上 下
196 / 217

クライスのご褒美

しおりを挟む
夜の食事ではラウンドテーブルにリアの両隣は陛下とリヒトという席順になっていた。

「何で俺の隣がリアじゃないんだ。」
「よいではないか。私もリヒトもたまにはリアの隣が良い。」

陛下の言葉にクライスはムッとふて腐れていた。

「クライス、朝からカリカリしすぎですよ。」

リアがたしなめるとクライスはプイと向いていた。

食事が進みデザートになると、リヒトがクライスに礼の褒美を用意したと話出した。

「旅行に海に行くと言ってただろう。俺が全て手配した。存分に楽しんでこい。」
「本当か?」
「金も気にするな。全て俺と父上が出す。」

旅行の話にクライスは機嫌が良くなっていった。

「明日の昼には出発するといい。ケイン達にはもう伝えている。」

リアはいつの間に、と思っていた。

「リア、背中の傷は今日キースに治してもらったんだろう?これで気にせず水着が着られるぞ。」

リヒトは笑顔でクライスを見た。

「なら今日はもう帰るからな。明日は朝から準備で忙しい。」

クライスは、陛下とリヒトにでは、と挨拶し、リアを連れて部屋に帰った。

部屋に帰りドレスを脱いでいると、クライスは、明日は朝一で出発すると言った。

「出発は昼じゃないんですか?」
「絶対リヒトが朝から来るに決まっている。来る前に出かけるぞ。」
「皆に伝えていますか?」
「…ケインに伝えて来る。ベッドで待ってろ。誰も入れるなよ!」

クライスはあわただしく出ていった。
一人残されたリアは大人しくベッドで待っていた。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

攻略対象5の俺が攻略対象1の婚約者になってました

BL / 完結 24h.ポイント:1,533pt お気に入り:2,625

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:418pt お気に入り:20,381

鉱夫剣を持つ 〜ツルハシ振ってたら人類最強の肉体を手に入れていた〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:1,087pt お気に入り:160

処理中です...