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第二章
99話目 合流
しおりを挟む気が付いたら春子さんが居た。
「あら? 起きた? 大丈夫?」
「春子さん? ここは……?」
「ネーアの街の外の森よ」
「……!! 街は大丈夫何ですか!?」
起きようとして気付いた。 相良さんに背負われたまままだ空中だ。
「ひぇぇ……」
「街はまだ大丈夫。 ……相良が来たなら問題ないわ」
見たら春子さんはあちこち怪我をしていた。
ピギィィィ!!
プギュゥゥゥ!!
「何ですか? この叫び声?」
「相良が今燃やしてる魔獣の叫び声よ」
「ひぇぇ……」
「火球は結構便利なんですよ」
相良さんは器用に目の前に色とりどりの火の玉を浮かべた。
「そんな器用に温度変えられる奴いないから」
楽しそうな相良さんに呆れたような春子さん。
地面を見たら至る所で火の塊が出来ていた。
あれ全部魔獣?!
「あれだけじゃないわ。 今は暗くてよく見えないかもしれないけどどこまで居るのかどこまでやったら終わるのか分からない。 良かったわね大規模魔法の使い所よ」
「その為に来ましたから!」
そのセリフ私こっちにきたばかりの時言ったなぁ。
相良さん本当に魔法好きなんだね。
「で、どうするの? すぐ始めるの?」
「すぐに始めちゃいましょう。 探知」
探知?
春子さんは口を閉じて見守っている。
体感で1分ほど経って黙っていた相良さんが口を開いた。
「これはこれは……」
「何?」
「数千どころじゃないですね。 ネーアの街から北西10km……ですかね? そこから広がってるみたいです」
「あ……そう」
「桜さんお願いしてもいいですか? 一番強い反応を示しているところから攻撃魔法使いますね。 ネーアの城門西門と北門の間付近で防御魔法全力で張って下さい」
「はい?」
ネーアの街から10km離れたところで放つ攻撃魔法とは? 届くの? 何が起こるの?
相良さんの背から春子さんの背に移動し別行動を取ることになった。
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