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早く二人になりたいクライス
しおりを挟むクライスはリアを腕の中に隠し、リアの姿を見せないようにした。
「リア、顔出さないで、リアの可愛い顔を見せたくない。」
「…っ!?」
(本当に顔見せられない!?)
「おい!聞いているのか!?」
パトリックが怒鳴ると、クライスは凄んだ声で言った。
「今取り込み中なのがわからないか。」
(クライス、怒ってる?)
「無礼はそっちだろう!」
「…ヒューゴはこんな奴らがいる演習に参加させたのか。」
「パトリック、こいつもろともやっちまおう!」
オリバーはパトリックに言うと火のシードを使い、火弾を飛ばした。
すると、グレンが、危ない!と庇おうと飛び出したが、クライスにとっては敵にもならずハエを払うように風ではじいた。
「力量の差もわからんのか。これ以上やるなら容赦しないぞ。」
クライスに凄まれ、パトリックとオリバーは逃げて行った。
クライスは残ったグレンを見た。
「お前は仲間じゃないのか?」
グレンはビビりながら話した。
「俺は、そのリアが心配で。」
「心配?」
「クライス!待って下さい!グレンは良い人です!友達になりました!」
「友達?」
「はい。お願いクライス、怒らないで。」
リアが目を潤ませクライスを見上げるとクライスはリアが可愛いく、怒りが抜けて行った。
「グレン、驚かせてごめんなさい。」
「リア、大丈夫?その人は?」
グレンは、暴漢にはみえないけど、とわけがわからなかった。
「クライスは私の恋人です!今日話していた婚約者です!」
「婚約者が何故ここに?」
「な、何故でしょう…」
リアは説明できず汗が出た。
「リアが心配だから来たに決まってる。グレン、悪いが二人にさせてくれ。ヒューゴにも邪魔をするなと伝えてくれ。」
クライスは真剣にリアと二人っきりになりたかった。
グレンは婚約者なら大丈夫だね。とヒューゴの元に帰った。
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