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第7章 王家主催のパーティー
第六十九話 訓練②
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結菜の魔力が漏れ出す。フィーナはその魔力の純度の高さに驚いた。
「これは……」
こんなに綺麗な魔力を感じたことは今まであっただろうか。いや、否。ずっと魔法と共に過ごしてきたからわかる。この子は普通の子ではない。普通ならこんな神々しい魔力は生み出せない。
堂々と、まるで当たり前かのように魔法を展開する彼女。そのあり得ない光景に驚愕していたが、フィーナはその姿から目を背けることはできなかった。
「もっと魔力の範囲を定めてください。僕の風の塊と同じくらいにするんですよ」
「わかった‼魔法の操作の練習になるしね!」
言われた通りに結菜は魔力の範囲を定める。すると、漏れ出していた魔力は鳴りを潜めた。
それに伴い、風の塊も魔術師長のものと同じサイズになる。
カチッと魔法が本来の形にはまった感覚がして、結菜はその心地よさにぱぁっと笑顔になった。
「そうそう………あぁ、上手です。流石ですね。これで正確に発動できました。では、次のステップにいきましょうか」
「は~いっ」
元気そうに返事をする結菜にまたフィーナは驚く。
(……えっ。あっ、えっ…………?なっ、何でそんなに上達が早いんだ⁉)
驚きやら何やらで目を見開くフィーナ。混乱している彼女はよそに、結菜はどんどん魔術師長の技を吸収していく。もう結菜のウィンドボールはムラもなく、魔術師長のものと同じレベルになっていた。
これは夢かな?と目を擦るフィーナ。しかし、何度見ても現実であった。
そもそも、言われてすぐに見るだけで魔法が上達するなら世の魔法を使える人は苦労しない。絶・対・にしない。それは宮廷魔術師だってそれは同じことだと言える。彼らも何度も練習して習得していくのだ。普通はそうやって少しずつ魔法を理解していくのである。
しかし、その全工程をすっ飛ばす演算処理能力。……恐るべし。
「では、この魔法石を割ってください」
結菜の風魔法が安定したのを見計らって、魔術師長が火属性の魔法石を結菜に手渡す。赤色の結晶だ。純度の高い魔法石のようである。鑑定さんを使用しなくても、見た目の色で結菜は属性をすぐに判断した。
魔術師長自身が見本を見せる。魔術師長の風の塊が紅蓮に染まっていく。満遍なく風の塊が炎を取り込んだのを確認して、魔術師長は「やってみてください」と言った。
「そのウィンドボールの近くでその火の魔法石を割って、割った時に出る炎を風の渦に巻き込みます。あぁ、炎が消えないように調整してくださいね?」
「えっ⁉割っちゃうの⁉」
それ大丈夫?というふうに結菜はフィーナの方に不安そうな目を向ける。
呆然としていたフィーナもはっとなって大丈夫だと微笑んだ。
「うん。宮廷魔術師もその方法を使っている。自分が持ってない属性の魔法を使いたい時は、魔法石の持っている属性魔力を利用するんだ」
「ふむふむ。なるほど」
魔法のことを学ぶのが楽しい!とでも言わんばかりに目を輝かせながら話を聞く結菜の姿には好感が持てる。魔法のことが大好きなフィーナとしても大歓迎だ。
魔法石のたくさん入っている腰袋から、風と火の魔法石を取り出して同時にパンッと割る。すぐに結菜達と同じ風の塊が出来上がり、炎を巻き込んでいく。
「ほら。こんな感じだ」
「うわっ。楽っ!」
「ふふっ。そんなことはない。やっぱり自分の持っている魔法の方が制御が楽だよ。私は今まで何度も練習してきたからね」
ほぇ~と自分の魔法を見てくる結菜に照れくさそうに微笑む。キラキラした目で見てくる様子は可愛らしい。思わず頭を撫でたくなるが、魔法の発動中なのでぐっと我慢する。
「ほら。やってごらん?」
「う、うん」
恐る恐る結菜は炎の魔法石をパンッと割った。フィーナの言った通り、自分自身の魔力を使って発動しているわけではないので、なかなか制御ができない。魔術師長とフィーナみたいに炎を上手く均等に摂り込むことができない。暴れ馬のようである。それを使いこなす魔術師長とフィーナ。流石はプロである。
「わわっ!…何これ。本当に難しいんだけど……」
「だろう?」
「戦闘の際はこの魔法石と自身のスキルや魔法を駆使して戦うんです。慣れると楽しいですよ」
「うん!頑張る‼」
ほのぼのとした光景がそこで繰り広げられていた。
◆
演習場の真ん中から少し離れた所で、他の新人魔術師達はちらちらと結菜達の方を見ながら内心ヤキモキしていた。
それは、自分達だって魔術師長に魔法のことをご教授願いたいのに、すでに魔術師長はあの二人に教えるのに熱中になっているからであった。
「いいな~。あの二人だけ魔法を教えてもらってる」
「一人はあのフィーナ姫だな。でも、あの黒髪の子は誰なんだよ。ちぇっ!俺らも魔術師長の指導を受けたいというのに!」
「クソっ!羨ましいっ‼」
はい。単なる嫉妬でした。
名誉ある魔術師長からの指名でこの前第一宮廷魔術師団に入ってきたばかりの彼らにとっては、毎日自分達以上の魔法の才を見せる同僚と、今日魔術師団に来たばかりでぽっと出の結菜が、魔術師長直々に指導を受けていることを受け入れたくなかったのである。
自分達は魔術師長直々の指導なんて滅多に受けられないのに!というのが彼らの心境であった。
「あぁ⁉あの子、今魔術師長と魔法のデュエットやってる‼」
「何だと⁉…ッ‼フィーナ姫も参加してるじゃねぇか‼」
「クソっ!羨ましいっ‼」
続く嫉妬の雨。しかも、黒髪の少女とフィーナはアレンジを加えながら魔術師長と連携魔法を発動している。次々と魔法をこなす結菜とフィーナ。それがまた彼らの悔しさを掻き立てた。
「ふんっ!どうせほとんどが魔術師長の実力に決まってるよ」
「あ~あ。僕もあの中に入りたいな~」
彼らも才能があるといってもまだ新人である。おまけにまだ若い。肉体的にも精神的にも。彼らの嫉妬はフィーナももちろんだが、結菜の方にも向けられていた。
熟練の魔術師が見たら、結菜が一介の魔術師並みのことをしているのに気づき納得するはずなのだが、新人魔術師達はそこに全く気づかなかった。そこんじょそこらの新人あるあるである。
そこそこの日数をこの栄えある第一宮廷魔術師団で過ごしたというプライドも加担しているようだ。
「なぁ、どうする?」
「どうしよっか」
「何だよお前ら!……決まってるだろ。もうじっと指を咥えているわけにはいかない!俺らの真の実力をあいつ等に見せつけてやる……‼」
「さっすが」
「そうこなくっちゃ」
演習場の隅で賛同の拍手が沸き起こる。やる気満々で騒ぐ新人魔術師達。
発想がもはや小学生並みなのだが。……ツッコミ役は不在のようだ。
そもそもの話、結菜が本当は聖女だと気づかない新人魔術師達であった。彼らは貴族階級の者がほとんどであり、今話題の聖女のことは知らない者はいないはずなのだが……。
そもそも今まさに喧嘩を吹っかけようとしている彼女こそが聖女なのだが……。
まぁ知っていても、王女のフィーナにも一緒になって喧嘩を吹っかけようとしている時点で意味はないのかもしれない。
ともかく、まさか聖女である人が宮廷魔術師団の演習場に来るほどアクティブだとは思いもしない彼らであった。
確かに聖女の特徴は噂話と共に広まっていた。しかし、肝心の結菜のお披露目パーティー兼王家主催のパーティーがまだ開催されてないのもあり、結菜の顔を知らなかったのも理由として挙げられるだろう。
揃って結菜とフィーナの方を見る新人魔術師達。その時には二人は魔術師長と共に巨大な炎を取り込んだ風の塊を作り出していた。小さい風の塊の合体バージョンである。とにかくでかい。二メートル弱はあるだろう。
魔術師長と共に楽しそうに魔法を使う二人にどうしようもない羨ましさや悔しさが湧く。
それでなくても、ここ数日。第一宮廷魔術師団に入団の指名を貰い彼らは浮かれていた。
だがしかし、自分達よりも才のあるフィーナと共に魔法の練習をしてきてからというもの、実力差を目の当たりにしてきて、彼らのプライドは知らない内に傷つけられていた。
もとから魔法の才があることを自負しており、周囲からも魔法の腕を褒められ続けてきた。そんな彼らにとっては初めての挫折感だったのだろう。端的に言うと、むしゃくしゃした気持ちを抱えていたのだ。
