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【223.5話】 ※冒険の果て※
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俺は少し楽になり声を待った。
「主のご慈悲によりあなたの体の訴えを心が受けていない状態にあります。長くは続けられない状態です。あなたはご自分の状況が理解できますか?」
「… あぁ、国境を越えて… 旅だ… 馬車で… バフダン岩が弾けて、かなりの重傷のようだな。仲間はどうなった、グラニアス、ハーディ…」
「… お仲間は今もあなたことを見守り続けています。あなたは今、急を要する状態です。自分で確認なさいますか?」優しく声が語りかけてくる。
「あぁ… いや… 耳は聞こえるようになった… 体も少しは… 目が見えない、右目が少し明るいだけで全然見えないんだ… どうなっている、俺も冒険者の端くれだ、良くない状況は分かる。覚悟はしてきた。知りたい… 俺はどうなった… 仲間は無事なのか?」俺は訴えた。
「… わかりました… あなたは今… 左半身を…失った状態です。胸は潰され、左目は…右目が残っている状態です」初めは言いにくそうだが最後は淡々と語ってきた。
「何度かバフダン岩で吹っ飛んだ仲間を見て来た… で、俺はどうなんだ?あんたどう思う?」覚悟はしている。俺は知りたい。
「我が主のご慈悲のままに」
「いや、俺はこの先冒険者を続けられそうか?故郷に帰れそうな状態か?」俺は聞いてみた。いや答えは分かっていて背中を押してくれる人が必用だったのかもしれない。
「つ、続けられるよ!故郷に帰れるよ!なんならリリアが連れて…」
「リリア、やめなよ!落ち着きなよね!」
一人が泣き声を上げだしたがもう一人に制されたようだ。
「想像はついたが… あんた専門だろ、どうなんだ」俺は意外に冷静を保っている。
「体に無数の破片、取り出すには時間がないわ、奇跡が必用。奇跡が訪れても左足が潰れ、腕を失い、冒険を続けるのは無理でしょう、目も回復は期待できないわ」淡々とはっきりと告げてくる。
「声は若いが落ち着いているな… 場慣れしている… …そうか、ココが潮時か… 蘇生を希望していない。痛くないように頼むぜ。俺の装備品の中にギルド証がある… 後で確認してくれ。家族はいない、いや、俺は今まで家族と共に旅を続けてきた… うぅ…」
俺は再び痛が激しくなってくることを感じた。
「冒険者オルトン、私は主から授かった灯を消し去る事はできません。今から解毒の呪文でポーションによる治癒の進行を止めた後、痛みを止め幻想の呪文を与えます。あなたには安らかな時間が訪れるでしょう」治癒術師が言う。
「あたしリリア。この国の勇者よ。力になれずごめんなさい。あたしここにいるから、最後まで傍にいるから、手を握っているから」泣き声がする。
「オルトンさん、私はペコ。勇者の仲間。私も最後まで傍にいます」
「主よ、どうか哀れなあなたの僕にご慈悲を… 試練を愚直にまっとうし燃え続ける命の灯にを天界に導き… 願わくばこの者の魂を慈愛の光に包み… 苦痛を取り払い安らかな記憶だけを残さん」
術師が祈りを捧げ呪文を唱える。
「…あぁ… こうして聞くと… 長い祈りだ… もうすでに逝っちまいそうになった… ぁは…」俺は少し笑った。最後まで楽しくありたい。
呪文が唱えられ、ポーションの効果が止まっていくようだ。
「オルトンさん、何か言い残すことは?」落ち着いて聞かれる。
「仲間は… グラッド、ハーディ… 会いたい…」俺は呟いた。
「仲間は無事だよ!もういいよ、無事だから、今は休ませているから!」泣き声が訴える。
「いや… もうわかってるんだ… おまえ達の反応を見て想像はつく。最後に会いたい…俺の家族だ…」
「だってさぁ… だって、会うったって目が見えないでしょ?境界線で皆で会えるよ!神殿で会えるよ!」泣き声がする。
「リリア、もうやめなよ、静かに逝かせてあげなよ」落ち着いた声。
「… オルトン、ポーションの効果を止めました。最後にお仲間に会いたいのなら残った右目で何とかしてみます。全力で視力の回復を行っても逝き際に見れる可能性は高くありません。痛みの遮断と幻想ですが、神経の回復と効果が逆となるので視界の確保は苦痛を伴う死になります。それに、お仲間は… あなたの望む再会ではないかもしれません。それでもあなたは仲間にお会いしますか?」優しく声が問いかける。
「… さっきまでのあの痛みか… …頼む、視力を… 仲間に…」俺は懇願した。
「ヴァルキリー神殿で会えるよ!」
「いい加減にしなさいよ!どれだけ人の去り際を踏みにじるの!」
声がする。
呪文が唱えられ、右目が少し回復しだした。
「ゔ… ぅぅ…ぐぅ…」
神経が冴えて治癒が施されるせいか一気に失神しそうな痛みが出てきた。
「リリア、幻想薬持っているでしょ?あれを使おう。視力の回復には問題ない」
声がして口に幻想薬が流し込まれる。
「アリス、限界?魔法石がまだあるよ。リリア、苦しそう、少し幻想薬を」
三人とも俺のために必死に努力をしてくれているようだ。
俺は痛みと希望の追いかけっこの中で何とか正気を保っている。
“もういい、皆よくやってくれた”そう口にする決心がついた時だった。
「あ!見えた、奇跡だ!ぼやぁっとだが見る」俺は声を上げる。
幻想薬による幻覚だろうか?本当に視力が回復したのだろうか?
治癒術師に掌が見えた。
「冒険者オルトン、見えていますか、私がアリス、こちらがリリア、こっちはペコ」
優しい微笑みが目に飛び込んで来た。どの女性も素晴らしい、ハーディにはもちろん敵わないが…
「オルトン、首を動かせばお仲間に会えます。あなたが望む再会ではない可能性が高いです。このまま神殿でお会いできるのですよ?それでも再会を望みますか?」優しく語りかけくる。
「… あぁ、最後に残った者が先に逝く仲間を看取る約束なんだ… 首は動かない…助けてくれ」
そして俺は再会を果たせた。
「……… グラニアス… ハーディ… 俺も今行くぜ」俺は二人に別れの挨拶をした。
俺の目線の先には慣れ親しんだ“世界の果て号”の車輪と…
ほぼ何も無くなってしまった二人の姿だった。
「あぁ… っぅ… あ、あい、あいがとう、 っいつ、アイス、リリァ、ペコ、ぉ、おかげでにぎやかに… ゆ、ゆくぇる。こんぁににぎやぁかなぁ… さいごを… そうぞぅ…して…いなぁかった… あいがとう、ヴァルキリーのし、しんでんにき、きたらぁこんどゎ、おれが さぁびす…」
二人に会えたお陰が急に緊張感から解き放たれた。
あれほど苦しかった痛みが遠のき、体が浮くようなフワフワした気分になる。
温かい、平穏、これが冒険の最後か…悪くないぜ…
「オルトンさん、お疲れ様、仲間によろしく」
声が遠くに響いていく。
体が解けるような空気に混ざっていくよう感覚。
青い空が視界に広がっている。
俺には空がマスマス広がって俺を包み込んでくれるように見えた…
「オルトン!オルトンってば!起きてよ!」
俺は声を掛けられて目を覚ました。
身を起こすと一面の花畑の中。
「… お、おう… グラニアス、ハーディ…俺は… ここは?」俺はちょっと不安の声をだした。
「季節外れの花畑だ!おまえだけいなくなるから探したぞ」グラニアスが笑う。
「… おう、すまない。疲れたのか…寝てたのか…」俺は答える。
立ち上がって見ると一面美しい色んな花々が咲いている。心地よい場所。
何か重要な事があったようだが思い出せない。まぁ、忘れる様では重要な事ではないのだろう。
「俺、いつからここで寝てたかな?」ちょっと疑問に思った。
「やっだぁ!寝ぼけて、ずっと一緒に旅してきたじゃん」ハーディが笑う。
「さぁ、あそこの川を渡ろう!一緒に行こう!」グラニアスが言う。
「あの川を?どうやってここに来て、何故あの川を?… あの先にはどこなんだ?… あぁ… そうか… そういう事だったな」俺はようやく理解した。
「やっだぁ!今気がついたの?私達の冒険の先だよ!川を渡っていこう!」ハーディが明るく言う。
「仲間も大勢待っている。俺達もいこうぜ!」グラニアス。
「あぁそうだ、皆で世界の果てまでこれたな、ありがとう、さぁ皆で逝こう」
俺達三人は手を取り合うと笑いながら川の方に歩き出した。
快晴の下の花畑は無風で心地よかった。
「主のご慈悲によりあなたの体の訴えを心が受けていない状態にあります。長くは続けられない状態です。あなたはご自分の状況が理解できますか?」
「… あぁ、国境を越えて… 旅だ… 馬車で… バフダン岩が弾けて、かなりの重傷のようだな。仲間はどうなった、グラニアス、ハーディ…」
「… お仲間は今もあなたことを見守り続けています。あなたは今、急を要する状態です。自分で確認なさいますか?」優しく声が語りかけてくる。
「あぁ… いや… 耳は聞こえるようになった… 体も少しは… 目が見えない、右目が少し明るいだけで全然見えないんだ… どうなっている、俺も冒険者の端くれだ、良くない状況は分かる。覚悟はしてきた。知りたい… 俺はどうなった… 仲間は無事なのか?」俺は訴えた。
「… わかりました… あなたは今… 左半身を…失った状態です。胸は潰され、左目は…右目が残っている状態です」初めは言いにくそうだが最後は淡々と語ってきた。
「何度かバフダン岩で吹っ飛んだ仲間を見て来た… で、俺はどうなんだ?あんたどう思う?」覚悟はしている。俺は知りたい。
