76 / 129
第3章 勢力増強
第73話 職業過多
しおりを挟む☆★☆★☆★
『名 前』 レイモンド
『年 齢』 14
『種 族』 ヒューマン
『レベル』 200/999
『体 力』 C/S
『魔 力』 B/S
『攻撃力』 C/A
『防御力』 C/A
『素早さ』 B/S
『知 力』 B/S
『器 用』 C/A
『恩 恵』 鑑定 複職
『職 業』 高位暗殺者 大魔法使い 格闘家 将軍 大道士 文官 道化師 魔法闘士 怪盗 高位錬金術師 伯爵 拷問官 隠者 薬師 役者 商人 賭博師 鍛治師 教育者 神官 男娼
『属 性』 無 光 闇
☆★☆★☆★
長かった。本当に長かった。
それでも。それでもだ。
「レベル200じゃーい!」
「毎日外に通った甲斐がありましたね」
「それな。魔物全然減らないし」
噂を流してから二ヶ月。
書類仕事はジェイクを筆頭に育ってきた下っ端に任せて、毎日の様に外に通った。
朝から夕方まで狩りをして、帰ってきたら俺かカタリーナにしか出来ない書類を片付ける。
そんな求道者みたいな生活をしていたら、これだけレベルが上がるってもんよ。
「職業が多くて見にくい」
「羨ましいですけどね。色々な事に挑戦できて」
なんか、将来は器用貧乏になってしまわないか心配である。器用大富豪になりたい。器用万能? なんでも良いけど、それになりたいよ。
指揮官が将軍に。
曲芸師が道化師に。
錬金術師が高位錬金術師に。
男爵が子爵を飛ばして伯爵に。
これらは無事に上位職になった。
「そろそろ、武器を使う系の職にも手を出すべきかな」
「ボスは武器を使う事をあまり好んでませんよね? 何故ですか?」
「武器がないと戦えないってなるのが嫌だったんだ」
でも魔法も結構習熟してきたし、格闘家や魔法闘士、大道士といった体一つで戦う系の職業に慣れてきた。
もう、武器がなくてワタワタするような状況にはならないだろう。なんか、なんとなくで覚えてる職業もあるし、入れ替えとかも検討してみるべきかな。
あ、男娼は外さないぞ。イケメンになれるかもしれないからな。
「レベルカンストした奴も増えたな」
騎士男とか、戦闘部門の最初に魔法を教えた組が続々とレベルカンストの200になっている。
そういう奴はまだカンストしてない奴の補助をしたり、縄張りの警備の仕事に従事してもらっている。子供の指導とかな。
お陰でクトゥルフの戦闘部門は下っ端までレベルが上がりまくっている。
「給料がなぁ。外に行かなくなったから、精鋭部隊の手取りが減るんだよね」
「戦闘部門は魔物素材が主な収入源ですしね」
カンスト者は月給を上げるべきかな。
せっかくカンストしたのに、給料が減るとかやってらんないだろ。まぁ、全く外に行かなくなる訳じゃないから、大丈夫かなとも思うけど。
限界突破をする方法とかないかな。そういうお薬とかさ。エリザベスが作れないかね。
「能力値だけ見れば俺とカタリーナ、他の精鋭部隊でアンジーを囲めばやれそうな気もするけど」
「私達は対人戦の経験が不足してますからね。あちらは傭兵もしてたみたいですし、歴戦の猛者達も多い筈です」
クトゥルフの対人戦って、ここであった抗争ぐらいしか無いんだよね。
それもほとんどが奇襲だったり、漁夫って縄張りを掻っ攫っただけだし。
「訓練の模擬戦だけでどれだけ習熟できるか」
「本物の命のやり取りをしないと得られない経験は絶対ありますからね」
何かで見たんだが、武術というか戦闘において重要なのは恐怖だと思う。
特に死の恐怖。なんとしても状況を打破しないといけないという焦燥感は、普段は発揮できない本来持ってる技術を限界以上に引き出す。
そして一度引き出してしまえば、それが可能だと分かってしまえば、無意識に技量の水準がそこになる。短期間で普段の技量が以前の限界のそれになり、限界点もそれに伴って伸びるのだ。
どれほど厳しい鍛錬より、一度命を落としかけた状況から生還する方がはるかに伸びるのだ。
何で見たんだっけなこれ。
多分戦闘系の少年漫画だと思うけど。これを見た時はなるほどと思ったもんだ。
「俺達は結構安全マージンを取ってるからなぁ」
「人員を消費したくないので仕方ないとはいえ、成長の阻害をしている事はあると思います」
甘やかしすぎなんだろうか。
でも、ここまで育てるのにも苦労したし、死地に放り込んで失ったりしたら大損なんだよね。
そういうリスクを冒してこそ本物になれるんだろうか。
「深層に放り込んでみるか?」
「死の恐怖を味合わせる事からですか」
昔の領主の精鋭部隊は深層にも入っていたと聞く。その全員が上限456の奴じゃないだろうし、やり方次第では深層に入れるって事だ。
「多分その精鋭部隊は死の危険を何度も経験してたから強かったんだろうな。レベルや能力値は上がらなくても、技術は伸びる訳だし」
「それをまとめて叩き潰したレーヴァンのボスは異常ですね」
うむ。そう考えると囲んで叩いては無理かもしれんな。やっぱり騎士団長とぶつかって、両者が良い感じに消耗してる所を漁夫るしかあるまい。
結局奇襲か。
「なんか滅茶苦茶強いけど、殺されない練習相手とかいないかな。毎回死ぬ一歩手前まで追い込んでくれるような」
「都合が良すぎますね」
回復魔法があれば部位欠損も治せる。
心さえ折れなければ強くなれるから、とことんやってほしいけど。
そんな師匠キャラが出てきてほしいなぁ。
20
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる