上 下
26 / 42
腐男子の危機!

星藍ーはやく見つけないと!ー

しおりを挟む
~星藍side~

叶夢、どこなんだよ…いったい…。

あれから1回部屋に帰ってみたけど叶夢は帰ってなかった。
まあ、考えてみればそうだろうな…。

とにかく考えたが何が原因で叶夢が俺から離れたのか分からない。
なんでなんだろう…。


部屋以外に思い当たる場所はどこだ?
プールにはいなかったし、エントランスにもいなかった…風呂か?  でも風呂道具あったしな…。

結構遅いし、いくらホテル内でもあいてる所は少ない。だったら、バーか休憩所になるな。


はやく連れて帰ろう、
俺は全速力で廊下を走った。

しかし、ふと足が止まる。

この前、離れていった理由も分からずに連れ帰ろうとしても叶夢は素直に来てくれるだろうか。
来ないだろうな。

まずは頭を冷やさないと。

近くにあった椅子に座って深呼吸をした。



ナイトプールに行くまでは全然元気だった。ニコニコしてアヒルを持って…。

屋台の食べ物を食べてる時も、プールのライトの色が変わった時も、すっごく楽しんでいた。

思い当たるようなできごとはない。
俺が何かしたからか?何か気にさわるようなことをしたから…。




分からない…どうしよう、分からない。

俺はどうすればいいんだ…。


「プール楽しかったねぇ~!」

「また明日もはいりにこようぜ!」

目の前をさっきナイトプールにいたカップルが楽しそうに喋って通り過ぎる。
はあ、今頃俺達もこんなふうにベタベタするはずだったのにな…。

こんなふうにしてあげたら叶夢は喜ぶのかな…。見ていてすごく楽しそうだ。



…ん?たしか叶夢がいなくなった時も俺はあの人たちを見ていた気がする。

もしかして、はなれていったのは俺が無理やり叶夢と付き合ってるって思ってなのか?

あの人達が…、普通の男女のカップルを羨ましがって見てると思って…?



絶対そうとしか思えない。叶夢は偏見を気にするタイプだしなぁ…。

俺は…知らない間に叶夢に悲しい、寂しい思いをさせてしまった…。

ゴメンな…。



俺はまた全力で走り出す。


叶夢、俺は全く普通のカップルが羨ましいなんて思わない。
俺は叶夢が好きだ。

叶夢以外になんて考えられない、

この思いを俺は伝えきれてなかったんだ…


ごめん、ほんとにごめん。

もう不安にさせないからっ!



叶夢はまだお酒が飲めない。バーはありえないからいるのは休憩所!

でも、休憩所は各階にあるから何階にいるか分からない。

とにかく1階から全部の休憩所回るか。


エレベーターを待つ時間が惜しくて階段をかけ上がる。



走っている最中も俺はずっと心の中で謝っていた。

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ゲームにはそんな設定無かっただろ!

BL / 完結 24h.ポイント:56pt お気に入り:1,057

転生したらビッチ悪役令息だったので

BL / 完結 24h.ポイント:305pt お気に入り:3,858

【本編完結】朝起きたら悪役令息になっていた俺についての話。

BL / 完結 24h.ポイント:397pt お気に入り:3,047

大魔法師様は運命の恋人を溺愛中。

BL / 完結 24h.ポイント:447pt お気に入り:6,482

イケメン社長に超口説かれるモブの受難

BL / 完結 24h.ポイント:42pt お気に入り:1,521

悪役無双

BL / 連載中 24h.ポイント:42pt お気に入り:388

近衛隊長のご馳走は宰相閣下

BL / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:569

テンプレ乙とか言わないでください()

BL / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:1,665

今日も、俺の彼氏がかっこいい。

BL / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:77

処理中です...