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二章 贖罪を求める少女と十二の担い手たち~霊魔大祭編~
閉鎖世界への入口
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それまで休憩のために滞在していた、菓子店のあるエリアを出てから二十分後。
俺たちはナイラさんの案内を受けながら、ようやく本来の目的地である中央エリアへと、辿り着けたわけなのだが――――、
「ここまで足を運んだのは、完全に失敗でしたね・・・・・・」
「まったくだな。いつから管理局の魔法使いどもは、ただの布切れでしかない装備や外套を、身につけるようになったんだ?」
結論から言ってしまうと・・・・・・目的の店に入店して得られた成果は、散々なものだった。
正直俺としては、買うものは何でも良かったのだが、同伴していた他の二人がそれを許さなかった。
接客を担当していた店の従業員に対して、あれやこれやと文句を言い続けるクロエの態度は、正直予測することが出来た。
しかしそれ以上に店の品揃えに対して、不満を爆発させていたのが、意外なことに普段から大人びた対応を心掛けているはずの、リセだったのだ。
「マントの耐久性が弱すぎます!洗浄と防腐機能以外にも、せめて外気防護魔法の術式ぐらい、搭載出来なかったんですか?
こんなコテコテした、余計な飾りを付ける余裕があるのなら、もっと実用的な効力を発揮する、魔法術式を搭載しておいて下さい!」
「も、申し訳ございません、お客様!しかしこちらの商品は、私共が扱わせて頂いている物の中では、最高品質の物でありまして・・・・・・」
「――――それとこちらのブーツに使われている【飛行魔法補助術式】。これは確か、今から十五年程前に魔法術式中央研究所から、新作術式として世間に発表されていたものですよね?
私の記憶では四年前に、この術式の致命的な欠陥を、大幅に改良したものが、大々的に公表されていたはずですが・・・・・・。
わざわざ型落ちの商品を、客の前に出してくるなんて――――この店におられる従業員の教育方針は、いったいどうなっているのでしょうか?」
「・・・・・・・・・」
既に青ざめた顔をして立っていた、店の接客担当者に向かって、リセは容赦なく商品に関してのダメ出しを続けていた。
店側から見本として提示されたものは、上から下まで揃えられた、新人魔法使い用の装備一式。ドラゴンの鱗や希少生物の部位――――いわゆるファンタジー的な素材を、使用して作成された品々だ。
リセが従業員に対して、不満げな様子で口にしていた“コテコテした余計な飾り”とは、商品である焦げ茶色のマントに刺繍されていた、銀色に輝いている模様のことである。
着用者が魔力を流せば、それに反応して刺繍全体の光量が増し、目眩ましなどの撹乱に利用出来ると説明されたが・・・・・・リセやクロエの二人から言わせてみれば、そんな機能は無駄以外の何物でもないという。
その他にもそれらの商品に内蔵されていた、いくつもの魔法術式の完成度が、リセにとっては大層、お気に召さなかったようであり――――。
お世辞にもサービスが良いとはいえない、店側の杜撰な対応に、立腹してしまったリセを先頭にして、ほんの三十分足らずで全員が建物の外へと出てきてしまった・・・・・・というのが、つい先ほど起きた事態に関する、一連の経緯である。
「・・・・・・にしても、今日のあの子は怒ってばっかりね。――――ねえ、ユウト。あなた、リセのボーイフレンドなんでしょう?こういう時に彼女の機嫌をなだめるのが、彼氏としてのお役目なんじゃない?」
自らもリセを怒らせた事を棚に上げながら、ナイラさんは隣を歩いていた俺に対して、そのように小声で話を振ってくる。
リセは前方にいるクロエと二人で、これからの行動について話し合っており、俺たちの会話の内容を、聞かれてしまう心配はなさそうだ。
「――――彼氏とか彼女とか・・・・・・それ以前に俺とリセはまだ、そういう関係性じゃありませんよ。確かに俺はリセに対して、自分が抱いている好意の感情を、そのまま正直に直接伝えましたけど。
お互いに男女の関係として付き合う・・・・・・とか、そういった事に関しては特に――――」
「アホか!そんな適当な言い訳が、この私に通用するとでも思う?――――リセを見てみなさい。あの子がさっきの店で怒っていた原因だって、元はと言えばユウト、あなたのためを思っての事なのよ?」
「俺のため・・・・・・ですか?」
「そうよ。――――普通はね、新人魔法使いが扱う装備品を揃えるのに、わざわざこんな商業エリアの中央にある、店にまでなんて来ないから!
