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3巻オマケ
表では決してでないケンタの裏事情 その2
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「なあ、また行かねえか?」
歓迎会で味を占めたのか、寮で隣室の少年がそんなことをケンタに言ってきた。
「はあ? また?」
「そう、また」
あの日は先輩たちの驕りだが、個人で行くには金がかかる。隣室の少年の実家は確か金持ちの商家だったから、お小遣いも沢山あるのだろう。ケンタにも元論金ぐらいはある。しかしそれらは、神殿から補償金としてもらっているもので、それで娼館通いでは外聞も悪いだろう。
「あー、俺はいいわ」
「何でだよ。さては女でも出来たか?」
「出来てねえよ」
近づいてくる女は、どいつもこいつも、ケンタが勇者だということを分かって、やってくる人間ばかりだ。
その裏には、【将来のハーフを産むこと】と、キラキラと欲望が見え隠れしている。
母親に一度注意されて以来、そういうことに対しての意識も持ち始めたが、ここまでそういう連中ばかりだとは思わなかった。
そのせいか、数は少なくとも女性もクラスにはいるのだが、全くケンタは彼女たちをそういう対象には見られなかった。
「だったら、いこうぜ」
「いや、俺は──」
「んだよ、ジェンナさん、よかったろ?」
「……」
ジェンナとは歓迎会の夜にケンタの相手をしてくれた女性だ。
確かに良かった。ふわんふわんのもろんもろん、だった。
だけど、再びそれを味わいたいのかと言えば──。
「さてはお前、本当に女が出来たか!」
隣室の少年は、ケンタの部屋の家探しを始める。
「ばっ、やめろよ!」
「お、エロ本、はっけーーん!」
こちらの世界にもエロ本はある。あるにはあるが、それはこっそりコンビニで手に入れたものだった。勿論、ソラには内緒で、自分がバイトの時に買ったものだ。
隣室少年は、そのエロ本を天井に向かって掲げて、中身をバッと開いた。
「……」
「…………なんだよ、何か言えよ!!」
「いや、人の趣味はそれぞれだしな……」
そう言うと、隣室少年はそのまま「今度、ツルペタの子が娼館に来たら教えてやるよ」と元気に言って立ち去っていった。
ケンタのベッドには隣室少年が置いていった自分のエログラビア。
【マニア垂涎 ツルペッタンVOL7】
「俺はロリじゃねえ! ちっぱいが好きなんだ!!!」
※※※※※
【売上確認中】
ソラ「あー、このグラビア買ったのケンタだろうな……(-_-)」
ば れ て い る
歓迎会で味を占めたのか、寮で隣室の少年がそんなことをケンタに言ってきた。
「はあ? また?」
「そう、また」
あの日は先輩たちの驕りだが、個人で行くには金がかかる。隣室の少年の実家は確か金持ちの商家だったから、お小遣いも沢山あるのだろう。ケンタにも元論金ぐらいはある。しかしそれらは、神殿から補償金としてもらっているもので、それで娼館通いでは外聞も悪いだろう。
「あー、俺はいいわ」
「何でだよ。さては女でも出来たか?」
「出来てねえよ」
近づいてくる女は、どいつもこいつも、ケンタが勇者だということを分かって、やってくる人間ばかりだ。
その裏には、【将来のハーフを産むこと】と、キラキラと欲望が見え隠れしている。
母親に一度注意されて以来、そういうことに対しての意識も持ち始めたが、ここまでそういう連中ばかりだとは思わなかった。
そのせいか、数は少なくとも女性もクラスにはいるのだが、全くケンタは彼女たちをそういう対象には見られなかった。
「だったら、いこうぜ」
「いや、俺は──」
「んだよ、ジェンナさん、よかったろ?」
「……」
ジェンナとは歓迎会の夜にケンタの相手をしてくれた女性だ。
確かに良かった。ふわんふわんのもろんもろん、だった。
だけど、再びそれを味わいたいのかと言えば──。
「さてはお前、本当に女が出来たか!」
隣室の少年は、ケンタの部屋の家探しを始める。
「ばっ、やめろよ!」
「お、エロ本、はっけーーん!」
こちらの世界にもエロ本はある。あるにはあるが、それはこっそりコンビニで手に入れたものだった。勿論、ソラには内緒で、自分がバイトの時に買ったものだ。
隣室少年は、そのエロ本を天井に向かって掲げて、中身をバッと開いた。
「……」
「…………なんだよ、何か言えよ!!」
「いや、人の趣味はそれぞれだしな……」
そう言うと、隣室少年はそのまま「今度、ツルペタの子が娼館に来たら教えてやるよ」と元気に言って立ち去っていった。
ケンタのベッドには隣室少年が置いていった自分のエログラビア。
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「俺はロリじゃねえ! ちっぱいが好きなんだ!!!」
※※※※※
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ソラ「あー、このグラビア買ったのケンタだろうな……(-_-)」
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