異世界でお取り寄せ生活

マーチ・メイ

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第二章

65話目 連行

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「ありがとう……」

こちらこそ巻き込んですまぬと思った。

「さて、桜さん今日は何処に行こうか?」

さっきとはまた違った楽しそうな声色で話しかけられた。

「あー……適当に選んでください」

何冊か適当に日帰り温泉が載っているカタログギフトをアイテムボックスから出して床にばら撒いた。

「ありがとう」

相良さんは床から拾い集めると行く椅子とテーブルを出し座り場所を選び始めた。

「カタログギフト……?」

その様子を疲れ切った高梨さんが眺めてる。

私もなんとか体を起こし壁にもたれるようにして座り直した。

「今回はここにしよう」

真剣に行き先を選んでいた相良さんがそう言った。

「何処ですか?」

だいぶ楽になったので立ち上がって高梨さんと一緒に見せてもらった。

「良いですね。屋上に露天風呂ですか」

「へー。カタログギフトって日帰り温泉もあるんですね」

「じゃあ名前入力しますね。日付はこの日付でいいですか?」

「あ、はい。もう一冊出して私そっちで行きますね? 一度に二冊使ったことないので検証しましょうか」

「そうですね。失念してました」

「え? 何々? どう言うこと?」

私と相良さんの会話について来れない高梨さん。

あ……これ話してないな?

相良さんは自分の名前と高梨さんの名前を入力し、私は自分の名前だけを入力した。





「は?」

「じゃあ合流は食事の時間12:00で食事処でいいですか?」

「そうですね。ではまた後ほど」

「は?」

フロントでタオルを受け取りまずは大浴場へと向かった。

そこで体を洗い汗だくの体を綺麗にする。一階にある展望大浴場は屋根がかかった半露天風呂だ。

明かりは光度が低く落ち着いた雰囲気、そこに日差しが入り込み海風が吹き込む。

控えめに言って最高です。

十分浸かってから上がると新しい服に着替え売店へ向かった。

ここでも地酒を買ってゼリーも購入した。

ふんふんと鼻歌を歌って今度は最上階へ向かう。

脱衣場で服を脱ぎ扉を開ける。

「綺麗ー!!」

一階は半露天風呂だけど最上階は展望露天風呂。

綺麗な青空の下で青い海を見ながらお風呂に入った。

凄い解放感!

暑くなったら檜の湯船に腰掛け外を眺め海風で涼みまた湯に入ると繰り返し心ゆくまで堪能した。




「遅い!」

「ごめんなさい」

和食に飢えた高梨さんに叱られた。

めっちゃソワソワしてる。

個室に案内され料理が運ばれてきた。




そして現在天空露天風呂の足湯でまったり中。

ウッドデッキ調の足場に花崗岩で出来た足湯があった。座る所には井草で作られた座布団が置いてあった。

「最高かっ」

「極楽極楽」

「飲み物いる人?」

「「はい」」

アイテムボックスから二人に飲み物を出して渡す。

しゅわしゅわ炭酸が美味しい。

「怒涛の展開すぎて訳分からない。取り寄せ魔法凄い」

高梨さんが放心状態でそんな事を言った。

「何これ。日本? 温泉? 選び放題? 料理美味っ。 羨ましいにも程がある!!」

足をばたつかせた。水飛沫が飛ぶからやめて!

「そう言えば相良さん。私防御方法全然上達しないんですがコツ教えてください」

「そんなの…魔力をこうぼわーっとしてシュッとまとめれば出来ますよ」

「橋沼さん。教わる相手間違ってる……」



足を拭いて湯から上がるとホテルの扉を潜り相楽さんの店へと戻った。

「相良さんは魔法使うの上手いけど教えるの下手だから…」

そう言って魔法を使うコツを教えてくれた。

「!?」

魔法を使おうとして気づいたのか……

「魔力回復してる!!」

「さー明日も特訓だよ」

「もちろん高梨さんも来てくれるよね?」

「鬼を蘇らせた元凶がここにいたっ!!」

その後は相良さんに家まで送ってもらいカタログギフトで何往復かして現金を引き出しネット通販で寝具を注文し最低限の家具は用意できた。

しばらくはお昼くらいに相良さんが迎えに来てくれて高梨さんと共に特訓し家に帰る生活が続くことになった。
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