異世界帰りの憑依能力者 〜眷属ガチャを添えて〜

Jaja

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第6章 シークレット始動

第106話 二回目

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 「うわぁ。配信で見たけどマジですげー」

 「こんな所で働けるなんて…」

 「パパー! プールあるー!」

 ノリで第二回面接を開始する事になってから少しして。第一回で合格したシークレットのギルド員が続々と到着し始めた。
 家族連れも多いみたいで、社宅に入る者、既に東京に住居を用意してる者。様々な人員がやって来て、まだ始動まで少し日にちがあるという事で、事務所の観覧会を行なっている。

 「ねむてふ~。ねむてふぃあ~。ねむてんてぃうす~」

 「寝てて良かったのに」

 俺がノリで面接をしちゃおうかと言ったせいで、最近桜さんは応募者の選抜にかかりきりになってしまっている。
 戦闘員も募集した事で、前回以上の応募数になってしまい、かなりの時間を取られるらしい。
 そんな訳で、桜は最近寝不足なのだ。今日も観覧会は俺一人で対応するから寝てて良いって言ったんだけど、普通について来た。

 「俺も応募者の選抜手伝うのに」

 「だんちょ~は戦闘以外ポンの人じゃ~ん。あたし一人でやった方が早いも~ん。ふあぁ~」

 俺も手伝うって言ったり、新しく来るギルド員の仕事にすればと思ったんだけどね。
 何故かギルド員の選抜には並々ならぬ思いがあるらしい。ってか、応募に来た人全員面接したら良いと思うんだけど。
 ギルド員の初仕事としてさ。真実の鏡もある事だし、簡単にスパイかどうかの判別は出来ると思うんだけど。

 それにしても。
 後一ヶ月もしたら現代に帰ってきて一年になるんだなぁ。なんか結構早く時が過ぎた様な気がする。

 「眷属ガチャでどんな奴が出てくるのか。怖くもあり楽しみでもあるな」

 さてさて。
 とりあえずは家族連れのちびっ子達と遊んでやるとしますかね。
 さっきからキラキラした視線を送られてるんだ。
 織田天魔は子供の扱いはお手のものですよ。異世界でも孤児院で大人気だったんだから。


 それからしばらく。
 ギルドが本格的に始動した。
 結構な人数を雇ったと思ったけど、各部署はまだまだスカスカである。
 第二回でもそれなりの人員を雇わないとな。で、『シークレット』の最初の業務は指導をお願いされてる上位ギルドやソロで活動している実力との折衷だ。こちらから条件を提示して、向こうと擦り合わせたり、俺の威光を借りたい企業との交渉。
 始動したばかりなのに、結構みんな忙しそうにしている。

 「よし。やるぞ」

 「楽しみだね~」

 「にゃごー」

 そんな俺と桜とポテはリビングで能力を使おうとしていた。眷属ガチャのお時間である。

 「今回は二回ガチャ出来るんだよね。ロリっ娘からの報酬のお陰で」

 「女の子のお友達が欲しい~。七海ちゃんもいるけど~。お友達は多い方が良いもんね~」

 「俺は男性キャラ希望かなぁ。俺も友達欲しいし」

 「にゃーご」

 ポテは何を求めてるのかな? 眷属ガチャでは残念ながら猫は出てこないよ? ポテもお相手が欲しいのかね。

 「では失礼して」

 能力を使うと前回同様コンビニ前とかに置いてあるガチャ機が登場した。
 少しドキドキしながらレバーを回す。
 ガラガラと音が鳴り、取り出し口からピンクとブルーのカプセルが一つずつ出て来た。

 「これは、男女って事かな? 桜の時はどうだったっけ? あの時は初めてで緊張してたから覚えてないなぁ」

 「なんかこっちまで緊張してきたよ~」

 「どっちから開ける?」

 「女の子からに決まってるでしょ~!」

 そう言って俺からピンクのカプセルを強引に奪い取りパカっとあける。
 ちょっと。あけたかったのに。

 「まぶしっ」

 「見えないよ~」

 「にゃにゃ!!」

 そうだそうだ。こんな感じだったな。
 懐かしい。思い出してきたぞ。

 カプセルから出て来たのはボンキュッボンのお姉さん。いかにも水商売をやってそうな妖艶な感じで妖しい笑顔でこちらを見ていた。

 「すっげぇな。こんな美人世の中にいるのかよ」

 「お姉さんだ~!」

 「にゃー!?」

 思わず見惚れそうな程の美人。
 ってか、見惚れてました。
 桜はなんか滅茶苦茶嬉しそうだし、ポテは急に人間が出て来てびっくりしてる。

 「うふふ。初めまして。私、むらさき陽花ようかって言います。よろしくね?」

 声も妖艶。たまらんなぁこれは。
 流し目で見られると天魔の天魔が天魔しちゃうぞ? 涙ぼくろがたまらん。うん。たまらん。

 桜の時と同じ様にアタッシュケースを持っていて、それに自分の戸籍情報やらなんやらが入ってるらしい。今回は既に探索者登録も済ませてあるみたいで、わざわざ協会に行く必要はないみたいだ、
 どんな処理をしてるのか気になるけどね。

 「一人目から凄いインパクトだな。これは次の恐らく男であろう人が可哀想なくらいだ。これを超えるインパクトなんてそうそうないぞ」

 そう言いながらも少し期待しつつブルーのカプセルを開ける。
 さっきと同じように光に包まれる。

 そして光から出てきたのは。

 「こ、これは…」

 「あははは~!」

 「にゃ…」

 タンクトップに半パン。
 ゴリゴリに鍛えられた体。もう腕の太さなんて俺の太腿ぐらいあるんじゃなかろうか。
 首なんてもう頭と同化してるぐらいぶっといし、前世のボディービルダーなんて目じゃないぐらい全ての筋肉が発達している。
 色黒で歯が白い。なんかもうどう反応するのが正解なのか分からん。

 「がっはっはっは! お前さんが織田天魔だな!? 初めまして!! 俺様の名前はがま公英きみひでだ!! 気軽にたんぽぽちゃんとでも呼んでくれ!! がっはっはっは!!」

 ニカッと笑って俺の手を取り無理矢理シェイクハンドしてくるたんぽぽちゃん。
 いや、この風貌でたんぽぽちゃんは無理だわ。マッスルとかの方が合ってるだろ。

 それととりあえず声の音量を下げてもらえる?
 ポテがびっくりして飛び跳ねちゃったじゃん。
 背後にきゅうりを置いた時ぐらいの跳躍力だったぞ。ほら、かなりふしゃーって警戒してらっしゃる。気を付けてくれたまえよ。

 それにしてもこいつも中々のインパクトをお持ちで。男の友達は欲しかったけども…。果たして仲良くなれるだろうか。
 織田天魔君は心配ですよ。
 
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