仮面令嬢と変わり者王子の甘い日々

さらさ

文字の大きさ
26 / 49

㉖ラルフ様のご兄弟

しおりを挟む



「ようこそおいで下さいました。ラルフレッド王子様、奥方様。」

お城に到着すると、使用人の一人に挨拶をされ、そのまま会場まで案内してくださった。

「まだ少しお時間がございますので、こちらのお部屋でおくつろぎ下さい。」

そう言われて通された部屋で少し時間を潰す。


ここに来るまでにラルフ様に兄弟の事を簡単に説明してもらいました。

年齢順に、

第一王女ーマーガレット様26歳
第一王子ーフレデリック様24歳
第二王女ーセリーヌ歳23歳
第二王子ーラルフレッド様21歳 
第三王子ーライアン様20歳
第四王子ーチャールズ様18歳
第五王子ージュリアス様15歳
第三王女ーアンジェリカ様12歳

の8人兄弟に
マーガレット様の旦那様であるカナン王国国王様。
フレデリック様の奥様のエステル様。
セリーヌ様の旦那様のコーデリア侯爵様がいらっしゃいます。

今回はマーガレット様とその旦那様はさすがにいらっしゃらないので、会うことは出来ません。


しばらく待っていると、ドアが鳴った。

「まだ時間じゃないけど、誰だろう?」

ラルフ様が不思議に思いながらも入室を促すと、ドアが開いて一人の男性が入って来た。

「やぁ、ラルフレッド、久しぶり。」

「兄上、お久しぶりです。」

部屋に入って来たのは第一王子のフレデリック様でした。

「ラルフレッドが結婚したって聞いて、みんなで会うよりも先に個人的に挨拶したくて来てしまったんだ。今いいかな?」

「いいですよ。」

ラルフ様はそう言うと私の傍に来て私を紹介する。

「妻のリリアーナです。リリアーナ、第一王子のフレデリックだよ。」

「リリアーナと申します。どうぞよろしくお願い致します。」

私は微笑んで淑女の礼をしながら深々と腰を下げて挨拶をした・・・つもりだったけれど、やっぱり顔が強ばってしまった・・・強ばった顔が恥ずかしくて真顔でフレデリック王子様を見てしまう。

フレデリック王子様はラルフ様より少し身長が高くて、綺麗な金髪にブルーの瞳を持っていて、整ったお顔のイケメンさんです。
ラルフ様とは違う、男らしい感じですね。
この方が現在の王位継承権第一位の方なのね。

「そんなに緊張しなくてもいいよ。私はラルフレッドの兄なので、貴方にとっても兄になるのだから、もっと肩の力を抜いて欲しいな。」

にっこり笑ったフレデリック様に、ラルフ様のお兄様なのだと実感してしまう。
お優しい所はラルフ様と良く似ていらっしゃるわ。

「改めて、ラルフレッド、リリアーナ嬢、結婚おめでとう。」

「ありがとうございます。」

私達は声を揃えてお礼を言った後、顔を見合わせる。
言葉が自然と重なるってなんだか心地いい。

「ラルフレッドは少し変わった事を言うけどいい子なんだ。リリアーナ嬢もわかってくれてると思うけど、本当は誰より国の事を思ってる。」

「兄上、そんな事ありません。俺はただ気ままに生きてるだけなんで、褒められるような事はしてませんよ。」

謙遜するラルフ様、でも、本当のお姿を知っている私はお兄様の言葉に大きく頷いてしまう。
お兄様はラルフ様の秘密は知らないはずだけど、ラルフ様の事をちゃんと理解していらっしゃるのね。

でも、ラルフ様はそう思われるのが嫌なのよね・・・

「うん、私はラルフレッドの自由な生き方、好きだよ。私には真似出来ない事だ。でも、可愛い弟と離れて暮らすのは少し寂しいかな。」

そう言うお兄様は少し眩しそうに、でも、寂しそうにラルフ様を見る。

「兄上にばかり重責を押し付けてしまい申し訳無いですが、俺は王宮にいない方が良いんです。こんな変わり者が居てはそのうち兄上にも迷惑を掛けてしまうでしょう、俺はリリアーナが居てくれればそれでいい。」

そう言って私の腰を抱き寄せて、軽く頬にキスをする。
ラルフ様はお身内の前でこういう事をするのは恥ずかしくないのかしら・・・
私は恥ずかしいです!

「ラ、ラルフ様、お兄様の前です!」

「別に気にしないよ?」

「私が気にします!」

「俺は誰の前でも、リリアーナを抱きしめたいと思ったらしたいし、キスしたいと思ったらしたい。」

「何ですか、その希望。そんな可愛い顔しても聞き入れられません。
お兄様の前で恥ずかしいです。」

そんな私達を見ていたお兄様がクスクスと笑い出す。

「こんなラルフレッドを見るのは本当に久しぶりだ。父上が喜ぶのも頷ける。私も安心したよ。リリアーナ嬢、ラルフレッドの事をよろしくね。」

ラルフ様の事を頼まれてしまいました。

私など、何も役に立てないのだけど・・・

「はい。」

とりあえず、私に出来ることはするつもりなので、返事はしておく。

「そろそろ時間だね、私はエステルを迎えに行ってくるから、後でね。」

そう言うと、お兄様は部屋を出て行きました。


「素敵なお兄様ですね。」

「え?惚れちゃった??」

とても焦るラルフ様、何を心配していらっしゃるのかしら・・・

「とてもお優しくて、いい方だと思いますけど、私が・・・あ、愛しているのはラルフ様だけですわ・・・」

思わず言ってしまったけど、とても恥ずかしい。

「リリアーナ・・・」

私の言葉を聞いて、ぎゅっと抱きしめると、私にキスをする。

「俺も、愛してるよ。」

甘く見つめた後、にっこり笑って私を見る。

「俺も兄上の事は好きだから、いい人だと言って貰えて嬉しいよ。」






しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日7時•19時に更新予定です。

おばさんは、ひっそり暮らしたい

波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

異世界に落ちて、溺愛されました。

恋愛
満月の月明かりの中、自宅への帰り道に、穴に落ちた私。 落ちた先は異世界。そこで、私を番と話す人に溺愛されました。

うっかり結婚を承諾したら……。

翠月るるな
恋愛
「結婚しようよ」 なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。 相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。 白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。 実際は思った感じではなくて──?

幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない

ラム猫
恋愛
 幼い頃に、セレフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セレフィアはそれを喜んで受け入れた。  その後、十年以上彼と再会することはなかった。  三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セレフィアはその場を離れた。  しかし治療師として働いているセレフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。  それどころか、シルヴァードはセレフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。 「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」 「お願い、セレフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」 ※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。 ※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

処理中です...