私が好きなのはあなたじゃないですよ?

夜明シスカ

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モンス家の変化

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私が号泣してしまって、メロウ様も他の使用人たちもびっくりしていたけど、落ち着いたらみんなで笑い合った(笑)
ルティ家から来たみんなも、それはもう喜んでくれた。

朝食を済ませると、メロウ様にこのあと少し話したいことがあるから執務室に来て欲しいと言われた。
もちろん、私の予定は未定なのでそのまま向かいますと返事をした。

ついでだからと、結局一緒に食堂から移動したのだけど(苦笑)

移動しながら外を眺めていると、すっかり秋の空色、そろそろ秋の食べ物も出てくるかも♪

なんて考えていたら執務室に到着した。
「さぁ、シェナ入って。少し座って待っていてね。」
「あ、はい。」
どちらへ行かれるのかしら?
待っていると、戻ってきた。
ん?お茶セットだわ。
「僕が淹れたお茶になるけどいいかい?」
「え!嬉しいです!」
「そう言ってくれると淹れる甲斐があるよ」
2人で見合って笑った。

「さてと、あ、砂糖とミルクはここに置くから自由に使ってね。」
「はい、いただきます」
そう言ってミルクを流して出来たミルクティーの色は無意識にメロウ様の髪色だったのは後で気づいたけど。

「落ち着いたところでちょっと話を・・いいかな?」
少し言いにくそう?
??どういう内容なんだろう?
「はい、大丈夫です。」

・・・
一瞬沈黙してから、意を決したような面持ちでこちらを向いたメロウ様。
「シェナ、貴女さえ良ければ、どうかこのままこの屋敷に滞在して欲しいんだ。
・・・
ごめんっ、遠回しじゃダメだな。
んんっ
僕はこの数日だけれど、貴女と生活していくうちに毎日貴女の笑顔を見られたらどんなに幸せだろうかと思うようになっていて。
いつか此処を出て行ってしまうであろう貴女を引き留めるためにはどうしたらいいかと悩んでいたんだ。

もし嫌じゃなければ、まだこちらへ留まって欲しい、そしてゆくゆくは僕の妻になっていただけないでしょうか?
・・・

僕は貴女を、シェリアーナ・ボルモン嬢を愛しています。」

メロウ様が話しだした時、何の冗談かと思った。
私を驚かせるつもりだろうか。

でも・・話を続ける彼の瞳は至って真剣で、耳も首まで真っ赤だ。
彼は本気なんだわ、
本当に私を愛してくれている。

私も彼ともっと居たいと思った。
このお屋敷も使用人たちも、メロウ様自身も大好きだし。
ルティ家から来た使用人のみんなも、こちらに馴染んで楽しそうに仕事をしている。
この環境の中に居られるのなら、使用人の1人にでもなろうかなと思っていた・・
でも烏滸がましいけど、私が望んだのは、メロウ様のお傍に居ること。

伝えてもいいのかしら・・



数分悩んで、私も心を決めた。

スッとメロウ様に向き合いう。

「メロウ様、私シェリアーナ・ボルモンは貴方からの求婚を受け入れます。」

私の言葉聞いて固まってしまったメロウ様。
そんな彼を見つめて微笑み伝える。
「私も貴方を愛しています。
初めこそ、こちらに居られるならメイドでもいいからと思っていました。
でも、時間が経つにつれて使用人としてではなく、貴方の傍に居たい、支えていきたいと思うようになりました。

私はまだ離縁して間もないし、外聞的にも、受け入れてもらえないだろうと考えていました。

それなのに、メロウ様は私に心を寄せて下さったなんて。
そんなのっ
いいのですか!?私は子どもも産んでいますし、綺麗な体でもありません・・
監禁されていたので、世論なども疎いですし社交もうまく出来るかわかりません。
それでも・・それでも貴方が望んでくれるのなら私は生涯貴方のためだけに尽くすと誓います。

お傍に居させてください。」

っっっ!!!
シェリアーナ渾身の告白を聞いて、呪縛から解けたようにワタワタと動きだした彼は・・
盛大に紅茶を零した(苦笑)
「熱っ・・あーそんなことどうでもっ
えっえ!?シェナ!!いいのっ!!??
本当に!?僕の妻になってくれるの!?
嘘じゃないよね!!もう撤回無理だからねっ
僕ちゃんと聞きましたよっ

あああああああ良かったぁぁぁ!!!!」(泣)
あまりにも騒ぎすぎて、トレイルを筆頭に侍女長やらメイドが駆けつけてきた。
バンッ
「失礼いたしますっ!!旦那様、どうされましたか!!」

果たしてこの光景がみんなの目にはどう映っていたのか・・

その後、お茶の片付けと新しいお茶を淹れ直されて、メロウ様は一旦続きの部屋でズボンをお召替えになられた。

メロウ様が戻られて、トレイル以下一緒に来たみんなも居たのでちょうど良いということで、
「とりあえず、いま此方に居る者だけには知らせることにする。
私メロウ・モンスとシェリアーナ・ボルモン嬢は結婚することになった。
明日にでも婚姻届けを出すつもりだから、今後はシェナを女主人としてよろしく頼むよ。」

「「「「「「えええ!!!」」」」」」
「お二人っいつの間に!!」
と侍女長のレナが驚きの声を出す。
「えぇえぇ、私はやっとですかという思いですよ。旦那様、奥様、誠におめどうとございます」
トレイルのその言葉に他のみんなもハッとなって、
「「「「「「おめでとうございます!!」」」」」」
と祝福してくれた。

最後はメロウ様のバタバタであまり締まらなかったけれど(笑)

その後、屋敷にいる全員にこの事が伝わり、入れ替わり立ち替わりでみんなが祝福してくれた。

前回の結婚はなんだったのかと思えるほどにいまはとても幸せだ。


翌日、メロウ様と私は宣言通りに結婚した。
そして、そのままボルモン伯爵家へ向かい事後報告で申し訳ないこと、結婚したこと、私のことを生涯愛し大切にすることを誓約してがくれた。
両親も反対するどころか、メロウ様のことを以前から知っていて人柄も性格も良いことや評判の良さもあって、素晴らしい人に嫁げたと喜んでくれた。

そして、状態がわからなかった私のことをずっと心配していたこと。
何度も会わせて欲しいとルティ伯爵家まで行ったが会わせてもらえなかったこと。
手紙も届けてもらえず、なす術無くどうしたらいいかわらかなかった・・助けてあげられなくてすまなかったと謝られた。

両親が悪いわけではないのに・・

そんな両親を見てメロウ様は、気兼ね無くいつでも屋敷に遊びに来て欲しいと言ってくれて両親はまたもや大喜びしていた。

その後、シェナとルティ家の使用人のことを頼んできたというトルディア家へ諸々を報告しに寄った。

そこでの出会いは・・

”恐怖の分かち合い”と”克服の成果”

それだけじゃないけど。
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