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ホロトコ村
2-2.失踪事件解決に向けて
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少し落ち着いた後に、立ち話もなんだからとリジッドラットが少女に伝えるとすぐ近くの大きな民家へと案内された。
「少し汚れてるから気を付けてね」
「えっと、汚れてるって……?」
少女は何も言わずに木の引き戸を開けてさっさと中へと入っていってしまう。瞬時に鉄のにおいが鼻の奥を貫いていき、その奥で何が待っているのか想像するのは容易いことであった。
「クク、我が漆黒の翼が汚れないと良いのだがな」
リジッドラットが中で待ち受けているものに対して殆ど気にもせず中に入っていったので、俺も後をついていく――少し気になり後ろを振り向くと、山中が既に引け腰で足を震わせていた。
「あっ、あっ、あっ……」
怯える彼の目の前で手を振ると、それに気付いたように上ずり声とともに身体をびくつかせた。彼の臆病ぷりに思わず微笑んでしまうと、山中は不機嫌そうに視線を逸した。
「怖いなら、俺も一緒にここで待つけどどうする? ぶっちゃけ俺もちょっと怖いからあんまり入りたくないんだわ」
後半部分は嘘だが、山中に気を使わせないためにもとりあえず口からでまかせで言ってみた。彼の表情が緩くなったのを見るとそれも効果があったように感じ、話を続ける。
「そっか、じゃあここで――」
「大丈夫ですよっ、家に入るくらい何ともありませんから、そ、それよりあの子が……」
突然強気に言われたため多少びっくりしてしまったが、それもすぐに弱まり、また視線を逸らされてしまった。
「おいどうしたさっさと入らぬか、お主らは女を待たせ続ける趣味でもあるのか?」
後ろから丁度タイミングよくリジッドラットの声がしたので、彼女に山中が怖がっている旨を伝える。すると彼女は見下すように目を笑わせ、口元を大きく歪ませた。
「アハッ、どうする新人やはり棄権するかぁ? それでも良いのだぞ、むしろこれで怖がるようではそうして貰ったほうが助かるのだがなぁ」
嘲笑するようにそう吐き捨てた後、彼女は目を瞑りながら家屋の方へと向き直り肩をすくめると、
「新人なんだ、無理もないだろう。怖けりゃ言え、我が下僕のところまで連れて行ってやるぞ」
そう呟いてそのまま薄暗い家屋の中へと消えていった。
俺もまた山中の方へと向き直ると、彼は握りこぶしをぷるぷると震わせ俯いていた。別にここで棄権するのなんて恥ずかしくない、責任は全て俺にある。そう伝えたかったのだが、彼はずかずかと俺の横を通り過ぎていった。
慌てて振り向くと既に家の中へ入る途中だったため、俺も急いで中に入る。覚悟ができたのならばそれでいいが、やせ我慢であればそれが長く続かない事は明白だろう。
――あの血塗れの少女の眼光、そして様相には俺でも少し肝を冷やしてしまった。とはいえ、もうあんなトラウマを生むような光景が待ち構えているとは思えない。
――鉄のにおいの正体はやはり血であった。酷い悪臭の立ち込める蒸し暑い家屋の中には数々の男の死体が文字通り転がっている、どれも衣服は何かの動物の毛皮しか纏っていない。そして彼らの持っていたであろう武器がそれぞれの死体の上に散らばっており、それが身体に突き刺さっている、なんてものもある。
薄暗い廊下でもはっきりと確認できるほどぱっくりと割れた死体の頭部からは、まだどろどろと赤い血のようなものが、崩れたプリンのような脳味噌と共に流れ出ている。頭頂部から頚椎あたりまで頭蓋骨脳味噌もろとも一刀両断されており、どれ程加害者が殺意を込めていたかが伝わってくる――おまけにその頚椎すらもずたずたに潰れているのだから。
倒れ込むようにして死んでいる男は恐怖と絶望に満ちたように目を見開かせていた。彼には右肩から股関節の辺りまでずっぱりと切り込まれた跡があり、今にも二つに千切れそうなまま部屋の角で座り込んでいる――お口に立派な短剣を咥えながら。
――入り口の様子だけでも、これだ。ここから長い廊下に踏み入ればちらほら生首も転がっている、死体からもかき集めれば生首の展覧会でも開けそうだ。
山中の姿が見えないかと思えば、すぐ手前にある開かれた襖の奥、畳部屋で彼がぶるぶる塞ぎ込んでいるのが見えた。どこか感じ取ってはいたがやはりここは日本にある屋敷のような――そんな事はどうでもいい、山中に引き返すよう伝えようと背中を叩いた。
「なぁ、ギルドの人が言ってるんだ、ここは素直に――」
「そ、それでも僕は、僕は頑張りたいんです……でも、うぅ……」
この様子じゃもうクエストどころじゃないだろう、頭をかきながら辺りを見回すとこの部屋がやけに綺麗な事に気付く。木製の棚に、壁にかけられた小さな丸鏡、そして膨らんだ布団――この部屋は外の惨事とは切り離されているかのように綺麗、というよりは先程まで閉じていた襖を彼が開けたのだろう――布団が、膨らんでいる?
