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晩餐会2
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「ありがとうございます」
「何の礼だ?」
彼はこういう人間なのだとエリンシアは笑みが溢れてしまう。
守っているつもりはない彼の態度が心地よく感じていた。
「ふんっ、子爵令嬢如きが王妃などと笑わせる」
「私が座るはずだったのに」
貴族たちの陰口はこれだけ賑やかな中でもエリンシアの耳にはハッキリと聞こえてくる。どうしてもそうした声ばかり拾ってしまうのだ。
「ただの子爵令嬢が何の苦労もなく王妃になるなんてね」
「私のほうが美人じゃない」
「家柄だって私たちのほうが上なのに」
「社交界にも出たことがないそうよ」
「南の田舎育ちですもの。テーブルマナーも知らなかったんじゃない?」
「陛下も哀れね。あのような女を妻になさって」
「ご両親を亡くして御乱心だったところに付け込んだのよ」
社交界ぐらい出たことがあるという反論を心の中で返しながらも(地方のだけど)と付け足す。
令嬢たちは相変わらず言いたい放題。これはどこの社交界でも同じ。晩餐会という歴史ある場所であっても、彼女たちの陰口は止まらない。
苦笑したくなるのを堪えながら、生まれて初めての晩餐会の光景を見つめる。
「何を見ている?」
「これまでは縁のなかった光景です。王都の晩餐会に出席するだなんて、アルヴェンヌ子爵の娘の人生にはありえないことでしたから」
「これが当たり前の人生になった気分はどうだ?」
「とても不思議なのです」
「人生大逆転だな」
喜んでいいのかわからない言葉に、エリンシアは横目でヴァレンを見遣り、目が合うと微笑んだ。
「でもそれは陛下も同じですよ」
「僕の人生は僕の筋書きに沿って動いている」
「この景色が当たり前になった人生のことです」
「ああ…。来年は一口しか食べずにもっと食事を早く終わらせよう」
「ダメです」
「ダメというのは口癖か?」
「いいえ。ダメだからダメだと言っているのです」
静かに首を振るヴァレンが「やれやれ」と思っているのがわかるが、エリンシアは気にしていない。むしろ、彼がそれで聞き入れてくれることに感謝すらあった。
「何を話しているのかしら」
「どうせ媚びた話題でしょう」
「シアレス公国なんかにいたらしいわ」
「子爵令嬢にぴったりの場所じゃない」
「そこで膝を抱えていればよかったのに」
気にしないようにしても会話が途切れると耳に入ってきてしまう彼女たちの高い声がエリンシアの心を傷つける。
自分に聞こえているということはヴァレンにも聞こえているはずだが、彼は激怒することも睨みつけることもしない。
これが王族としての正しい姿なのだろうと、エリンシアも聞こえていないフリをして前を向いたとき、ヴァレンが口を開いた。
「お前はわかりやすいな、エリンシア」
「え?」
「あの娘たちが何を言い、何を欲しようとも、この国の王妃になることはできぬ。僕の妻も、この国の王妃もお前だけなのだから」
本当にエスパーではないのだろうかと、まだ疑いは晴れていない。彼はあまりにも心を読みすぎる。
「また顔に書いていましたか?」
「ハッキリとな」
化粧が落ちるため顔を擦るわけにはいかず、頬を押さえるだけにして彼を見た。
顔を向ければいつも目が合う。いつだって目を合わせてくれる。
「帰る」
呟くように言って立ち上がると会場が水を打ったように静まり返った。
ゲスト、使用人、全ての視線がヴァレンに集まるが、彼は何も言わずにエリンシアの手を引いて会場をあとにする。
「へ、陛下、よろしいのですか?」
「どうせ奴らは好き放題する。僕がいたところで、だ」
ヴァレンは昔から人との交流を好まなかった。
幼い頃は誰がいようとエリンシアがいたらエリンシアとだけ一緒にいた。それはエリンシアの行動も制限することになったが、彼は気にしていなかった。
今もそれは変わっていない。誰が来ていようともヴァレンは自ら挨拶には行かない。これは先代も同じだったのだろう。
