異世界転移した町民Aは普通の生活を所望します!!

コスモクイーンハート

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第7章 王家主催のパーティー

第七十一話 決闘

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「【力の源は我の魔力に指定す。魔法書区分・火の章。………天から降り、地を照らし暖めた原始からなるもの。火よ、燃え上がれ。矢となり槍となり、我の示す所を貫け。……ファイアスピアー!】」
 魔術師長の決闘開始の合図と共にヴァイスが獰猛な笑みを浮かべながら詠唱を開始する。
 詠唱と共に魔法陣が展開されていき、一気に熱風が結界内に立ち込めた。巨大な紅蓮の炎の槍が矢のように空中で形作られていく。
 攻撃魔法だ。
 それも、中級魔法の中でも上の方に位置するレベルの代物である。
 魔術師長の命に関わらない魔法の範疇を明らかに超えたその攻撃魔法に、慌ててフィーナが止めに入ろうとするが、魔術師長によって止められた。
「何で止めるんですかっ」
「まだ大丈夫ですよ。ほら、見てください。ユーナ様冷静ですし」
「冷静って………!でも、あれは対人戦が初めての相手に放つ魔法ではないっ!」
 ローブから魔術師長の手を引き剥がし、フィーナは魔術師長の言葉に対し噛み付いた。
「フィーナ姫、これは決闘ですよ。友人を心配する気持ちはわかりますがね」
「しかし…………っ」
「大丈夫です。本当に危険になったら僕が止めに行きますから、ね?」
 決闘は今始まったばかり。魔術師長は結菜の方を心配そうにちらちらと見ているフィーナを、どうどうと宥めた。
 一見決闘の審判としての義務を果たそうとしている空気を醸し出している魔術師長。
 しかし、新人魔術師ではあるが魔術師長とは幼い頃から長年の付き合いのあるフィーナは断固として騙されなかった。魔術師長の本質は知っている。
「………本当はユーナがあれにどう対処するか見たいだけとか」
 その声は疑わしいと言わんばかりであり、かつ冷ややかであった。
 ぎくっ。魔術師長はじと~と見つめてくるフィーナからサッと目をそらした。
「単純に、あなたがユーナの実力を見てみたいだけなんじゃないですか?」
 ぎくぎくっ。さらにフィーナは魔術師長に厳しい目を向ける。
「………あわよくばヴァイスを負かした実績をもって、ユーナをこの第一宮廷魔術師団に誘おうとしていたり。魔術師長殿ともあろう御方が、まさかそんなこと考えているわけありませんよね。ねっ。ユーナは聖女ですよ?いくら第一宮廷魔術師団だったとしても勇者と賢者と共に魔物の討伐に行かなければならない多忙な彼女を組織に固定するつもりですかっ!」
「あは、あははははっ。さぁて、僕は決闘の審判だからそろそろちゃんと見とかないとですねっ」
 しどろもどろになりながら魔術師長はフィーナの猛攻から何とか逃げた。
 すぐに目をお目当ての結菜に向ける。
 詠唱が終わり、にやにやとヴァイスが出来上がった魔法を掲げて結菜の反応を伺っている。異様な緊張感が辺りに漂い、しんっと静まり返る。
 結菜は紅蓮に揺らめく槍をただただじっと眺めている。ほぼ直立不動であった。
 それさえもギャラリーからしてみては、結菜が冷静に落ち着き払っているようにしか見えない。
 ギャラリーは結菜がどうやって対処するのかと戦々恐々としながらゴクリと喉を鳴らした。
 しかし………。
「あぁ、魔法魔法魔法魔法魔法魔法魔法魔法魔法っっっ」
 ……………。
 それ以前の問題でした。言語機能が壊滅しているようですね。はい。
 しかし、幸いにもそんな小声でブツブツ言う呟きは、あまりにも声が小さかったので誰も聞いてはいなかった。
「はぁぁぁあ。リアルでこんなゆっくり魔法の展開が見れるなんて最っっ高!もうっ、魔法好きにはたまらないよ!」
 両手を固く握りしめて目をキラキラさせる結菜。ジュル………。あっ、よだれが………。
 本来ならばそんなことを言っている場合ではないはずなのである。
 もしロンがその場にいたら鋭いツッコミが入るのだが、生憎ロンは結界の外のフィーナの肩の上。ツッコミ役は不在であった。………合掌。
 魔法はファンタジーの中きっての醍醐味である。
 ゲーマーとしてもそれは心をくすぐるものが確かにあった。
 結菜にとってはリアルタイムで展開されていく魔法陣も形作られていく魔法も全てが美しく強く憧れるものなのである。普段はなかなかじっくり余裕を持って見られるものではない。ぼぅと眺めてしまうのも無理もないことであった。
 それにアルに魔法を軽く教えてもらった時も魔物の討伐で賢者と勇者が魔法を使っていた時もある意味切羽詰まった状況下にあった。魔物との戦闘中は必死だし、アルとの魔法特訓もある意味戦地のようなものであったのだから仕方がないことなのだろう。
 そのためかこんなにじっくりと魔法陣が展開されていく様子など結菜は見たことがなかった。
 それに、魔法を熟練レベルまで使いこなす人が魔法を使うと、やたら展開速度が速いので魔法の展開は一瞬で終わる。
 そんなじっくり見たくてもあまり見られなかった魔法が今、目の前でゆっくり展開されているのだ。半ヲタク化している結菜がそれに見惚れないわけがないのである。
 そうこうしているうちに、反応のない結菜にしびれを切らしたヴァイスは結菜に炎槍を思いっきり放った。
 それでも無防備に突っ立っている結菜。防御もせずに受けると大怪我するほどの魔法だというのに。
 ギャラリーのうち何人かが、思わず悲鳴を挙げようとした。
 しかし次の瞬間、結菜の行動を目の端で捉えた彼らは、斜め上どころか真上に突っ切ったその行動に言葉を発することなくあんぐりと口を開くだけに追い込められてしまう。
「よぉしっ!私も!」
 正気に戻った結菜がパンッと頬を叩いて気合いを入れ直す。
 
《管理者の意向により、魔力調整を開始します。接近中の攻撃魔法を確認しました。エネルギー量1326。火属性中級魔法です》

 鑑定さんが詳しくヴァイスが放った魔法のデータを教えてくれる。鑑定さんが数値だけでなくだいたいどれくらいのエネルギー量かもイメージで頭に送ってくれた。これでどれだけ魔法を打てばいいのかもはっきりとわかる。
 それに魔力調整も行ってくれているみたいだ。ありがたいね。いや、本当に。
 頭の中でイメージを作り上げる。どれもついさっき魔術師塔内の図書館でロンと一緒になって読んだ初級魔法であった。覚えたての魔法を使いたくてウズウズしていたのだ。
 結菜はヴァイスの攻撃魔法に対して、いくつかの魔法を高速で打ち放った。
 無造作に放たれたそれらの魔法は全て初級魔法ではあるものの、いくつも連続で打ち当てることによって威力が増し、ヴァイスの魔法の威力と拮抗する。
 結菜はさっき読んだばかりの魔導書の覚えている限りの魔法を次々発動していた。自分にはない属性さえも気合いで何とかしている。
 その魔法の属性が多岐にわたっているのみならず、その魔法陣の展開速度の凄まじさにヴァイスや新人魔術師達はもちろんのこと、結界の外にいた大勢の魔術師達も皆驚愕し思わず硬直した。
 いち早くもとに戻ったヴァイスが新たに魔法を発動するが、瞬時に結菜の魔法レパートリーによって粉砕されていく。
「どうなってんだよっ、これ!」
 次々と自分の作り上げた魔法が魔法陣ごと消滅していくことにヴァイスは焦りを覚えた。
 必死になってでき得る限りの魔法を結菜へとぶっ放す。
 しかし、当然の事ながら結菜の覚えたての魔法レパートリーによって、ヴァイスの魔法は結菜の所まで辿り着くことなく尽く消滅していく。
 魔法と魔法が激しく衝突し、閃光が交差する。結界の中はまるで花火が上がったかのように、絶えず閃光と爆音に満ち溢れている。
 その迫力満点な決闘を見ていた者は皆興奮露わに歓声を上げていた。
 何度もこんなやり取りを繰り返すうちにだんだん試す魔法が底を尽きてしまった結菜は、「う~ん。次はどうしようかなぁ」と魔法を発動する手を止めた。
 それをヴァイスは結菜が魔力切れを起こしたのだと勘違いする。
「はっ。初心者が考えなしに魔法を使うからそうなるんだよ!これでもくらえ!」
 ヴァイスがまた中級魔法を結菜に向かってぶっ放す。
(よしっ……!いける………!)
 今までとは違い、結菜は迫ってくる魔法にも抵抗を見せない。ヴァイスは勝利を確信し、グッと拳を握りしめた。
 しかし…………。

 ゴゥッ。

 結菜の周りを囲い込むように風のドームが瞬時に出来上がり、ヴァイスの魔法は呆気なく弾き飛ばされた。地面に穴があく。
「はぁ⁉」
 詠唱した様子はまるでなかった。あまりの想定外の出来事にヴァイスは目を見開いた。
(おいおいマジかよ………。無詠唱ができるやつなんてこの世に数えるくらいしかいねぇってのに…………)
 一瞬ヴァイスの目が死んだのだが、幸か不幸か幸いなことにさっきの魔法で舞い上がった土煙でそれに気づく者は誰一人としていなかった。
 いや、むしろ無詠唱魔法を目の当たりにしてさらなる興奮に包まれていた。何処ぞの大会の決勝戦と同等の熱気である。
 結菜は自分を取り囲んでいた風魔法を解くと、心の中で鑑定さんに向かってこっそりウィンクをした。
(ありがとっ。助かっちゃったよ)

《気にしないでください。あなたのサポートは完遂します》

 本当に頼りになる。ふとした隙も全カバーしてくれる鑑定さん。感謝感謝。
 ヴァイスが驚きやら悔しさやらで半分自棄になりながら上級魔法を展開する。
 手持ちの魔法石も全部割り、自身の空になりそうな魔力を補填する。
「くそっ。これで終わりにしてやるっ!」
 ヴァイスは今までの中で一番長い詠唱を早口でまくし立てた。今のヴァイスにとっては必殺技と言っても過言ではないとっておきの魔法である。
 これは火属性の素質のある者の中でもなかなか使用できないかなり高度な魔法である。癖が強過ぎるため、その魔法とはかなり相性のいいヴァイスでさえ使えるようになるまでには幾度となく練習を重ねた。
 ヴァイスが第一宮廷魔術師団に入れた切っ掛けでもある。そして、それに誇りさえ感じていた。
 二メートルほどの大きな魔法陣が形成され、またしても結菜に放たれようとしたが、やはり結菜によってその行動は止められた。
「その魔法ちょっともらうね」
 次の瞬間。ヴァイスと全く同じ魔法陣が高速展開された。繰り出された二つの魔法がぶつかり合い、熱風が結界内の二人を襲う。
(((…………………今何が起こった………………?)))
 あり得ない光景に、皆一様に固まる。
 それもそうなるはず。普通なら、一度見ただけの魔法を一発で成功させることなどできるわけがないのだから。
 しかし、それが今結菜の手によって皆の目の前で行われた。それも難易度が高く癖が強い魔法で。その魔法の発動が難しいことは周知の事実である。
 全視線が大きく穴のあいた地面に注がれる。ゴクリ……。土煙の中でもはっきりと見える穴がどれほどのものか想像に難くない。
 興味本位で決闘を見に来ていた魔術師達も囃し立てていた新人魔術師達も、皆自分達の常識がガラガラと崩れ去る音を聞きながら唖然としてその光景を見守っていた。ゆらり。土煙の中、一つの影が揺らめいた。
「けほけほっ。うわ~、凄い土煙。目の前見えないじゃん。……【無風】!」
 いち早く回復した結菜が咳き込みながらも結界内の土煙を強制的に抑える。一瞬で無風状態になり、すぐに視界がクリアになっていく。
 結菜はとうとう魔力切れを起こして倒れ込んでいるヴァイスのもとへトコトコ歩いていった。
「はぁ………はぁ………………」
 もう立ち上がる余力も残っていないらしい。結菜には鑑定さんの盤石なサポートで無傷で済んでいるが、一方でそんなものも無いヴァイスは爆風や衝撃波によりボロボロである。
「………あ~。負けちまった………………」
 閉じた目蓋の上に腕を置く。完敗であった。
「大丈夫?」
 ヴァイスが声に反応して重たい腕をどかして見てみると、結菜が倒れ込んでいる自分を心配そうに見つめている姿があった。
「……大丈夫だ」
「素直じゃないなぁ~。ほらっ、【回復】」
 みるみるうちに傷口が消えて無くなっていくのを見てヴァイスは息を呑んだ。魔力は空のままだが、全身の痛みはもう無い。
 まさかいきなり突っかかって決闘を申し込み、呆気なく負けた自分を回復してくれるとは思っていなかった。
 結菜が回復ポーションを使うこともなく自分を治癒してくれたことをふと疑問に思うが、きっと最新の回復ポーションの類だろうと当たりをつける。
(新型の回復ポーションなんて結構な額するってのに……。なんでこいつ………………)
 最近ずっと心の中にあった不自然にざわつく黒い影がすっと消えてなくなる。残ったのは何処か照れくささのある温かい何かであった。
 それと共にある言葉が脳内に思い浮かぶ。久しく誰にも言っていなかったその言葉はヴァイスの口から自然と漏れた。
「……………っ、あ……ありがとな」
 ボソボソと俯きながら呟くヴァイス。
 それはほとんど声になっていなかったが、結菜にはバッチリ聞こえていた。
「どういたしまして」
「っ!………、……ち、違っ!勝手に口が動いただけだ!」
「はいはい」
 にこにこ笑いながらさらりとヴァイスの反論を流す結菜。ヴァイスはそれに不服そうにしていたが、再度差し出された結菜の手を取ってゆっくり立ち上がった。
 張り詰めていた空気が爆発し、静まり返っていた観客の魔術師達も「わぁっ」と歓声を上げた。
 あれ程不平不満を言っていた新人魔術師達も、である。
「勝者、ユーナ·アイーダ!これにて決闘の終幕を宣言しますっ!」
 魔術師長が勝負の終わりを告げる。
 晴れ渡る青空の下。魔術師塔の演習場からは盛大な拍手が嵐のような喝采と共に響き渡っていた。
 



 
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