よく見てみると枕もあり、布団と同化するような白髪が見えた。じっと観察していると布団が度々膨らむし、微かに寝息も聞こえてくる。
この人は部屋の外の様子も知らずにここでずっと眠っているのだろうか、であればそっと寝かせておいた方がいい。
俺はとにかく山中に外に出るよう耳打ちしたが、それでも頑張りたいの一言しか返ってこない。それならそれでもう良い、いつまでも彼女らを待たせてはいけないしさっさとここを出て向こうへと――
「みゃああっ!?」
――いつの間にかこちらを見ていた布団の中の人物に驚いて変な悲鳴を上げてしまった、視線を移すと幽霊がいたようなインパクトがそこにあった。とはいえ奇妙な見てくれでもなく普通に可愛い娘だ、一切瞬きせずにこちらを見てくるのはちょっと怖いところがあるが……
それよりまずいのは、俺の悲鳴につられてより塞ぎ込んでしまった山中だ。
「あっ、いや別に何か怖いものがあるわけじゃないからね――あぁすみません! すぐに、その、出ていきますんで」
謝罪した辺りで僅かに顔が上がり、彼もまた眠り子の存在に気付いたようだった。するとさっきまで怖がっていたのは嘘だったかのように正座に直っていた。そして、
「かっ、勝手に上がり込んでしまってすみませんでした……」
と言いながら綺麗な土下座を見せた。
彼の恐怖の優先順位というのが何なのか分からない……人様にかける迷惑の次にある事はわかったのだが。
「…………」
相変わらず表情一つ変えずにこちらを見つめてくるのでもうさっさと離れてしまいたい気持ちでいっぱいだ――あ、瞬きした。死体が動いてたわけではないんだな、よかったよかった。
「じゃあ、ね? ギルドの人も待ってくれてるわけだし、行こっか?」
今度はすんなりと身体を起こしてくれて助かった。白髪の子は寝返りを打つようにして向こうをむいてしまい、また布団と同化するような色になった。
――目を瞑りつつ、俺の手をしっかり握って山中はついてくる。目を閉じてたら逆に危ないのだが、それでまた逃げられたら今度こそ返さざるを得ないし仕方ない。
その証拠に思いっきりべちゃべちゃ血を踏んづけるし転がってる目玉を蹴り飛ばすしで、本人からしたらどんな感覚なのか気になってしまうくらい積極的に靴裏を汚していた。
廊下の奥まで辿り着くと大きな畳部屋があり、右の縁側から射してくる日光が眩しく感じられる。
手前では紫髪の少女があぐらをかきながら肘をつき、左奥では血のように赤い髪の少女が足を崩して座っていた。
こちらに気付いたリジッドラットは俺の後ろについてくる新人を見て顔がぱっと明るくなるが、視線が上から下へと移るにつれて露骨に眉をひそめた。
「うわっ、おい新人我に近寄るなよ……」
たったそれだけ言って、全く姿勢を変えぬまま奥へと身体をずり動かしていった。ちらちらとこちらを見ては元いた場所に目を移すので「絶対隣に座れ」という合図だと受け取り、それに応えようとして山中の手を離した。
「うわぁぁっ、タジさんどこ行っちゃうんですか! 待って、僕を置いてかないでください!」
「わあぁぁっ! やめろちょっ、来んなお前っ!」
――途端にわっと喚き出した山中は目を瞑ったまま前へと歩きだしていき、意味を為さない手探りのまま黒いお洋服に突っ込んでいった……
マントを思っきし踏んづけおまけに足までひっかけて盛大に転び、彼女ご自慢の漆黒の翼とやらには赤い血のスタンプがべっとりと貼り付けられた。
「あーもぅ痛いだ――わーーーっ! 我の高貴な翼がぁぁぁっ!」
「タジさぁぁぁんっ! 僕ならここにっ! ここにいますよぉぉっ!」
勢いのまま奥の壁まで転がっていった山中は意地でも目を開けようとせずにがんがんと壁に体当たりを続け、汚された女の子はこっちに何かを訴えるようにぴんぴん泣き喚きだす。
「タジさんっ! そこにいるんならどうか僕を蹴ってください! タジさんを感じさせてくださいっ! タジさんがいないと僕もうっ、もうどうにかなってしまいそうです!」
「お前のせいだぞタジゃぁぁぁぁ! どうしてくれるんだぁうぁぁぁっ、うぁぅああっ!」
「えっ……あっ……」
この家の住人であろう少女は目の前で何が起きてるのか処理しきれずにぽかんとしているようだった、助けを求めるように視線を移してきた彼女までじわじわと泣きそうな顔になってくる――どう、収拾をつけようか。
――結局、山中を蹴り上げ、リジッドラットを適当にあやしたところで何とか事態は収拾した。やっと山中も目を開いて現実を受け入れてくれたわけだが、目の前の血塗れ少女が怖いらしく人見知りの子供みたいに俺の後ろに隠れて座っている。右じゃリジッドラットが瞼を真っ赤にしながらマントを握って見つめている、唐突にヒールをかけたかと思いきやすぐにやめて、辺りをキョロキョロしだしたかと思いきやこちらをきっと睨んできて、ぷいっとそっぽを向かれる。
面倒くさい子供が二人できたように感じながら、本来するべきだった話を切り出す。
「じゃあ、そろそろギルドの方にきた緊急依頼の件について、きかせてもらえますか?」
「……そ、そうだね。あのっ、さっきは、その、ごめんなさい!」
「え――あぁっ! 別に誤解が生じたわけでもないんだし、いいよいいよ!」
彼女が言っているのは多分、先程彼女がこちらを敵とみなしていたことについてだろう。確かにあの殺気には気圧され若干恐怖すら覚えたが、依頼通りの事態なら俺達を連続失踪の犯人だと勘違いしても仕方ないことだ――そして、すぐにこちらを味方だと信じてくれたのも大きい。
「……実は、依頼をお願いしてから少し時間が経っているんだ。多分その依頼文には謎の失踪が続いてるって書いてあるんだよね」
「そうだったね。リジッドラットさん、依頼文は――」
「ほれ、これだ」
さっきまで泣いて拗ねていたのが嘘だったかのようにすっと澄ました表情になったリジッドラットは、さっとマントの内側から一枚の羊皮紙を取り出していた。しかしどう表情を繕っていようとも、真っ赤な瞼は隠せない。
それを受け取り軽く目を通した後少女に渡すと、彼女もまた少し目を通しただけですぐに依頼文を伏せてしまった。
「……これは、今日の朝に?」
「深夜だ。何やら必死で、寝起きの我には中々耳に障ったぞ」
「頑張ってくれたんだね、彼女」
「しかしこのような辺鄙な村から依頼が来るとはな、我でなければこんなに早くは辿り着けなかったぞ」
俺達は竜で飛んできたから一瞬だったが、己の足しか使えないのであれば相当過酷な道になるだろう。上空から見た限りでも、ここが山間に位置していて、ジェネルード街に辿り着くまでは莫大な面積の樹海を抜けなければいけないという事が分かる。
「彼女が依頼をギルドへ届けてくれてる間に、この失踪事件の犯人を突きとめたんだ。すぐ駆けつけてくれたところ悪いんだけど、私含めた四人で相手するんじゃちょっと厳しいと思うんだ」
リジッドラットが微かに首を傾げて、視線を廊下の方へと移す。ぼさぼさした赤い長髪の少女がそれに気付くと、真逆の方へ目を逸らした。
「あやつらがそうであるなら、もう既にお主一人でどうにかなっていると思うのだが――」
「ちっ、違う。あれはたった一部で、大元はもっと沢山人がいて、もっと強い人がいると思うから……」
それを聞いたリジッドラットは何やら思いついたように目を見開かせ、左口角を思いっきり上げた。
「ククク、成る程面白い。お主はあやつらをこの事件の首謀者だ、とでも言うのだな?」
「うん。理由は分からないけど、確かに私は、あいつらが村人を連れてくところを見た」
そう言った少女はワンピースの裾をぎゅっと握りしめ、身体をわなわなと震わせた。
「そーうーだーなぁー! にわかには信じがたい事だからのぅ、まずは攫う現場でも突きとめないと――」
「もうここから人がいなくなるのを見たくないんだよっ! どんな奴にもっ、もう指一本触れさせたくないんだっ!」
突然立ち上がった後にそう叫びリジッドラットの言葉を遮った。少女の目はまた涙を湛え始め、押し殺しているであろうわずかな殺気さえ漏らしていた。しかしその目は誰を睨んでいるわけでもなく、ただただ真下の畳を見つめる。
「ふむぅー……そうだな。まず第一にだ、一つだけ明確な事項がある」
そう言ったリジッドラットは少々溜めてから、意味のなしていない眼帯を思っきし引っ張り下げ、潰れておでこに張り付いた左前髪をかきあげた。
「本当にあやつらが犯人であるならば、四人でも十分足りるということだ。真正面から戦う必要もない、ちとお灸でも据えてやる程度で十分よ」
小さくそう呟いた彼女は汚れた左翼で口元を覆い隠しながら不気味に笑い始める、声を押し殺し、目を細くしながら。
そして不意に立ち上がったかと思えば後ろを向いて静かに歩き始める。そのまま屋敷の縁側から外に跳び出ていき、翼を閉じた蝙蝠のような格好をしたまま顔だけ微かに振り向く。
「やるべき事ができた、お主らはそこの小娘の言うことにでも従っておけ」
一言そう残して、風の音すら響かぬ寒村の中へと消えていった。咄嗟に追いかけようとしたが、彼女なりの考えもあるだろうと思い返して少女の方を向き直った。
「それで、そのあやつらって誰なんですか?」
先程からリジッドラットの発していた指示語の正体を少女に問うと、突然はっとしてすぐさま座り直していた。またも裾を掴んだまま、こちらには一切目を向けずに弱々しく言葉を発した。
「……アングイドの大山賊団、その一味だよ」
「はぁ、山賊ですか」
「最近はあいつらの被害が多くて困ってたんだけど、昨日そいつらに攫われてる現場を見るまでは信じられなかった。村に直接来ることなんて、ないと思ってたから……」
そう言った彼女は、歯をぎりぎりと軋ませた。先程と同じように殺気が漏れてきたが今回でてきたそれは背中にしっとり張り付くようだ。相当犯人の事が憎いのだろう、表面こそ殺意で塗れているが身に染み込めば内包されていた悲しみが浮き彫りになる。
「なんで私達を攫うのか、あいつらから直接聞きたい。奴隷にでもされているのか、それとも――」
「まぁまぁ、生きているなら取り返せるかもしれないんですよね? その山賊の場所っていうのは――分からない、ですよね」
「……目星はついてるんだ、ここの山頂付近に彼らの拠点があるはずで」
「ならそれを探し出せばいいってことですね」
「うん。でも私はこれ以上被害を増やしたくないし――住人を、守りたいからっ!……ここに、留まりたい」
「成る程分かりましたよ、安心してください! 俺達ならそれくらいちょちょいのちょいですよ、多分!」
「あはは……」
軽々しく言うな、とでも言わんばかりに殺気が強まり、無理して作った笑顔は一瞬で崩された。
「ですが、できるだけ最善は尽くしますよ。何せ俺はギルドの人に実力を認められていますか――」
「――ぇな、どうなってんだここは」
「まぁまぁ、ようやく休めそうな場所を見つけられたんですし良いじゃないですか」
「宿すら無かったらどうすんだよ、ツィルフィー出るまで野宿とか絶対嫌だかんな」
「それは馬すら借りようとしなかったあなたの責任でしょう! だから私は言っておいたのですよ?」
「いやっ、それはだな……はぁ、だったら馬を買えばいいって言ってんだろ!」
「そんなお金があると思っているのですか?」
「じゃあなんでこんな事始めたんだよお前は!」
「私は一人でも大丈夫って言いましたのに、あなたが本当に寂しがりやなもんですから」
「じゃっ、ちょっ、てめっ……じゃぁろぉぉ!」
「何を言ってるのかよく分かりません!」
突然外から喧しい声が鳴り響くと少女は脇に置いてあった大斧を片手で持ち上げ、信じられない速さでこちらの傍を通り抜けたと思えばそのまま外に飛び出していった。
「……どうされたのですか? 何やら酷く心が傷んでいるようにみえます」
「俺達はただの通りすがりだよ、分かったらさっさとそれを降ろせ」
続いて聞こえた声で反応した俺もまた外に飛び出ていき、山中を一人残しておく形にしてしまった――
「あっ待ってタジさん! 僕を置いて行かないでください!」
――どうやらついてきているようなので、心配は不要なようだ。
外に出てみると、血塗れの少女が息を荒げながら大斧を構える後ろ姿が見えた。そしてその向こうに不気味な羊の兜が見え、隣には彼の子供であろう、小さなローブを身に纏った少女が――
「……エリシャ?」
その様相はいやに俺の知る少女と似ていて、どこか古い故郷に立たされたような虚しく切ない気分が襲い掛かってくる。
俺の声に気付いた少女が俺の目をじっと見つめると、困ったような笑みを見せた。
「多分、人違いだと思うんです」
そうは言ってくれたものの、そこにいる少女はあの子と酷く似通っているのだ――と、考えていたところ、彼女の背後に一瞬だけうっすらと白い龍の姿が見える。
「……そう、あなたもあなたで、酷く心を痛めているのですね」
唐突に白いローブの少女がそう発するが、その言葉が誰に向けられたものなのかは分からなかった。
「あっ、あの、多分その人達も山賊じゃないと思うんですけど」
「そうだね……分かってはいたんだけど、抑えきれなくて――ごめんなさい」
血塗れの少女がそう応えると、大きな音を立てながら大斧を地面に下ろした。刃が深く地に食い込み、こちらまで揺れが響いてくる。
その様子を直視しても一切動じないローブの少女は、慈しむような目で少女を見上げた。
「何がそこまで貴女の心を痛めるのか、私に話してくれますか?」
「少し汚れてるから気を付けてね」
「えっと、汚れてるって……?」
少女は何も言わずに木の引き戸を開けてさっさと中へと入っていってしまう。瞬時に鉄のにおいが鼻の奥を貫いていき、その奥で何が待っているのか想像するのは容易いことであった。
「クク、我が漆黒の翼が汚れないと良いのだがな」
リジッドラットが中で待ち受けているものに対して殆ど気にもせず中に入っていったので、俺も後をついていく――少し気になり後ろを振り向くと、山中が既に引け腰で足を震わせていた。
「あっ、あっ、あっ……」
怯える彼の目の前で手を振ると、それに気付いたように上ずり声とともに身体をびくつかせた。彼の臆病ぷりに思わず微笑んでしまうと、山中は不機嫌そうに視線を逸した。
「怖いなら、俺も一緒にここで待つけどどうする? ぶっちゃけ俺もちょっと怖いからあんまり入りたくないんだわ」
後半部分は嘘だが、山中に気を使わせないためにもとりあえず口からでまかせで言ってみた。彼の表情が緩くなったのを見るとそれも効果があったように感じ、話を続ける。
「そっか、じゃあここで――」
「大丈夫ですよっ、家に入るくらい何ともありませんから、そ、それよりあの子が……」
突然強気に言われたため多少びっくりしてしまったが、それもすぐに弱まり、また視線を逸らされてしまった。
「おいどうしたさっさと入らぬか、お主らは女を待たせ続ける趣味でもあるのか?」
後ろから丁度タイミングよくリジッドラットの声がしたので、彼女に山中が怖がっている旨を伝える。すると彼女は見下すように目を笑わせ、口元を大きく歪ませた。
「アハッ、どうする新人やはり棄権するかぁ? それでも良いのだぞ、むしろこれで怖がるようではそうして貰ったほうが助かるのだがなぁ」
嘲笑するようにそう吐き捨てた後、彼女は目を瞑りながら家屋の方へと向き直り肩をすくめると、
「新人なんだ、無理もないだろう。怖けりゃ言え、我が下僕のところまで連れて行ってやるぞ」
そう呟いてそのまま薄暗い家屋の中へと消えていった。
俺もまた山中の方へと向き直ると、彼は握りこぶしをぷるぷると震わせ俯いていた。別にここで棄権するのなんて恥ずかしくない、責任は全て俺にある。そう伝えたかったのだが、彼はずかずかと俺の横を通り過ぎていった。
慌てて振り向くと既に家の中へ入る途中だったため、俺も急いで中に入る。覚悟ができたのならばそれでいいが、やせ我慢であればそれが長く続かない事は明白だろう。
――あの血塗れの少女の眼光、そして様相には俺でも少し肝を冷やしてしまった。とはいえ、もうあんなトラウマを生むような光景が待ち構えているとは思えない。
――鉄のにおいの正体はやはり血であった。酷い悪臭の立ち込める蒸し暑い家屋の中には数々の男の死体が文字通り転がっている、どれも衣服は何かの動物の毛皮しか纏っていない。そして彼らの持っていたであろう武器がそれぞれの死体の上に散らばっており、それが身体に突き刺さっている、なんてものもある。
薄暗い廊下でもはっきりと確認できるほどぱっくりと割れた死体の頭部からは、まだどろどろと赤い血のようなものが、崩れたプリンのような脳味噌と共に流れ出ている。頭頂部から頚椎あたりまで頭蓋骨脳味噌もろとも一刀両断されており、どれ程加害者が殺意を込めていたかが伝わってくる――おまけにその頚椎すらもずたずたに潰れているのだから。
倒れ込むようにして死んでいる男は恐怖と絶望に満ちたように目を見開かせていた。彼には右肩から股関節の辺りまでずっぱりと切り込まれた跡があり、今にも二つに千切れそうなまま部屋の角で座り込んでいる――お口に立派な短剣を咥えながら。
――入り口の様子だけでも、これだ。ここから長い廊下に踏み入ればちらほら生首も転がっている、死体からもかき集めれば生首の展覧会でも開けそうだ。
山中の姿が見えないかと思えば、すぐ手前にある開かれた襖の奥、畳部屋で彼がぶるぶる塞ぎ込んでいるのが見えた。どこか感じ取ってはいたがやはりここは日本にある屋敷のような――そんな事はどうでもいい、山中に引き返すよう伝えようと背中を叩いた。
「なぁ、ギルドの人が言ってるんだ、ここは素直に――」
「そ、それでも僕は、僕は頑張りたいんです……でも、うぅ……」
この様子じゃもうクエストどころじゃないだろう、頭をかきながら辺りを見回すとこの部屋がやけに綺麗な事に気付く。木製の棚に、壁にかけられた小さな丸鏡、そして膨らんだ布団――この部屋は外の惨事とは切り離されているかのように綺麗、というよりは先程まで閉じていた襖を彼が開けたのだろう――布団が、膨らんでいる?
