異世界に転生したので裏社会から支配する

Jaja

文字の大きさ
95 / 129
第4章 雌伏の時

第91話 着々と

しおりを挟む

 
 「おおー。壁が高い。ウォールマリ○みたいだ」

 「? なんですか、それは?」

 気にしないで下さい。前世の漫画なんです。
 それに、流石にそこまで高くないしね。
 あれって50m近くはあった筈。いや、超大型巨人の顔がはみ出てた事を考えるとそこまで高くはなかったのか? 

 うちのは20mぐらいだ。
 ティラノがそれぐらいのでかさだから。とりあえず対抗してみました。

 「素材は足りそうなの?」

 「はい。戦闘部隊が毎日のように深層の魔物を10体程倒してくれるので。鉱石は岩山から取れます。必要分はまもなく貯まる予定です」

 ホルトと一緒に壁が建設される風景を眺める。
 カタリーナが覚醒したから、前倒しで壁作りを始めたんだよね。エリザベスはもうちょっとこだわりたいみたいだったけど、作業の進捗の事もあって妥協してもらった。あの子にはもっともっと発明してもらいたいものがあるし。

 それに俺の肝入り魔道具の開発を今お願いしてるところだ。これを発明出来さえすれば、ある程度の情報網を構築出来るんじゃないかと期待している。
 中々に苦戦してるけどね。俺が他国に行く前に完成させて欲しいなと思ってます。


 続いてやって来たのは広大な農地。肉は魔物を狩ればなんとかなるんだけど、野菜はどうにもならん。って事で、農家の職業持ちが管理してくれている。この岩山地帯に移り住んでそろそろ四ヶ月。
 食料は大事だから、早めに動いてもらってたんだけど、そのお陰でそろそろ一回目の収穫が出来そうだ。

 「ふむ。ここの土の栄養は凄いな」

 「環境が環境ですからね。こんな所に農地を作る人なんて今まで居なかったでしょうし」

 ここ、農地にするにはうってつけなんだよね。
 豊富な栄養がある土、適度に降る雨。
 周りが凶悪な深層の魔物に囲まれてる事を除けば、最高の立地だ。
 それも周りを壁で囲う事と、魔道具で寄せ付けないので対処している。

 「この農地のせいで、壁を作る範囲が広まったんですけどね」

 「食料は大事だし仕方ない」

 これで我がクトゥルフは完全に自給自足が出来るようになった訳だ。
 今までは、時折り情報収集がてらにペテス領で買い付けてたからな。
 無収入だからどんどん資産が目減りしていくのは、中々胃に悪かった。

 無収入で500人近い人員を養うって控えめに言って馬鹿だよな。
 無関係の商会を置いとけば良かった。あの時はとにかく早く逃げたい一心で、そこまで頭が回ってなかったんだ。反省します。

 「新たにどこかの商会を支配下に置けばいいのでは?」

 「今はなぁ。あそこの領は商会の監査もきついらしいから」

 騎士の数はある程度減ったけど、それでも未だに監視されてるっぽい。
 原因不明で処理してさっさと引き上げて欲しいもんだ。領主夫人のジェシカと新領主のスカリーはどこかの辺境に飛ばされたらしいし。

 ペテスの辺境とは違う本物の辺境らしい。
 過酷で不毛な地なんだとか。領民情報だから本当かどうかの裏付けは取れてないけど。
 ご愁傷様です。処刑されてないだけマシなのかな? どっちが幸せかは本人次第か。
 どうせ飛ばされるなら、契約してうちで働いてもらえば良かったぜ。両方とも優秀らしいし。



 「はっ! てい! とーう!」

 訓練場にやってきた。
 可愛い声とは裏腹に恐ろしく鋭い素振りをしているローザ。
 アンジーに師事してから、戦闘学習の効果も相まってかなり成長してるんだよね。
 ちょっと俺も勝てるかどうか怪しい。
 ………俺は大器晩成型だから。みんなが456で成長止まってからが勝負だから。
 数多ある職業を駆使して翻弄してみせるから。
 悔しくなんかないんだからねっ!

 「ゴホッ!」

 内心で気持ち悪いツンデレムーブをしてたら、ローザが突進してくるのに反応出来なかった。
 直前で身体強化は出来たけど躱すまでは出来ず。
 突進も洗練されてきやがるぜ。俺も回避の練習にもっと力を入れねばなるまい。

 「調子はどう?」

 「強くなるの楽しい!!」

 わしゃわしゃと頭を撫でて、さり気なくケモ耳をもふもふしてローザと話をする。
 今ではローザに対抗出来るのはアンジーだけになっちゃったからなぁ。
 俺も真剣に戦えば、まだなんとかなるけど。

 ここにこもってるせいで、スカウトも出来ない。
 恩恵持ちの優秀な人材をもっと多く確保したいもんだ。ローザに対抗出来る人材を用意しないと。
 戦闘学習があるから色んな強者と戦わせてあげたい。

 「師匠にはまだ勝てない! チャル兄にも昨日一本取られた!」

 訓練の事について聞いてるんだけど、やっぱりアンジーには未だに勝ててないらしい。
 あいつに勝つって、マジでレベルを上げてゴリ押しぐらいしか思い付かないんだよな。
 戦闘中の超直感がズルすぎるんだよ。予想外の動きをしてるつもりでも避けられるから。
 避けられない程のスピードとパワーでぶん殴るしかない。

 「チャールズに負けたの?」

 「魔法を上手に使われた!」

 驚きなのはチャールズが勝ったらしいって事だ。
 レベルがカンストしてからは、色々な技術を磨く事に力を入れてたみたいだけど。
 近接戦を展開しながら、魔法を使えるようになったらしい。凄いな。

 まぁ、まだローザとチャールズのレベル差はそんなに離れてないんだけど。
 これで差がつき始めるとしんどいんだろうなぁ。
 
 
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

最凶と呼ばれる音声使いに転生したけど、戦いとか面倒だから厨房馬車(キッチンカー)で生計をたてます

わたなべ ゆたか
ファンタジー
高校一年の音無厚使は、夏休みに叔父の手伝いでキッチンカーのバイトをしていた。バイトで隠岐へと渡る途中、同級生の板林精香と出会う。隠岐まで同じ船に乗り合わせた二人だったが、突然に船が沈没し、暗い海の底へと沈んでしまう。 一七年後。異世界への転生を果たした厚使は、クラネス・カーターという名の青年として生きていた。《音声使い》の《力》を得ていたが、危険な仕事から遠ざかるように、ラオンという国で隊商を率いていた。自身も厨房馬車(キッチンカー)で屋台染みた商売をしていたが、とある村でアリオナという少女と出会う。クラネスは家族から蔑まれていたアリオナが、妙に気になってしまい――。異世界転生チート物、ボーイミーツガール風味でお届けします。よろしくお願い致します! 大賞が終わるまでは、後書きなしでアップします。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

ガチャと異世界転生  システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!

よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。 獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。 俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。 単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。 ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。 大抵ガチャがあるんだよな。 幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。 だが俺は運がなかった。 ゲームの話ではないぞ? 現実で、だ。 疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。 そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。 そのまま帰らぬ人となったようだ。 で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。 どうやら異世界だ。 魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。 しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。 10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。 そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。 5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。 残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。 そんなある日、変化がやってきた。 疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。 その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

処理中です...