195 / 217
リヒトと賢帝からの花束
しおりを挟む
翌朝、リアは背中の痛みであまり眠れず早くに目が覚めた。
鏡を見ると背中に根をはった痕が残っていた。
(こんな傷だらけじゃクライスに嫌われるかしら。)
クライスに嫌われるという不安から朝から落ち込んでいた。
ソファーを見ると、アリーゼの香水の残り香はもうないが、自分に化けてまでクライスに会いに来たのかと思うと複雑だった。
(クライスは帰ったらいつもすぐに私を抱きしめてキスするけど、まさかアリーゼにもしたんじゃ…。もししたなら私と思ってしたんだよね。でも、それならそれでやっぱりアリーゼとしたことになるし…。もしそれ以上のことをしてたら…)
リアはソファーの横に座り、うーん、とソファーをにらんでいた。
「リア、何やっているんだ?ソファーがどうした?」
リアはクライスをじっとみて、思いきって聞いてみた。
「どうして、アリーゼ様が化けているとわかったんですか?」
「何だ?急に。」
「教えて下さい。」
クライスは何なんだ、とキョトンとなった。
「香水をつけていたからリアじゃないと思ったのと、ケインに対する態度が違ったからかな。とにかくリアじゃない雰囲気だった。化けの皮をはがしたらアリーゼだっただけだが、何か問題があるか?」
「…アリーゼにも私にするようなことしたのかと。」
「するわけないだろ。」
(ローラ様も香水つけていたし、何だか香水とは相性が悪い気がするわ)
「焼きもち妬いたか?」
「知りません!」
リアは立ち上がりそっぽ向いていた。
その時、コンコンと誰かがきた。
開けると、リヒトが両手一杯の花束とワゴンにも一杯の花束を持ってやってきた。
「クライス、リアおはよう。」
リヒトは笑顔でリアに花束を渡した。
クライスは上半身裸のままベッドから急いで降りて来て、リアを自分に寄せた。
「朝から何だ?」
「昨日の礼だ。」
「花はリアにだろ。」
「リアには花が似合うからな。」
「花は要らん。」
「こっちは賢帝からの花だ。感謝していた。」
リヒトはワゴンをガラッと引っ張りリアの前に出した。
凄く大きな花束だった。
「リヒト様、賢帝様ありがとうございます。」
リアは笑顔でお礼を言うと、クライスはムッとした。
「俺にはないのか?」
「お前はまず服を着ろ。」
「ここは俺とリアの部屋だ。」
クライスは裸でも関係ないと言いたいのかきっぱり言った。
「夜は父上と四人で食事しよう。クライスのご褒美はその時にやる。」
リヒトは招待状をおいて笑顔で帰っていった。
「クライス、お花どこに飾りましょうか?」
「廊下だ!」
クライスちょっとカリカリしすぎなんじゃ、とリアは思った。
そして、クライスの部屋の前の廊下にはまた大きな花瓶に花が生けられた。
鏡を見ると背中に根をはった痕が残っていた。
(こんな傷だらけじゃクライスに嫌われるかしら。)
クライスに嫌われるという不安から朝から落ち込んでいた。
ソファーを見ると、アリーゼの香水の残り香はもうないが、自分に化けてまでクライスに会いに来たのかと思うと複雑だった。
(クライスは帰ったらいつもすぐに私を抱きしめてキスするけど、まさかアリーゼにもしたんじゃ…。もししたなら私と思ってしたんだよね。でも、それならそれでやっぱりアリーゼとしたことになるし…。もしそれ以上のことをしてたら…)
リアはソファーの横に座り、うーん、とソファーをにらんでいた。
「リア、何やっているんだ?ソファーがどうした?」
リアはクライスをじっとみて、思いきって聞いてみた。
「どうして、アリーゼ様が化けているとわかったんですか?」
「何だ?急に。」
「教えて下さい。」
クライスは何なんだ、とキョトンとなった。
「香水をつけていたからリアじゃないと思ったのと、ケインに対する態度が違ったからかな。とにかくリアじゃない雰囲気だった。化けの皮をはがしたらアリーゼだっただけだが、何か問題があるか?」
「…アリーゼにも私にするようなことしたのかと。」
「するわけないだろ。」
(ローラ様も香水つけていたし、何だか香水とは相性が悪い気がするわ)
「焼きもち妬いたか?」
「知りません!」
リアは立ち上がりそっぽ向いていた。
その時、コンコンと誰かがきた。
開けると、リヒトが両手一杯の花束とワゴンにも一杯の花束を持ってやってきた。
「クライス、リアおはよう。」
リヒトは笑顔でリアに花束を渡した。
クライスは上半身裸のままベッドから急いで降りて来て、リアを自分に寄せた。
「朝から何だ?」
「昨日の礼だ。」
「花はリアにだろ。」
「リアには花が似合うからな。」
「花は要らん。」
「こっちは賢帝からの花だ。感謝していた。」
リヒトはワゴンをガラッと引っ張りリアの前に出した。
凄く大きな花束だった。
「リヒト様、賢帝様ありがとうございます。」
リアは笑顔でお礼を言うと、クライスはムッとした。
「俺にはないのか?」
「お前はまず服を着ろ。」
「ここは俺とリアの部屋だ。」
クライスは裸でも関係ないと言いたいのかきっぱり言った。
「夜は父上と四人で食事しよう。クライスのご褒美はその時にやる。」
リヒトは招待状をおいて笑顔で帰っていった。
「クライス、お花どこに飾りましょうか?」
「廊下だ!」
クライスちょっとカリカリしすぎなんじゃ、とリアは思った。
そして、クライスの部屋の前の廊下にはまた大きな花瓶に花が生けられた。
10
あなたにおすすめの小説
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
偽りの婚姻
迷い人
ファンタジー
ルーペンス国とその南国に位置する国々との長きに渡る戦争が終わりをつげ、終戦協定が結ばれた祝いの席。
終戦の祝賀会の場で『パーシヴァル・フォン・ヘルムート伯爵』は、10年前に結婚して以来1度も会話をしていない妻『シヴィル』を、祝賀会の会場で探していた。
夫が多大な功績をたてた場で、祝わぬ妻などいるはずがない。
パーシヴァルは妻を探す。
妻の実家から受けた援助を返済し、離婚を申し立てるために。
だが、妻と思っていた相手との間に、婚姻の事実はなかった。
婚姻の事実がないのなら、借金を返す相手がいないのなら、自由になればいいという者もいるが、パーシヴァルは妻と思っていた女性シヴィルを探しそして思いを伝えようとしたのだが……
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【完】夫に売られて、売られた先の旦那様に溺愛されています。
112
恋愛
夫に売られた。他所に女を作り、売人から受け取った銀貨の入った小袋を懐に入れて、出ていった。呆気ない別れだった。
ローズ・クローは、元々公爵令嬢だった。夫、だった人物は男爵の三男。到底釣合うはずがなく、手に手を取って家を出た。いわゆる駆け落ち婚だった。
ローズは夫を信じ切っていた。金が尽き、宝石を差し出しても、夫は自分を愛していると信じて疑わなかった。
※完結しました。ありがとうございました。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる