87 / 129
第3章 勢力増強
第84話 緊急会議
しおりを挟む「やったか!? あ、ダメだ。レベル上がっちゃった」
「やってしまいましたね」
「レベル?」
ゴドウィンが死んだっぽい。
レベルが結構上がったもん。
カタリーナもアンジーも。
急いでフラグを建設したのに、手遅れだったみたいだ。
俺の目の前には前のめりに倒れているゴドウィン。つんつんとしてみてもピクリとも動かない。
「やらかした~」
俺は思わずその場で膝をついて項垂れる。
これはやばいだろ。帝国本気になっちゃうじゃんかよ。どうすんべ、マジで。
適当に考えた策でも上手くいくぜわっしょいとか、考えてたのが良くなかったんだろうか。
殺すのはマジでやりすぎだよなぁ。
「どうしよっか」
「とりあえずこの場を離れましょう。他の魔物を処理している騎士が気付く前に離れませんと」
「ごめんなさいねぇ。これは流石に予想外だわ」
本当でござるかぁ?
超直感でなんか上手い事ゴドウィンがよろけるようにしたとかしてない?
あんな都合良く目の前に心臓の場所がくるなんてさぁ。
頭の中で自分がやらかした事をアンジーのせいにしつつ、カタリーナに言われたようにその場を離れる。一応死体はアイテムボックスの中に回収した。
これで魔物が食べたとでも思ってくれないかなぁと淡い期待を抱きつつ。
全部倒されてるのにそれは流石に無理かね。
「ごほん。緊急会議です」
あの後、急いで縄張りに帰ってきて主要人物を集めて屋敷で緊急会議を開いた。
議題はもちろん、ゴドウィン殺しちゃったどうしようである。
レーヴァンからは、アンジーとマーヴィンが参加してくれている。もう今はクトゥルフの人員だけどね。
本当はここからジェシカを脅しに行く予定だったんだ。ゴドウィンを瀕死にさせてマウントを取りつつ、脅して無理矢理契約させる。ついでに嫡男とも契約して、ペテス辺境伯領を牛耳る。
でもでもゴドウィン殺しちゃったから。
今から脅しに行って契約する事は可能だろう。
それでも騎士団長が死んだんだ。今は行方不明扱いになってるかもしれないが。
国からの調査は絶対入るだろうし、間違いなくスラムも調べられる。
騎士団長がやられたとなると、帝国は馬鹿みたいな質と数の人員を投入するのが目に見えている。
そしてそれに俺達が対抗出来るかというと、かなり厳しい。
質はなんとかなっても量はどうしようもない。
「逃げるしかありませんね」
「そうするかぁ」
それが一番手っ取り早いよね。
問題は山積みだけどさ。
「お姉さん達は何か意見ある?」
「そうねぇ。逃げるにしたってどこに行くのって話だし…。それに移動手段の事もあるわよね」
まずはそこだよな。
でもどこに行くのってのは決めてるんだ。
「魔物の領域に逃げ込もうかなって」
「深層にってこと? それは自殺行為じゃないかしら? いえ、戦闘レベルが一定に達してる人間は辿り着けるだろうけど、それ以外の人間はどうするのよ。まさか見捨てるつもり?」
「見捨てる訳ないじゃん。どれだけコストを注ぎ込んだと思ってるんだ」
それに俺が裏社会でのし上がろうと思ったのは、スラムのキッズの為だ。
俺の欲望が入ってるのもあるけど、せめて子供ぐらいは不自由なく暮らしてほしい。
そう思ったから、世界を裏から支配しようと思った訳よ。それなのに、見捨てるとかはやっちゃダメでしょ。
「深層のさ。ちょっと奥まった所に滅茶苦茶でかい岩山があるんだよね。あそこを改造して俺達の秘密拠点にしようかなと」
「ああ。あそこですか」
カタリーナがなるほどとばかりに頷く。
元々、誰にも邪魔されない秘密拠点は何処かに用意しようと思ってたんだ。
これから魔道具とか開発するのに、誰にもバレてない場所ってのは必要になると思ってたし。
で、その深層の岩山は候補地だった。
恐竜をそれなりの数倒さないと行けない場所だし、その付近の恐竜達を始末して、認識阻害の魔道具を置いておけば、魔物にはバレない。
近くの魔物は契約して、番人として置いておいてもいい。
「行ける人が限られてるじゃない」
「そこは俺の転移だよね。行ける人は自分で行ってもらって、子供達や非戦闘員は俺が連れて行くよ。かなり酔うだろうけど」
「転移?」
あ、そういえば俺の恩恵やらを後で説明するって言って後回しにしてたな。
今度こそ後で説明しよう。今は時間が勝負なのである。
「せっかく縄張りをここまで発展させたのに勿体ないよなぁ」
「一応今回の騒動はレーヴァンに罪を擦り付けています。クトゥルフはここに居ても大丈夫な可能性がありますが?」
カタリーナの言葉にアンジーとマーヴィンが何とも言えない顔をする。
まぁ、その可能性はあるんだけどさ。
この領地、絶対これから荒れるでしょ。それに国からの監査が入るのは確実だし。
ここは勿体無いけど、損切りしようかなと。
どうせ今の戦力なら別の国に行ってもやっていける。
それならここは心機一転、他国でやり直して成り上がろうかと。
一旦帝国からは逃げる。力を蓄えてからリベンジだ。いや、別に今回負けた訳じゃないけど。
結果的に騎士団長を殺したし、これ以上ない勝ちなんだけど。
でも逃げるんだから、結果的には負けか。
この屈辱はいつか国落としでもして返してやる。
「国を相手にするのはまだ早いよ」
「そうねぇ。今の質で人員がせめて10倍以上は居ないと話にならないわぁ」
国を相手にするには暴力だけじゃ足りない。
圧倒的暴力があれば話は違うけど。
ゴドウィンですら、策を練れば殺せる訳だし。
偶々だけど。偶然なんだけど。
もっともっと全方面を強化しないとな。
20
あなたにおすすめの小説
最凶と呼ばれる音声使いに転生したけど、戦いとか面倒だから厨房馬車(キッチンカー)で生計をたてます
わたなべ ゆたか
ファンタジー
高校一年の音無厚使は、夏休みに叔父の手伝いでキッチンカーのバイトをしていた。バイトで隠岐へと渡る途中、同級生の板林精香と出会う。隠岐まで同じ船に乗り合わせた二人だったが、突然に船が沈没し、暗い海の底へと沈んでしまう。
一七年後。異世界への転生を果たした厚使は、クラネス・カーターという名の青年として生きていた。《音声使い》の《力》を得ていたが、危険な仕事から遠ざかるように、ラオンという国で隊商を率いていた。自身も厨房馬車(キッチンカー)で屋台染みた商売をしていたが、とある村でアリオナという少女と出会う。クラネスは家族から蔑まれていたアリオナが、妙に気になってしまい――。異世界転生チート物、ボーイミーツガール風味でお届けします。よろしくお願い致します!
大賞が終わるまでは、後書きなしでアップします。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる