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第7章 王家主催のパーティー
第七十二話 帰った後のティータイム
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「………本当にあなたって人は…………」
呆れたような口調で賢者が眉間の辺りをぐりぐりと押した。勇者も同様の反応である。彼らは諦め半分といった空気を醸し出していた。
演習場からフィーナと共に部屋に帰って来て、ことの経緯を話しただけなのだが、何か問題でもあったのだろうか。
「えっと~、何かごめんね……?」
若干反省の色を浮かべながら結菜は貴賓室についているキッチンから運んで来た『お詫びの品』をテーブルの上に並べた。
諸々の魔改造をこれでもかというほど手を加えたキッチンで作ったはちみつプリンである。
砂糖なしでも作れるので、甘味が主に蜂蜜であるこの世界でも作れる数少ない一品だ。はちみつベースのカラメルが独特な優しい香りを漂わせている。
テーブル上のプリンを挟んで向かい側。結菜とフィーナは勇者と賢者と対面し、二人の目線から微妙に目を逸していた。時間だけが刻々と過ぎていく。
その微妙な空気の中、勇者がソーサーにカップを置きながらふぅと息をついた。
「ユーナ」
「ひゃいっ」
「……………」
「……………………」
噛んだ。
赤くなる結菜を勇者は華麗にスルーする。
「窓から飛び出した後、どこに行ったのかと思えば魔術師塔に避難していたんだな。それに、昼間のあの轟音がユーナが原因だとは……」
「あれっ……?もしかして聞こえちゃってた感じ………?」
じと~とした目で頷く賢者を見た結菜はやっちゃったとばかりに目を泳がしながら苦笑した。
「当たり前です。まぁ、魔術師長は結界を張ってはいたのでしょうけど、それだけでは音漏れを防ぐことはできませんし………。音を聞いた者達が何事かと慌てて窓の外を見ていましたよ」
「ありゃりゃ……。騒音問題になってるじゃん」
「ユーナさん」
「ん?」
「自重しましょうね。せめて王宮だけでも」
「努力するっ!」
これはあまり治らないだろうな、とおおかた見当のついた勇者と賢者は大きく溜め息をついた。
一度染み付いたイメージや習慣はなかなか変わらないものである。結菜のアクティブさも規格外さもちょっとやそっとでは変わらないだろう。
結菜がもともと魔法に関して自重がきかないことは知っている。彼女の行動力もこの前の魔物の討伐の際にありありと目に焼き付いていた。その行動力のおかげで自分達は助かったのだから。
その行動力と発想力には驚くものがあるし、尊敬もしている。しかし王宮では目立つのだ。本当に凄く目立つのだ。特に貴族間で噂になっているこの時期は。
無理だとわかっていても結菜にはもう少し自重してほしいと願ってしまう勇者と賢者であった。……ご苦労様である。
「まぁまぁ。過ぎたことを言っても仕方がないだろう?せっかくユーナが作ってくれた甘味があるんだ。冷める前に食べようよ」
フィーナが出されたはちみつプリンを手に取りながら仲介する。
「はぁ………。そうですね。ユーナさんが規格外だとは最初からわかっていたことですし、こればかりはどうしようもないですよね。……はぁ。いただきます」
二人揃って「いただきます」をする勇者と賢者。
「っ……美味いっ」
「………っ!これはなかなか…………」
フィーナに続き勇者と賢者もプリンを口にする。目をキラキラさせながらもくもく口を動かす二人に和む結菜とフィーナ。こういう表情は滅多に見られない。いや、結菜が作る料理を食べる時にはよくこうした子供の様な表情をしていることが多々あるのだが………。
結菜とフィーナは目を見合わせて笑いあった。ちょっと二人を可愛いなと思ってしまったのは秘密である。
二人の反応を見て、結菜は何とかお説教を回避できそうだと判断した。こんなピンチの時こそ甘い物。プリンに感謝である。いや、本当に!
作って本当に良かった~、とほっと一息つきながら、結菜は肩の上にいるロンに意識を向けた。さっきからずっとカリカリと肩を引っ掻く音がしていたのだ。もちろんその音の主はロンである。
まだ気の抜けない中、そっと音の発生している所へと視線を向けると『キュイッ』と鳴き声をあげながら甘えてくるロンの姿が。どうやら美味しそうにはちみつプリンを食べている二人を見て自分も食べたくなったらしい。
厚みのあるふわふわの尖った耳をぴくぴくさせて、体も同じくらいの大きな太い尻尾をパタパタと揺らしている。可愛い……。
「もしかしてプリン欲しいの?」
触り心地の良さそうな真っ白な塊の中で唯一色合いのあるエメラルドグリーンの瞳がじっと結菜の行動を待つように光を放っている。
(あ~。欲しそうだね)
ロンのその動作だけで察した結菜はスプーンをロンの口元に持っていく。
ブゥンブゥンと嬉しそうに尻尾を振ってロンがぱくりとプリンを口にした。
『キュッ………⁉美味い!美味いのだ‼あ、主!もっともっと!』
「はいはい」
美味しさのあまりブワリと毛を逆立たせながら次々とプリンを消費していくロンに、きょとんとしながらフィーナが首を傾げた。
「ん?その子甘味も食べれるのか?」
「うん。ほら、ロンって雑食だからさ」
「そうなのか⁉」
「意外だよね~」
ロンの口からそれを聞いた当初は結菜も驚いていたが、それからはずっとロンが人と変わらない食事をしていることもあり、段々その事実に慣れ始めていた。
(うんうん、最初は驚くんだよね~。でも必死に食べる姿がまた可愛いっ。もふもふ最高っ!ロン最高っ!)
小さなお口で必死になってプリンを食べるロンはまさに天使。結菜は緩む頬の筋肉を抑えられなかった。
「それなら……」とフィーナがロンの口元にスプーンを持っていく。
「ロン殿。私からもプレゼントだ。はい、あ~んっ」
『むむっ⁉あ~んっっ!』
ロンが肩からジャンプをして、プリンがいっぱいに乗ったスプーンに齧り付く。ぷら~んぷら~んとフィーナが持つスプーンにぶら下がるロン。
((可っっっ愛いっっ。何この可愛い生き物!))
フィーナと結菜の心の声が一致した瞬間であった。フィーナが笑いながらロンを膝の上に移動させる。ほんわかとした空気が室内に満ち溢れた。
「はぁ……。まぁ、いいです。ユーナさんには怪我もなかったようですし。このぷりんに免じてあげますよ」
何だかお説教をする気も削がれてしまい、賢者は楽しそうにフィーナと笑いあっている結菜に若干苦笑を浮かべた。
尚、勇者は「このぷりんは紅茶に合うな。尊い………」などとブツブツ真剣に呟きながら感動していた。一口一口を大切にしているかのように味わって食べている。
そんな勇者を放置して話は進んでいた。フィーナがふと思いついたように口を開く。
「そういえば、魔術師長殿が今日の決闘のことを凄く褒めていたな。ユーナ、気をつけるんだぞ?」
「ん?何に?」
賢者がフィーナと交代して口を開いた。
「あの人は魔法が大好きな方です。それ故かあまりにも魔法の才溢れる者を見つけると、魔術師団への勧誘をひっきりなしにしてくるようになるんですよ。フィーナ姫もされていたんでしょう?」
「ん?確かに勧誘されていたな。でも母様とルナレアに止められいたからなかなか入団できていなかっただけだし、私自身、勧誘自体は大歓迎だったぞ?」
「そりゃ止めますよ。第一宮廷魔術師団はなかなかのスパルタだとよく聞きますし………。ユーナさんが望まないのであれば私は賛成しかねます」
「うん。まぁそれは私もそう思う。望まない者には刻なことだしな」
眉を潜めながら渋い顔で賢者が言うのに対し、フィーナが同意して頷く。そこからは心配の色が垣間見えてくる。嬉しい。素直に嬉しい。何で二人が心配しているかは定かではないが…………。結菜はその思いを噛み締めた。
「大丈夫!何とかなるよ」
「「…………………」」
全くわかっていない様な……。ぐっと親指を立てて笑顔を浮かべる結菜に賢者とフィーナは物凄く不安になった。
しかし結菜はそうとも知らず、微妙な反応をする二人にこてんと首を傾げている。まるで「あれ?どうしたの?」とでも言いたそうだ。
「はぁ………もういいです。心配して損しました」
「ほぇ⁉」
「だな。まぁ結菜は魔法が好きらしいし、本人の言う通り何とかなるだろう」
「そうですね。いざとなったらフィーナ姫、よろしくお願いします」
「いえいえ。こちらこそ」
「えっ……ちょっ……待っ………!何?どういうこと⁉」
会話の流れが掴めず慌てふためく結菜。しかし賢者とフィーナは敢えてそれをスルーするのであった。
ちなみに、その間。勇者はとうとうプリンと共に紅茶を飲みたくなったのだろうか、自分でもう一度紅茶を入れて直していた。プリンと交互に口にして悦に入っている。何とも言えない幸せそうな表情であった。………無表情だけど!
結菜の視線に気づいて勇者が新たに結菜の紅茶を入れてくれる。ふんわりといい香りが漂う。
そして…………。
「大丈夫だ」
「何が⁉」
テーブル越しに結菜の肩にぽんっと手を置きながらカップを差し出す勇者。いきなりの慰めサービスについていけない結菜。
「仲間だな」
「だ·か·ら!何が⁉」
たぶん勇者は結菜が会話から出て優雅なティータイムに移行することで一緒に優雅な時間を過ごせることが嬉しかっただけなのだが、それに結菜は気づくことはなかった。
呆れたような口調で賢者が眉間の辺りをぐりぐりと押した。勇者も同様の反応である。彼らは諦め半分といった空気を醸し出していた。
演習場からフィーナと共に部屋に帰って来て、ことの経緯を話しただけなのだが、何か問題でもあったのだろうか。
「えっと~、何かごめんね……?」
若干反省の色を浮かべながら結菜は貴賓室についているキッチンから運んで来た『お詫びの品』をテーブルの上に並べた。
諸々の魔改造をこれでもかというほど手を加えたキッチンで作ったはちみつプリンである。
砂糖なしでも作れるので、甘味が主に蜂蜜であるこの世界でも作れる数少ない一品だ。はちみつベースのカラメルが独特な優しい香りを漂わせている。
テーブル上のプリンを挟んで向かい側。結菜とフィーナは勇者と賢者と対面し、二人の目線から微妙に目を逸していた。時間だけが刻々と過ぎていく。
その微妙な空気の中、勇者がソーサーにカップを置きながらふぅと息をついた。
「ユーナ」
「ひゃいっ」
「……………」
「……………………」
噛んだ。
赤くなる結菜を勇者は華麗にスルーする。
「窓から飛び出した後、どこに行ったのかと思えば魔術師塔に避難していたんだな。それに、昼間のあの轟音がユーナが原因だとは……」
「あれっ……?もしかして聞こえちゃってた感じ………?」
じと~とした目で頷く賢者を見た結菜はやっちゃったとばかりに目を泳がしながら苦笑した。
「当たり前です。まぁ、魔術師長は結界を張ってはいたのでしょうけど、それだけでは音漏れを防ぐことはできませんし………。音を聞いた者達が何事かと慌てて窓の外を見ていましたよ」
「ありゃりゃ……。騒音問題になってるじゃん」
「ユーナさん」
「ん?」
「自重しましょうね。せめて王宮だけでも」
「努力するっ!」
これはあまり治らないだろうな、とおおかた見当のついた勇者と賢者は大きく溜め息をついた。
一度染み付いたイメージや習慣はなかなか変わらないものである。結菜のアクティブさも規格外さもちょっとやそっとでは変わらないだろう。
結菜がもともと魔法に関して自重がきかないことは知っている。彼女の行動力もこの前の魔物の討伐の際にありありと目に焼き付いていた。その行動力のおかげで自分達は助かったのだから。
その行動力と発想力には驚くものがあるし、尊敬もしている。しかし王宮では目立つのだ。本当に凄く目立つのだ。特に貴族間で噂になっているこの時期は。
無理だとわかっていても結菜にはもう少し自重してほしいと願ってしまう勇者と賢者であった。……ご苦労様である。
「まぁまぁ。過ぎたことを言っても仕方がないだろう?せっかくユーナが作ってくれた甘味があるんだ。冷める前に食べようよ」
フィーナが出されたはちみつプリンを手に取りながら仲介する。
「はぁ………。そうですね。ユーナさんが規格外だとは最初からわかっていたことですし、こればかりはどうしようもないですよね。……はぁ。いただきます」
二人揃って「いただきます」をする勇者と賢者。
「っ……美味いっ」
「………っ!これはなかなか…………」
フィーナに続き勇者と賢者もプリンを口にする。目をキラキラさせながらもくもく口を動かす二人に和む結菜とフィーナ。こういう表情は滅多に見られない。いや、結菜が作る料理を食べる時にはよくこうした子供の様な表情をしていることが多々あるのだが………。
結菜とフィーナは目を見合わせて笑いあった。ちょっと二人を可愛いなと思ってしまったのは秘密である。
二人の反応を見て、結菜は何とかお説教を回避できそうだと判断した。こんなピンチの時こそ甘い物。プリンに感謝である。いや、本当に!
作って本当に良かった~、とほっと一息つきながら、結菜は肩の上にいるロンに意識を向けた。さっきからずっとカリカリと肩を引っ掻く音がしていたのだ。もちろんその音の主はロンである。
まだ気の抜けない中、そっと音の発生している所へと視線を向けると『キュイッ』と鳴き声をあげながら甘えてくるロンの姿が。どうやら美味しそうにはちみつプリンを食べている二人を見て自分も食べたくなったらしい。
厚みのあるふわふわの尖った耳をぴくぴくさせて、体も同じくらいの大きな太い尻尾をパタパタと揺らしている。可愛い……。
「もしかしてプリン欲しいの?」
触り心地の良さそうな真っ白な塊の中で唯一色合いのあるエメラルドグリーンの瞳がじっと結菜の行動を待つように光を放っている。
(あ~。欲しそうだね)
ロンのその動作だけで察した結菜はスプーンをロンの口元に持っていく。
ブゥンブゥンと嬉しそうに尻尾を振ってロンがぱくりとプリンを口にした。
『キュッ………⁉美味い!美味いのだ‼あ、主!もっともっと!』
「はいはい」
美味しさのあまりブワリと毛を逆立たせながら次々とプリンを消費していくロンに、きょとんとしながらフィーナが首を傾げた。
「ん?その子甘味も食べれるのか?」
「うん。ほら、ロンって雑食だからさ」
「そうなのか⁉」
「意外だよね~」
ロンの口からそれを聞いた当初は結菜も驚いていたが、それからはずっとロンが人と変わらない食事をしていることもあり、段々その事実に慣れ始めていた。
(うんうん、最初は驚くんだよね~。でも必死に食べる姿がまた可愛いっ。もふもふ最高っ!ロン最高っ!)
小さなお口で必死になってプリンを食べるロンはまさに天使。結菜は緩む頬の筋肉を抑えられなかった。
「それなら……」とフィーナがロンの口元にスプーンを持っていく。
「ロン殿。私からもプレゼントだ。はい、あ~んっ」
『むむっ⁉あ~んっっ!』
ロンが肩からジャンプをして、プリンがいっぱいに乗ったスプーンに齧り付く。ぷら~んぷら~んとフィーナが持つスプーンにぶら下がるロン。
((可っっっ愛いっっ。何この可愛い生き物!))
フィーナと結菜の心の声が一致した瞬間であった。フィーナが笑いながらロンを膝の上に移動させる。ほんわかとした空気が室内に満ち溢れた。
「はぁ……。まぁ、いいです。ユーナさんには怪我もなかったようですし。このぷりんに免じてあげますよ」
何だかお説教をする気も削がれてしまい、賢者は楽しそうにフィーナと笑いあっている結菜に若干苦笑を浮かべた。
尚、勇者は「このぷりんは紅茶に合うな。尊い………」などとブツブツ真剣に呟きながら感動していた。一口一口を大切にしているかのように味わって食べている。
そんな勇者を放置して話は進んでいた。フィーナがふと思いついたように口を開く。
「そういえば、魔術師長殿が今日の決闘のことを凄く褒めていたな。ユーナ、気をつけるんだぞ?」
「ん?何に?」
賢者がフィーナと交代して口を開いた。
「あの人は魔法が大好きな方です。それ故かあまりにも魔法の才溢れる者を見つけると、魔術師団への勧誘をひっきりなしにしてくるようになるんですよ。フィーナ姫もされていたんでしょう?」
「ん?確かに勧誘されていたな。でも母様とルナレアに止められいたからなかなか入団できていなかっただけだし、私自身、勧誘自体は大歓迎だったぞ?」
「そりゃ止めますよ。第一宮廷魔術師団はなかなかのスパルタだとよく聞きますし………。ユーナさんが望まないのであれば私は賛成しかねます」
「うん。まぁそれは私もそう思う。望まない者には刻なことだしな」
眉を潜めながら渋い顔で賢者が言うのに対し、フィーナが同意して頷く。そこからは心配の色が垣間見えてくる。嬉しい。素直に嬉しい。何で二人が心配しているかは定かではないが…………。結菜はその思いを噛み締めた。
「大丈夫!何とかなるよ」
「「…………………」」
全くわかっていない様な……。ぐっと親指を立てて笑顔を浮かべる結菜に賢者とフィーナは物凄く不安になった。
しかし結菜はそうとも知らず、微妙な反応をする二人にこてんと首を傾げている。まるで「あれ?どうしたの?」とでも言いたそうだ。
「はぁ………もういいです。心配して損しました」
「ほぇ⁉」
「だな。まぁ結菜は魔法が好きらしいし、本人の言う通り何とかなるだろう」
「そうですね。いざとなったらフィーナ姫、よろしくお願いします」
「いえいえ。こちらこそ」
「えっ……ちょっ……待っ………!何?どういうこと⁉」
会話の流れが掴めず慌てふためく結菜。しかし賢者とフィーナは敢えてそれをスルーするのであった。
ちなみに、その間。勇者はとうとうプリンと共に紅茶を飲みたくなったのだろうか、自分でもう一度紅茶を入れて直していた。プリンと交互に口にして悦に入っている。何とも言えない幸せそうな表情であった。………無表情だけど!
結菜の視線に気づいて勇者が新たに結菜の紅茶を入れてくれる。ふんわりといい香りが漂う。
そして…………。
「大丈夫だ」
「何が⁉」
テーブル越しに結菜の肩にぽんっと手を置きながらカップを差し出す勇者。いきなりの慰めサービスについていけない結菜。
「仲間だな」
「だ·か·ら!何が⁉」
たぶん勇者は結菜が会話から出て優雅なティータイムに移行することで一緒に優雅な時間を過ごせることが嬉しかっただけなのだが、それに結菜は気づくことはなかった。
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