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ということで誰もが憧れた学園の生徒会長と同室になりました。どういうラノベ? 奇跡なの?
(いや、はしゃぐなはしゃぐな俺。俺は友達が著しく少ない)
それがなんの関係があるのかは不明だが、友達の数を指折り数えようとして数本で終わった時俺は自分がゴミカスバッドコミュニケーション芸人であることを自覚できるので有効である。
(あくまで冷静に、理知的に! 武藤様の不快にならないようなコミュニケーションを心がける!)
そうたとえば、武藤様と良く一緒にいる副会長のような。メガネをきらんと光らせ、なんかすごいオシャレでシニカルな発言を常にする感じで。
よし、いくぞ!
「ただいま~、へぇ俺、生徒会長様と一緒だったんだ? 光栄だねぇ」
ガチャ、と鍵を開けた先は玄関であった。クソ広。奥の方にリビングが見える。
「……」
びっくりするくらい誰もいない。まぁ武藤様以外基本いるはずがないんだけども。
そういえば生徒会、まだ活動してたんだっけ……
「…………」
コミュ障、一人で大はしゃぎ、ってことですか。
なるほどね?
「流石に死にてぇ~~~~笑」
一瞬で仮面を叩き割る。割らないと何するか分からなかった。とりあえずこれはしばらく引きずるし今日寝る時そっと記憶が蘇ることは確定した。
仕方がないので玄関で靴を脱ぎ揃え、泥だらけの靴下で上がるのも──造園作業をすると汚れるので──忍びないので仕方なく靴下を脱ぎ、ぺたぺたとリビングに上がる。
あっなんかスリッパ持ってきてた方が良かったかな。まぁいっか明日買お。
「リビング広、ダイニングキッチンじゃんけ。なんかフライパンいっぱいある! 何に使うの?」
失礼である。カスの自炊力を見せつけてしまった。
普通に私物の可能性が高いし。ちなみに俺はフライパンと鍋は一つずつしかない。
だだっ広いダイニングキッチンの端っこにいくつか段ボールが積んである。俺の荷物だろう。
開けてみると新築もびっくりのだだっ広いフローリングだった。ここで寝泊まりしろってことか。
家具、無い?
流石に困惑して併設されていた収納をのぞけば、お値段以上のローテーブルとラグと布団と座椅子が入っていた。二年間使っていた相棒たちである。
なーんだ、俺の私物が部屋に対し少なすぎただけか!
「出しといてくれや~」
い草を使った大きめのラグを、コンセントのある端っこに合わせて敷く。デケェ窓から太陽光が入るのでちょっといい匂いがした。
そこに収納から取り出した布団を敷いて、余ったスペースにお値段以上なローテーブルを組み立てておき、座椅子を設置した。
これで俺の部屋再現はおしまいなのだが。
「びっくりするくらいスペース余った」
教科書類は学校に置き勉してるし、鏡は手鏡を駆使してるし、元々使ってなかっただけに省スペースなのに加え部屋が広すぎる。旅館のあの一番楽しいわけわからん和室みたいになってる、俺の生活スペースが。
ブレザーとネクタイをクローゼットにかけて、シャツとズボンというラフな格好で腕をまくる。
「っし! この調子で段ボールも開封してくか!」
いくつか積まれた段ボールに手をかける。異常に重い。心折れた。
「お、重ッッッッ……まるで俺の出来た友達への執着みたいに重い! なに!? 何の重さこれ!?!? 怖!!」
グッと腰を入れて持ち上げる、と。
段ボールの底が抜ける。何かが落ちてくる。え、茶色。芋? デカ。新じゃが?
「痛ァッッッッ!!!!!!!!!」
ドゴゴゴゴ!! と重い音を立て、5月初旬の芋が親指の根っこを強かに打つ。綺麗なダイニングに芋がゴロンゴロンと転がっていき、俺はあまりの痛みにそれ以上声が出ずのたうち回る。
何ならのたうち回った時芋が倒れ込む俺と地面との間に入って肋にダメージがいった。芋は無傷だった。芋つよ。
「~~~~ッ、なんで芋……!?」
投げ捨てた段ボールの奥からメモがはらりと落ちてきて偶然目に入った。母親の少し右肩上がりの文字で、メッセージが書いてある。
『芋2キロです。お友達と食べてね』
2キロ消費できるお友達とかいないが?
母はどうやら、俺の部屋割り変更のことを友人チャンスだと理解しているらしい。
コミュ障ゆえに心配をかけているし、母は根明なので根暗コミュ障の息子を一切理解できていない。ちなみに俺は顔が母親性格が父親に似ているそうだ。祖母談。確かに父さんは根暗である。
ゴロゴロとのたうち回っている過程でふと後ろを向く。
一対の瞳が俺を見つめていた。
「……」
「……」
煌びやかな美貌、艶やかな着こなし、ぬばたまの黒髪。獅子のように鋭い薄い金色の瞳が、じっと俺を見つめている。
何も言いようがない。芋にまみれてんだからこっちは。
「……何?」
正当な疑問である。
「やっほー会長さま、親の差し入れ開封しただけだけどぉ?」
「お前の家系、差し入れを散らばしてのたうち回ることを開封の儀にしてんのか?」
「……」
鋭いツッコミだった。チャラ男で誤魔化せるわけもない。当たり前である。どこの世界で芋に埋もれてのたうち回るチャラ男がいるのか。
武藤様にもドン引きされている。
違う、違うんだ。これも全て親指を打ったから。
指の付け根が防護できてなかったからなんだ。
そう、これも全て
「スリッパがないから……!」
「それは違うだろ」
(いや、はしゃぐなはしゃぐな俺。俺は友達が著しく少ない)
それがなんの関係があるのかは不明だが、友達の数を指折り数えようとして数本で終わった時俺は自分がゴミカスバッドコミュニケーション芸人であることを自覚できるので有効である。
(あくまで冷静に、理知的に! 武藤様の不快にならないようなコミュニケーションを心がける!)
そうたとえば、武藤様と良く一緒にいる副会長のような。メガネをきらんと光らせ、なんかすごいオシャレでシニカルな発言を常にする感じで。
よし、いくぞ!
「ただいま~、へぇ俺、生徒会長様と一緒だったんだ? 光栄だねぇ」
ガチャ、と鍵を開けた先は玄関であった。クソ広。奥の方にリビングが見える。
「……」
びっくりするくらい誰もいない。まぁ武藤様以外基本いるはずがないんだけども。
そういえば生徒会、まだ活動してたんだっけ……
「…………」
コミュ障、一人で大はしゃぎ、ってことですか。
なるほどね?
「流石に死にてぇ~~~~笑」
一瞬で仮面を叩き割る。割らないと何するか分からなかった。とりあえずこれはしばらく引きずるし今日寝る時そっと記憶が蘇ることは確定した。
仕方がないので玄関で靴を脱ぎ揃え、泥だらけの靴下で上がるのも──造園作業をすると汚れるので──忍びないので仕方なく靴下を脱ぎ、ぺたぺたとリビングに上がる。
あっなんかスリッパ持ってきてた方が良かったかな。まぁいっか明日買お。
「リビング広、ダイニングキッチンじゃんけ。なんかフライパンいっぱいある! 何に使うの?」
失礼である。カスの自炊力を見せつけてしまった。
普通に私物の可能性が高いし。ちなみに俺はフライパンと鍋は一つずつしかない。
だだっ広いダイニングキッチンの端っこにいくつか段ボールが積んである。俺の荷物だろう。
開けてみると新築もびっくりのだだっ広いフローリングだった。ここで寝泊まりしろってことか。
家具、無い?
流石に困惑して併設されていた収納をのぞけば、お値段以上のローテーブルとラグと布団と座椅子が入っていた。二年間使っていた相棒たちである。
なーんだ、俺の私物が部屋に対し少なすぎただけか!
「出しといてくれや~」
い草を使った大きめのラグを、コンセントのある端っこに合わせて敷く。デケェ窓から太陽光が入るのでちょっといい匂いがした。
そこに収納から取り出した布団を敷いて、余ったスペースにお値段以上なローテーブルを組み立てておき、座椅子を設置した。
これで俺の部屋再現はおしまいなのだが。
「びっくりするくらいスペース余った」
教科書類は学校に置き勉してるし、鏡は手鏡を駆使してるし、元々使ってなかっただけに省スペースなのに加え部屋が広すぎる。旅館のあの一番楽しいわけわからん和室みたいになってる、俺の生活スペースが。
ブレザーとネクタイをクローゼットにかけて、シャツとズボンというラフな格好で腕をまくる。
「っし! この調子で段ボールも開封してくか!」
いくつか積まれた段ボールに手をかける。異常に重い。心折れた。
「お、重ッッッッ……まるで俺の出来た友達への執着みたいに重い! なに!? 何の重さこれ!?!? 怖!!」
グッと腰を入れて持ち上げる、と。
段ボールの底が抜ける。何かが落ちてくる。え、茶色。芋? デカ。新じゃが?
「痛ァッッッッ!!!!!!!!!」
ドゴゴゴゴ!! と重い音を立て、5月初旬の芋が親指の根っこを強かに打つ。綺麗なダイニングに芋がゴロンゴロンと転がっていき、俺はあまりの痛みにそれ以上声が出ずのたうち回る。
何ならのたうち回った時芋が倒れ込む俺と地面との間に入って肋にダメージがいった。芋は無傷だった。芋つよ。
「~~~~ッ、なんで芋……!?」
投げ捨てた段ボールの奥からメモがはらりと落ちてきて偶然目に入った。母親の少し右肩上がりの文字で、メッセージが書いてある。
『芋2キロです。お友達と食べてね』
2キロ消費できるお友達とかいないが?
母はどうやら、俺の部屋割り変更のことを友人チャンスだと理解しているらしい。
コミュ障ゆえに心配をかけているし、母は根明なので根暗コミュ障の息子を一切理解できていない。ちなみに俺は顔が母親性格が父親に似ているそうだ。祖母談。確かに父さんは根暗である。
ゴロゴロとのたうち回っている過程でふと後ろを向く。
一対の瞳が俺を見つめていた。
「……」
「……」
煌びやかな美貌、艶やかな着こなし、ぬばたまの黒髪。獅子のように鋭い薄い金色の瞳が、じっと俺を見つめている。
何も言いようがない。芋にまみれてんだからこっちは。
「……何?」
正当な疑問である。
「やっほー会長さま、親の差し入れ開封しただけだけどぉ?」
「お前の家系、差し入れを散らばしてのたうち回ることを開封の儀にしてんのか?」
「……」
鋭いツッコミだった。チャラ男で誤魔化せるわけもない。当たり前である。どこの世界で芋に埋もれてのたうち回るチャラ男がいるのか。
武藤様にもドン引きされている。
違う、違うんだ。これも全て親指を打ったから。
指の付け根が防護できてなかったからなんだ。
そう、これも全て
「スリッパがないから……!」
「それは違うだろ」
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