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鉄の音と匂い漂う国
しおりを挟む暑いっっっ!!!
あれから5日刻かけて到着したファイ国。
気候的にはいまは冬になる前だから、肌寒くてもおかしくないはずなのに、なんとも熱気が凄い。
いつものように準備して、入国関門もスムーズに突破した。
門兵が火の神様の指示がありましたから!!と言ってたから、事前に通達してくださったんだなぁ、あとでお礼しなきゃ!!
そうだ・・明日あたりに今度は風の神様を呼ばないと、そろそろヘソを曲げてしまう可能性もある。
ちょうど良いから、この前料理人ズが作っていた新しいお菓子をお供えしよう♪
(もちろん、他の神様たちへも渡して欲しいと言わないと・・争奪戦だよね)
ファイは火の神様の元、火に恵まれている。
熱量が必要な鍛冶仕事に向いてるから当たり前だけど、鍛冶屋が多く、それに並ぶように武器や鎧、鍋や刃物も上物が出揃う国だとか。
見たこともないような長刀や、金槌、女性の護身用向きの小さなナイフや、部屋に飾る用の細かい細工の装飾ナイフなど、売れられている種類は多様みたい。
武器のお土産~と思ったけど、それは本人たちで買いたければ買ってね~とお金だけ請求してくれるようにした。
料理人にも、鍋や包丁など買いたいのがあれば買って貰うように伝えてある。
やっぱりお土産はお菓子が定番よね♪
入国してみんなでキョロキョロしながら歩き、雑貨屋を見たり、リル用のお土産を大量に買ったり、4人でランチしたり・・・
初日で飛ばしすぎなくらい楽しく過ごして夕方・・
遠くのほうで煌々と明りの群が見えて、あれは何だろうと思い行ってみたくなった。
今日のお供は、テンダ・ガロ・ヴァルの3人だ。
久しぶりに3人揃っての護衛でちょっと楽しいと思ったのは内緒(笑)
他愛もない話をしながら大通りを進んでいく。
やはりみんなすぐに愛し子の存在には気づくけど、誰も接触してくるような人はいないので楽だ。
ちょっと先にオススメのお店とか知りたいな~と、隣に居たおじさんに声をかけた。
こちらから道を尋ねると、
「い、愛し子様っ会えて嬉しいです~~っあ、今日は週中なので大広場で沢山の露店が出て賑わっていますよ!良かったら寄ってみて下さい。サッチ爺さんの肉焼きは最高なのでオススメです!で、では~」
親切な人にお礼を伝えると慌てて頭を下げて去っていった(笑)
気にせず4人でそのまま進んでいくと、本当に端から端が見えないほどの場所。
露店がぐるっと並んでいる様で、広場の中央らしき場所には大きなテーブルと椅子がいくつも用意されてまるでパーティー会場みたいだ。
ルナ「ふわ~~~すごいっっ!どれだけ露店がるのっ!?」
テンダ「僕もこれだけの数の露店は見たことがありませんよ~」
ガロ「まさに圧巻だな・・」
ヴァル「せっかくだし、先程教えてもらったお店に行きましょう・・と、どうやって探しましょう?」
と、4人で困惑・・・
うーん・・よし、聞いちゃえ!
と、近くに居た4人組の女性に声をかける。
ルナ「あのぉ~少しよろしいですか??」
「っっ愛し子様っ・・は・・声大きすぎますね、すみませんっ」
ルナ「いえいえ、急に声かけてしまってごめんなさい、ちょっとお聞きしたいことがあって・・」
「!!はいっ私達でよければ・・どうされましたか?」
「うわぁ愛し子様っっ可愛いっ」
「色・・・神の色・・凄い・・」
「あっこの2人は本物の愛し子様に会えて興奮しすぎて放心中ですが、お気になさらず・・」
ルナ「ふふっそう言っていただけて嬉しいですよ。この出会いに感謝です(ニコ)」
「はわっっっす、すみません・・(照)」
ルナ「いえいえ、それでですね~先ほど教えていただいたのですけど、サッチ爺さんという方の露店の肉焼きがとっても美味しいとオススメされたのですが・・
お店が多すぎて場所がわからなくて・・」
「なるほどっ確かにこれだけ多いと困りますよね・・」
「うんうん、わかります。実は現地民の私達も毎週困っていたので、運営のほうに進言して会場地図を作ってもらったんです。」
ルナ「え!そんな便利なものが!?」
「そうなんです!しかも、小さく縮小した図を配ってくれるので、あちらに大きな赤いテントが見えますか?運営テントなのでそちらで貰えますよ~」
ルナ「えーーーとっても良い情報教えてくださってありがとうございます!!早速行ってみますね♪」
「あ!あの・・最後に・・もしご迷惑じゃなければ、握手していただけませんか?」
「わ、わたしもっっ」
「はっ!あ、ずるいよ~わたしも~~」
「え??握手っ!!あたしもいいでしょうか?」
ふふっそんなに喜んでくれるのか・・・そう思うと私も心がポカポカしてくる。
ルナ「はいっもちろんです♪出会いに感謝ですよ~お姉さん達に素敵なことがありますように・・・」
そう言って4人のお姉さんたちと順番に握手をすると、気づかない程度だけど手のひらでキラっとオレンジの光が見えた。
お姉さんたちは興奮して気づいてなかったみたいだけど・・
あーーーやっちゃった??私??と思いながら、事後なので諦めた。
小さな光だったから、お姉さんたちの夢や希望に近づけるとかそういうことだろうな・・
うん良き!!
