私が好きなのはあなたじゃないですよ?

夜明シスカ

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マトワ・ルティ

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とある日。

ルティ伯爵家では、一人荒れ狂う人物が居た。

次男のマトワ。

ルティ伯爵家とは、そこまで歴史が長いわけでも無く、どちらかというと新興貴族寄りだ。


この血族の男性にはあまりよろしくない性質が受け継がれている。
本人たちはさほど気にしておらず、むしろ誇りに思っている人もいるとか。

曰く、
好きになった相手に対する行動・言動が行き過ぎているらしい。

相手の予定や行動を把握したがる。
約束もしてないのに出先に出没する。
交友関係に口出しする。
異性との接触を規制・物理的排除。
相手の感情はお構い無し。
とにかく自分の感情最優先で押し付ける。
思い込みが激しい。
恋人でもないのに恋人だと周知させる。
相手の使った物をなんでも入手したがる。

友人関係の間柄ならばまだ逃げる隙はある・・
だが、ペアになってしまうと最後、どんな手段を使ってでも結婚まで持ち込むらしい。
結婚後は、式以降の妻を公に出すことはなく監禁しているらしいと噂されるほどに、妻の姿を見た人は居ないとのいう。

同じ血縁のことだけれど、僕は初めてその話を聞かされた時は良くわからなかった。
でも、物心が着いてきた頃。
ふと、あれ?うちの母親っていつ外に出てたかな??と思ったんだ。
かろうじて屋敷内は自由に歩かせてもらってるみたいで、
女性だけの女子会というお茶会なるものも、定期的に開いているからそれが息抜きになっているのかもれない。

そういうところ、父上は母上を上手に掌で転がしているのかもしれない。

そうこうして、10歳のペアリング異パーティーでのこと。
僕はとうとう出会った。
僕の運命の人に。
この子だ!!と思ったら、別の男子と更には女子もくっついて・・
僕のなのになんなんだ・・と怒りを抑えられなかった。
あぁ、こういう感情からなのかと理解出来た。

そういえば、兄さんも結構酷いらしい。
僕は想い人に会えなくなって、部屋に閉じこもってしまった兄さんの姿を思い出した。
家族とは会うし、家の中で父上の手伝いなどして家を継ぐ準備をしてはいるけど、
屋敷の外に出ることが出来なくなっているのだ。
”あの子が居ない世界は地獄だ”
と呟いていたのを聞いたことがある。

仄暗い顔で窓の外を眺めていたっけ・・
僕はあぁはならないぞ。
見つけたんだ、絶対に僕のモノにするんだ。

ユラユラと心に揺らめいた黒い炎は、小さな明かりから段々と大きさを増していく。

友達になってもらったんだ。
僕と友達だって。
じゃあペアもなれるよね!
パーティー終了して数週間後にはペア申込書を送ってもらった。
返事は良いに決まってる、だって友達になれたんだから。
きっと僕のこと好きになってくれるはずだ。
ふふっ

そう、そんなことを思っていた。

馬鹿だった・・

即日返送されてきた。
返事は”断り”だった。

あれ?なんで??

父上に呼ばれて、断れたから諦めろと言われた。
え?諦める??
なんで僕が諦めないといけないの??
僕は悪くないよ?
僕が好きっていってるんだから、向こうからありがとうって言うべきでしょ??
僕と一緒になれるなんて、最高なのに。
断るなんてあり得ない。
嘘だよ・・
きっと僕の気を惹きたいんだね?
な~るほど~そういうことかぁ。
やだなぁ、そんなことしなくてもちゃ~んとわかってるのに。

ん~そんな子にはどんなお返しがいいかなぁ~?

僕は色んなお返しを考えた。

でも、やっぱり素敵なものじゃないとね♪
僕に相応しい僕だけのためのモノにしなきゃでしょ?
だから~・・

楽しみだねぇ♪


ーーーー
え・・こわっ
自分で書いてて何ですけど気持ち悪くなりました。
何も楽しくないわ!!

ツッコミ自分でやっときます。

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