「我が主のご慈悲のままに」
「いや、俺はこの先冒険者を続けられそうか?故郷に帰れそうな状態か?」俺は聞いてみた。いや答えは分かっていて背中を押してくれる人が必用だったのかもしれない。
「つ、続けられるよ!故郷に帰れるよ!なんならリリアが連れて…」
「リリア、やめなよ!落ち着きなよね!」
一人が泣き声を上げだしたがもう一人に制されたようだ。
「想像はついたが… あんた専門だろ、どうなんだ」俺は意外に冷静を保っている。
「体に無数の破片、取り出すには時間がないわ、奇跡が必用。奇跡が訪れても左足が潰れ、腕を失い、冒険を続けるのは無理でしょう、目も回復は期待できないわ」淡々とはっきりと告げてくる。
「声は若いが落ち着いているな… 場慣れしている… …そうか、ココが潮時か… 蘇生を希望していない。痛くないように頼むぜ。俺の装備品の中にギルド証がある… 後で確認してくれ。家族はいない、いや、俺は今まで家族と共に旅を続けてきた… うぅ…」
俺は再び痛が激しくなってくることを感じた。
「冒険者オルトン、私は主から授かった灯を消し去る事はできません。今から解毒の呪文でポーションによる治癒の進行を止めた後、痛みを止め幻想の呪文を与えます。あなたには安らかな時間が訪れるでしょう」治癒術師が言う。
「あたしリリア。この国の勇者よ。力になれずごめんなさい。あたしここにいるから、最後まで傍にいるから、手を握っているから」泣き声がする。
「オルトンさん、私はペコ。勇者の仲間。私も最後まで傍にいます」
「主よ、どうか哀れなあなたの僕にご慈悲を… 試練を愚直にまっとうし燃え続ける命の灯にを天界に導き… 願わくばこの者の魂を慈愛の光に包み… 苦痛を取り払い安らかな記憶だけを残さん」
術師が祈りを捧げ呪文を唱える。
「…あぁ… こうして聞くと… 長い祈りだ… もうすでに逝っちまいそうになった… ぁは…」俺は少し笑った。最後まで楽しくありたい。
呪文が唱えられ、ポーションの効果が止まっていくようだ。
「オルトンさん、何か言い残すことは?」落ち着いて聞かれる。
「仲間は… グラッド、ハーディ… 会いたい…」俺は呟いた。
「仲間は無事だよ!もういいよ、無事だから、今は休ませているから!」泣き声が訴える。
「いや… もうわかってるんだ… おまえ達の反応を見て想像はつく。最後に会いたい…俺の家族だ…」
「だってさぁ… だって、会うったって目が見えないでしょ?境界線で皆で会えるよ!神殿で会えるよ!」泣き声がする。
「リリア、もうやめなよ、静かに逝かせてあげなよ」落ち着いた声。
「… オルトン、ポーションの効果を止めました。最後にお仲間に会いたいのなら残った右目で何とかしてみます。全力で視力の回復を行っても逝き際に見れる可能性は高くありません。痛みの遮断と幻想ですが、神経の回復と効果が逆となるので視界の確保は苦痛を伴う死になります。それに、お仲間は… あなたの望む再会ではないかもしれません。それでもあなたは仲間にお会いしますか?」優しく声が問いかける。
「… さっきまでのあの痛みか… …頼む、視力を… 仲間に…」俺は懇願した。
「ヴァルキリー神殿で会えるよ!」
「いい加減にしなさいよ!どれだけ人の去り際を踏みにじるの!」
声がする。
呪文が唱えられ、右目が少し回復しだした。
「ゔ… ぅぅ…ぐぅ…」
神経が冴えて治癒が施されるせいか一気に失神しそうな痛みが出てきた。
「リリア、幻想薬持っているでしょ?あれを使おう。視力の回復には問題ない」
声がして口に幻想薬が流し込まれる。
「アリス、限界?魔法石がまだあるよ。リリア、苦しそう、少し幻想薬を」
三人とも俺のために必死に努力をしてくれているようだ。
俺は痛みと希望の追いかけっこの中で何とか正気を保っている。
“もういい、皆よくやってくれた”そう口にする決心がついた時だった。
「あ!見えた、奇跡だ!ぼやぁっとだが見る」俺は声を上げる。
幻想薬による幻覚だろうか?本当に視力が回復したのだろうか?