そして、ヴァレンはまだ王として認められていないような気がした。
王子として二十分しか晩餐会に参加しない、それで義理を果たしたと思い込んでいる彼を誰が王として認めるだろうか。
そして、今日、王として初めて晩餐会に出席しても、隣に座っているのはまだ国民からも認められていない元子爵令嬢。
二人の不安定さに貴族たちが向ける笑顔は少なかった。
(安心、だなんて言っちゃダメよね)
見下されるのは慣れているが、あれだけ大勢から嫌な視線を向けられるのは初めてで、心臓が嫌な音を立てているような気がするほど不安定な動きを繰り返していた。
息苦しさを感じ、あれが動悸なのだと初めての経験だった。
「三時間もいたんだ。満足だろう」
きっちり三時間だった。
「晩餐会というのはどのぐらい続くものなのですか?」
「三時間から五時間といったところだろう」
五時間も何をするんだと不思議に思うあまり眉を寄せていたエリンシアの顔を見たヴァレンが教える。
「無駄話をするだけだ」
(貴族がすることといえばそれだけよね)
中には仕事の話をする者もいる。集まるのは貴族だけではないからこそ、なのだろうが、そういうことに縁がない令嬢のエリンシアにとっては何時間も話し続けるのは退屈でしかない。
「陛下は、女性に生まれたかったと思ったことはありますか?」
突然の問いかけに戸惑ったのか、怪訝に思ったのか、ヴァレンはすぐには答えなかった。ただジッとエリンシアの顔を見つめる。
「ない」
ハッキリとした声で告げられた答えに頷く。
「僕はお前を愛したい。その想いを周りの誰にも邪魔されないほどの権力が欲しい。そのためには男である必要がある。だから男に生まれてよかったと思っている」
明確な回答にエリンシアはヴァレンの手をギュッと握る。
キザなセリフではないのに、真っ直ぐすぎて恥ずかしくなってしまう。
「僕が公爵や伯爵なら、お前との結婚を認められなかったかもしれないからな」
「諦めていましたか?」
「長男であろうとお前と駆け落ちをした。我が子の愛を認めぬ親など、僕には必要ない」
思ってはいけないのだろうが、彼はこの十二年間、自分の両親にそう思いながら生きてきたのではないかとエリンシアは思ってしまう。
両親の訃報を聞かされた際の彼の様子を誰かに聞いたことはない。だが、なんとなく、そうなのではないかと思うのだ。
彼が欲しかったのは親の愛でも優しさでもなく、権力。自分が欲しかった物を手に入れるために必要なたった一つのもの。
だからこそ、不幸な戴冠式になるはずだった場所で彼は自ら幸せを手に入れた。
強引で、傲慢で、だが、それは間違いなく愛だとエリンシアは思い至った。
「駆け落ちしてお前に苦労させることがない人生でよかった」
「そうですね」
あの日、母親に言った言葉は、その場限りの嘘でしかなかった。
婚約者の浮気を知っていながら一年も黙っていた父親とは一緒に暮らせない。浮気者の婚約者と親友がいる国で暮らしたくない。それを叶えるためにはフィオレンツに戻るしかなかった。
何も知らなかった母親を納得させるために並べた嘘が、今、エリンシアの中で真実へと形を変えつつある。
この人が崩れてしまわないように支えたい、と。
愛も優しさも受けてこなかった彼にそれら全てを教えたい。
彼がくれる分だけの愛情を返したい。
自分なりのやり方ではあるが、際限なく与えようとしてくれる彼に自分ができることはなんだろうかと、まだ真実の愛にはなっていない中でふと考える。
「…………どうした?」
浮かんだのは抱きしめること。
彼は、二十二年という人生の中で、何度こうしてもらったことがあるのだろう。あるのだろうか? 乳母に任せっきりだったのではないだろうか。
二年間の間で彼と過ごした時間はそれほど多くはないが、エリンシアの記憶の中に、彼が母親から優しく呼ばれたというのはなかった。
『両陛下はとても厳格なお方だから』
父親がそう言っているのを聞いたことがあるからこそ、こうした行為もひとつの愛として伝えたくなった。
そっと背中に回される腕が、段々と力強くなっていくのを感じながらエリンシアはヴァレンを見つめる。
