異世界に転生したので裏社会から支配する

Jaja

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第5章 クトゥルフ再始動

第110話 目玉商品

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 「うむ。これは良いな。数は用意出来るのか?」

 「勿論です。富裕層向けの豪華な装飾をしたのと、庶民向けに安めに作られたのを用意してあります」

 「よし。その富裕層向けのをいくつか用意してくれ。知り合いに配ってみよう」

 「ありがとうございます」

 うむうむ。最初から好感触ですな。
 娯楽がない世界ならリバーシですら革新的だろう。これでボードゲームの楽しさについてわかってもらって、今度はルールが難しくなった、将棋やチェスを展開していきたいね。

 「続いての商品ですが…。これは伯爵様には必要のないモノかもしれません。冒険者向けに販売しようと思ってるモノでして…」

 「構わん。今日お主が持ってきたモノは一通り見せてみよ」

 リバーシでガッチリと心を掴んだな。
 好感度がどんどんと上がってる様な感じがする。
 ギャルゲーで培ったパーフェクトコミュニケーションと役者、伯爵の職業補正がここで活きてきてるぜ。

 「こちら、火を付ける魔道具と綺麗な水が出る魔道具です。魔法が使えるお貴族様にはあまり必要のないモノかもしれませんが、野営等をする冒険者や商人をターゲットにした商品ですね。庶民の家庭でも使えるかもしれません。お値段もそれなりに安く設定させてもらっていますし」

 俺は使い方を説明しながら、同席していた執事さんに二つの魔道具を渡す。
 いきなり伯爵さんに渡して誤作動とかしたら怖いし。エリザベスがそんなチョンボをするとは思えないが念の為にね。

 「ほう。これは良いモノですな。屋敷でも使えるかもしれません」

 流石執事さん。分かってらっしゃる。
 使用人の事とかを考えると使えると思うんですよね。これは貴族相手に売れたら良いなー程度であんまり期待はしてなかったけど悪くないね。

 てか、この執事さん欲しいな。書記の職業を持ってらっしゃる。これは上位になると文官になって、クトゥルフが今一番欲してる職業なんだよね。
 ペテス領主の執事をしてたジェイクも文官だし、こういうのが執事に向いてるのかな?領主の補佐で書類仕事もするだろうしね。
 まぁ、流石に無理か。スラムから出てくる事を願おう。

 「ふむ。これが本当にこの値なのか? 利益が出るとは到底思えんが」

 「高価な素材は使ってませんから。これは数を売って利益を稼ぐ感じですね」

 薄利多売ってやつ? なんか前世でそんな言葉があったよね。知らんけど。この値段でもそれなりに利益は出るんだ。でも安くし過ぎると転売とかされるかなぁ。転売ヤーは死すべし。慈悲はない。

 「旦那様。是非これを屋敷に導入して頂きたく。仕事の効率が何倍にも上がりますぞ」

 「それは構わんが…。仕事を奪う事にもなるな。何か他の仕事も考えねばなるまい」

 むっ。確かに。井戸から水を汲んでくるのとかは重労働だし、そういう仕事をしてる人もいるのか。
 失業者が出るかもしれんな。まぁ、職にあぶれたらうちの商会で雇ったら良いか。常に人材不足だし。

 「そしてこちらが目玉商品になります。これはかなりお値段が張るので、富裕層向けになるかなと思いますが…」

 取り出したるは本日絶対に売りつけたい転送箱。
 伯爵さんと執事さんは箱を見て不思議そうな顔をしているな。これだけ見ても何か分からんか。

 「これはですね。離れた相手にも手紙を送れる転送箱というモノでして。口で説明しても理解し難いと思いますので、実演させて頂きましょう」

 俺は執事さんに紙とペンを渡して、伯爵さんに見られないように適当に何かを書いてもらう。
 そしてその手紙を転送箱の中に入れた。

 「5分程時間は掛かりますが…。今執事の方が書いた手紙がこちらの箱に飛ばされてきます」

 「な、なんと!?」

 「それが本当なら凄い事ですよ!」

 論より証拠ってやつよ。ちょっとだけ待ってね。

 「伯爵様。今そちらの箱がピカピカと光ってるのが分かるでしょうか? それが手紙が届いた合図になります。中を開けてみて下さい」

 「う、うむ」

 半信半疑といった様子で転送箱を開ける伯爵さん。中には執事さんが書いた手紙がしっかり入っていた。

 「どうでしょうか? 送る転送箱に登録をしないといけない手間はありますが、離れた相手に手紙を送れるというのは、お貴族様や商人にとって、垂涎の品だと思うのですが…」

 「こ、これは距離は関係ないのか…?」

 「勿論です。登録した箱になら、どれだけ距離が離れていても5分程度で手紙を送れますよ。しかし、送れるのは手紙だけです。それ以外のモノは送れないようになっています」

 「なんて魔道具だ…。こんなの見たことないぞ」

 「旦那様。これは色々と一変しますぞ」

 ふはははは!
 貴族ならこれがどれだけイカれた魔道具か理解出来るだろう。さぁ! 手にとりたまえ! そして全ての情報を筒抜けにされてしまうがいい!!

 「レイモンドよ。これも数は用意出来るのか?」

 「はい。かなりのお値段にはなりますが。職人達によると高価な素材をふんだんに使用してるようなので」

 ここは何度も念押ししておかねば。
 本当は無料で配布して、どんどん広げていきたいんだけどね。
 早く広げすぎても困る。間違いなく情報部がパンクするし、転送箱の事を知ったら絶対にちょっかいをかけてくる商人や貴族がいる。
 
 こんな商品奪いたいに決まってるよね。
 作り方が分かるならまだしも。大前提として空間魔法がいるんだ。分かる訳がない。転生者とかがいたら分かるかも? でも俺ですらあんまり理解してないし、前世研究者とかが転生してない限りは大丈夫じゃないかな。
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