治癒術師に掌が見えた。
「冒険者オルトン、見えていますか、私がアリス、こちらがリリア、こっちはペコ」
優しい微笑みが目に飛び込んで来た。どの女性も素晴らしい、ハーディにはもちろん敵わないが…
「オルトン、首を動かせばお仲間に会えます。あなたが望む再会ではない可能性が高いです。このまま神殿でお会いできるのですよ?それでも再会を望みますか?」優しく語りかけくる。
「… あぁ、最後に残った者が先に逝く仲間を看取る約束なんだ… 首は動かない…助けてくれ」
そして俺は再会を果たせた。
「……… グラニアス… ハーディ… 俺も今行くぜ」俺は二人に別れの挨拶をした。
俺の目線の先には慣れ親しんだ“世界の果て号”の車輪と…
ほぼ何も無くなってしまった二人の姿だった。
「あぁ… っぅ… あ、あい、あいがとう、 っいつ、アイス、リリァ、ペコ、ぉ、おかげでにぎやかに… ゆ、ゆくぇる。こんぁににぎやぁかなぁ… さいごを… そうぞぅ…して…いなぁかった… あいがとう、ヴァルキリーのし、しんでんにき、きたらぁこんどゎ、おれが さぁびす…」
二人に会えたお陰が急に緊張感から解き放たれた。
あれほど苦しかった痛みが遠のき、体が浮くようなフワフワした気分になる。
温かい、平穏、これが冒険の最後か…悪くないぜ…
「オルトンさん、お疲れ様、仲間によろしく」
声が遠くに響いていく。
体が解けるような空気に混ざっていくよう感覚。
青い空が視界に広がっている。
俺には空がマスマス広がって俺を包み込んでくれるように見えた…
「オルトン!オルトンってば!起きてよ!」
俺は声を掛けられて目を覚ました。
身を起こすと一面の花畑の中。
「… お、おう… グラニアス、ハーディ…俺は… ここは?」俺はちょっと不安の声をだした。
「季節外れの花畑だ!おまえだけいなくなるから探したぞ」グラニアスが笑う。
「… おう、すまない。疲れたのか…寝てたのか…」俺は答える。
立ち上がって見ると一面美しい色んな花々が咲いている。心地よい場所。
何か重要な事があったようだが思い出せない。まぁ、忘れる様では重要な事ではないのだろう。
「俺、いつからここで寝てたかな?」ちょっと疑問に思った。
「やっだぁ!寝ぼけて、ずっと一緒に旅してきたじゃん」ハーディが笑う。
「さぁ、あそこの川を渡ろう!一緒に行こう!」グラニアスが言う。
「あの川を?どうやってここに来て、何故あの川を?… あの先にはどこなんだ?… あぁ… そうか… そういう事だったな」俺はようやく理解した。
「やっだぁ!今気がついたの?私達の冒険の先だよ!川を渡っていこう!」ハーディが明るく言う。
「仲間も大勢待っている。俺達もいこうぜ!」グラニアス。
「あぁそうだ、皆で世界の果てまでこれたな、ありがとう、さぁ皆で逝こう」
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