よく見てみると枕もあり、布団と同化するような白髪が見えた。じっと観察していると布団が度々膨らむし、微かに寝息も聞こえてくる。
この人は部屋の外の様子も知らずにここでずっと眠っているのだろうか、であればそっと寝かせておいた方がいい。
俺はとにかく山中に外に出るよう耳打ちしたが、それでも頑張りたいの一言しか返ってこない。それならそれでもう良い、いつまでも彼女らを待たせてはいけないしさっさとここを出て向こうへと――
「みゃああっ!?」
――いつの間にかこちらを見ていた布団の中の人物に驚いて変な悲鳴を上げてしまった、視線を移すと幽霊がいたようなインパクトがそこにあった。とはいえ奇妙な見てくれでもなく普通に可愛い娘だ、一切瞬きせずにこちらを見てくるのはちょっと怖いところがあるが……
それよりまずいのは、俺の悲鳴につられてより塞ぎ込んでしまった山中だ。
「あっ、いや別に何か怖いものがあるわけじゃないからね――あぁすみません! すぐに、その、出ていきますんで」
謝罪した辺りで僅かに顔が上がり、彼もまた眠り子の存在に気付いたようだった。するとさっきまで怖がっていたのは嘘だったかのように正座に直っていた。そして、
「かっ、勝手に上がり込んでしまってすみませんでした……」
と言いながら綺麗な土下座を見せた。
彼の恐怖の優先順位というのが何なのか分からない……人様にかける迷惑の次にある事はわかったのだが。
「…………」
相変わらず表情一つ変えずにこちらを見つめてくるのでもうさっさと離れてしまいたい気持ちでいっぱいだ――あ、瞬きした。死体が動いてたわけではないんだな、よかったよかった。
「じゃあ、ね? ギルドの人も待ってくれてるわけだし、行こっか?」
今度はすんなりと身体を起こしてくれて助かった。白髪の子は寝返りを打つようにして向こうをむいてしまい、また布団と同化するような色になった。
――目を瞑りつつ、俺の手をしっかり握って山中はついてくる。目を閉じてたら逆に危ないのだが、それでまた逃げられたら今度こそ返さざるを得ないし仕方ない。
その証拠に思いっきりべちゃべちゃ血を踏んづけるし転がってる目玉を蹴り飛ばすしで、本人からしたらどんな感覚なのか気になってしまうくらい積極的に靴裏を汚していた。
廊下の奥まで辿り着くと大きな畳部屋があり、右の縁側から射してくる日光が眩しく感じられる。
手前では紫髪の少女があぐらをかきながら肘をつき、左奥では血のように赤い髪の少女が足を崩して座っていた。
こちらに気付いたリジッドラットは俺の後ろについてくる新人を見て顔がぱっと明るくなるが、視線が上から下へと移るにつれて露骨に眉をひそめた。
「うわっ、おい新人我に近寄るなよ……」
たったそれだけ言って、全く姿勢を変えぬまま奥へと身体をずり動かしていった。ちらちらとこちらを見ては元いた場所に目を移すので「絶対隣に座れ」という合図だと受け取り、それに応えようとして山中の手を離した。
「うわぁぁっ、タジさんどこ行っちゃうんですか! 待って、僕を置いてかないでください!」
「わあぁぁっ! やめろちょっ、来んなお前っ!」
――途端にわっと喚き出した山中は目を瞑ったまま前へと歩きだしていき、意味を為さない手探りのまま黒いお洋服に突っ込んでいった……
マントを思っきし踏んづけおまけに足までひっかけて盛大に転び、彼女ご自慢の漆黒の翼とやらには赤い血のスタンプがべっとりと貼り付けられた。
「あーもぅ痛いだ――わーーーっ! 我の高貴な翼がぁぁぁっ!」
「タジさぁぁぁんっ! 僕ならここにっ! ここにいますよぉぉっ!」
勢いのまま奥の壁まで転がっていった山中は意地でも目を開けようとせずにがんがんと壁に体当たりを続け、汚された女の子はこっちに何かを訴えるようにぴんぴん泣き喚きだす。
「タジさんっ! そこにいるんならどうか僕を蹴ってください! タジさんを感じさせてくださいっ! タジさんがいないと僕もうっ、もうどうにかなってしまいそうです!」
「お前のせいだぞタジゃぁぁぁぁ! どうしてくれるんだぁうぁぁぁっ、うぁぅああっ!」
「えっ……あっ……」
この家の住人であろう少女は目の前で何が起きてるのか処理しきれずにぽかんとしているようだった、助けを求めるように視線を移してきた彼女までじわじわと泣きそうな顔になってくる――どう、収拾をつけようか。
――結局、山中を蹴り上げ、リジッドラットを適当にあやしたところで何とか事態は収拾した。やっと山中も目を開いて現実を受け入れてくれたわけだが、目の前の血塗れ少女が怖いらしく人見知りの子供みたいに俺の後ろに隠れて座っている。右じゃリジッドラットが瞼を真っ赤にしながらマントを握って見つめている、唐突にヒールをかけたかと思いきやすぐにやめて、辺りをキョロキョロしだしたかと思いきやこちらをきっと睨んできて、ぷいっとそっぽを向かれる。
面倒くさい子供が二人できたように感じながら、本来するべきだった話を切り出す。
「じゃあ、そろそろギルドの方にきた緊急依頼の件について、きかせてもらえますか?」
「……そ、そうだね。あのっ、さっきは、その、ごめんなさい!」
「え――あぁっ! 別に誤解が生じたわけでもないんだし、いいよいいよ!」
彼女が言っているのは多分、先程彼女がこちらを敵とみなしていたことについてだろう。確かにあの殺気には気圧され若干恐怖すら覚えたが、依頼通りの事態なら俺達を連続失踪の犯人だと勘違いしても仕方ないことだ――そして、すぐにこちらを味方だと信じてくれたのも大きい。
「……実は、依頼をお願いしてから少し時間が経っているんだ。多分その依頼文には謎の失踪が続いてるって書いてあるんだよね」
「そうだったね。リジッドラットさん、依頼文は――」
「ほれ、これだ」
さっきまで泣いて拗ねていたのが嘘だったかのようにすっと澄ました表情になったリジッドラットは、さっとマントの内側から一枚の羊皮紙を取り出していた。しかしどう表情を繕っていようとも、真っ赤な瞼は隠せない。
それを受け取り軽く目を通した後少女に渡すと、彼女もまた少し目を通しただけですぐに依頼文を伏せてしまった。
「……これは、今日の朝に?」
「深夜だ。何やら必死で、寝起きの我には中々耳に障ったぞ」
「頑張ってくれたんだね、彼女」
「しかしこのような辺鄙な村から依頼が来るとはな、我でなければこんなに早くは辿り着けなかったぞ」
俺達は竜で飛んできたから一瞬だったが、己の足しか使えないのであれば相当過酷な道になるだろう。上空から見た限りでも、ここが山間に位置していて、ジェネルード街に辿り着くまでは莫大な面積の樹海を抜けなければいけないという事が分かる。
「彼女が依頼をギルドへ届けてくれてる間に、この失踪事件の犯人を突きとめたんだ。すぐ駆けつけてくれたところ悪いんだけど、私含めた四人で相手するんじゃちょっと厳しいと思うんだ」
リジッドラットが微かに首を傾げて、視線を廊下の方へと移す。ぼさぼさした赤い長髪の少女がそれに気付くと、真逆の方へ目を逸らした。
「あやつらがそうであるなら、もう既にお主一人でどうにかなっていると思うのだが――」
「ちっ、違う。あれはたった一部で、大元はもっと沢山人がいて、もっと強い人がいると思うから……」
それを聞いたリジッドラットは何やら思いついたように目を見開かせ、左口角を思いっきり上げた。
「ククク、成る程面白い。お主はあやつらをこの事件の首謀者だ、とでも言うのだな?」
「うん。理由は分からないけど、確かに私は、あいつらが村人を連れてくところを見た」
そう言った少女はワンピースの裾をぎゅっと握りしめ、身体をわなわなと震わせた。
「そーうーだーなぁー! にわかには信じがたい事だからのぅ、まずは攫う現場でも突きとめないと――」
「もうここから人がいなくなるのを見たくないんだよっ! どんな奴にもっ、もう指一本触れさせたくないんだっ!」
突然立ち上がった後にそう叫びリジッドラットの言葉を遮った。少女の目はまた涙を湛え始め、押し殺しているであろうわずかな殺気さえ漏らしていた。しかしその目は誰を睨んでいるわけでもなく、ただただ真下の畳を見つめる。
「ふむぅー……そうだな。まず第一にだ、一つだけ明確な事項がある」
そう言ったリジッドラットは少々溜めてから、意味のなしていない眼帯を思っきし引っ張り下げ、潰れておでこに張り付いた左前髪をかきあげた。
「本当にあやつらが犯人であるならば、四人でも十分足りるということだ。真正面から戦う必要もない、ちとお灸でも据えてやる程度で十分よ」
小さくそう呟いた彼女は汚れた左翼で口元を覆い隠しながら不気味に笑い始める、声を押し殺し、目を細くしながら。
そして不意に立ち上がったかと思えば後ろを向いて静かに歩き始める。そのまま屋敷の縁側から外に跳び出ていき、翼を閉じた蝙蝠のような格好をしたまま顔だけ微かに振り向く。
「やるべき事ができた、お主らはそこの小娘の言うことにでも従っておけ」
一言そう残して、風の音すら響かぬ寒村の中へと消えていった。咄嗟に追いかけようとしたが、彼女なりの考えもあるだろうと思い返して少女の方を向き直った。