無事に運営テントのほうで会場地図を貰うと、少し歩いて目的地へと着けた。
少し痩せた優しそうなお爺さんが頭に布を巻いて、せっせと大きな鉄板でお肉を焼いている。
コレは・・美味しそう!!!
「え!愛し子様だ!!」
「うわっ・・美しい・・」
「やだ、肌凄い白いっ」
「髪の毛も綺麗~~~どんな手入れしてるんだろ・・」
「あの瞳見ろよ、本当に神秘的としか言いようがないぞ」
「素敵だわ~」
「うちの国に寄ってくれたんだな・・」
「ありがたいことだ!」
「あ、でも・・」
「わかってるさ、騒がず見守る!だろ」
「それそれ」
「こわ~~~いことになりたくなきゃな」
「なりたくないな」
「見守るのはタダだからな」
「お目見え出来るだけでも儲けものだよ」
「死ぬまでにお会い出来るなんてなぁ」
「火の神も喜んでおられるだろうな」
「本当に」
「お、サッチ爺さんの鉄板焼屋に寄ってるぞ」
「あそこの肉は絶品だよなー」
「味付けも絶妙でな!」
「あー俺も食べたくなってきた・・」
「おい、いまはやめとけよ」
「わーってるって、後でだよ」
「あたしも後で絶対行く~」
「うちも今夜はあそこの肉を晩御飯に出すわ」
「サッチ爺さん、びっくりして倒れなきゃいいけどな(笑)」
「結構肝座ってる人だから大丈夫だろう」
「何かあればみんなで助ければいんだ」
「そうだな!」
「あ!愛し子様美味しそうなお顔~気に入ってくれたみたいで良かった!」
「おぉ~他にも色んな店に寄ってもらえるといいな~」
「愛し子様絶賛!!とかってのぼりが立ちそうだな!」
「それいいな!」
「国の活性化にもなるな!!」
「あ~神殿にも寄ってくれるといいんだがな・・」
「そうだな、神殿長様お年だからな・・少しでも元気になる要素は欲しいな」
「また美味しいもの持っていってあげようぜ」
「そうしよう!」
「あ、あたし明日神殿長様に会いに行く用事あるよ」
「そうなのか?そしたら、俺等の分も持ってってくれよ」
「もちろん、預かるよ!」
「あ、わたしからも頼むよ~」
「まとめて持ってってあげるよ!」
「助かるぜ~~」
「くれぐれも神殿長様によろしくな!!みんな心配してるって伝えてくれよ」
「まかせて!」
「よ~し、じゃぁちょっと預けるの持ってくるかな」
「俺も~」
「わたしも取ってくるからね」
「悪いけど待っててくれ!」
「おーけー!ここにいるよ~~」
そうして散り散りになっていく。
そんな人々の光景をルナティカは密かに見ていた。
ルナ「お爺さん、ご馳走様でした!!とっても美味しかったです~また来ますね!」
サッチ「いやいや、そんなに褒められては照れるのう~是非また寄って下され!待っとりますわい」
拳を作って人差し指と親指でイエイっとしながらニカっと笑うお茶目な店主に、ルナティカもエイっと向ける。
広場は広すぎて、人々もひしめき合い活気がありすぎるくらいだ。
そんな中聞いてしまった神殿長様のお話。
サッチ爺さんの肉焼きを留守番組にもと思い、結構な量を買って箱庭へと戻った。
うーん、明日は神殿へ行ってみようかな・・
神殿長様、火の神様や創造神様にも会わせてあげたいな。
でもその前に・・今夜は風の神様を呼ばなきゃね!忘れてないよ~~
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