「調子に乗りやがって………。目にものを見せてくれる…………!」
愚かにもそれが完全なる八つ当たりだと気づかない彼ら。
新人魔術師達は一丸となって演習場の中央へと歩を進め始めた。
◆
「これは……」
こんなに綺麗な魔力を感じたことは今まであっただろうか。いや、否。ずっと魔法と共に過ごしてきたからわかる。この子は普通の子ではない。普通ならこんな神々しい魔力は生み出せない。
堂々と、まるで当たり前かのように魔法を展開する彼女。そのあり得ない光景に驚愕していたが、フィーナはその姿から目を背けることはできなかった。
「もっと魔力の範囲を定めてください。僕の風の塊と同じくらいにするんですよ」
「わかった‼魔法の操作の練習になるしね!」
言われた通りに結菜は魔力の範囲を定める。すると、漏れ出していた魔力は鳴りを潜めた。
それに伴い、風の塊も魔術師長のものと同じサイズになる。
カチッと魔法が本来の形にはまった感覚がして、結菜はその心地よさにぱぁっと笑顔になった。
「そうそう………あぁ、上手です。流石ですね。これで正確に発動できました。では、次のステップにいきましょうか」
「は~いっ」
元気そうに返事をする結菜にまたフィーナは驚く。
(……えっ。あっ、えっ…………?なっ、何でそんなに上達が早いんだ⁉)
驚きやら何やらで目を見開くフィーナ。混乱している彼女はよそに、結菜はどんどん魔術師長の技を吸収していく。もう結菜のウィンドボールはムラもなく、魔術師長のものと同じレベルになっていた。
これは夢かな?と目を擦るフィーナ。しかし、何度見ても現実であった。
そもそも、言われてすぐに見るだけで魔法が上達するなら世の魔法を使える人は苦労しない。絶・対・にしない。それは宮廷魔術師だってそれは同じことだと言える。彼らも何度も練習して習得していくのだ。普通はそうやって少しずつ魔法を理解していくのである。
しかし、その全工程をすっ飛ばす演算処理能力。……恐るべし。
「では、この魔法石を割ってください」
結菜の風魔法が安定したのを見計らって、魔術師長が火属性の魔法石を結菜に手渡す。赤色の結晶だ。純度の高い魔法石のようである。鑑定さんを使用しなくても、見た目の色で結菜は属性をすぐに判断した。
魔術師長自身が見本を見せる。魔術師長の風の塊が紅蓮に染まっていく。満遍なく風の塊が炎を取り込んだのを確認して、魔術師長は「やってみてください」と言った。
「そのウィンドボールの近くでその火の魔法石を割って、割った時に出る炎を風の渦に巻き込みます。あぁ、炎が消えないように調整してくださいね?」
「えっ⁉割っちゃうの⁉」
それ大丈夫?というふうに結菜はフィーナの方に不安そうな目を向ける。
呆然としていたフィーナもはっとなって大丈夫だと微笑んだ。
「うん。宮廷魔術師もその方法を使っている。自分が持ってない属性の魔法を使いたい時は、魔法石の持っている属性魔力を利用するんだ」
「ふむふむ。なるほど」
魔法のことを学ぶのが楽しい!とでも言わんばかりに目を輝かせながら話を聞く結菜の姿には好感が持てる。魔法のことが大好きなフィーナとしても大歓迎だ。
魔法石のたくさん入っている腰袋から、風と火の魔法石を取り出して同時にパンッと割る。すぐに結菜達と同じ風の塊が出来上がり、炎を巻き込んでいく。
「ほら。こんな感じだ」
「うわっ。楽っ!」
「ふふっ。そんなことはない。やっぱり自分の持っている魔法の方が制御が楽だよ。私は今まで何度も練習してきたからね」
ほぇ~と自分の魔法を見てくる結菜に照れくさそうに微笑む。キラキラした目で見てくる様子は可愛らしい。思わず頭を撫でたくなるが、魔法の発動中なのでぐっと我慢する。
「ほら。やってごらん?」
「う、うん」
恐る恐る結菜は炎の魔法石をパンッと割った。フィーナの言った通り、自分自身の魔力を使って発動しているわけではないので、なかなか制御ができない。魔術師長とフィーナみたいに炎を上手く均等に摂り込むことができない。暴れ馬のようである。それを使いこなす魔術師長とフィーナ。流石はプロである。
「わわっ!…何これ。本当に難しいんだけど……」
「だろう?」
「戦闘の際はこの魔法石と自身のスキルや魔法を駆使して戦うんです。慣れると楽しいですよ」
「うん!頑張る‼」
ほのぼのとした光景がそこで繰り広げられていた。
◆
演習場の真ん中から少し離れた所で、他の新人魔術師達はちらちらと結菜達の方を見ながら内心ヤキモキしていた。
それは、自分達だって魔術師長に魔法のことをご教授願いたいのに、すでに魔術師長はあの二人に教えるのに熱中になっているからであった。
「いいな~。あの二人だけ魔法を教えてもらってる」
「一人はあのフィーナ姫だな。でも、あの黒髪の子は誰なんだよ。ちぇっ!俺らも魔術師長の指導を受けたいというのに!」
「クソっ!羨ましいっ‼」
はい。単なる嫉妬でした。
名誉ある魔術師長からの指名でこの前第一宮廷魔術師団に入ってきたばかりの彼らにとっては、毎日自分達以上の魔法の才を見せる同僚と、今日魔術師団に来たばかりでぽっと出の結菜が、魔術師長直々に指導を受けていることを受け入れたくなかったのである。
自分達は魔術師長直々の指導なんて滅多に受けられないのに!というのが彼らの心境であった。
「あぁ⁉あの子、今魔術師長と魔法のデュエットやってる‼」
「何だと⁉…ッ‼フィーナ姫も参加してるじゃねぇか‼」
「クソっ!羨ましいっ‼」
続く嫉妬の雨。しかも、黒髪の少女とフィーナはアレンジを加えながら魔術師長と連携魔法を発動している。次々と魔法をこなす結菜とフィーナ。それがまた彼らの悔しさを掻き立てた。
「ふんっ!どうせほとんどが魔術師長の実力に決まってるよ」
「あ~あ。僕もあの中に入りたいな~」
彼らも才能があるといってもまだ新人である。おまけにまだ若い。肉体的にも精神的にも。彼らの嫉妬はフィーナももちろんだが、結菜の方にも向けられていた。
熟練の魔術師が見たら、結菜が一介の魔術師並みのことをしているのに気づき納得するはずなのだが、新人魔術師達はそこに全く気づかなかった。そこんじょそこらの新人あるあるである。
そこそこの日数をこの栄えある第一宮廷魔術師団で過ごしたというプライドも加担しているようだ。
「なぁ、どうする?」
「どうしよっか」
「何だよお前ら!……決まってるだろ。もうじっと指を咥えているわけにはいかない!俺らの真の実力をあいつ等に見せつけてやる……‼」
「さっすが」
「そうこなくっちゃ」
演習場の隅で賛同の拍手が沸き起こる。やる気満々で騒ぐ新人魔術師達。
発想がもはや小学生並みなのだが。……ツッコミ役は不在のようだ。
そもそもの話、結菜が本当は聖女だと気づかない新人魔術師達であった。彼らは貴族階級の者がほとんどであり、今話題の聖女のことは知らない者はいないはずなのだが……。
そもそも今まさに喧嘩を吹っかけようとしている彼女こそが聖女なのだが……。
まぁ知っていても、王女のフィーナにも一緒になって喧嘩を吹っかけようとしている時点で意味はないのかもしれない。
ともかく、まさか聖女である人が宮廷魔術師団の演習場に来るほどアクティブだとは思いもしない彼らであった。
確かに聖女の特徴は噂話と共に広まっていた。しかし、肝心の結菜のお披露目パーティー兼王家主催のパーティーがまだ開催されてないのもあり、結菜の顔を知らなかったのも理由として挙げられるだろう。
揃って結菜とフィーナの方を見る新人魔術師達。その時には二人は魔術師長と共に巨大な炎を取り込んだ風の塊を作り出していた。小さい風の塊の合体バージョンである。とにかくでかい。二メートル弱はあるだろう。
魔術師長と共に楽しそうに魔法を使う二人にどうしようもない羨ましさや悔しさが湧く。
それでなくても、ここ数日。第一宮廷魔術師団に入団の指名を貰い彼らは浮かれていた。
だがしかし、自分達よりも才のあるフィーナと共に魔法の練習をしてきてからというもの、実力差を目の当たりにしてきて、彼らのプライドは知らない内に傷つけられていた。
もとから魔法の才があることを自負しており、周囲からも魔法の腕を褒められ続けてきた。そんな彼らにとっては初めての挫折感だったのだろう。端的に言うと、むしゃくしゃした気持ちを抱えていたのだ。
「調子に乗りやがって………。目にものを見せてくれる…………!」
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