「それで、そのあやつらって誰なんですか?」
先程からリジッドラットの発していた指示語の正体を少女に問うと、突然はっとしてすぐさま座り直していた。またも裾を掴んだまま、こちらには一切目を向けずに弱々しく言葉を発した。
「……アングイドの大山賊団、その一味だよ」
「はぁ、山賊ですか」
「最近はあいつらの被害が多くて困ってたんだけど、昨日そいつらに攫われてる現場を見るまでは信じられなかった。村に直接来ることなんて、ないと思ってたから……」
そう言った彼女は、歯をぎりぎりと軋ませた。先程と同じように殺気が漏れてきたが今回でてきたそれは背中にしっとり張り付くようだ。相当犯人の事が憎いのだろう、表面こそ殺意で塗れているが身に染み込めば内包されていた悲しみが浮き彫りになる。
「なんで私達を攫うのか、あいつらから直接聞きたい。奴隷にでもされているのか、それとも――」
「まぁまぁ、生きているなら取り返せるかもしれないんですよね? その山賊の場所っていうのは――分からない、ですよね」
「……目星はついてるんだ、ここの山頂付近に彼らの拠点があるはずで」
「ならそれを探し出せばいいってことですね」
「うん。でも私はこれ以上被害を増やしたくないし――住人を、守りたいからっ!……ここに、留まりたい」
「成る程分かりましたよ、安心してください! 俺達ならそれくらいちょちょいのちょいですよ、多分!」
「あはは……」
軽々しく言うな、とでも言わんばかりに殺気が強まり、無理して作った笑顔は一瞬で崩された。
「ですが、できるだけ最善は尽くしますよ。何せ俺はギルドの人に実力を認められていますか――」
「――ぇな、どうなってんだここは」
「まぁまぁ、ようやく休めそうな場所を見つけられたんですし良いじゃないですか」
「宿すら無かったらどうすんだよ、ツィルフィー出るまで野宿とか絶対嫌だかんな」
「それは馬すら借りようとしなかったあなたの責任でしょう! だから私は言っておいたのですよ?」
「いやっ、それはだな……はぁ、だったら馬を買えばいいって言ってんだろ!」
「そんなお金があると思っているのですか?」
「じゃあなんでこんな事始めたんだよお前は!」
「私は一人でも大丈夫って言いましたのに、あなたが本当に寂しがりやなもんですから」
「じゃっ、ちょっ、てめっ……じゃぁろぉぉ!」
「何を言ってるのかよく分かりません!」
突然外から喧しい声が鳴り響くと少女は脇に置いてあった大斧を片手で持ち上げ、信じられない速さでこちらの傍を通り抜けたと思えばそのまま外に飛び出していった。
「……どうされたのですか? 何やら酷く心が傷んでいるようにみえます」
「俺達はただの通りすがりだよ、分かったらさっさとそれを降ろせ」
続いて聞こえた声で反応した俺もまた外に飛び出ていき、山中を一人残しておく形にしてしまった――
「あっ待ってタジさん! 僕を置いて行かないでください!」
――どうやらついてきているようなので、心配は不要なようだ。
外に出てみると、血塗れの少女が息を荒げながら大斧を構える後ろ姿が見えた。そしてその向こうに不気味な羊の兜が見え、隣には彼の子供であろう、小さなローブを身に纏った少女が――
「……エリシャ?」
その様相はいやに俺の知る少女と似ていて、どこか古い故郷に立たされたような虚しく切ない気分が襲い掛かってくる。
俺の声に気付いた少女が俺の目をじっと見つめると、困ったような笑みを見せた。
「多分、人違いだと思うんです」
そうは言ってくれたものの、そこにいる少女はあの子と酷く似通っているのだ――と、考えていたところ、彼女の背後に一瞬だけうっすらと白い龍の姿が見える。
「……そう、あなたもあなたで、酷く心を痛めているのですね」
唐突に白いローブの少女がそう発するが、その言葉が誰に向けられたものなのかは分からなかった。
「あっ、あの、多分その人達も山賊じゃないと思うんですけど」
「そうだね……分かってはいたんだけど、抑えきれなくて――ごめんなさい」
血塗れの少女がそう応えると、大きな音を立てながら大斧を地面に下ろした。刃が深く地に食い込み、こちらまで揺れが響いてくる。
その様子を直視しても一切動じないローブの少女は、慈しむような目で少女を見上げた。
「何がそこまで貴女の心を痛めるのか、私に話してくれますか?」
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