しかも予算の上限も設定せずに、店一番の商品を購入しようとするだなんて・・・・・・心から大切に想う人以外に対して、ユウト、あなたには出来ると思う?」
「ほら!私、間違ったこと言っていないでしょう?」――――ナイラさんは俺の肩の上に自らの手を乗せながら、自分の言い分が絶対に正しいとでも言うように、断定的な物言いで話をする。
確かに俺とリセの二人はお互いに“異性として付き合おう”とは、明言してはいない。
だが既に限りなくそれに近い関係性であり、リセは俺に対して自らが抱えている好意の感情を、普段から送っている生活の中でも時折、分かりやすく見せることがある。
そしてかく言う俺自身もリセに対して、そういった意識を持って接している――――というのが現状だ。
単に“男女の関係に慣れていない”とか“恥ずかしい”とか、そういう一種の戸惑いのような感覚が、まだ俺たちの心の隅にでも残っているのだろうか?
とにかく未だに慣れない関係性ではあるが、俺たちはお互いに“好き”という感情を声に出して伝え合い、同じ屋根の下で暮らしている。
ならばナイラさんの言う通り・・・・・・俺とリセの二人の関係は、周りからはそのように映るのだろう。
「ナイラさんの言う通り、リセの機嫌を直すのは、俺の役目なのかもしれませんね。・・・・・・ナイラさんやクロエに任せていたら、今よりも更にリセを怒らせてしまう可能性がありますから」
「おっ、言ってくれるわね~?・・・・・・でも確かに今の私やクロエが、あの子に対して何か言っても、火に油を注いでいるようなものだしね。要は適材適所ってやつよ!」
「自覚あるんですか・・・・・・。まあそういうことなので、リセの機嫌を良くするために、何か俺の方でプレゼントでも買ってきますよ」
「そうと決まれば一旦、リセとあなたで二手に分かれて別行動ね。
――――だって折角プレゼントを贈るなら、サプライズで相手に渡した方がいいでしょう?まあここは、私がその為の口実を作ってあげるから、任せておきなさいって!」
俺に対して自信満々な様子で告げたナイラさんは、前方を歩きながら話しているクロエとリセに向かって、自ら声を掛けながら近づいていく。
「ねえ、リセ。この後は特に行くところ、決めてないんでしょう?だったら“第0320区”にある、女性向けの洋服店エリアを覗いてみない?
――――ちょうどこの時期は、季節の新作がどの店頭にも出揃う筈だし。あなたが前に欲しがっていたデザインの下着も、再度入荷されているかもしれないわよ?」
「ヴッ・・・・・・それは少々、いえかなり気になりますね。――――でもそうなると男性であるユウ君にとっては、きっと居心地が悪くなるでしょうし。ナイラさん、折角の機会ですけれど今回は・・・・・・」
「――――別にお前たちだけで、勝手に行ってくれば良いだろう」
クロエがポツリと、自分は心底興味がなさそうな様子で声を出す。
その答えをナイラさんは事前に予期していたのか、「じゃあ暫くの間、別行動にしましょうか」と、全員に対して告げながら、あっという間にその方向性で意見を取りまとめてしまった。
「二時間・・・・・・いえ、三時間ほどあれば終わりますから!申し訳ありませんけどその間、ユウ君はクロエと一緒に、その辺にある店を見て回っていて下さい」
「別にゆっくり見てきても問題ないぞ。ここに来たのは初めてだから、色々と退屈せずに済みそうだし。とりあえず何時間か経ったら、そっちのいるエリアの場所に顔を出すから」
「本当にすみません!――――ああそれと、一応これをユウ君に渡しておきます。空間拡張魔法で、中に少額の魔法硬貨が入れてありますから。何か欲しいものでもあれば、好きに使ってもらっても構わないですよ」
そう言いながらリセは小さな皮製の予備財布を一つ俺に渡すと、待っていたナイラさんと共に女性向けの店が集まる、商業エリアの別の区画に向かって歩いて行ってしまった。
二手に分かれる直前にナイラさんから「上手くやりなさいよ?」と、口の動きだけで応援された俺は、視界から消えていく二人の背中を見送ってから、隣に立っている、残された小さな師匠へと顔を向ける。
(・・・・・・?)
何やらプルプルと――――何故か自らの身体を震わしながら、クロエがその場で丸まって身を屈めてしまう。その突然のクロエの行動に対して、俺が訳もわからずに面食らっていると、
「――――イャッホウ!!」
大声で叫びながら小さく飛び上がり、全身を使って喜びの感情を表すクロエ。何が嬉しいのか、ご機嫌な様子で俺の目の前まで歩み寄ると、片方の手に握られていた財布を見て、その顔の表面へと更に大きな笑みを浮かべる。
「――――で、で?いったい全部でいくら入っているんだ?私の感では魔法硬貨で金貨十枚ほどと言ったところか。
・・・・・・その財布に自分の魔力を流して“中身の合計額”を想像してみろ。そうすれば現在の財布に入っている全ての金額が、お前の頭の中へ浮かび上がってくるはずだ」
「そんな便利な機能が付いているのか。・・・・・・分かった、やってみる。こんな感じでいいのか?」
言われた通りに持っていた財布に向かって魔力を流すと、数秒後に俺の脳内へと、デジタル時計のような数字がいくつか浮かび上がってくる。
「銅貨七百枚と銀貨二百四十五枚。それと金貨が全部で・・・・・・五十八枚!?」
「本当か?やったぞ、最高だ!――――それだけあればさっきの菓子店エリアにある商品が、思う存分好きなだけ食べられる。でかしたぞ小僧!」
クロエの機嫌が唐突に良くなった、その一番の訳を理解した俺は、ウキウキした様子で立っている、目の前の小さな師匠の姿を見て天を仰いだ。
いくら何でもこれは、明らかに中身が入り過ぎである。少額と言っていたリセの言葉を信じて、そのまま受け取ってしまった俺も悪いが・・・・・・どうやらリセの持つ独自の金銭感覚は、俺の知る常識と比べて大幅にズレてしまっているらしい。
「これ・・・・・・リセは俺に間違えて渡したんじゃないか?実はここにあるのがメインの財布で、向こうにあるのが予備だとか――――」
「いや、間違えてないぞ。その程度の金額は、リセの奴にとっては端金だ。あの夜香の城で得た毎月の売り上げは、そのままそっくり全部、リセ自身の懐に入っていく。
魔法世界には税金の制度もないから、お前のいた世界と違って、いくら財産を溜め込んでも、余計な金を持っていかれる心配もない」
「だからといって、全部をあるだけ使っていいって事にはならないだろう。――――取り敢えずこの財布は、リセから渡された俺の方で管理する。何か欲しい物でもあれば言ってくれ」
「・・・・・・むう」
後でリセに告げ口されることが分かっているからか、クロエは俺に対して特に文句を言ってきたりはしなかった。
一時間程歩いている内に、合計三つのエリアを抜けて来たが、その内の一つが最初に訪れた菓子店のあるエリアの、その本店が集まる場所だった為、他のエリアよりも総じて長く滞在する羽目になってしまった。
菓子を購入するのに必要な金額は可愛いものなので、俺は特に気にすることなく、クロエの望んだ通りに全てを買ってあげた。
とはいえ俺が稼いだ金ではないため、複雑な思いもあったのだが・・・・・・。
菓子の食べ歩きを二人でしながら、俺たちは目的地も決めぬまま前に向かって進んでいき――――三つ目のエリアである“第0201区”のゲートロードを通貨して、通算四つ目のエリアである“第0156区”の入口付近でその足を止めた。
「【閉鎖世界専門流通エリア】?」
街灯に付けられたプレートの文字を見て、俺はその意味がまったく想像出来ずに首を傾げる。
これまで訪れた他のエリアとは違い、その区画特有の暗くて不気味な雰囲気が、辺り一帯に漂っていた。
仮にもしここへ来たのが俺一人であれば、迷わず背後に振り向いて、来た道をそのまま引き返していた所だろう。
道を歩いている数人の通行人たちは、クロエと同じようにマントのフードを頭の真上にまで被って、その素顔を覆い隠していた。
彼らとすれ違う瞬間、訝しげな視線のみを感じるが、それ以上の干渉や声かけなどは皆無である。
その場にいる全員が、お互いを故意に避け合っている印象を受けた為、俺はそのことに対して疑問に思いながらも、改めて周囲に広がる区の光景へと目を向けた。
洋館風の古風な建物が、長い通りの脇に沿ってズラリと立ち並んでいる。
まるで本物の幽霊でも住み着いていそうな・・・・・・そんな怪しげな雰囲気を、見る者に感じさせる街並みだ。
風が僅かに通り過ぎるだけで、低い笛の音のような音が辺りに響き渡り、その静けさを助長させる。
現在地を示すプレートが一部、外れかけているが、それを補修したような形跡などは見当たらなかった。
足元にはビラや新聞といった紙類が複数落ちており、表面に土の汚れや人の靴跡をつけた状態で、そのまま残されている。
「ここは閉鎖予定となっている世界から、我々にとって有用となるべきものをかき集めてきて、それらを高額な値段で客に対して売りつける――――そんなエリアだ」
クロエが菓子の汚れが付いた掌を、自分の着ている服の裾で拭いながらそのように告げた。その視線の先には不動産屋のように、壁にいくつものチラシが貼りつけられている建物が何軒かあり、数人の者たちが出入りしていた。
「何らかの原因によって、数え切れないほど存在している異世界の内、その一つが滅びたとする。それは閉鎖世界として分類され、滅びの瞬間と同時に、魔法世界に残された世界登録記録リストから、削除されてしまうんだ」
「世界が滅びる・・・・・・といっても、具体的にはどういう理由でなんだ?」
「例えば小僧のいた地球。何億年も前にあの惑星を支配していた、恐竜と呼ばれる古代の種が、たった一発の隕石のせいで絶滅してしまったのは、当然知っているだろう?
それ以上の被害をもたらす何かが、たまたまその異世界で起きてしまい、世界の境界自体が消失してしまう。――――それはまさに超自然的な浄化作用に等しい、どんな世界にでも起こり得る可能性がある現象だ」
建物に貼られていたビラには、それぞれの異世界の名称と思われる文字が、無数に記されている。それによると早いもので一時間以内に、およそ二十の異世界が滅びることになっていた。
「これが世界の現実だ。小僧にも分かりやすく説明すると・・・・・・異世界全体の情報を記録しておく、パソコンのハードディスクがあったと仮定する。当然その中身の容量には限界があり、それを超える情報を記録しておくことは出来ない。
ならばどうなるか?――――容量から溢れた世界が、自然に消え去ってしまうのさ。それがどういう理由であれ、必ずどの世界にも滅びの日は訪れる。この全ての中心であり基盤でもある、魔法世界を除いて・・・・・・な」
「俺のいた地球がある世界も、いつかは滅びてしまうって事か?」
「そうだ。そしてそれらの異世界をきっちりと管理していくのが、我々魔法使いにのみ与えられた、義務であり役目でもある。
――――まあ私の場合はここ数十年の間、サボってばかりいたからな。あまり偉そうなことは言えんが・・・・・・とにかく、そういうことだ」
俺たちはナイラさんの案内を受けながら、ようやく本来の目的地である中央エリアへと、辿り着けたわけなのだが――――、
「ここまで足を運んだのは、完全に失敗でしたね・・・・・・」
「まったくだな。いつから管理局の魔法使いどもは、ただの布切れでしかない装備や外套を、身につけるようになったんだ?」
結論から言ってしまうと・・・・・・目的の店に入店して得られた成果は、散々なものだった。
正直俺としては、買うものは何でも良かったのだが、同伴していた他の二人がそれを許さなかった。
接客を担当していた店の従業員に対して、あれやこれやと文句を言い続けるクロエの態度は、正直予測することが出来た。
しかしそれ以上に店の品揃えに対して、不満を爆発させていたのが、意外なことに普段から大人びた対応を心掛けているはずの、リセだったのだ。
「マントの耐久性が弱すぎます!洗浄と防腐機能以外にも、せめて外気防護魔法の術式ぐらい、搭載出来なかったんですか?
こんなコテコテした、余計な飾りを付ける余裕があるのなら、もっと実用的な効力を発揮する、魔法術式を搭載しておいて下さい!」
「も、申し訳ございません、お客様!しかしこちらの商品は、私共が扱わせて頂いている物の中では、最高品質の物でありまして・・・・・・」
「――――それとこちらのブーツに使われている【飛行魔法補助術式】。これは確か、今から十五年程前に魔法術式中央研究所から、新作術式として世間に発表されていたものですよね?
私の記憶では四年前に、この術式の致命的な欠陥を、大幅に改良したものが、大々的に公表されていたはずですが・・・・・・。
わざわざ型落ちの商品を、客の前に出してくるなんて――――この店におられる従業員の教育方針は、いったいどうなっているのでしょうか?」
「・・・・・・・・・」
既に青ざめた顔をして立っていた、店の接客担当者に向かって、リセは容赦なく商品に関してのダメ出しを続けていた。
店側から見本として提示されたものは、上から下まで揃えられた、新人魔法使い用の装備一式。ドラゴンの鱗や希少生物の部位――――いわゆるファンタジー的な素材を、使用して作成された品々だ。
リセが従業員に対して、不満げな様子で口にしていた“コテコテした余計な飾り”とは、商品である焦げ茶色のマントに刺繍されていた、銀色に輝いている模様のことである。
着用者が魔力を流せば、それに反応して刺繍全体の光量が増し、目眩ましなどの撹乱に利用出来ると説明されたが・・・・・・リセやクロエの二人から言わせてみれば、そんな機能は無駄以外の何物でもないという。
その他にもそれらの商品に内蔵されていた、いくつもの魔法術式の完成度が、リセにとっては大層、お気に召さなかったようであり――――。
お世辞にもサービスが良いとはいえない、店側の杜撰な対応に、立腹してしまったリセを先頭にして、ほんの三十分足らずで全員が建物の外へと出てきてしまった・・・・・・というのが、つい先ほど起きた事態に関する、一連の経緯である。
「・・・・・・にしても、今日のあの子は怒ってばっかりね。――――ねえ、ユウト。あなた、リセのボーイフレンドなんでしょう?こういう時に彼女の機嫌をなだめるのが、彼氏としてのお役目なんじゃない?」
自らもリセを怒らせた事を棚に上げながら、ナイラさんは隣を歩いていた俺に対して、そのように小声で話を振ってくる。
リセは前方にいるクロエと二人で、これからの行動について話し合っており、俺たちの会話の内容を、聞かれてしまう心配はなさそうだ。
「――――彼氏とか彼女とか・・・・・・それ以前に俺とリセはまだ、そういう関係性じゃありませんよ。確かに俺はリセに対して、自分が抱いている好意の感情を、そのまま正直に直接伝えましたけど。
お互いに男女の関係として付き合う・・・・・・とか、そういった事に関しては特に――――」
「アホか!そんな適当な言い訳が、この私に通用するとでも思う?――――リセを見てみなさい。あの子がさっきの店で怒っていた原因だって、元はと言えばユウト、あなたのためを思っての事なのよ?」
「俺のため・・・・・・ですか?」
「そうよ。――――普通はね、新人魔法使いが扱う装備品を揃えるのに、わざわざこんな商業エリアの中央にある、店にまでなんて来ないから!
しかも予算の上限も設定せずに、店一番の商品を購入しようとするだなんて・・・・・・心から大切に想う人以外に対して、ユウト、あなたには出来ると思う?」
「ほら!私、間違ったこと言っていないでしょう?」――――ナイラさんは俺の肩の上に自らの手を乗せながら、自分の言い分が絶対に正しいとでも言うように、断定的な物言いで話をする。
確かに俺とリセの二人はお互いに“異性として付き合おう”とは、明言してはいない。
だが既に限りなくそれに近い関係性であり、リセは俺に対して自らが抱えている好意の感情を、普段から送っている生活の中でも時折、分かりやすく見せることがある。
そしてかく言う俺自身もリセに対して、そういった意識を持って接している――――というのが現状だ。
単に“男女の関係に慣れていない”とか“恥ずかしい”とか、そういう一種の戸惑いのような感覚が、まだ俺たちの心の隅にでも残っているのだろうか?
とにかく未だに慣れない関係性ではあるが、俺たちはお互いに“好き”という感情を声に出して伝え合い、同じ屋根の下で暮らしている。
ならばナイラさんの言う通り・・・・・・俺とリセの二人の関係は、周りからはそのように映るのだろう。
「ナイラさんの言う通り、リセの機嫌を直すのは、俺の役目なのかもしれませんね。・・・・・・ナイラさんやクロエに任せていたら、今よりも更にリセを怒らせてしまう可能性がありますから」
「おっ、言ってくれるわね~?・・・・・・でも確かに今の私やクロエが、あの子に対して何か言っても、火に油を注いでいるようなものだしね。要は適材適所ってやつよ!」
「自覚あるんですか・・・・・・。まあそういうことなので、リセの機嫌を良くするために、何か俺の方でプレゼントでも買ってきますよ」
「そうと決まれば一旦、リセとあなたで二手に分かれて別行動ね。
――――だって折角プレゼントを贈るなら、サプライズで相手に渡した方がいいでしょう?まあここは、私がその為の口実を作ってあげるから、任せておきなさいって!」
俺に対して自信満々な様子で告げたナイラさんは、前方を歩きながら話しているクロエとリセに向かって、自ら声を掛けながら近づいていく。
「ねえ、リセ。この後は特に行くところ、決めてないんでしょう?だったら“第0320区”にある、女性向けの洋服店エリアを覗いてみない?
――――ちょうどこの時期は、季節の新作がどの店頭にも出揃う筈だし。あなたが前に欲しがっていたデザインの下着も、再度入荷されているかもしれないわよ?」
「ヴッ・・・・・・それは少々、いえかなり気になりますね。――――でもそうなると男性であるユウ君にとっては、きっと居心地が悪くなるでしょうし。ナイラさん、折角の機会ですけれど今回は・・・・・・」
「――――別にお前たちだけで、勝手に行ってくれば良いだろう」
クロエがポツリと、自分は心底興味がなさそうな様子で声を出す。
その答えをナイラさんは事前に予期していたのか、「じゃあ暫くの間、別行動にしましょうか」と、全員に対して告げながら、あっという間にその方向性で意見を取りまとめてしまった。
「二時間・・・・・・いえ、三時間ほどあれば終わりますから!申し訳ありませんけどその間、ユウ君はクロエと一緒に、その辺にある店を見て回っていて下さい」
「別にゆっくり見てきても問題ないぞ。ここに来たのは初めてだから、色々と退屈せずに済みそうだし。とりあえず何時間か経ったら、そっちのいるエリアの場所に顔を出すから」
「本当にすみません!――――ああそれと、一応これをユウ君に渡しておきます。空間拡張魔法で、中に少額の魔法硬貨が入れてありますから。何か欲しいものでもあれば、好きに使ってもらっても構わないですよ」
そう言いながらリセは小さな皮製の予備財布を一つ俺に渡すと、待っていたナイラさんと共に女性向けの店が集まる、商業エリアの別の区画に向かって歩いて行ってしまった。
二手に分かれる直前にナイラさんから「上手くやりなさいよ?」と、口の動きだけで応援された俺は、視界から消えていく二人の背中を見送ってから、隣に立っている、残された小さな師匠へと顔を向ける。
(・・・・・・?)
何やらプルプルと――――何故か自らの身体を震わしながら、クロエがその場で丸まって身を屈めてしまう。その突然のクロエの行動に対して、俺が訳もわからずに面食らっていると、
「――――イャッホウ!!」
大声で叫びながら小さく飛び上がり、全身を使って喜びの感情を表すクロエ。何が嬉しいのか、ご機嫌な様子で俺の目の前まで歩み寄ると、片方の手に握られていた財布を見て、その顔の表面へと更に大きな笑みを浮かべる。
「――――で、で?いったい全部でいくら入っているんだ?私の感では魔法硬貨で金貨十枚ほどと言ったところか。
・・・・・・その財布に自分の魔力を流して“中身の合計額”を想像してみろ。そうすれば現在の財布に入っている全ての金額が、お前の頭の中へ浮かび上がってくるはずだ」
「そんな便利な機能が付いているのか。・・・・・・分かった、やってみる。こんな感じでいいのか?」
言われた通りに持っていた財布に向かって魔力を流すと、数秒後に俺の脳内へと、デジタル時計のような数字がいくつか浮かび上がってくる。
「銅貨七百枚と銀貨二百四十五枚。それと金貨が全部で・・・・・・五十八枚!?」
「本当か?やったぞ、最高だ!――――それだけあればさっきの菓子店エリアにある商品が、思う存分好きなだけ食べられる。でかしたぞ小僧!」
クロエの機嫌が唐突に良くなった、その一番の訳を理解した俺は、ウキウキした様子で立っている、目の前の小さな師匠の姿を見て天を仰いだ。
いくら何でもこれは、明らかに中身が入り過ぎである。少額と言っていたリセの言葉を信じて、そのまま受け取ってしまった俺も悪いが・・・・・・どうやらリセの持つ独自の金銭感覚は、俺の知る常識と比べて大幅にズレてしまっているらしい。
「これ・・・・・・リセは俺に間違えて渡したんじゃないか?実はここにあるのがメインの財布で、向こうにあるのが予備だとか――――」
「いや、間違えてないぞ。その程度の金額は、リセの奴にとっては端金だ。あの夜香の城で得た毎月の売り上げは、そのままそっくり全部、リセ自身の懐に入っていく。
魔法世界には税金の制度もないから、お前のいた世界と違って、いくら財産を溜め込んでも、余計な金を持っていかれる心配もない」
「だからといって、全部をあるだけ使っていいって事にはならないだろう。――――取り敢えずこの財布は、リセから渡された俺の方で管理する。何か欲しい物でもあれば言ってくれ」
「・・・・・・むう」
後でリセに告げ口されることが分かっているからか、クロエは俺に対して特に文句を言ってきたりはしなかった。
一時間程歩いている内に、合計三つのエリアを抜けて来たが、その内の一つが最初に訪れた菓子店のあるエリアの、その本店が集まる場所だった為、他のエリアよりも総じて長く滞在する羽目になってしまった。
菓子を購入するのに必要な金額は可愛いものなので、俺は特に気にすることなく、クロエの望んだ通りに全てを買ってあげた。
とはいえ俺が稼いだ金ではないため、複雑な思いもあったのだが・・・・・・。
菓子の食べ歩きを二人でしながら、俺たちは目的地も決めぬまま前に向かって進んでいき――――三つ目のエリアである“第0201区”のゲートロードを通貨して、通算四つ目のエリアである“第0156区”の入口付近でその足を止めた。
「【閉鎖世界専門流通エリア】?」
街灯に付けられたプレートの文字を見て、俺はその意味がまったく想像出来ずに首を傾げる。
これまで訪れた他のエリアとは違い、その区画特有の暗くて不気味な雰囲気が、辺り一帯に漂っていた。
仮にもしここへ来たのが俺一人であれば、迷わず背後に振り向いて、来た道をそのまま引き返していた所だろう。
道を歩いている数人の通行人たちは、クロエと同じようにマントのフードを頭の真上にまで被って、その素顔を覆い隠していた。
彼らとすれ違う瞬間、訝しげな視線のみを感じるが、それ以上の干渉や声かけなどは皆無である。
その場にいる全員が、お互いを故意に避け合っている印象を受けた為、俺はそのことに対して疑問に思いながらも、改めて周囲に広がる区の光景へと目を向けた。
洋館風の古風な建物が、長い通りの脇に沿ってズラリと立ち並んでいる。
まるで本物の幽霊でも住み着いていそうな・・・・・・そんな怪しげな雰囲気を、見る者に感じさせる街並みだ。
風が僅かに通り過ぎるだけで、低い笛の音のような音が辺りに響き渡り、その静けさを助長させる。
現在地を示すプレートが一部、外れかけているが、それを補修したような形跡などは見当たらなかった。
足元にはビラや新聞といった紙類が複数落ちており、表面に土の汚れや人の靴跡をつけた状態で、そのまま残されている。
「ここは閉鎖予定となっている世界から、我々にとって有用となるべきものをかき集めてきて、それらを高額な値段で客に対して売りつける――――そんなエリアだ」
クロエが菓子の汚れが付いた掌を、自分の着ている服の裾で拭いながらそのように告げた。その視線の先には不動産屋のように、壁にいくつものチラシが貼りつけられている建物が何軒かあり、数人の者たちが出入りしていた。
「何らかの原因によって、数え切れないほど存在している異世界の内、その一つが滅びたとする。それは閉鎖世界として分類され、滅びの瞬間と同時に、魔法世界に残された世界登録記録リストから、削除されてしまうんだ」
「世界が滅びる・・・・・・といっても、具体的にはどういう理由でなんだ?」
「例えば小僧のいた地球。何億年も前にあの惑星を支配していた、恐竜と呼ばれる古代の種が、たった一発の隕石のせいで絶滅してしまったのは、当然知っているだろう?
それ以上の被害をもたらす何かが、たまたまその異世界で起きてしまい、世界の境界自体が消失してしまう。――――それはまさに超自然的な浄化作用に等しい、どんな世界にでも起こり得る可能性がある現象だ」
建物に貼られていたビラには、それぞれの異世界の名称と思われる文字が、無数に記されている。それによると早いもので一時間以内に、およそ二十の異世界が滅びることになっていた。
「これが世界の現実だ。小僧にも分かりやすく説明すると・・・・・・異世界全体の情報を記録しておく、パソコンのハードディスクがあったと仮定する。当然その中身の容量には限界があり、それを超える情報を記録しておくことは出来ない。
ならばどうなるか?――――容量から溢れた世界が、自然に消え去ってしまうのさ。それがどういう理由であれ、必ずどの世界にも滅びの日は訪れる。この全ての中心であり基盤でもある、魔法世界を除いて・・・・・・な」
「俺のいた地球がある世界も、いつかは滅びてしまうって事か?」
「そうだ。そしてそれらの異世界をきっちりと管理していくのが、我々魔法使いにのみ与えられた、義務であり役目でもある。
――――まあ私の場合はここ数十年の間、サボってばかりいたからな。あまり偉そうなことは言えんが・・・・・・とにかく、そういうことだ」
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