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寂しさ
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二人が喧嘩をしてから一週間が過ぎた。
城内は、季節が逆戻りしたかのような冷気に包まれている。もちろん物理的な気温の話ではない。
この城の絶対的な支配者である国王と、その妻である王妃の間に横たわる、分厚く冷たい沈黙のせいだ。
使用人たちは足音を忍ばせ、アサシンになったかのように息を潜めて働いている。
ひとたび王が通れば、その身から発せられる絶対零度の空気に触れぬよう、誰もが目を伏せる。
かつては、不器用ながらも妻への愛を隠そうともしなかった王の姿に、城全体が微苦笑と温かさに包まれていたことが嘘のようだ。
フィオレンツ王城は今、主の心を映す氷の城と化していた。
夜の帳が下りる頃、エリンシアは自室の窓辺にある長椅子に座り、膝を抱えていた。
ここは、城に来て間もない頃、ヴァレンが用意してくれたエリンシアの部屋だ。
当時の彼は、強引に連れてきたエリンシアをこの部屋に住まわせ、決して自由を与えようとはしなかった。けれど、不自由だけはさせまいと、ありとあらゆる贅沢品を運び込ませた場所でもある。
視線を巡らせれば、部屋のあちこちに“家族”がいる。
窓際、棚の上、鏡台、本棚の隙間……
大小様々な、八匹のうさぎのぬいぐるみたち。
かつてヴァレンが、『家族だからと同じ場所に居させる必要はない』と言って、エリンシアの動線に合わせて配置してくれたものだ。
彼が不器用な優しさで『家族を作ってやる』と言って贈ってくれた、大切な宝物たち。
「……あなたたちも、寂しい?」
エリンシアは、窓際に置かれた小さなうさぎの頭を指先で撫でた。
彼らは何も答えない。つぶらなガラスの瞳で、主人の憂いを見上げているだけだ。
この部屋には家族がいる。賑やかで、愛らしい家族が、エリンシアを見守ってくれている。
けれど、それを贈ってくれた本人は、ここにはいない。
あの日、喧嘩をして主寝室を出てから、エリンシアはずっとこの部屋で夜を過ごしていた。
少し彼と距離を取りたい。一緒にいたくないと帰ったのだが、広いベッドに一人で寝るのは不思議に思うほど肌寒かった。
最高級の毛布に包まれても体の芯が冷えたまま温まらない。
隣にあったはずの体温。無言で伸ばされ、朝になれば必ず腰に回されていた腕の重み。それらが失われた空間は、エリンシアが思う以上に広大で、孤独だった。
(……このままじゃダメよね)
わかっている。
寝室に戻ればいいだけなのだ。
意地を張らずに扉を叩き、謝罪をすれば彼はきっと拒絶しないだろう。
けれど、戻って無視をされるのが怖かった。
あるいは、あの凍てつくような瞳で「自分は悪くない」というスタンスを取られたら、また感情的になって噛み付いてしまいそうな気がする。
『誰がお前を救ってやったと思っている』
あの言葉が、小骨のように胸の奥に引っかかって抜けない。
事実だ。彼が権力を行使し、強引に奪い取ってくれなければ、エリンシアは今頃、浮気性の婚約者と結婚し、裏切りの事実さえ知らぬまま一生を終えていたかもしれない。
彼は救ってくれた。それは間違いない。
けれど、それを突きつけられた瞬間、エリンシアの胸は激しく掻き乱された。
彼と共に生きると決めたのは、彼に救われたからではない。彼を愛したからだ。
それなのに、あの言葉はまるで「お前は拾われたペットだ」と言われたかのように、エリンシアの主体性と愛を否定するものだった。
だが、それでも傷つけたことは謝らなければならない。
『人の心がわからない』という言葉は、一番言ってはいけなかった。頭に血が上ったことは言い訳にはならない。悪意ある選択をしてしまったことを詫びなければならない。
わかっているのに、足が向かわない。
「いくじなし……」
昼間、公務で廊下を歩くとき、遠くにヴァレンの姿を見かけることがある。
彼は以前よりも痩せたように見えた。
表情は相変わらず能面のように読めないが、その纏う空気はナイフのように鋭く、誰も寄せ付けないオーラを放っている。
すれ違う使用人たちが怯えるように道を空ける姿を何度も見た。
執事の話では、彼は食事もそこそこに執務室に籠もり、深夜遅くに主寝室へ戻るだけの生活を続けているらしい。
「……意地っ張り」
自分に言っているのか、それとも彼か──エリンシアは顔を埋めるようにして、手近なうさぎを抱きしめた。
『家族だからと同じ場所に居させる必要はない』
彼はそう言ったけれど、エリンシアは否定する。離れているべきではない。
だって、離れているとこんなにも寂しいのだから。
同時刻、主寝室。
一人で過ごすのが当たり前になってしまった部屋は、以前よりも広大で、寒々しく感じられた。
ヴァレンは豪奢な天蓋付きのベッドに腰掛けながら改めて部屋を見回す。
ここは、エリンシアが来る前から何も変わっていない。ただ一点を除いて。
豪奢なガラスのケースに入った、二匹のうさぎのぬいぐるみが鎮座している。
二人の誕生日に、エリンシアが贈ってくれた物。
宝石がついた杖を持った王とそれに寄り添う王妃。
専用の玉座に座り、二人だけの世界で並んでいるその姿を、かつてヴァレンは『僕の理想の戴冠式だ』と喜んだ。
ヴァレンは無言で、ガラスケースに指先で触れた。
冷たい感触が伝わってくる。
「……なぜだ」
低い声が、誰に届くこともなく室内に落ちる。
痛みを感じない彼にとって、「寂しさ」という感情の定義は曖昧だ。
だが、この一週間、胸の奥に鉛を流し込まれたような重苦しさが消えない。呼吸をするたびに、肺のどこかが軋むようなノイズが走り、心臓が早鐘を打つ。
理解できない。エリンシアが寝室に戻らないだけだ。シアレスに帰ったわけではない。ただの夫婦喧嘩。
それも、国を揺るがすような問題ではない。些細な……いや、少し感情的になっただけの言い争いだ。
一晩置けば互いに冷静になれるはずだった。彼女は聡明だ。自分の言葉の正当性を理解し、戻ってくるはずだった。
それなのに、エリンシアは一週間が過ぎても戻らない。
ガラスケースの中のうさぎたちは変わらず寄り添いあっているのに、現実の王は一人で、王妃はここにはいない。
まるで、エリンシアがいない頃に戻ってしまったようだった。
いや、彼女が当たり前にそこにいる生活を知ってしまった分、以前よりも質が悪い。
彼女の体温を、眠る前のあどけない会話を、朝目覚めたときの幸福を知ってしまった今、この静寂は拷問に近い。
「……ッ」
ヴァレンは強く唇を引き結んだ。
ここにあるのは、王と王妃の形をした虚像だけ。
あれほど毎朝必ず目に焼き付け、幸福の象徴だと思っていたこの二匹を見ているのが、今は少し苦しい。
見せつけるように仲睦まじく並ぶぬいぐるみから、『心を持たないあなたに伴侶は必要ない』『愛を押し付けることしかできない者に愛される資格はない』という無言のメッセージが、幻聴として聞こえてくるようだった。
ヴァレンはケースから手を離し、ベッドにある冷え切った枕に振り返った。
「迎えに行くべきか……?」
自問する声が弱々しく流れては消えていく。
迎えに行きたい。今すぐにでも彼女の部屋の扉を蹴破り、彼女を抱きしめて、この部屋に連れ戻したい。
だが、何と言えばいい?
痛みがわからないのは事実だ。合理的思考を変えることもできない。
自分なりの論理で彼女を守り、彼女を愛してきた。それを否定された今、どう振る舞えば正解なのかがわからない。
根本的に理解できていない状態で、口先だけの謝罪したところで、聡明な彼女は見抜くだろう。そして、それは失望に繋がるかもしれない。
それが何よりも恐ろしかった。
この一週間、思考は堂々巡りを繰り返し、答えの出ない迷路を彷徨い続けている。
結局、彼は今夜も灯りを消すことしかできなかった。
暗闇の中で、ガラスケースの中の二匹だけが主人の孤独な寝顔を見つめ続けていた。
二人がそれぞれの部屋で孤独を噛み締めている間、その「隙間」は、城の外へと静かに、しかし確実に広がっていた。
城内は、季節が逆戻りしたかのような冷気に包まれている。もちろん物理的な気温の話ではない。
この城の絶対的な支配者である国王と、その妻である王妃の間に横たわる、分厚く冷たい沈黙のせいだ。
使用人たちは足音を忍ばせ、アサシンになったかのように息を潜めて働いている。
ひとたび王が通れば、その身から発せられる絶対零度の空気に触れぬよう、誰もが目を伏せる。
かつては、不器用ながらも妻への愛を隠そうともしなかった王の姿に、城全体が微苦笑と温かさに包まれていたことが嘘のようだ。
フィオレンツ王城は今、主の心を映す氷の城と化していた。
夜の帳が下りる頃、エリンシアは自室の窓辺にある長椅子に座り、膝を抱えていた。
ここは、城に来て間もない頃、ヴァレンが用意してくれたエリンシアの部屋だ。
当時の彼は、強引に連れてきたエリンシアをこの部屋に住まわせ、決して自由を与えようとはしなかった。けれど、不自由だけはさせまいと、ありとあらゆる贅沢品を運び込ませた場所でもある。
視線を巡らせれば、部屋のあちこちに“家族”がいる。
窓際、棚の上、鏡台、本棚の隙間……
大小様々な、八匹のうさぎのぬいぐるみたち。
かつてヴァレンが、『家族だからと同じ場所に居させる必要はない』と言って、エリンシアの動線に合わせて配置してくれたものだ。
彼が不器用な優しさで『家族を作ってやる』と言って贈ってくれた、大切な宝物たち。
「……あなたたちも、寂しい?」
エリンシアは、窓際に置かれた小さなうさぎの頭を指先で撫でた。
彼らは何も答えない。つぶらなガラスの瞳で、主人の憂いを見上げているだけだ。
この部屋には家族がいる。賑やかで、愛らしい家族が、エリンシアを見守ってくれている。
けれど、それを贈ってくれた本人は、ここにはいない。
あの日、喧嘩をして主寝室を出てから、エリンシアはずっとこの部屋で夜を過ごしていた。
少し彼と距離を取りたい。一緒にいたくないと帰ったのだが、広いベッドに一人で寝るのは不思議に思うほど肌寒かった。
最高級の毛布に包まれても体の芯が冷えたまま温まらない。
隣にあったはずの体温。無言で伸ばされ、朝になれば必ず腰に回されていた腕の重み。それらが失われた空間は、エリンシアが思う以上に広大で、孤独だった。
(……このままじゃダメよね)
わかっている。
寝室に戻ればいいだけなのだ。
意地を張らずに扉を叩き、謝罪をすれば彼はきっと拒絶しないだろう。
けれど、戻って無視をされるのが怖かった。
あるいは、あの凍てつくような瞳で「自分は悪くない」というスタンスを取られたら、また感情的になって噛み付いてしまいそうな気がする。
『誰がお前を救ってやったと思っている』
あの言葉が、小骨のように胸の奥に引っかかって抜けない。
事実だ。彼が権力を行使し、強引に奪い取ってくれなければ、エリンシアは今頃、浮気性の婚約者と結婚し、裏切りの事実さえ知らぬまま一生を終えていたかもしれない。
彼は救ってくれた。それは間違いない。
けれど、それを突きつけられた瞬間、エリンシアの胸は激しく掻き乱された。
彼と共に生きると決めたのは、彼に救われたからではない。彼を愛したからだ。
それなのに、あの言葉はまるで「お前は拾われたペットだ」と言われたかのように、エリンシアの主体性と愛を否定するものだった。
だが、それでも傷つけたことは謝らなければならない。
『人の心がわからない』という言葉は、一番言ってはいけなかった。頭に血が上ったことは言い訳にはならない。悪意ある選択をしてしまったことを詫びなければならない。
