。
だがしかし度を越している、と、大事にしているぬいぐるみのぴぃちゃんに語りかけるピエレット。
「でもね、ぴぃちゃん。私、エヴァリスト様に恋をしてしまったの。だから、頑張るわね」
ピエレットは、そう言って、胸の前で小さく拳を握り、決意を込めた。
ルシール王女殿下の好きな場所、好きな物、好みの装い。
と多くの場所へピエレットを連れて行き、食べさせ、贈ってくれるエヴァリスト。
「あのね、ぴぃちゃん!エヴァリスト様がね・・・・・!」
そして、ピエレットは今日も、エヴァリストが贈ってくれた特注のぬいぐるみ、孔雀のぴぃちゃんを相手にエヴァリストへの想いを語る。
小説家になろうにも、掲載しています。
2度目の結婚は貴方と
朧霧
恋愛
前世では冷たい夫と結婚してしまい子供を幸せにしたい一心で結婚生活を耐えていた私。気がついたときには異世界で「リオナ」という女性に生まれ変わっていた。6歳で記憶が蘇り悲惨な結婚生活を思い出すと今世では結婚願望すらなくなってしまうが騎士団長のレオナードに出会うことで運命が変わっていく。過去のトラウマを乗り越えて無事にリオナは前世から数えて2度目の結婚をすることになるのか?
魔法、魔術、妖精など全くありません。基本的に日常感溢れるほのぼの系作品になります。
重複投稿作品です。(小説家になろう)
[完結]離婚したいって泣くくらいなら、結婚する前に言ってくれ!
h.h
恋愛
「離婚させてくれぇ」「泣くな!」結婚してすぐにビルドは「離婚して」とフィーナに泣きついてきた。2人が生まれる前の母親同士の約束により結婚したけれど、好きな人ができたから別れたいって、それなら結婚する前に言え! あまりに情けなく自分勝手なビルドの姿に、とうとう堪忍袋の尾が切れた。「慰謝料を要求します」「それは困る!」「困るじゃねー!」
エリザは恋について考えていた
通木遼平
恋愛
「シューディルくんのこと好きじゃないなら、彼に付きまとうのはやめてほしいの」――名前も知らない可愛らしい女子生徒にそう告げられ、エリザは困惑した。シューディルはエリザの幼馴染で、そういう意味ではちゃんと彼のことが好きだ。しかしそうではないと言われてしまう。目の前の可愛らしい人が先日シューディルに告白したのは知っていたが、その「好き」の違いは何なのだろう? エリザはずっと考えていた。
※他のサイトにも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる