異世界に転生したので裏社会から支配する

Jaja

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第5章 クトゥルフ再始動

第111話 商談後

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 「あんな感じで良かったのかね?」

 「掴みとしては悪くないと思うわよ? でもちょっと一気に出し過ぎた感は否めないわねぇ。あの伯爵さん。ちょっと許容限界を超えてたわ」

 ちょっと高級そうに見える箱馬車の中にて。
 商談が終わったって事で、アンジーと反省会。
 前世でも営業なんてした事なかったし、勝手が分からないんだよね。

 数多居る異世界転生者は肝が据わりすぎだと思うな。なんであんな簡単に貴族と当たり前のように話せるんだろう。俺も職業補正が無かったら、テンパりまくりだったと思う。

 「まぁ、全部購入して頂いてありがとうございますって感じなんだけど」

 「転送箱は登録が必要だから、そんなすぐには稼働しないでしょうけど、急いで情報部の人員を増やさないとすぐにパンクするわよ?」

 「マーヴィンとアハムが上手い事やってくれてると良いけど」

 とりあえず良い感じの場所に拠点を作ってくれれば。転移装置を設置して、スラムの方にも行けるんだけどな。別にコソコソと向かっても良いんだけど、身バレが怖い。変装したら行けるかしらん?

 「あの伯爵はまともそうだったけど…。それでもスラムはあるのねぇ」

 「わざと残してるんじゃね? 知らんけど」

 人ってのは見下さないと生きていけないからな。貴族は平民を見下して、平民はスラムの人間を見下す。下が居るって思えば安心するもんねぇ。

 スラムの人間の心情を考えなかったら良い方策なんじゃないかな。俺はそんなスラムの人間の空いた心の隙間につけ込む訳だが。
 最初は武力によって制圧する事になるだろうが、契約してから飴をぶっこむ。

 まともに働いてくれさえすれば、貴族とまでは言わないけど、そこらの平民よりは裕福な暮らしが出来るようになると思う。
 で、慣れたらもう戻れないって寸法よ。むふふ。

 「とりあえずオープン準備を急ぐか。後、戦闘部の人間を何人か呼んで冒険者登録もしてもらおう」

 「魔道具の宣伝と情報収集ね」

 うむ。カンスト組は訓練と秘密基地の見回り以外暇してるからね。息抜きに冒険者活動でもしてもらって、魔道具の宣伝をしてもらいつつ、ランクを上げて行ってもらう。高位冒険者にでもなれば、冒険者しか知らない情報とかも集めやすくなるだろう。

 「カンスト組はS級は無理だよね?」

 「多分無理ねぇ。S級の実力は頭一つ抜けてるわ。恐らくボスが言う恩恵持ちってやつじゃないかしら? 私もそんなに数を知ってる訳じゃないけど、レベル200以上じゃないと、あの強さはあり得ないわね」

 アンジーさんは色んな所を渡り歩いてたので、S級冒険者に会った事があるらしい。
 挨拶をした程度で親交がある訳じゃないが、勘では中々油断ならない相手らしい。まともな人格してるなら是非部下に欲しいなぁ。

 ほら、色んな異世界転生モノのウェブ小説があるけど、1番上のランクの冒険者って、人格的に破綻してるのが多いじゃない?
 俺も人の事はあまり言えないが、こちらが許容出来る破綻具合じゃないと、契約しても使い辛いだろう。一回どんなもんか会ってみたいけど、フレリア王国には居るのかな? 伯爵さんに聞いておけば良かった。

 そんな事を考えてると商会に到着した。
 まだオープンしてないけど、内装とかはほぼ完成してるんだよね。うちの生産部のチート具合を舐めてもらっては困る。

 「あ、ボス。お帰りなさい」

 商会に入って執務室に向かうとカタリーナはおらず、代わりにホルトがせかせかと仕事をしていた。
 まぁ、カタリーナは秘密基地の統括もあるし、ホルトの方が商会経営は向いてるだろう。

 お偉いさんとの折衷は最初の方は俺がやらないとだが、いずれはそういうのも任せていきたい。
 めんどくさいし。俺は適当に指示を出すだけの存在になりたいのだ。

 「ただいま。疲れてないか。お前はまだ成人してないんだし、ほどほどにだぞ?」

 「向こうにいても暇なので。僕は戦闘員でもありませんし。それならこちらで仕事をしてる方が楽しいです」

 ワーカーホリック。クトゥルフには多いんだよね。何かしら動いてないと気が済まないのか、せっかく休日を設けたりしてるのに、結局働いたりしてる。ホルトなんてまだ11歳だぞ。遊びたい盛りだろうに。仕事が遊びなんだろうかね。

 あ、アンジーが秘密基地に戻った。
 ローザに会いに行ったのかね? あれぐらい自由にやってくれたら良いんだ。締めるところをちゃんと締めてさえくれれば。その辺の匙加減はアンジーが上手なんだよねぇ。年の功だわな。

 「店員の選別も終わってる?」

 「はい。まぁ、経験を積んでもらう為に一定期間働いてもらって交代という感じになるでしょうが」

 良いんじゃね? なんか店員が変わったなーって思われるかもしれないけど、そこまで気にしないだろう。客が推しの店員とか作ってたら話は別だろうけど。流石にそれは特殊なケースだと思いたい。

 「この商会名にしたんですね。てっきりクトゥルフの名前をそのまま使うのかと」

 「流石にバレるだろ。クトゥルフはあくまでマフィアの名前って感じで。フロント企業はまた別の名前にしておかないと。まぁ、転生者が居たらバレるかもしれないけどな」

 ふははは! 万が一転生者が居たらどうなるだろうな。転生者の義務であるリバーシが流行ってないところを見るといないのではと浅はかに考えてるけど。現代知識は使わないぜってタイプの人も居るだろうしなぁ。どうなんだろ。俺は使えるモノはなんでも使うけど。
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