「温かいですか?」
「ああ」
それは、初めて聞く、彼の優しい声だった。
「何の礼だ?」
彼はこういう人間なのだとエリンシアは笑みが溢れてしまう。
守っているつもりはない彼の態度が心地よく感じていた。
「ふんっ、子爵令嬢如きが王妃などと笑わせる」
「私が座るはずだったのに」
貴族たちの陰口はこれだけ賑やかな中でもエリンシアの耳にはハッキリと聞こえてくる。どうしてもそうした声ばかり拾ってしまうのだ。
「ただの子爵令嬢が何の苦労もなく王妃になるなんてね」
「私のほうが美人じゃない」
「家柄だって私たちのほうが上なのに」
「社交界にも出たことがないそうよ」
「南の田舎育ちですもの。テーブルマナーも知らなかったんじゃない?」
「陛下も哀れね。あのような女を妻になさって」
「ご両親を亡くして御乱心だったところに付け込んだのよ」
社交界ぐらい出たことがあるという反論を心の中で返しながらも(地方のだけど)と付け足す。
令嬢たちは相変わらず言いたい放題。これはどこの社交界でも同じ。晩餐会という歴史ある場所であっても、彼女たちの陰口は止まらない。
苦笑したくなるのを堪えながら、生まれて初めての晩餐会の光景を見つめる。
「何を見ている?」
「これまでは縁のなかった光景です。王都の晩餐会に出席するだなんて、アルヴェンヌ子爵の娘の人生にはありえないことでしたから」
「これが当たり前の人生になった気分はどうだ?」
「とても不思議なのです」
「人生大逆転だな」
喜んでいいのかわからない言葉に、エリンシアは横目でヴァレンを見遣り、目が合うと微笑んだ。
「でもそれは陛下も同じですよ」
「僕の人生は僕の筋書きに沿って動いている」
「この景色が当たり前になった人生のことです」
「ああ…。来年は一口しか食べずにもっと食事を早く終わらせよう」
「ダメです」
「ダメというのは口癖か?」
「いいえ。ダメだからダメだと言っているのです」
静かに首を振るヴァレンが「やれやれ」と思っているのがわかるが、エリンシアは気にしていない。むしろ、彼がそれで聞き入れてくれることに感謝すらあった。
「何を話しているのかしら」
「どうせ媚びた話題でしょう」
「シアレス公国なんかにいたらしいわ」
「子爵令嬢にぴったりの場所じゃない」
「そこで膝を抱えていればよかったのに」
気にしないようにしても会話が途切れると耳に入ってきてしまう彼女たちの高い声がエリンシアの心を傷つける。
自分に聞こえているということはヴァレンにも聞こえているはずだが、彼は激怒することも睨みつけることもしない。
これが王族としての正しい姿なのだろうと、エリンシアも聞こえていないフリをして前を向いたとき、ヴァレンが口を開いた。
「お前はわかりやすいな、エリンシア」
「え?」
「あの娘たちが何を言い、何を欲しようとも、この国の王妃になることはできぬ。僕の妻も、この国の王妃もお前だけなのだから」
本当にエスパーではないのだろうかと、まだ疑いは晴れていない。彼はあまりにも心を読みすぎる。
「また顔に書いていましたか?」
「ハッキリとな」
化粧が落ちるため顔を擦るわけにはいかず、頬を押さえるだけにして彼を見た。
顔を向ければいつも目が合う。いつだって目を合わせてくれる。
「帰る」
呟くように言って立ち上がると会場が水を打ったように静まり返った。
ゲスト、使用人、全ての視線がヴァレンに集まるが、彼は何も言わずにエリンシアの手を引いて会場をあとにする。
「へ、陛下、よろしいのですか?」
「どうせ奴らは好き放題する。僕がいたところで、だ」
ヴァレンは昔から人との交流を好まなかった。
幼い頃は誰がいようとエリンシアがいたらエリンシアとだけ一緒にいた。それはエリンシアの行動も制限することになったが、彼は気にしていなかった。
今もそれは変わっていない。誰が来ていようともヴァレンは自ら挨拶には行かない。これは先代も同じだったのだろう。
そして、ヴァレンはまだ王として認められていないような気がした。
王子として二十分しか晩餐会に参加しない、それで義理を果たしたと思い込んでいる彼を誰が王として認めるだろうか。
そして、今日、王として初めて晩餐会に出席しても、隣に座っているのはまだ国民からも認められていない元子爵令嬢。
二人の不安定さに貴族たちが向ける笑顔は少なかった。
(安心、だなんて言っちゃダメよね)
見下されるのは慣れているが、あれだけ大勢から嫌な視線を向けられるのは初めてで、心臓が嫌な音を立てているような気がするほど不安定な動きを繰り返していた。
息苦しさを感じ、あれが動悸なのだと初めての経験だった。
「三時間もいたんだ。満足だろう」
きっちり三時間だった。
「晩餐会というのはどのぐらい続くものなのですか?」
「三時間から五時間といったところだろう」
五時間も何をするんだと不思議に思うあまり眉を寄せていたエリンシアの顔を見たヴァレンが教える。
「無駄話をするだけだ」
(貴族がすることといえばそれだけよね)
中には仕事の話をする者もいる。集まるのは貴族だけではないからこそ、なのだろうが、そういうことに縁がない令嬢のエリンシアにとっては何時間も話し続けるのは退屈でしかない。
「陛下は、女性に生まれたかったと思ったことはありますか?」
突然の問いかけに戸惑ったのか、怪訝に思ったのか、ヴァレンはすぐには答えなかった。ただジッとエリンシアの顔を見つめる。
「ない」
ハッキリとした声で告げられた答えに頷く。
「僕はお前を愛したい。その想いを周りの誰にも邪魔されないほどの権力が欲しい。そのためには男である必要がある。だから男に生まれてよかったと思っている」
明確な回答にエリンシアはヴァレンの手をギュッと握る。
キザなセリフではないのに、真っ直ぐすぎて恥ずかしくなってしまう。
「僕が公爵や伯爵なら、お前との結婚を認められなかったかもしれないからな」
「諦めていましたか?」
「長男であろうとお前と駆け落ちをした。我が子の愛を認めぬ親など、僕には必要ない」
思ってはいけないのだろうが、彼はこの十二年間、自分の両親にそう思いながら生きてきたのではないかとエリンシアは思ってしまう。
両親の訃報を聞かされた際の彼の様子を誰かに聞いたことはない。だが、なんとなく、そうなのではないかと思うのだ。
彼が欲しかったのは親の愛でも優しさでもなく、権力。自分が欲しかった物を手に入れるために必要なたった一つのもの。
だからこそ、不幸な戴冠式になるはずだった場所で彼は自ら幸せを手に入れた。
強引で、傲慢で、だが、それは間違いなく愛だとエリンシアは思い至った。
「駆け落ちしてお前に苦労させることがない人生でよかった」
「そうですね」
あの日、母親に言った言葉は、その場限りの嘘でしかなかった。
婚約者の浮気を知っていながら一年も黙っていた父親とは一緒に暮らせない。浮気者の婚約者と親友がいる国で暮らしたくない。それを叶えるためにはフィオレンツに戻るしかなかった。
何も知らなかった母親を納得させるために並べた嘘が、今、エリンシアの中で真実へと形を変えつつある。
この人が崩れてしまわないように支えたい、と。
愛も優しさも受けてこなかった彼にそれら全てを教えたい。
彼がくれる分だけの愛情を返したい。
自分なりのやり方ではあるが、際限なく与えようとしてくれる彼に自分ができることはなんだろうかと、まだ真実の愛にはなっていない中でふと考える。
「…………どうした?」
浮かんだのは抱きしめること。
彼は、二十二年という人生の中で、何度こうしてもらったことがあるのだろう。あるのだろうか? 乳母に任せっきりだったのではないだろうか。
二年間の間で彼と過ごした時間はそれほど多くはないが、エリンシアの記憶の中に、彼が母親から優しく呼ばれたというのはなかった。
『両陛下はとても厳格なお方だから』
父親がそう言っているのを聞いたことがあるからこそ、こうした行為もひとつの愛として伝えたくなった。
そっと背中に回される腕が、段々と力強くなっていくのを感じながらエリンシアはヴァレンを見つめる。
「温かいですか?」
「ああ」
それは、初めて聞く、彼の優しい声だった。
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