わかっているのに、足が向かわない。
「いくじなし……」
昼間、公務で廊下を歩くとき、遠くにヴァレンの姿を見かけることがある。
彼は以前よりも痩せたように見えた。
表情は相変わらず能面のように読めないが、その纏う空気はナイフのように鋭く、誰も寄せ付けないオーラを放っている。
すれ違う使用人たちが怯えるように道を空ける姿を何度も見た。
執事の話では、彼は食事もそこそこに執務室に籠もり、深夜遅くに主寝室へ戻るだけの生活を続けているらしい。
「……意地っ張り」
自分に言っているのか、それとも彼か──エリンシアは顔を埋めるようにして、手近なうさぎを抱きしめた。
『家族だからと同じ場所に居させる必要はない』
彼はそう言ったけれど、エリンシアは否定する。離れているべきではない。
だって、離れているとこんなにも寂しいのだから。
同時刻、主寝室。
一人で過ごすのが当たり前になってしまった部屋は、以前よりも広大で、寒々しく感じられた。
ヴァレンは豪奢な天蓋付きのベッドに腰掛けながら改めて部屋を見回す。
ここは、エリンシアが来る前から何も変わっていない。ただ一点を除いて。
豪奢なガラスのケースに入った、二匹のうさぎのぬいぐるみが鎮座している。
二人の誕生日に、エリンシアが贈ってくれた物。
宝石がついた杖を持った王とそれに寄り添う王妃。
専用の玉座に座り、二人だけの世界で並んでいるその姿を、かつてヴァレンは『僕の理想の戴冠式だ』と喜んだ。
ヴァレンは無言で、ガラスケースに指先で触れた。
冷たい感触が伝わってくる。
「……なぜだ」
低い声が、誰に届くこともなく室内に落ちる。
痛みを感じない彼にとって、「寂しさ」という感情の定義は曖昧だ。
だが、この一週間、胸の奥に鉛を流し込まれたような重苦しさが消えない。呼吸をするたびに、肺のどこかが軋むようなノイズが走り、心臓が早鐘を打つ。
理解できない。エリンシアが寝室に戻らないだけだ。シアレスに帰ったわけではない。ただの夫婦喧嘩。
それも、国を揺るがすような問題ではない。些細な……いや、少し感情的になっただけの言い争いだ。
一晩置けば互いに冷静になれるはずだった。彼女は聡明だ。自分の言葉の正当性を理解し、戻ってくるはずだった。
それなのに、エリンシアは一週間が過ぎても戻らない。
ガラスケースの中のうさぎたちは変わらず寄り添いあっているのに、現実の王は一人で、王妃はここにはいない。
まるで、エリンシアがいない頃に戻ってしまったようだった。
いや、彼女が当たり前にそこにいる生活を知ってしまった分、以前よりも質が悪い。
彼女の体温を、眠る前のあどけない会話を、朝目覚めたときの幸福を知ってしまった今、この静寂は拷問に近い。
「……ッ」
ヴァレンは強く唇を引き結んだ。
ここにあるのは、王と王妃の形をした虚像だけ。
あれほど毎朝必ず目に焼き付け、幸福の象徴だと思っていたこの二匹を見ているのが、今は少し苦しい。
見せつけるように仲睦まじく並ぶぬいぐるみから、『心を持たないあなたに伴侶は必要ない』『愛を押し付けることしかできない者に愛される資格はない』という無言のメッセージが、幻聴として聞こえてくるようだった。
ヴァレンはケースから手を離し、ベッドにある冷え切った枕に振り返った。
「迎えに行くべきか……?」
自問する声が弱々しく流れては消えていく。
迎えに行きたい。今すぐにでも彼女の部屋の扉を蹴破り、彼女を抱きしめて、この部屋に連れ戻したい。
だが、何と言えばいい?
痛みがわからないのは事実だ。合理的思考を変えることもできない。
自分なりの論理で彼女を守り、彼女を愛してきた。それを否定された今、どう振る舞えば正解なのかがわからない。
根本的に理解できていない状態で、口先だけの謝罪したところで、聡明な彼女は見抜くだろう。そして、それは失望に繋がるかもしれない。
それが何よりも恐ろしかった。
この一週間、思考は堂々巡りを繰り返し、答えの出ない迷路を彷徨い続けている。
結局、彼は今夜も灯りを消すことしかできなかった。
暗闇の中で、ガラスケースの中の二匹だけが主人の孤独な寝顔を見つめ続けていた。
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