7 / 129
第1章 転生と出会い
第6話 しばらくして
しおりを挟む「やべぇ。スラムの匂いが心地良く感じる」
スラムも結構きつい匂いしてるんだけどな。
地下水道から脱出し、すぐに光魔法で浄化を使った。使えるか不安だったけど、問題なく俺の思った効果通りに使えたな。
魔力はほとんど空になったけど。
「とりあえず隠れ家に戻ろうか。ポケットがジャラジャラだ」
俺が着てる服は貫頭衣みたいだけど、下半身にはポケットが二つついている。
そういえば、この世界の季節はどうなってんだろうな。今は過ごしやすい感じだけど、もし寒くなるなら冬支度とかも考えないと。
「ふむう。昼を少し回ったところかね」
時計なんて上等な物があるわけもなく、太陽の位置を見て判断。
さて、これからどうするか。
「これからの一日のルーティンとしては、朝に地下水道でレベル上げ。午後は魔法の練習やら職業の確認。後は情報収集って感じかな」
とりあえず食料は一日一食で耐えれば、1週間は持つと思う。携帯食料が腐らなければだけど。
「その後はどうしよう。コソコソ盗むかまた誰かを殺さないといけないのか」
情報収集に倒せそうな悪人も追加しよう。出来れば殺すのは最終手段にしたいところ。
スラムでは人の生き死にが珍しくないから、そこらに死体が転がったりしてても、不思議には思われないけどさ。大人が何人も殺されていれば、警戒もされるかもしれない。
「盗みをしても一緒だけどさ」
俺の心情的にも、まだ盗む方が罪悪感は少ない。
まぁ、自己満足ってやつだね。死にそうならなりふり構ってられないけど。もしかしたらいつかネズミを食う事になるかもな。
「いよし! やっとレベルが上がったぞ!」
初の魔物狩りから三ヶ月が経過した。狩りもスムーズに行えるようになり、今では隠れ家に魔石が溢れ返っている。まぁ、小さな石ころが散らばってる感じだけど。
☆★☆★☆★
『名 前』 レイモンド
『年 齢』 12
『種 族』 ヒューマン
『レベル』 5
『体 力』 F/S
『魔 力』 E/S
『攻撃力』 G/A
『防御力』 F/A
『素早さ』 E/S
『知 力』 F/S
『器 用』 F/A
『恩 恵』 鑑定 複職
『職 業』 盗人
『属 性』 無 光 闇
☆★☆★☆★
やばくない? 三ヶ月毎日午前中に休む事無く戦ってやっとレベル5なんだぜ。
能力値が上がったのがあるのは良い事なんだけど。
「能力値のランクが一つ上がるだけで、全然体感が違う。これは相手の能力値が低いからって油断は出来ないな」
現に魔力と素早さが上がってから、狩りの効率は段違いだ。継戦能力はだいぶ向上した。
ネズミには相変わらずスピード負けして苦戦してるけど、魔法の練習をしてるおかげで前ほど無駄撃ちせずに済んでいる。
かといって、俺の能力値はまだ底辺も底辺。
まだ大人相手に正面きって戦える程強くはない。
俺がまだ子供のせいなのか、大器晩成型なのか、レベルは俺より低い大人でも能力値が高い人が結構いる。
戦闘してるような人じゃなかったら、レベルは上がらないしね。
でも能力値は上がったりするのかも? 俺も毎日魔法の練習は続けてるけどまだ三ヶ月。魔法の使い方や効率は良くなったけど、能力値はレベルが上がった時にしかランクアップしていない。
「他の子供とかを見て比較するべきなのか。でもなぁ」
俺はこの三ヶ月。スラムから出ていない。人目につかないようにコソコソと地下水道を往復する毎日だ。
そして意図的に子供がいそうな所は避けている。困窮してる子を見たら絶対助けると思う。
でも、今の俺の現状は自分の事で精一杯。とてもじゃないけど助ける余裕がない。
だから意図的に見ないようにして現実から目を背けている。助けようとして、共倒れとか勘弁だからね。
「すまぬ。見た事もないちびっ子達よ」
想像しただけでメンタルブルーになるから、考えないようにして少しでも早く強くなれるように奮闘中だ。
俺の食料問題はどうしてるかというと、スラムにある酒場やぼったくりの食堂から少しずつ盗んでいる。騒ぎになってないから多分バレてない。
バレてたら絶対騒ぎになるから。あれから、結局人も殺してはいない。悪人のリストアップはしてるから、いざとなればやるだろうけど。
「職を変えても魔法使えて良かったなぁ」
実験の結果、職を変えても普通に魔法は使えた。でも効率や威力は下がってる。やっぱりその職につくと補正とかがあるのだろう。
因みに今、魔法使いに変えると魔力と知力はワンランク上がって素早さと器用は下がる。
就いた職によって能力値も増減するから、ちょっと体の変化が面白い。
「名前通り盗む事に関して補正がかかってるっぽいんだよな」
斥候てきなシーフ的職業かなと思ってたんだけど、叩き込まれた情報はピッキング技術だったり、いざ盗む時にビビらないようになったり。
実際、初めて朝方に酒場に盗みに入った時は、直前まで結構ビクビクしてたのに、いざピッキングを始めると自分でも驚く程落ち着いていた。
そして、長持ちしそうな食料と水をパクって店を出るとまたビクビクする。
「職業は奥が深い。もっと生活が安定したら、色んな職を味見するのもありだよな」
とりあえず情報だけ叩き込んでもらって、触りだけでも理解出来るようになっておきたい。
今は生きるのに必死だし、一気に情報をもらっても使いこなせないだろうと自重している。
「とりあえず大体能力がDぐらいになるまでは、レベル上げと練習を頑張らないと」
一応隠れ家でなんちゃって筋トレはしている。
まともなご飯を食べれてないから意味があるかは分からないけど。トレーニングは食事も大事って前世の筋トレマニアから聞きました。
「安穏とした生活や、孤児の受け皿になるのはまだまだ遠いなぁ」
そんな事を思っていた一ヶ月後。
俺は地下水道で一人の女性と出会った。
21
あなたにおすすめの小説
最凶と呼ばれる音声使いに転生したけど、戦いとか面倒だから厨房馬車(キッチンカー)で生計をたてます
わたなべ ゆたか
ファンタジー
高校一年の音無厚使は、夏休みに叔父の手伝いでキッチンカーのバイトをしていた。バイトで隠岐へと渡る途中、同級生の板林精香と出会う。隠岐まで同じ船に乗り合わせた二人だったが、突然に船が沈没し、暗い海の底へと沈んでしまう。
一七年後。異世界への転生を果たした厚使は、クラネス・カーターという名の青年として生きていた。《音声使い》の《力》を得ていたが、危険な仕事から遠ざかるように、ラオンという国で隊商を率いていた。自身も厨房馬車(キッチンカー)で屋台染みた商売をしていたが、とある村でアリオナという少女と出会う。クラネスは家族から蔑まれていたアリオナが、妙に気になってしまい――。異世界転生チート物、ボーイミーツガール風味でお届けします。よろしくお願い致します!
大賞が終わるまでは、後書きなしでアップします。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる